(頼藤 太希:Money&You代表取締役/マネーコンサルタント)
2024年にスタートした新NISAの2年目となりました。
既に始めて株価上昇の恩恵を受けて資産を増やせた人、いまだ始められずにいられる人、さまざまだと思います。
さて、そんな新NISAで積立投資をしている人はほとんどが「毎月積立」をしていることでしょう。「年初一括投資」か「積立投資」か、という議論がありますが、そもそも投資に捻出できる金額を考えれば、毎月一定額を積立投資するので精一杯な懐事情の世帯がほとんどであり、「年初一括投資」が仮に良いのだとしてもできる人は限られています。
そもそも積立投資は悪いものではありません。毎月一定の積立日に自動的に投資信託を買い付けるようにしておけば、手間なく長期・積立・分散投資ができ、誰もがお金を堅実に増やすことを目指せます。
ところで、気になるのがこの毎月の積立日は何日にするのが良いのでしょうか。
積立のタイミングをめぐっては、いろいろな意見があります。
「月初がいい」「月末がいい」「中旬がいい」「五十日(ごとうび・5と10のつく日)ではなく中途半端な日がいい」という具合です。
一方で「積立日はいつでも大差ない」「長期間だとパフォーマンスの差はなくなるから気にするな」という意見もあり、名の知れた専門家やインフルエンサーもたびたび発言しています。
かつて「月初の株高」が話題になりました。2016年7月から2018年2月まで、月の初めの日経平均株価やTOPIXが20カ月連続で前日より上昇したことを指す言葉です。
月初にたくさんの買いが集まったら、その買いによって投資信託の基準価額が上昇してしまうでしょう。高値づかみを防ぐために中途半端な日を積立日に設定すれば、平均購入価格を下げられるので、その結果パフォーマンスがよくなる…と考えるのは自然なように思えます。
しかし、本当にそうなのでしょうか。そもそも、これらはきちんと検証して情報発信しているのでしょうか。この後ご紹介する結果を見れば、いかにテキトーな情報なのかがわかります。
筆者は、過去データを使い、ファクト(事実)に基づいて情報発信したいと思います。
では、検証していきましょう。