オートミールのカロリーは実は高い！ダイエット向きの理由と摂取量目安を紹介

オートミールのカロリーは、100gあたり350キロカロリーほどですが、100gあたり168キロカロリーの白米と比べるとやや高めです。しかし、ダイエット中の食材として人気が高く、さまざまなメーカーからいろいろなタイプのオートミールが販売されています。

なぜ、オートミールがダイエット中の食材として人気なのか、その理由を紹介します。

オートミールは、100gあたりのカロリーで白米などの主食と比較すると、他の主食よりもカロリーが高めです。しかし、オートミールを主食にする場合は、水分を加えて食べやすくするため、1食あたりの量は100g未満の少量を使います。他の主食と同量を食べるのではなく、1食分の目安量で比べるのがポイントです。

実際には、1食分の目安量は30gほどで、30gあたりは約105キロカロリーです。そのため、白米やパン、麺類などの主食よりも低カロリーの食材といえます。

さらに、糖質も100gあたり約59.7gと高めですが、30gあたりだと約17.9gで低糖質の食品として、ダイエット中でもとりいれやすい食材です。白米と比べると、カロリーは約55％オフ、糖質は約65％ほどカットされた食材なので、主食のカロリーや糖質のとり過ぎが気になる人にもおすすめです。

オートミールは低カロリー・低糖質の食品というだけでなく、栄養も豊富に含まれています。主食を控えた食事で満腹感が得にくいときや、便秘にお悩みの人におすすめの食物繊維がたっぷりと含まれているので、ダイエット中にぴったりの食材です。

PFCバランスとは、すこやかな体をつくるもととなるタンパク質（Protein）・脂質（Fat）・炭水化物（Carbohydrate）のバランスのことを指します。

オートミールは、炭水化物とタンパク質が豊富で、脂質は少ない食品のため、このPFCバランスを整えやすい食材です。

特にダイエット中は、摂取カロリーが高くなりやすい主食を控えたり、脂質を少なくしタンパク質を多めにとったりすることで、食事のバランスをとります。しかし、極端に控えてしまうとPFCバランスがとりにくくなるので、カロリーが低く、栄養バランスのよいオートミールはダイエット中の主食としてとりいれるのにぴったりです。

食物繊維をたっぷりと含むオートミールは、食後の血糖値が急上昇しにくく、満腹感を得やすい食材です。消化に時間がかかるので、腹持ちがよく、満腹感を長く保ちやすいのも魅力です。オートミールは食感が残ったまま調理するため、白米よりも噛む回数が自然と多くなり、しっかりと噛むことでも満足感を得られます。

オートミールに含まれる食物繊維は、水溶性と不溶性の2種類があり、どちらもバランスよく含まれています。そのため、腹持ちがよいだけでなく、腸内環境をすこやかに保ちやすくするため、便秘にお悩みの人にもおすすめです。

水溶性食物繊維は、糖質の吸収を抑えて血糖値が急上昇するのを予防してくれます。一方、不溶性食物繊維は、腸を刺激することで排便を促し、すこやかな腸内環境を保ちやすくします。

オートミールの原料である燕麦（えんばく）は、血糖値がおだやかに上昇しやすい低GIの食材として注目を集めています。食後の血糖値が急激に上昇するのを抑えることで、インスリンの過剰分泌を予防し、食べ過ぎや肥満の予防にも役立ちます。

ただし、オートミールの種類のなかでもインスタントオーツには、GI値が高めの製品もあるので注意しましょう。

ダイエット中でカロリーを抑えた食事はもちろん、ＧI値の低さも重視する場合は、やや硬めに加工された種類を選ぶのがおすすめです。やわらかく調理がしやすいものよりも、食感が残りやすいため、満腹感も持続します。

オーツ麦には、ミネラル類・ビタミン類が豊富に含まれてます。ダイエット中は食事量を控えることで、栄養が偏りがちですが、オーツ麦をとりいれることで効率よく、不足しがちなミネラル類やビタミン類を補えます。

特にビタミンB群は、体がエネルギーをつくるためにサポートしてくれる成分で、脂肪を分解するときにも使われます。さらに、ノルアドレナリン・セロトニン・メラトニンといった脳の神経伝達物質をつくりだす部分にも関わっているので、すこやかなメンタルとボディを保つうえでも欠かせない成分です。

3大栄養素である糖質・タンパク質・脂質は、ビタミンB群の助けがあることで、脂肪の分解や代謝に必要なエネルギーをつくりやすくなります。

ミネラル類は、女性が不足しやすい鉄分やカルシウムが豊富に含まれているのも特徴です。特に、鉄分はヘモグロビンのもととなる成分で、酸素と結びついて血液を通して体のなかに酸素や栄養を届けます。鉄分が不足すると、体に酸素や栄養が届きにくくなり、貧血になる可能性があります。

すこやかな体を維持しながらダイエットをするには、エネルギー代謝に役立つ栄養や体内に栄養や酸素を届ける成分も摂取することも大切です。

オートミールダイエットのやり方と注意点！おすすめ簡単レシピも紹介

どのようにオートミールをとりいれると、食事の摂取カロリーを抑えられるのでしょうか。ダイエット中の食生活におすすめしたい、オートミールのとりいれ方を紹介します。

白米やパンといった主食をオートミールに置き換えると、1食あたりの摂取カロリーや糖質を大きくカットでき、カロリーを抑えられます。毎日の夕食を白米からオートミールに置き換えると、摂取エネルギーを130キロカロリー近くも減らせます。

オートミールのカロリーと糖質は白米と比べると半分以下なので、1食だけでも置き換えると、1日の摂取カロリーを抑えられます。昼間は出かけ先でオートミールを食べられないという人は、朝食や夕食をオートミールに置き換えてもよいでしょう。

自分にあったタイミングで主食を置き換えたい場合や、1食分だけでも摂取カロリーを抑えたいときにもぴったりの食材です。

ダイエット中でも間食が習慣になっている人は、間食をオートミールに置き換えてみるのがおすすめです。ポテトチップスやケーキなど、高カロリーなお菓子を間食に選んでいる場合、オートミールに置き換えるだけで200キロカロリー以上をカットできます。

また、満腹感を得やすいオートミールでは、量が少なくても満足感があり、空腹感を感じにくいため、無理に間食を我慢するよりも負担が少なく、ダイエットを継続できます。

甘みがほしいときはフルーツを添えたり、ハチミツを加えたりするとよいでしょう。

歯ごたえのある間食を食べたいときは、アーモンドやくるみなどのナッツ類をプラスするのがおすすめです。良質な油分を含むナッツ類は、ダイエット中に不足しやすい油分を補うことで、イキイキとしたツヤのある肌を叶えてくれます。

オートミールをダイエット中の食生活にとりいれるときは、食事内容のバランスも意識してみましょう。

オートミールは、低カロリー・低糖質の食品で摂取カロリーを抑えられるため、主食やお菓子代わりにとりいれることで、ダイエットの食事管理に役立ちます。それだけでなく、食事内容でタンパク質やビタミン類、ミネラル類など不足しやすい栄養をしっかりと補えると、スムーズな減量やすこやかな体の維持につながります。

何か1つの食品に頼ってしまうと、どうしても栄養が偏り、食事バランスが乱れやすくなります。オートミールだけで痩せるというわけではなく、ダイエットは栄養バランスを補いながら、摂取カロリーを適度に抑えるのがポイントです。

健康的に体を維持しながら少しずつ減量することで、理想の体型に近づいたあとも、リバウンドが起こりにくくなります。

水分をしっかりとることで、オートミールに含まれる食物繊維の働きをサポートし、便秘の解消に役立ちます。特に、水溶性食物繊維は便に水分を含ませてやわらかくする働きがあるので、水分をしっかりととることで便の排出をスムーズにしてくれます。

不溶性食物繊維を多く摂取しても水分が足りないと、腸を刺激したときに便がやわらかくないので、排出が上手くいかない場合もあります。小まめに水分をとり、2つの食物繊維を適度に補うのがポイントです。

オートミール自体には味がないため、毎日続けていると飽きてしまう場合があります。ダイエット中でも長く食べ続けるためにも、オートミールを使ったアレンジレシピに挑戦して味を変えて楽しみましょう。

鶏がらスープを加えて中華粥風にアレンジしたり、トマトベースのリゾット風にしたり、レシピによってさまざまな味わい方ができます。毎日同じメニューだと飽きやすく、ダイエット中の食事管理に悩んでいる人にもおすすめです。

主食や間食代わりにオートミールをとりいれるときは、どのくらいの量を食べるとよいのでしょうか。1回の目安量や食べ過ぎるとどんな影響を起こしやすいのか、紹介します。

オートミールは商品によって摂取目安量が多少異なりますが、一般的には約30g（大さじ5杯）といわれています。少量に感じられますが、水分を加えて調理すると、軽く茶わん1杯分の量にカサが増します。

ただし、食物繊維が豊富に含まれているオートミールは、1回で大量に食べると体質や胃腸の様子によって、下痢や便秘などの不調が起こる可能性があります。食べ過ぎる量の明確な基準が設定されているわけではありませんが、お腹が弱い人や食べ過ぎが心配な場合は、胃腸の様子を見ながら少量ずつ食べるのがおすすめです。

食物繊維を多く含む食品とオートミールを一緒に食事にとりいれるときは、注意が必要です。1日あたりの食物繊維の摂取目標量は、18〜21gといわれています。この目安量を超えるほどオートミールを食べると、食物繊維のとり過ぎといえるでしょう。

オートミールだけでなく、一緒に食べる料理に含まれる食物繊維の量もあわせて考えるとオートミールは1日100〜150gまでが理想です。毎食にオートミールをとりいれるときは、食物繊維の量も気をつけて摂取するのがおすすめです。

オートミールを食べ過ぎると食物繊維のとり過ぎで消化がうまくいかず、便秘を引き起こす可能性があるので注意が必要です。腸内環境が整いにくくなることで、その結果太ってしまうケースもあります。

オートミールは、1日の摂取量や商品に記載されている適量を守って、少しずつ食事にとりいれましょう。

オートミールはカロリーが低く、糖質も白米と比べると半分以下の食品です。ダイエット中に摂取カロリーを抑えたいときや、主食や間食の代わりにとりいれると、1日の摂取カロリーを抑えられます。

カロリーを抑えるだけでなく、食物繊維やビタミン類、ミネラル類などの栄養が豊富に含まれているので、食事の偏りが気になる人にもおすすめです。1日の摂取目安量と、食事バランスを意識しながらオートミールを食事にとりいれてみましょう。