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ポケモンコロシアム

登録日:2011/10/11(火) 01:58:52
更新日:2024/11/21 Thu 01:01:22
所要時間:約 25 分で読めます




ポケモンを取り戻す旅。


ポケモンコロシアム』(Pokémon Colosseum)とは、ニンテンドーゲームキューブ用ゲームソフト。開発はジニアス・ソノリティ。


■概要

日本では『ルビー・サファイア』の翌年2003年11月21日に発売された作品。
NINTENDO64で出ていた『ポケモンスタジアム』シリーズの後継的な作品にあたる。

外伝作品の位置付けであるが、本編連動があり第三世代作品群の一部をなす。
GBA本編に先駆け、『金・銀・クリスタル』と『ルビー・サファイア』のポケモンが全て登場している。

ポケスタシリーズと同じく対戦を念頭に置いた「対戦モード」と本作オリジナルのストーリーが展開される「シナリオモード」の2つのモードがあり、いずれのモードも『ルビー・サファイア』とGBAケーブルを介して通信することができる。*1

後に発売された『ファイアレッド・リーフグリーン』や『エメラルド』にも対応している。*2
特に『FRLG』は主人公のグラフィックが既に用意されており、通信するときちんと反映されるようになっている。

舞台となるのはウエスタンな雰囲気ただようオーレ地方
キャラクターデザインはヒロモト森一氏で、他の『ポケットモンスター』シリーズとは一線を画した雰囲気を持つ。

本作のシステム面における最大の特徴として、野生のポケモンが一切登場しないという点がある。
街や施設以外のマップは存在せず、草むらはもちろん続編XDに登場するポケスポットの類もまだ存在しない。
ではどうやって仲間を増やしていくのかというと、スナッチマシンという機械を用いて他人のポケモンを強奪していくのである。
イベントの流れで譲り受けるポケモンもいるにはいるがダークポケモンと比べると極少数なので、ダークポケモンをスナッチ&リライブして数を増やさざるを得ない。

…といっても、相手のポケモンを無闇に奪うのではなく、悪の組織によって戦闘マシンと化したダークポケモンのみを奪い返してリライブで心を開かせて元に戻すというストーリーになっている。
また、行き先を選ぶとバイクで移動するアニメ―ションが入る。


本作の続編として『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』が発売されている。

◆本作独自のシステム


  • トレーナーバトル
野生のポケモンがいないのでこちらがメインとなる。ルールはダブルバトルが主流。
というか本作のシナリオモードではデモイベントを除くとダブルバトルしか行われない
ダブルバトルを中心にストーリーが進行するのはシリーズ全体を通しても非常に珍しく、本作や続編の『XD』を除くと、後年発売された『スカーレット・バイオレット』の追加コンテンツである『ゼロの秘宝「後編・藍の円盤」』ぐらいしかない。

  • スナッチ
主なポケモン入手手段。文字通り強奪する。
ダークポケモンが繰り出されると黒いオーラを見る事ができるヒロインが教えてくれるが、通常のポケモンをスナッチ対象に選んでもヒロインから警告されるのでスナッチできない。
腕に装着したスナッチマシンモンスターボールをセットして行う。
スナッチの仕方は野生ポケモンを捕獲する時と同じで性能の良いボールを使ったり、相手の体力を出来るだけ減らしたり状態異常にする事で捕獲率を上げられる。

  • ダークポケモン
悪の組織シャドーによって改造され、心を閉ざした戦闘マシンと化してしまったポケモン達の事を指す。
スナッチした直後は「ダークラッシュ」という威力90かつ反動つきの技1つしか使用できない。
それに加えダークポケモンである限り、レベルが上がらず進化できない上、技マシンで他の技を覚えたりニックネームを付ける事もできない。
フェナススタジアムでは諸事情によりダークポケモンがいると参加できなかったり、対戦モードではそもそも出場禁止といった制限もある。
「リライブ」を進めていく事によって他の技を少しずつ思い出していき、リライブ完了の際にはダークラッシュを忘れ去り、元のポケモンに戻る。この時、リライブ前にバトルで溜まっていた経験値があれば一気に得られる。

リライブで思い出す技はレベルアップで覚えられる技が殆どだが、ポケモンによっては技マシンわざやタマゴわざを思い出すポケモンもいる。
ただ、タマゴわざを思い出すポケモンは少数で、中には戦力にならない技しか思い出してくれないポケモンもいるが…
本作の時点では特別な技に該当するものはなく、次回作の「ポケモンXD」ではこの点が改善されている。

なお、敵がダークポケモンとして使ってくる場合はダークラッシュ以外の3つの通常技も出してくるので注意が必要(ちなみに「ダークラッシュ」を使ってもハイパー状態にならない仕様)。
シャドーの面々もリライブを逐一進めて通常技3つを使えるようにしてたと思うと草生える

ちなみに本作のダークポケモンは色違いになる可能性もあるが、ランダムで決まる相手トレーナーのIDで色違い判定を行っていることや、初戦時は必ず通常色表示になるよう再計算が行われることからスナッチするまでは分からない。
スナッチ後は主人公のIDで色違い判定が行われるため、先程まで通常色だったスイクンが急に色違いに変わっているといった現象が起こる。
条件を満たしていれば再戦した時に色違いとして登場するが、やはり相手IDで判定を行っているためスナッチすると通常色に戻る現象が起こりやすい。
そのため、本作で色違いのダークポケモンを真っ当な方法で厳選するのは極めて困難。

  • リライブ
心を固く閉ざしてしまっているダークポケモンと触れ合い、心を開かせていく方法をリライブと呼ぶ。
やり方は手持ちに入れて連れ歩く・バトルに繰り出す・ハイパー状態中のポケモンに「よびかける」・育て屋に預ける(有料)・かおりを使ったコロンマッサージを行う(かおりは別売り)の5つ。

これらの方法を行う事でダークポケモンのリライブゲージが少しずつ減っていき、段階毎に通常技を思い出していく他、ゲージが2つ減った段階でそのポケモンの性格が判明する。
更にリライブを進めていき、ゲージが0になったら特定の場所で浄化作業を行うことでリライブ完了。元のポケモンに戻った上で主人公が親となる。
以降はニックネームを付けたりバトルや通信など各種制限が取っ払われて自由に使えるようになる。
元はスナッチ団が各地のトレーナーからスナッチしてきたポケモン達なんだがいいのだろうか

心の閉ざし方は種族によって異なり、どのリライブ方法が有効であるかはそのポケモンの性格によって変わってくる。性格が判明したらその性格が好むリライブ方法を取り入れるとリライブしやすくなるだろう。
閉ざし方については序盤でスナッチできるポケモンはリライブが進みやすい傾向にあるが、中盤~終盤のポケモンにかけて段々時間がかかるようになる。
特に伝説の三聖獣はリライブゲージを1段階減らすのもかなり苦労する。
入手個数が限られるものの『ときのふえ』というアイテムを使えばゲージが全く減っていない状態からでも即リライブ完了できる。

ちなみにダークポケモンから普通のポケモンへと戻ると、そのポケモンに「全ての困難を乗り越えた記念リボン」(名称:ナショナルリボン)が付けられる。
これは元ダークポケモンだったポケモンにしか付けられない貴重なリボンであり、第三世代から現行世代までのリボンコンプリートを目指す場合、このリボンが付けられるポケモンかどうかが重要視されたりする。

  • ハイパー状態
ダークポケモンが「ダークラッシュ」を使うと感情が昂り、陥ることがある状態。
ハイパー状態になったダークポケモンは直後に攻撃を行う事なく棒立ちとなるため1ターン無駄となる。ダークラッシュで攻撃ぐらいはしろ
この状態の時に「ダークラッシュ」を使うと高確率で急所に当たるが、その代償として「ダークラッシュ」以外の技を指示しても言うことを聞かない事が多くなる。
ハイパー状態のポケモンには回復アイテムなどが使えなくなるというデメリットもあるため、逆利用するとか命令無視を楽しみたいとかでなければさっさと戻そう。

ちなみに、この「言う事を聞かない」状態には結構なパターンが用意されており、
指示を無視して他の技を使う、持たせていた道具を勝手に使おうとする、主人公または相手トレーナーにダイレクトアタックする等、様々。
なお、この命令無視はポケモンの性格によって行いやすい行動・行いにくい行動が変わったり。そういうところだけ無駄に凝るな

「よびかける」コマンドを使うことでハイパー状態から我に返り、リライブゲージも減る。
稀に自分から戻る事もあるが、この場合はリライブゲージが減らないので損になる。
なお、ハイパー状態のなりやすさもポケモンの性格によって変わる。なりにくいのにハイパー状態時によびかけるのが有効な性格もあったりするが…

  • よびかける
「にげる」の代わりに存在するコマンド。
普通に使っても何も起きずポケモンから無視されるだけだが、前述した「ハイパー状態」からの回復以外にも「ねむり」状態になったポケモンにも有効。
TAでは、呼びかけたポケモンの行動をパスする用で使われる事もある。

平常時かつ通常のポケモンに使った場合…
ブラッキー!!! → ダメだ! きこえていない!

平常時のダークポケモンに対して使った場合…
ポポッコ!!! → ポポッコには きこえなかった!

眠っているポケモンに使った場合…
エーフィ!!! → (そのポケモンの鳴き声)エーフィは よびかけに 元気よく 答えた!

眠っていればダークポケモンであろうときちんと答えてくれるのに平常時は何も答えてくれないのか…


◆良点


  • 第二世代のポケモンの多くが一度のプレイで入手できる
第二世代のポケモン達は『ルビー・サファイア』では入手困難の種族が多く、GBA版作品だけで集めようとなるとFRLGとエメラルドを必要とする。
ファイアレッドとリーフグリーンの場合はバージョン別に出現ポケモンが異なるパターンも存在。
中でもジョウト御三家、三聖獣、ホウオウは特にレア度が高く、それらは1プレイで1匹だけしか手に入らなかったり、通常プレイでは入手できなかったりする。

しかし本作では第二世代のポケモン達が幅広く補完されているため、1回プレイするだけでバージョン限定は勿論のこと、ジョウト御三家に三聖獣、更にホウオウもまとめて入手出来てしまう。第二世代のポケモン達に思い入れがあり、一挙にコンプリートしたいならやらない手はない。
スナッチとかリライブとかバトル山100人ぬきとか面倒な要素が多いが

ルギアだけは本作で唯一補完されておらず入手不可。…その分次回作の『XD』でストーリーの中心を据えているが。

◆欠点


  • セーブ(レポート)がパソコンの前でしかできない
どういうわけか本作ではメニュー画面にレポートが存在せず、各所に置かれているパソコンからでしかレポートできない。
そんなパソコンはどこかに最低1ヶ所は設置されており、全く存在しないダンジョンは無いのだが、
設置場所が出入口付近か宿屋にしかない等で攻略や厳選に支障をきたすケースが続出。
この点はプレイヤーからの非難が多く、次作では本編シリーズ同様にどこでも自由にレポートが出来るように改善された。

  • 難易度
これも本作最大のネックとなっている。

まず、野生のポケモンが出現しない仕様上レベル上げに手間がかかる他、ポケモンを手に入れるためには、基本的に該当するトレーナーの所へ足を運んでスナッチするしか手段が無いため、個体値厳選もしづらい。
そして進行に合わせて自動的にゲットできるポケモンも数が非常に限られている上に入手条件が面倒な物がほとんど。

にもかかわらずNPCはシナリオ中盤以降から強力な思考回路を有するようになり、レベルも高めでありながら、(トレーナーにもよるが)ポケモンに覚えさせている技も強めに設定*3されていたりもする。
こちらは貧相な技しか覚えていないポケモン達*4で攻略を余儀なくされるため、同じポケモンだけを重用する縛り寄りのプレイになりがち。

特にラスボス前の相手からレベルが突然ハネ上がり(それまではレベル40台だったのがラスボス前はレベル50台)、
ラスボスに至ってはレベル60前後に上がる。
しかもケッキングボーマンダによる「ひこうタイプ+じしん」、ヤドキングのスキルスワップによる「なまけ」入れ替えなどのコンボを織り交ぜてくる。

こちらは各地コロシアムでレベル上げ作業をしてない場合だとレベル40台どまりの可能性が高いので、相性対策やアイテム補充を行っていたとしても力不足という事態に…
また、リライブを進めておかなければ「ダークラッシュ」オンリーのダークポケモンを多数抱える事になるため、戦術はかなり選んでいかなければならない。

これに関しては 開発会社がポケモンを手掛けるのが初めてでバランスが上手く取れなかったことが起因している模様。
すごいキズぐすりがしょっぱなから売られてたりもするのも、その一例かもしれない(もっとも、これは初期手持ちがLv.25だからという理由もあるのかもしれないが)。

そして、過去作『ポケモンスタジアム』の特徴のひとつであった実況ボイスも、シナリオモードの雰囲気を重視したためか一切存在しない。
また『スタジアム』ではアレンジされていたポケモンの鳴き声もGBA版の電子音そのままであり、CGの見た目やモーションもホウエン勢以外は使い回しがほとんど。
『スタジアム』シリーズ恒例だった、ニックネームをつけたポケモンを送ると体の色が変わるという仕様も当然失われており、相手トレーナーも手持ちにニックネームをつけなくなった。

そんなこんなでいくつかの欠点を抱えてはいるものの、スナッチを始めとする独自のシステムや、本編と比べて年齢層が高めの世界観・ストーリーは(洋画や厨二くさい雰囲気が苦手なプレイヤーもいたものの)概ね好評だった。
また、この会社の特色ともいえる1度聴いたら耳に残りやすい個性的なBGMも今なお評価が高い。

  • 一部のわざマシンおよび全てのひでんマシンが手に入らない
本作の舞台となるオーレ地方では入手できないわざマシンがいくつか存在しており、それらはエンディング後にGBA版から持ってくる以外の方法では手に入らない。

入手不可になっているものはジムリーダーから貰える「わざマシン04(めいそう)」「わざマシン40(つばめがえし)」等や
「わざマシン09(タネマシンガン)」「わざマシン21(やつあたり)」等、正直使い勝手の悪いもの…
「わざマシン28(あなをほる)」「わざマシン43(ひみつのちから)」のように、一部ポケモンに使えると役に立つであろう物もない。
また、本作には期間限定入手となるわざマシンも1つあり、「わざマシン46(どろぼう)」は序盤での入手機会を逃すと手に入らなくなる。

エンディング前ではこれらのわざマシン技を覚えさせられないため、ポケモンによっては技のバリエーションが大きく狭まる。
例えばグライガーは初期技がショボすぎるポケモンであり、わざマシンで補強したくなるが、地面タイプの攻撃技は「わざマシン26(じしん)」でしか習得できず、飛行タイプの攻撃技に至っては習得不可能。
そのため地面タイプのアタッカーとして起用する場合、1プレイ1個限定かつ他のポケモンへの使用も検討したくなる貴重なわざマシンを活用しなければならない贅沢な仕様となっている。

なお、ひでんマシン8種もオーレ地方内では全て入手不可。
「いあいぎり」みたいにバトルで需要が無い技ならともかく、水タイプで高威力技である「なみのり」「たきのぼり」も習得できない。
本作はダブルバトル中心なので「たきのぼり」があれば威力半減のない単体攻撃の水技として役立ったのだが…

  • (FRLG発売までの間は)ダークポケモンはメスの個体を狙わなければいけなかった
本作は『ルビー・サファイア』で登場していなかった第二世代のポケモンが先行解禁された作品として有名だが、日本ではFRLGより2ヶ月くらい発売が早かったため、メタモンはまだ未解禁だった。
つまりメスのポケモンがいなければタマゴを作る事が出来ないという事である。
そのため、当時本作で先行解禁されたポケモン達のタマゴを作る場合、性別がメスの個体を狙ってスナッチする必要があった。

性別厳選の関門となるのは性別の比率がオスに偏りすぎなジョウト御三家やトゲチック、イベントの都合で連戦となるテッポウオ&マンタイン、ほぼ連戦に等しいヘルガーとバンギラス*5等…
上記のポケモン達もそうだがセーブポイントから戦闘場所まで遠い奴が多いので、通してメスだけを集めようとなると中々に面倒なプレイを半ば強要されていた。
ポケモン図鑑の完成やタマゴ孵化に興味がないなら行う必要のない厳選プレイだが、これもある意味本作の難易度上昇に一役買っていた…のかもしれない。

しかしFRLG発売後はそちらでメタモンが解禁されたため、本作でわざわざメス狙いをしなくてもよくなった。
本作発売当初のFRLGが発売されるまでの2ヶ月とごく短期間ではあるものの、メタモン不在による弊害を強く受けた作品だったといえるだろう。

◆登場キャラクター


デフォルト名は「レオ」。スタッフいわく、年齢は17歳くらいで、ゴロツキを成敗するダークヒーローを意識したキャラデザであるらしい。

ポケモン強奪を生業にする組織「スナッチ団」の元エリート。三白眼で鼻もとには太い傷(もしくは白いフェイスペイント)のようなものが走っている。
元スナッチ団所属だが最初から髪はふさふさでありハゲてない。他のスナッチ団メンバーはハゲてるのに彼だけハゲていないのは一体何故なのか…?

現在のところ明確な年齢設定がある唯一の主人公で、おそらく最年長の主人公でもある。
乗り物自転車ではなくバイクを使う。

物語冒頭でスナッチ団から最新式のスナッチマシンを奪い、アジトを爆破して逃亡したどこのマッドマックスだよ

初期の手持ちがエーフィブラッキーという中々に渋いチョイス。

従来の主人公と同じく劇中では喋らない上、その場の状況や目的などは全てミレイの口から説明されるため、組織を抜けた理由はおろか彼自身の人となりに関しても一切不明である。


  • ヒロイン
デフォルト名は「ミレイ」。ミニスカへそ出し。
ポケモンでは珍しく、文字通り常に主人公に同行するヒロインであり、劇中うんともすんとも口を開こうとしない主人公に代わって狂言回しも兼ねている。

ダークポケモンを見分ける力を持つため、袋詰めにされて誘拐されかけたところを主人公に助けられた。

主人公が元スナッチ団だと知っても「私の王子様だから」の一言で受け入れるような明るい性格だが、満を持して登場したとある人物が目の前でラスボスの姿を表すまで正体を疑う様子もないなど、良くも悪くもマイペース。

主人公のすぐ後ろを常について回る為、どこかに引っかけて置き去りにする遊びを試みたプレイヤーも多いだろう。

  • ギンザル
お世辞にも治安が良いとは言えないパイラタウンをまとめる有力者。容姿も口調もいかついが悪い人ではない。
ある事情からシャドーに街を乗っ取られ、不承ながらミラーボ一派の横暴を許していたが、そこに現れた主人公一向にミラーボ追放を依頼する。
プラスルを可愛がっており、パイラタウンの事件解決後はプラスルを譲り渡してくれる。

  • ローガン
アゲトビレッジに住む伝説の老人トレーナーにして、ヒロインの祖父。
相棒は彼が生まれて初めてゲットしたポケモンだという年老いたピカチュウ。このピカチュウは見た目こそ普通だが「びっがびが~!」等と濁点付きで鳴くのが特徴。
聖なる祠を破壊しようと襲撃してきたコワップ一行に挑むが、コワップの持つダークポケモンの戦闘力の前に返り討ちにされてしまう。

  • バトラス
トレーナー修行の場「バトル山」のマスターで、山の全トレーナーの頂点に君臨する実力者。
見た目はムキムキマッチョ。というか明らかにハルク・ホーガンそのもの。
す・ば・ら・し・い~~!

  • ヘボイ&トロイ
ヒロインを拐おうとしたコンビで、ミラーボの手下。
柄の悪いゴロツキの如く何度かバトルを挑んでくるが双方ともに雑魚。
なお、トロイの方はダーク・マクノシタを所持。

この作品の悪人は大体こんな感じだということを端的に表している、名は体をあらわすの見本。

  • ブレス&スーラ
ミラーボの手下。
しかし劇中でやっていた事はギンザルの弟分であるシルバを返り討ちにした程度しかなく、ヘボイ&トロイよりも印象が薄い。

両者ともダークポケモンを持っており、ブレスはダーク・テッポウオ。スーラはダーク・マンタインを使用。

本作を語る上で欠かせない存在その1。

敵組織「シャドー」の幹部で、本作屈指の存在感を誇るアフロダンサー。

陰鬱なアジトBGMからの、とびきり異彩を放つサンバな戦闘BGM。それに合わせて踊りながら技を繰り出すルンパッパにやられたプレイヤーは数知れず。
ダーク・ウソッキーを所持。

続編でも、今作のメインキャラが軒並み消えた中、ヘボイとトロイを引き連れて再登場を果たしている。

  • ダキム
「シャドー」のry。髪型は後のアデクに似ているが、こっちは筋肉ムキムキの大男。
良い子の皆さんやご家族御用達のポケモンシリーズにおいて、史上初となるリアル腹パンを、しかも非力な一般トレーナー相手に明確に食らわせた恐るべき人物。

今では当たり前となっている「まもる+じしん」のコンボをプレイヤーに広く知らしめたキャラの1人だが、彼のバクーダ等は「まもる」を持たない仲間の唯一神をも「じしん」に巻き込む鬼畜。

唯一神もといダーク・エンテイを所持。

  • ヴィーナス
「シャドー」の幹部で紅一点。思わず「黒飴なめなめ♪」と口ずさんでしまいたくなるBGMが流れるアンダーを拠点としている。
リアルメロメロボディと美貌の持ち主で、電波に乗せて地下(アンダー)の住人たちを魅了していたが、アイドル的人気の割に、衣装の趣味は占い師や歌謡曲のそれを思わせる独特のセンスをお持ちである。

なお、当時はキャラ名に「ヴ」は使用不可能だったので彼女(と一部NPCだけ)の専用文字となっていた。

ダーク・スイクンを所持。

  • ボルグ
「シャドー」のry。ダークポケモン研究所の所長でもあり、
名前自体は彼のレポートという形で早くから登場する。襟がピンピンに立った丈の長い白衣と長い後れ毛、眼鏡が特徴的。

上記3名と比べてはっちゃけ度は少なく、比較的マトモ。
ただ、マトモとは言ってもダークポケモンを悪びれもせず作っていたので真っ黒な悪人である事に変わりはない。
ダーク・ライコウを所持。

  • ヘルゴンザ
スナッチ団のボス。
ヒゲ。ハゲ。筋肉。下半身が割と貧弱。だが他の敵と比べると正統派な悪役。
アジトを爆破されて組織が壊滅状態となったため、出番は少ない。

ダーク・エアームドを所持。

シャドーのボス。(眼の色が)邪気眼。細マッチョな体型をぴっちりとした紫のタイツ風の衣装で包んでいる。

ラスボス前のかませではあるが、特殊攻撃と変化技主体。「あやしいひかり」や「おきみやげ」でステータス・状態異常も狙ってくるので長引くと厄介。

彼とのバトルのみBGMなしで歓声のみと、不気味さを醸し出す演出がされている。

ダーク・メタグロスを所持。

笑顔を絶やさない好々爺で、フェナスシティの市長。
というのは仮の姿で、正体はシャドーの影のボスにして自称「帝王ワルダック」。主人公に負けた後も食いさがろうとするジャキラでさえ、彼が一喝するなりしおらしくなり頭を下げた。

協力者と見せかけてラスボスという、どんでん返しの王道のような存在。

登場に何の脈絡もないと思われがちだが、実は序盤のフェナスシティにて、ジャキラがバックレーの家から出てくるシーンがあるので、勘のいいプレイヤーは訝しんだかもしれない。

使うポケモンは前座のジャキラと打って変わって物理攻撃主体。種族値の高いポケモンが多い上、ちょっとしたコンボも絡めてくるため、かなり手強い。
ダーク・バンギラスを所持。

  • ゾルダン
アンダーのさらに地下にあるボトムコロシアム最強のキング。
…が、アンダー内で知る人ぞ知るボトムコロシアム以外での知名度が全くないため「あんた誰?」としか言いようがない。
グラフィックはモブトレーナーの筋肉男こと肉体派♂をちょっといじっただけ。
ダーク・ツボツボを所持。
ちなみにスナッチに失敗して勝利したときのみ、彼からファンメールが届くという小ネタあり。

  • ミラクルボ
自称ミラーボの後継者。アフロを夢見るが髪の毛が足りないらしい。
パイラタウンからミラーボを追放するとミラーボのアジトに現れ、バトル出来る。ミラーボ追放直後に挑むと結構な強敵。
エンディング後は脱獄してきた女2名(ブレスとスーラ)に追い出されたのか、消息不明になる。

  • フェイク
クリア後に現れる主人公の偽物。その正体は変装のプロであるシャドー戦闘員。

ダーク・トゲチックを所持。
だが、一部のプレイヤーからは経験値稼ぎのカモにされる。

  • ウィリー
町外れのスタンドで一人、テーブルに座っているライダーの男。ジグザグマ系列のポケモンを好んで使う。
話しかけたかどうかに関わらずスタンドから出ると、主人公に興味が湧いたのかバトルを仕掛けてくる…が最初のトレーナーなので弱い。
バトル勝利後は次の行き先の助言をくれる存在感が無さそうである人。次作にも続投。

  • セネティ
バトル山のエリアリーダーを務める男。担当エリアは最初のエリア1。
作中の彼は「セネティさんはセレビィを呼ぶ事ができる」とか「今日もセネティさんに負けちゃった」とか
まるでセレビィを自由に召喚できてバトルまで強い凄腕の人物かのように宣うNPCが数人いるが……
エリア1担当の彼は低レベルかつ非力なポケモンしか持っておらず、襲撃してきたダキムにはポケモンバトルを挑まれる事なくリアルダイレクトアタックでKOされた。

その後、主人公たちに助けられたセネティは修行している際に見つけたという「ときのふえ」を見せ、これがあれば一度だけセレビィを呼ぶ事ができると説明。
フロントに戻ると先程の「ときのふえ」をまたダキムのようなムキムキ大男に襲われたくないからか助けてくれたお礼として主人公に渡してくれる。弱いけどいい人である。

  • ムゲンサイ&ムゲンダイ
対戦モードの「オーレコロシアム(LV100)」「バトル山100人ぬき」のファイナルに君臨する伝説の老人トレーナー。

前者はシングルバトル、後者はダブルバトルに登場する。
見た目は前述のローガンをいじったもの。
バトル山100人ぬきでもオーレコロシアムでも種族値の高い強力なポケモンを多く使ってくるが、
オーレコロシアムの方では伝説のポケモンおよび厨ポケに該当するポケモンしか使わない。伝説(厨)のトレーナー

本作を語る上で欠かせない存在その2。本作ではダキムが使うダークポケモンとして登場している。
もたもたしてるうちに倒さず放置していた味方ポケモンの「じしん」の巻き添えを食らってKOされちゃう困ったちゃん。
これにより、ますますネタポケとしての地位が固まった。

ラスボスが逃走手段として用意し自動操縦で颯爽と飛来したヘリを「せいなるほのお」で爆破。その後、ホウオウは飛び去っていた。
こうしてポケモンコロシアムは爆破に始まり爆破に終わったのだった。

条件を満たせば入手可能。現在の第3世代にて通常プレイでホウオウを入手可能なのは本作だけだが、強制レポートが入るので厳選はほぼ不可能。
なお、入手後にワルダックを再び倒しても何事もなかったかのように飛んでくる。別個体なのだろうか。

アゲトビレッジの聖なる森にある聖なる祠に現れるという幻のポケモン
作中設定によるとダークポケモンがセレビィと出会うと最も楽しかった頃の思い出を想起させてくれるため、元のポケモンに戻れるとの事。
これについては「ときのふえ」という道具を聖なる森で使うと、どこからともなくセレビィが飛んできてダークポケモンのリライブを一発で完了させるという方法で表現されている。
また聖なる祠にもセレビィの力が宿っているらしく、心の扉が開く寸前のダークポケモンを連れて行く事でもリライブは完了できる。

条件を満たせば入手できるが下記の拡張ディスクが必須のため、通常プレイでは入手不可。

◆拡張要素


  • 拡張ディスク
予約特典で今や入手困難なレアアイテム。持っている方は大切にしよう。
因みに次回作XDの予約特典はステッカー。

シナリオモードクリア後、幻のポケモンセレビィをアゲトビレッジの「聖なるほこら」にて受け取れる。
本編でリライブしたダークポケモンの数だけ入手可能=最大48匹ということで、いっぱい入手したプレイヤーもいるのではないだろうか。
後述する新たな3匹のダークポケモンを含めると、セレビィは1つのセーブデータで51匹入手できることになる。
現在の第3世代でセレビィを入手できるのはこの方法だけだが、残念ながら色違いは出現しない。

なお、海外版ではセレビィの代わりにジラーチになっている。

その他、でんきだまを持ったピカチュウ、ポイントマックス、マスターボールがポケクーポンの称号ごとに手に入る。

  • ダブルバトルカードe+
2003年12月25日に発売。
全24枚あり、青、黄、緑、赤パックにそれぞれ6枚入り(固定)。
それぞれ「バーチャルバトルカード」5枚、「ステージカード」1枚。

前者はバーチャルトレーナーのデータが入っており、後者は対戦ステージのイメージを変更するデータが入っている。

「カードeリーダー+」に読み込ませると、シナリオモードクリア後に「カードeルーム」でバトルでき、ポケクーポンや経験値も手に入る。
5人勝ち抜くと謎の6人目が現れ、勝つと道具をゲットできる。

レベルはやさしい、ふつう、てごわいの3ランク。
すべてのトレーナーに勝利すると、ダークポケモンを持つ本物のトレーナーがランクごとに3人現れる。
「やさしい」はトゲピー、「ふつう」はメリープ、「てごわい」はハッサムをスナッチできる。
しかし、性別や性格などの能力は完全固定であり、個体値にいたってはまさかの逆6V(つまりオール0)。
FRLGの三聖獣以下とかふざけてんのか


◆漫画


大内水軍により月刊コロコロコミックと小学二年生でコミカライズが連載されていた。
どちらも単行本化はされていない。

因みにギエピーの番外編にも登場したことがある。
こちらはコロコロのギャグ漫画らしいアホなストーリーに終始している。

ポケスペでは今のところ舞台になっていないが、作者はぜひ描いてみたいとしている。


◆その他


余談だが、アニポケD&Pに登場した「ポケモンハンターJ」がロングコート・ゴーグル・腕のマシンと主人公を彷彿させる格好をしていたことが当時話題に…そこまでならなかった。

一応、彼女の姿を見て主人公を思い出した人もチラホラいたようだが、作品自体がマイナーであった為に特にその点について深くあれこれ交わされることはなかった模様。

第六世代以降のランダムマッチでは互換切りによって本作のポケモンが使えなくなったため対戦だけ見れば価値の無いソフトとなったが、以降もタイムアタックや乱数調整の愛好家によって引き続きプレイされている。

ちなみに第三世代の伝説の三聖獣は、FRLGで捕獲出来る個体が徘徊バグにより個体値が最悪なので、三聖獣を第三世代で活躍させたい場合は本作が必須。



追記・修正はミラーボ様と踊りながらお願いします。

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最終更新:2024年11月21日 01:01

*1 シナリオモードでGBA作品と通信するには一度エンディングを迎える必要がある。

*2 『FRLG』側は1の島のネットワークマシンを完成させておく必要がある。『エメラルド』では『RS』同様通信制限は設けられていない。

*3 敵側の通常ポケモンは技マシンわざだけでなくタマゴわざを覚えさせたポケモンも多く存在。敵NPCは当時の第3世代本編の雑魚トレーナーとは比較にならないほど強く構成されているが、主人公側が使うポケモン達の技の弱さはもう少し何とかならなかったんですかね…

*4 強力な技を覚えてくれるポケモンもいるにはいるがリライブ完了→即戦力となるポケモンは少なく、それに該当するポケモン達は軒並み中盤~終盤で入手可能と遅い。

*5 ヘルガーは3戦目だが、バンギラスはラスボスが使用。ヘルガーの性別をメスで確定させた上でラスボス戦まで進み、バンギラスが繰り出される前にわざと自滅すればラスボス戦からやり直せるのでバンギラスのメス厳選がしやすくなる。