ヤフーの遺伝子検査、1万人の解析結果反映し精度向上
ヤフーは2015年5月12日、健康関連プロジェクト「HealthData Lab」において、国内最大規模をうたう日本人1万人分の遺伝子情報の反映を開始した。これにより、病気発症リスクや体質を調べる一般向け遺伝子解析サービスにおいて、分析結果の精度が向上するという。
ヤフーは、2014年11月に始めた遺伝子解析サービスに先立ち、同年6月から無料モニターを募集した。応募者の中から、日本国内の人口分布に比例した地域的な偏りのない1万人をモニターとして抽出。今回、モニター全員の遺伝子解析を完了したことを受けて、それら1万人分のデータを反映して精度を高めた分析結果を、遺伝子解析サービスユーザー全員に提供する。
通常の遺伝子検査では、遺伝子型データ数(頻度)情報に採用する日本人集団サンプルは、1000人規模であることが多いという。ヤフーのサービスでは、その10倍の規模で標準的日本人集団の頻度を算出できる。通常の長期健康調査(コホート)研究では地域ごとに調査協力対象者群を形成するのに対し、今回のサービスでは全都道府県を網羅していることも大きな特徴だ。
(日経デジタルヘルス 大下淳一)
[日経テクノロジーオンライン 2015年5月12日掲載]