「食べログ」やらせ投稿、景表法に抵触 消費者庁が指針発表
飲食店の口コミサイト「食べログ」でやらせ投稿があったとされる問題で、消費者庁は9日、代行業者に口コミを書き込ませて評価を変動させるのは景品表示法上の問題があるとする事例を追加したガイドラインを発表した。同庁は飲食店事業者などにやらせ投稿を頼まないよう周知する。
新たなガイドラインでは、飲食店などの事業者が代行業者に頼んで口コミ情報サイトに多数の投稿をさせるケースを問題事例に追加。実際は好意的評価が少ないのに一般消費者から高い評価を得ているように表示するのは景表法違反の「優良誤認」にあたるとした。
食べログへのやらせ投稿問題は今年1月に発覚。消費者庁の調査で、14の飲食事業者が口コミ代行業者に投稿を依頼したことが判明したが、実態よりも著しく優れているかのように投稿していたとは確認されず、同庁は法的措置を見送った経緯がある。
インターネット上で口コミを装って消費者を商品やサービスに誘導する投稿は、一見すると宣伝と分からないため、「ステルスマーケティング(ステマ)」と呼ばれる。こうした手法を排除するため、口コミ情報サイト運営会社は評価点数の算出方法の複雑化などに取り組んでいる。