参院2サーバー感染、議員IDなど流出か

国会議員のパソコンなどに攻撃メールが相次いだ問題で、参院事務局は21日、参院のネットワークサーバー2台が不正アクセスを受け、全参院議員と公設秘書のIDとパスワードが盗まれた可能性があると発表した。

同事務局によると、ウイルスに感染、または感染の可能性がある議員のパソコン計29台のうち5台をセキュリティー調査会社が解析。パソコン内の通信履歴で、8月上旬から10月中旬まで、IDなどを管理するドメインサーバーに不正アクセスした痕跡が見つかった。ネットワークを監視する別のサーバーにも痕跡があったという。

ドメインサーバーは、議員と秘書の計約700のIDとパスワードを管理。システムを運営する管理者IDも含まれる。

同事務局は21日昼ごろ、調査会社から「サーバーに感染の疑いがある」と連絡を受け、サーバー2台をネットワークから遮断。調査会社に詳しい解析を依頼した。「全IDとパスワードが流出した可能性は否定できない」としている。

衆院では、ウイルスに感染した議員のパソコンからサーバーに感染。全議員のIDなどが盗まれた可能性があり、約2週間、メールを盗み見できる状態にあった。〔共同〕