新型リニア車両が山梨の実験線基地に JR東海
JR東海は22日、リニア中央新幹線の営業仕様車両「L0(エルゼロ)系」の先頭車を延伸工事が進む山梨リニア実験線の車両基地(山梨県都留市)に搬入した。L0系は初披露。実験線が完成する2013年末までに走行試験を始める。
L0系は東海道新幹線と同じ白地に青のラインが入った外観で躍動感を表現。先頭車は全長約28メートルで、先端の"鼻"の部分は約15メートルと新幹線「N700系」より4割長くシャープな姿となった。
座席数は1列4席と新幹線より1席少なく、これまで半円形だった車両の断面も空間を確保するため四角形に近い設計とした。営業運転の最高時速500キロにあわせて空気抵抗を抑える形状となっている。
車両は全14両を製造。当初は5両で走行試験を始め、最大12両で実施する。リニア新幹線は東京―名古屋で27年、名古屋―大阪で45年の開業を計画。14年に着工する。
山梨実験センターの遠藤泰和所長は「試験開始に向けて気を引き締めて輸送システムの確認を進めたい」と話した。