北海道新幹線、35年度開業 東京―札幌5時間に
新規3区間 北陸25年度、九州22年度
政府・与党は26日、北海道新幹線の新函館―札幌間など未着工の3区間について、早ければ今年度中に同時着工する方針を確認した。北海道新幹線は2035年度、北陸新幹線(金沢―敦賀)は25年度、九州新幹線(武雄温泉―長崎)は22年度中の開業を目指す。北海道新幹線の延伸で東京―札幌間は5時間1分で結ばれることになる。
国土交通省は26日、整備新幹線問題検討会議を開催。3区間を同時着工する方針を確認し、与党とも申し合わせた。前田武志国交相は「財源の見通しが立った。年度内の着工を目標としたい」と語った。ただ財政再建を迫られるなか、総事業費が約3兆円に上る整備新幹線の同時着工には批判が出る可能性がある。
未着工区間が整備されれば鉄道の移動時間は大幅に短縮される。東京―札幌間は現時点では最短でも計8時間36分で、3時間半も短くなる。所要時間は現在の東京―博多間とほぼ同じになる。
九州新幹線はすでに着工している武雄温泉―諫早間も含め、長崎までの一括開業を目指す。在来線の速度で走る新鳥栖―武雄温泉間と合わせ、博多から長崎までを1時間20分で結ぶ。
国交省は3区間ともに投資額以上の効果が得られることや、事業主体となるJR各社が黒字になることも確認した。有識者の検証を経て、正式に着工を認可する。