NEC、レノボ本体に出資 パソコン合弁発表
NECは27日、中国パソコン最大手のレノボ・グループ(聯想集団)とパソコン事業で提携し、6月をメドに合弁持ち株会社を設立すると正式発表した。開発、生産、調達を一体化し国内パソコン事業の競争力を高める。合弁会社にはレノボが51%を出資し経営の主導権を握る。提携に際し、NECはレノボ本体が新規発行する約145億円相当の株式(出資比率で2%前後相当)を受け取る。
海外に進出している日本企業向けのパソコン販売でも協力する。世界市場の共同開拓を視野に、タブレット(多機能携帯端末)の開発・生産などへ提携分野を広げることも検討する。
レノボが51%、NECが49%を出資し「レノボ・NECホールディングス」(資本金約830万円)を設立する。本社機能は東京に置く。同社の傘下に、NECパーソナルプロダクツ(東京・品川)のパソコン事業を分離して設立する新会社と、レノボの日本法人が入る。レノボは5年後に合弁会社への出資比率を引き上げる権利を持つ。
新会社はNECとレノボの経営資源を活用してパソコンの開発や販売を共同で展開。日本市場に特化しているNECはレノボの海外での修理・補修などのサポート体制を利用し日系企業の海外オフィス向け需要を開拓する。レノボは製品開発でNECの通信ネットワークやセキュリティー技術を活用できるメリットがある。
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