この記事は会員限定記事です
改憲ハードル引き下げの挫折
憲法のトリセツ
[会員限定記事]
自民党は2012年12月の衆院選で政権を奪回し、憲法改正へと本格的に動き出しました。まず提唱したのが、憲法改正の国会発議の要件を定めた96条の改正でした。中身の議論が進んで改憲反対の声が高まる前に、改憲ハードルを引き下げようとしたのです。広い意味での改憲案のひとつとして取り上げます。
明治憲法も米憲法も3分の2
いまの憲法96条を再確認しておきましょう。
憲法96条
「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」...
「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」...
憲法改正をめぐるニュースが増えています。 憲法が果たす役割とは何でしょうか。今後どう改憲論議が進むのでしょうか。 このコラムでは実際の判例や歴史を交えて、憲法のわかりやすい「取扱説明書」をお届けします。