Apple、アプリ企業に自社専用ストア容認 EU規制に対応
【シリコンバレー=清水孝輔】米アップルは12日、欧州でスマートフォン「iPhone」向けアプリを開発する企業が自社専用のアプリストアを運営できるようにすると発表した。巨大企業を規制する欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)に対応し、アプリ開発者を囲い込む従来の戦略の見直しを一段と進める。
アップルは3月のDMA本格適用に合わせ、外部のアプリストアからの配信を認めた。12日に追加のシステム変更を発表した。アプリ開発者は他社のアプリを提供しないアプリストアを運営できるほか、アップルを介さず直接利用者に割引などの販促ができるようになる。
欧州では今春後半からアプリストアに続き、アップル以外が運営するサイトからもiPhone向けアプリを取得できるようになる。外部サイトからアプリを配信する場合でも、開発者はアップルの承認を得てシステムを構築する必要がある。
EUは23年9月にDMAに基づいて6社の22サービスを適用対象にすると公表した。アップル以外にも米マイクロソフトや米アルファベットのサービスが対象となった。各社は3月のDMA本格適用に向け、サービス内容を規制に合うように見直してきた。