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歌舞伎「白浪五人男」、盗賊の謳う履歴書 上村以和於
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通称では「白浪五人男」「浜松屋」「弁天小僧」等々、本名題は『青砥稿花紅彩画』、「あおとぞうし・はなのにしきえ」と読ませる。
通し上演をする際にこの題で看板を掲げるが、「青砥稿」というのは、大詰の「極楽寺山門」の捕物が出ると、弁天小僧が屋上の大立回りの末、立ち腹を切るとそのまま「あおり返し」になって山門と共に日本駄右衛門と青砥左衛門藤綱がせり上がり、藤綱の説得によって駄右衛門が縛につくという結末に...
長年にわたって歌舞伎の舞台を見続けている演劇評論家の上村以和於氏が、名作・名場面に隠されたエピソードや登場人物の横顔を詳しく紹介します。