最近はプリン一つ買っても保冷剤がついてきます。夏場になると、冷凍庫にどんどんたまっていきます。買い物に行く時はなるべく持参したり、もらうのを断ったりするのですが…。保冷剤の再利用の方法や、どんな原料で作られているのか知りたいです。環境への影響も気になります。(名古屋市の50代女性会社員)
記者の自宅でも、気付けば冷凍庫の一角を占めています。長男(3)と出かけるときにベビーカーの背部に入れることもありますが、たまると捨てるの繰り返し。そんなご家庭も多いのでは。8月下旬、静岡県沼津市にある国内大手メーカーを訪ね、製造工程や普及した背景を取材しました。
(中日新聞・中川耕平)
静岡・沼津のメーカーに行ってみた
水に高吸水性ポリマー加え製造
液体で満たされた袋の口が熱で閉じられ、瞬く間に裁断される。できあがった手のひらサイズの保冷剤はベルトコンベヤーで次々と運ばれ、段ボール箱で梱包(こんぽう)されていった。
「大小含めて年間約2億個を製造しています」。そう教えてくれたのは、沼津市の保冷剤製造・販売業「トライ・カンパニー」の営業担当、石原紀彦さん(37)。沼津港の近くで1990年に設立された同社は、国内シェアの約15%を占める。
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保冷剤と聞いて、パッと思い浮かべるのは、ビニールに包まれたやわらかい質感のもの。さて、ゲル状のプニプニの正体は?
「9割以上は水。そこに...