キック‐ベースボール
キックベースボール
歴史と沿革
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キックベースボールはソフトボールに似た競技ですが、主な特徴は、攻撃側がバットの代わりに足で本塁ベース上に固定されたボールをキックし、守備側がグローブでなく手でボールをキャッチしたり、走者にボールを当ててアウトを取ったりできる点です。フットベースボールという名称で呼ばれることもあります。
戦前から小学校の授業で行われていたキックボールを、子ども会の試合向けに主に小学女児を対象として新しく作り直し、普及しました。その後、小学校の学習指導要項から外れたのを機に、子ども会の指導者と小学校教諭とでソフトボールを応用して新ルールをまとめ直し、新たな広がりをみせています。その後、競技ルールは数年の検討期間を経てより充実した内容に改定され、現在では全国共通ルールとして日本フットベースボール協会(*)においても採用されています。
全国各地で親しまれていますが、たとえば大阪市内では、旧東住吉区(現在の東住吉区と平野区)において、1969年(昭和44年)から区スポーツ大会として実施され、1974年11月に大阪市内で各区対抗試合が開催されています。1981年には東住吉キックベースボール協議会が発足し、1985年から現在の全大阪女子キックベースボール連盟に名称を変更し、活動を続けています。
近年、大会は従来の小学生(女児)大会に加え、中学や高校生大会、成人女性大会なども実施されるようになっています。また、会社または町会などの親睦行事として実施される場合は男女混合で行われることもあります。
(*)日本フットベースボール協会 : 日本におけるキックベースボール・フットベースボール競技の全国大会開催を目的に1995年に設立。
競技方法
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四角ベースの球技で、攻撃側はホームベース上に置かれたゴム製キックベースボール専用球(ドッチボールよりやや大きい)を蹴って走ります。守備、攻撃とも11名で行いますが、試合のメンバー登録は15名まで可能です。
ルール
競技場・道具
●競技場 :
競技場の規定は、こちら(PDF形式)をご参照ください。
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●ボール :
F2サイズ(外周62~65cm、重さ300~350g、空気圧0.45kg/cm2±0.05kg/cm2)
●ベース :
厚さ0.7~0.8cm、本塁は半径50cmの1/4円型でボールをセットできる穴が設けられている。1塁はダブルベースで76.2x38.1cm、2塁と3塁は38.1cm角のシングルベース。
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キックベースボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/22 00:57 UTC 版)
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キックベースボールは、子供の遊び、スポーツの一種で、野球をサッカーボール(もしくはそれに近い大きさのボール)を使用して行うものである。略称は「キックベース」(本項も以降キックベースと記す)。「フットベースボール」、「キックベー」「キーベー」、「蹴り野球」などとも呼ばれる。
歴史
キックベースボールは1917年頃に、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティにあるCincinnati Park Playgroundsの管理者であったNicholas C Seussによって考案された[1]。1920年から1921年頃に、「キックボール」は、若い男女に野球の基礎を教えるために公立学校の体育教師によって使われていた。この頃、ボールにはサッカーボールあるいはバレーボールが使用されていた。10人から13人の選手によって行われ、競技場にはボールがキックされるまで入ってはいけない「ニュートラルゾーン」が設けられていた。ピッチャーはおらず、ボールは3フィートの円でできたホームエリアからキックされた。ボールは5フィートラインを越えて飛ばなければならない。走者は一塁だけ進むことができた。チームの全員がキックし終わった後に攻守交代とされた[2]。
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この当時は野球と同じ競技場で行われていたが、塁は野球の2塁の相当するものだけだった。そのため、複数の選手が一つの塁の同時に止まることがあったが、最後のキッカーが蹴り終わるまでに全員ホームに戻る必要があった[3]。
また、野球のショートに相当するポジションが2つ(1塁と2塁の間、2塁と3塁の間)あった[4]。
アメリカ人の第二次世界大戦特派員Ernie Pyleは、1942年から1943年のチュニジア戦線の間、合衆国の兵士によってキックボールがプレーされたと伝えている[5]。
各国におけるキックベースボール
キックボールは韓国の若者の間で人気がある。「발야구(足野球)」として知られており、小学校の体育の授業で行われる。キックボールはカナダのある地域では「Soccer-Baseball」と呼ばれている[要出典]。日本では、小学生の間で人気がある。
スペインのバダホス、San Vicente de Alcántaraの町では、この競技は「Beisbol pie」あるいは「Veisbol pie」(どちらもフットベースボールを意味する)と呼ばれており、小学校で行われている。
キックベースボールはラテンアメリカでも人気がある。しかしながら、これらの文化では娯楽のスポーツでさえもしばしば男女別であるため、ほぼ例外なく女性によって行われる。例えば、盛況な女子キックベースボールリーグがベネズエラやコロンビアに存在している[6]。
日本におけるキックベースボール
概要
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ルールは野球と似ている。投手が転がしたボールを打者(キッカー)が蹴ることを打撃(バッティング)とみなすルール[7]もあれば、投手が存在せず、打者が予め本塁に置かれたボールを蹴ることを打撃とみなすルール[8]もあるなど、地方によってさまざまなルールが存在する。
発祥は千葉県市川市で[要出典]、子供会活動を通して普及したとされる。
1992年から1995年にかけてフジテレビ系列で放映された『夢がMORI MORI』では、芸能界等の著名人がチームを編成した「スーパーキックベースボール」のコーナーが人気を集めた。2005年には、日本テレビ系列の『ひらめ筋GOLD』でもキックベース対決のコーナーが設けられていた。
ルール
地方によりさまざまなルールがあるが、日本フットベースボール協会により「全国共通ルール」が定められている。ボールも専用のものが定められている。
「全国共通ルール」に基づいて行われる試合では、野球のように、1塁、2塁、3塁、本塁という4つの塁を設け、ボールを蹴ったキッカーは1~3塁を順番に通過して、本塁へ走る。野球における守備と同様に、守備側の選手がキッカーの蹴ったボールをノーバウンドで捕球したり、ゴロを捕球してキッカーが到達する前に1塁に触れたり、ボールを持ってキッカーにタッチしたりすることによりアウトが成立する。また、ボールを当てることでアウトを成立させることもできる(ただし、至近距離から強くぶつけることは禁止されている)。ドッジボールの能力(捕る・当てる)が守備側に要求される。フォースアウトも存在する。
キッカーは、ファウルボール・ファウル(空振りなど)2回でアウトとなるが、3回でアウトとするルール[9]もある。3アウトで攻守交代。
全国共通ルールでは試合は7回制だが、5回制としているルール[10]もある。
ポジション
「全国共通ルール」は11人制で、野球のポジションにセンターフォワード、ライトフォワード、レフトフォワード(ファースト、セカンド、ショート、サードの選手よりキッカーに近いポジション)を加え、ピッチャーを省いている。このほか、野球と同じ9人制、7人制、5人制などがある。
地域での独自のルール
地域によってまったく別物のローカルルールが多数存在するのも特徴である。 これは全国大会など、統一ルールの下での大会がないため地域の指導者たちがそれぞれの智恵を絞り、より楽しく、より安全にゲームを行おうと考えた、独自性の表れでもある。
- 転がって来たボールを足元で止め、そのまま走るというルール。またはこれを禁止するルール。野球でいうところのバント。足で"ちょろ"と蹴ることから、「チョロキック(『夢がMORI MORI』のTV番組で森口博子が得意としている)」と呼ばれる。これを阻止するため、ホームベースからインフィールド側に半径2-3メートル程度の「ファウル線」が敷かれ、打球がこの線を越えずに落下、またはゴロ性の当たりで転がった場合はファウル扱いになる。
- 3回ファウルでアウトにしているルールが多い。
- 盗塁・リードは禁止される傾向にある。
- 普通は野球と同じように4つのベース(1塁、2塁、3塁、本塁)で試合を行うが、2塁ベースなしで試合を行うところがある(いわゆる三角ベースグランド)。
類似競技
- フットソフトボール-知的障がい者のためにつくられた競技。コート、試合進行は基本的にソフトボールと同じである。投手は股下からボールを転がす、「停止球」という打球を捕った野手からの送球がピッチャーズサークル内にいる投手に渡ったときに塁間にいた走者は一つ前の塁に戻るというルールがあることが特徴である。
脚注
- ^ The Playground. Playground and Recreation Association of America. (1917). pp. 240 2010年4月19日閲覧。
- ^ Mind and Body – A Monthly Journal devoted to Phycical Education Vol 27. The Mind and Body Publish Company. (1921). pp. 205–206 2010年4月19日閲覧。
- ^ University of the State of New York Bulletin, Issue 724. fortnightly. (1920). pp. 131–132 2010年4月19日閲覧。
- ^ School, Church, and Home Games. Association Press. (1922). pp. 41 2010年4月19日閲覧。
- ^ Here Is Your War; Story of G.I. Joe. H. Holt, New York. (1943). pp. 28 2012年2月21日閲覧。
- ^ “First to Third - Episode 46 - Colombia”. Kickball365. 17 May 2012閲覧。
- ^ “キックベースボール”. 富山県教育委員会. 2011年10月24日閲覧。
- ^ “フット(キック)ベースボール 全国共通ルール”. 日本フットベースボール協会. 2011年10月23日閲覧。
- ^ “少年少女球技大会 キックボールルール”. 羽村市青少年対策地区委員会連絡協議会など. 2011年10月23日閲覧。
- ^ “キックベースボール”. 富山県教育委員会. 2011年10月24日閲覧。
関連項目
- 遊び
- 夢がMORI MORI
- メトロラビッツH.P.(ハロー!プロジェクトのキックベースボールチーム)
- 娘DOKYU!
外部リンク
キックベースボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:04 UTC 版)
「ハロー!プロジェクト」の記事における「キックベースボール」の解説
キックベースボールチームとして「メトロラビッツH.P.」がある。ただし、2006年7月以降事実上活動を停止している。
※この「キックベースボール」の解説は、「ハロー!プロジェクト」の解説の一部です。
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固有名詞の分類
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