
実は「低い山」こそ危険かも!? 低山ならではの8つの“こわ~い”落とし穴
「低山登山」といわれたら、あなたはどんな登山をイメージしますか? アルプスの山々とは異なり、標高の低い山に日帰りで気軽に登るイメージでしょうか。
この“気軽に”は、間違いではありませんが、低山だからこその危険もはらんでいるんです。今日は、意外と知られていない、『低山に潜む危険』を見てみましょう。
2023/09/23 更新
目次
低山=お気楽登山はホント?
国土の7割近くが山地である日本には、魅力的な山が数多く存在します。3,000m級の壮大な山々から、数百メートルの里山まで、その標高や山容は様々です。
登山をしようと思い立ったときにも選択肢が豊富。本格的な登山は敬遠してしまうけれど、低山での軽登山ならチャレンジしてみたいという人も多いのではないでしょうか。
「低山」ってどんなイメージ?
低山といえば、なんとなく気軽に登山を楽しめると思っていませんか? 「日帰りでサクッと楽しめるし、初心者でも登れて、登山用の本格的な装備じゃなくても手持ちのスポーツウェアでも大丈夫」……っていうイメージですよね。
ちょっと待った! はたしてそうかな?
そんな気軽に登山を楽しめるイメージは、100%間違いではありませんが、低い山だろうが高い山だろうが登山は登山。実は低山ならではのリスクというものもあるんです。低山の怖い面も知っていないと危険な目にあってしまうかも……。
【意外な落とし穴】 低山ならではの8つのリスク
気軽に登れる低い山に潜むリスクとは、どんなことなのでしょうか? 危険な目にあわないためにも、詳しくみていきましょう。
【1】山の情報が少ない……
低山の中でもあまり知られていない山には、ガイドブックやパンフレットがなかったり、細かな情報が掲載されたHPがなかったりすることが多いもの。そのため、情報収集が難しく、山の状況を把握しづらいというリスクがあります。
大雨などで登山道が崩壊し、通行不可の状況などになっても、知らないまま出かけてしまうなんていうことも。
【2】登山口がわかりにくい……
低山は山の中腹や上のほうまで車道が通っていることがよくあります。そのため、車道の途中にいきなり登山道への入口が現れたり、登山口を示す標識がないことも。
どこから登山道に入ればいいのか分からず、「本当にここからでいいの?」と悩んだり、通り過ぎてしまいがちです。
【3】道がいっぱいあって紛らわしい……
低山には、農道や林道などの作業道、地元の人の生活道など道や分岐が多く、地図に載っていない道があったりします。人が歩いた気配がある道のため、そのまま進んでみたら、登山道から外れていたなんてことになりかねません。
【4】荒れた登山道で悪戦苦闘……
低山には、日本百名山のように整備が行き届いていない山がたくさんあります。標識があまり設置されていなかったり、草木が生い茂っていたり、道が荒れていることも。
標識や分岐が隠れてしまっていて、登山道を外れてしまう可能性もありますし、荒れた道は落石や転倒などにも注意が必要です。
【5】緑がいっぱいだけど、展望がきかない……
低山では、山頂まで樹林帯が続くことも珍しくありません。日よけにはなりますが、晴れでも陰っていたり、展望がきかない場所も多数。悪天候の日は特に日中でも薄暗く、日が隠れる夕方は視界がきかなくなるのが早いのも特徴です。
周りが見えないため、自分の位置を把握しづらく、方向感覚が失われやすいというリスクがあります。
【6】じめじめむしむし、体力消耗……
低山は標高が低い分、夏は下界と変わらないほど気温が高い山もあります。樹林帯は直射日光から守ってくれる反面、高温多湿なことが多く、夏場は体力消耗や熱中症に注意が必要です。