
下山時に事故発生!どうして大怪我をしたのか謎解きしてみた。
きつい登りの後に山頂から見る景色は最高ですよね?そして荷物も軽くなって、後は下るだけだから楽ちん!なんて、油断していませんか? そのちょっとした油断は、大きな怪我や遭難事故を引き起こしてしまうきかっけになりかねません。
今回はある編集部員の下山中のミスの謎を解きながら、同じような怪我をしないように注意点を見ていきましょう。
2022/08/30 更新
目次
とある、月曜日の朝のできごと
包帯ぐるぐる巻きで出勤してきた編集部 大迫。
週末に登山に行っていたようだが、擦り傷だらけ。いったい何があったのか・・・。
編集部 生井
どうしたんですか?そんな「怪我人のテンプレ」みたいな格好して。
編集部 大迫
いやー昨日、山頂でゆっくりしすぎたから急いで下山してたら、道間違えるわ、転ぶわで!めっちゃ運悪かってん(笑)

編集部 生井
今回の怪我、本当に「運が悪かっただけだ」と思ってます?
編集部 大迫
えっ?なになに?急にどうしたん?こわいこわい!
編集部 生井
今回は怪我ですみましたが、行動不能で遭難する可能性が十分にあったってことですよ。
編集部 大迫
ほんまに?
編集部 生井
えぇ。それに、登山の遭難は下山中(3/4の行程部分)に起きることが多いって知ってますか?
事実、登山の終盤で遭難は起こっている
山岳遭難の研究で知られる青山千彰氏の著書『山岳遭難の構図』では、このように書かれています。
日帰り登山の事故は午後2時に集中している。
その日の山行行程を感覚的に前半(1/4行程)、前半(2/4行程)、後半(3/4行程)、後半(4/4行程)の4段階に分けた時、事故の発生する行程は常に3/4行程がピークを描く。さらに「登り斜面」か「下り斜面」かを聞くと、圧倒的に下り斜面の3/4行程で発生している。
編集部 大迫
ほんまや。でも、なんでそうなるん?
編集部 生井
原因はいろいろ言われているので一概に言えませんが、振り返るために今回の事故の詳細を教えてくれますか?
事故は起こるべくして起こっていた
編集部 大迫
こんな感じかな?
編集部 生井
ここにはいくつか”遭難のあるある”が含まれているのが、わかりますか?わかりやすくすると、こんな感じです。

編集部 生井
赤字の部分が危険な部分です。パッと見ただけでも、結構はいってますね。

編集部 生井
まぁ、今回は遭難にならず無事でよかったです。でも次はそんなラッキーが無いかもしれないので、遭難につながりやすいポイントを整理して、次の登山を安全に楽しむためのヒントを押さえておきましょう。

編集部 生井
大怪我や遭難につながりそうだったポイントをまとめるとこんな感じです。1つひとつ謎を解いていきましょう。