
No more苦手意識!岩場・鎖場登りのキホンを山岳ガイドに聞いてみた
鎖場や岩場が苦手で、登山中に出くわすとナーバスな気持ちになってしまう人もいます。さらに、高所恐怖症の人は精神的にも疲れて、無駄に体力を使ってしまうことも。せめて、自信を持って通過することができれば、楽しめるかもしれないのに。そこで今回は、現役山岳ガイドに鎖場・岩場を安全に通過する方法を教えてもらいました。少しでも苦手をなくして、もっと登山を楽しめるようにしましょう。
2022/08/25 更新
目次
岩場・鎖場って苦手だなぁ・・・
登山中に鎖場に出くわして「うわっ、鎖場かぁ・・・」と、ゲンナリしながら登ったことありませんか?登山経験はそれなりに積んでいるのに、岩場や鎖場に出くわすと妙に不安な気持ちって、ものすごくわかります。
特に、高所恐怖症の人は肉体だけでなく精神的にもスゴく疲れますよね。
安全に通過すること出来ますか?
岩場や鎖場が苦手な人は、主に2つのパターン。
・高いところが苦手
・鎖の使い方や岩場の通過のしかたがわからない
苦手意識があると岩場・鎖場に出くわすと不安な気持ちが強くなって精神的に疲れてしまったり、力みすぎて体力を消耗したりします。
それではせっかくの登山を楽しめませんよね。そこで、少しでも苦手意識をなくすために、プロに岩場・鎖場を安心して通過する方法を教えてもらいましょう。
山岳ガイド直伝!岩場・鎖場を安全に通るためのキホン!
今回は、山岳ガイドとして活躍している山田 祐士さんに、岩場・鎖場を安全に上手く通るコツを教えてもらいました。
社団法人日本アルパインガイド協会認定 アスピラントガイド。高校山岳部に入部して以来、20年以上に渡って山登りを続け、アルパインクライミングやフリークライミングの経験も豊富。
現在は、初心者~上級者まで幅広い登山者のガイドとして活躍中。岩場・鎖場のある山で好きなところは、山梨県の乾徳山(けんとくさん)。
基本の姿勢は三角形を意識しよう
手足を動かす時に動かすのは1箇所ずつ
動く時は両手両足の1点のみ動かして、残り3点を動かさないようにして身体を支えます。これは三点支持(三点確保)といい、岩場・鎖場での基本の動き方。上りでも下りでも同じです。
手や足を移動しやすい位置に合わせて1点ずつ動かし、少しずつ進みます。大切なのは三点支持で身体のバランスを保って移動すること。
実際に、三点支持を意識して登ってみました。
しっかり足を乗せられる場所を探しながら、一箇所ずつ動かしていくイメージで登りましょう。
下りは焦らず臨機応変に行動しよう。
下りでも三点支持と歩幅を小さくすることを意識しよう。手をサポートにしながら少しずつ移動しつつ、下りていきます。「段差の大きいところは腰を下ろして足を出す」、「不安な場所では身体を岩に向ける」など、状況に応じて臨機応変な行動を心がけましょう。腰を下ろす時は、お尻を岩につけるとザックがひっかかるなどして動きにくくなるので、足でしっかり立っておきましょう。
これはNG!岩場・鎖場が苦手な人がやりがちな3つ間違い
続いては、岩場や鎖場が苦手な人がついやってしまっている行動をチェック。どれも、実はとっても危険な行動です。あてはまるものがあったら、すぐにやめましょう。