■ホンダと日産

メディアでは社風が合わないやら、ホンダによる日産の救済と言われているけど、自分なりに考えてみた

そもそも提携したり、統合する必要あるのか？

• 増田は自動車開発の現場を横目から見ているが、電子電装周りのアーキテクチャやらデジタル物の移り変わりは非常に激しいし、開発費が重くなりコストが高くなりがち、更にUXにも関わるので難しい領域、SDVの話が出てくるのはよくわかる
• 単独で台数を稼げない場合は、誰かしらと手を組まないといけない。むしろ手を組まないと、車両価格に見合った装備やユーザー体験を適正なコストで作れない時代になりつつある
• 経産省がバックにいる等の報道は目にするけど、手を組むこと自体は悪くないと思っている

次に統合出来るのか？

• 最新の半期報告書を見る限りだと、日産の自動車事業の営業利益率は-2.2%、一方ホンダの四輪事業は3.6%、ホンダの立場からするとせめてホンダの4輪と同じぐらいの収益性は確保しろと日産に言うだろうなと思っている
• この5.8%の差を埋めるために、日産は5-6000億円の利益改善が必要、9000人と言っている削減計画等で目標の利益改善を実現出来るのか？　怪しそうな気がしないでもない
• 昨今の日産の実行力からすると、利益改善は道半ばに終わり、日産は弱い立場の交渉を迫られるのではないか？　ただ、ホンダにしても、統合しないとキツイのは事実だと思うので、何かしらの駆け引きをしながら合意するのではないかと思う。日産を切ったとしても、相手先を新しく探す時間はあるのだろうか？

はたしてシナジーは出るのか？

• 両者の4輪は事業構造被っているし、重なっている領域に使っているリソースを別の所に振り分け出来たら、シナジーは出るのでは？と単純には思う
• ただ、日産の立場が弱そうということを考えると、統合実現のために日産がスリムになったとしても、シナジー創出のために日産が更に何かを諦める必要が出てくるのではないかと思う
• ルノーとの提携時と異なり、もう売れる子会社も日産には少ないと思うが、ホンダとの重複を考えると日産の子会社体制にもメスが入るかもしれない。例えばJatco、日産トレーデイング、日産工機等。特に一時期NidecがJatcoを買おうとしていたという噂もあったし、Nidecへの売却もシナリオとしてはあるかも？

おわりに

色々思う所はあるけれども、日本の産業史に名を残すかもしれない提携・統合劇だと思うので、うまくいって、さらなる成長を目指してほしいと思う

日産はあとちょっとで創立100周年、100周年という節目を祝えるような事業状況をつくってほしい

増田個人としては、日産が持っているFRプラットフォームを活用して、ホンダ・日産の新しいシンボルとなるようなスポーツカーをつくってほしいなとは思う、もうスポーツカーという時代でもないのはわかっているけど

がんばれホンダ、日産。　三菱はすまん、まだ態度が決まっていないので、言及出来ん。

Permalink | 記事への反応(2) | 11:22

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