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ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [5月19日(金)~5月21日(日)]

2017-05-23 23:52:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 神は神に似せて人間を造り、人間は人間に似せて神を造りました。神だけでなく悪魔も同様で、また異星人についても同じことが言えそうです。・・・あ、言いたいことは異星人が地球にやってくる映画の話だったんですけど。以前からよくある地球を侵略すべく来襲する凶悪な異星人ではない異星人が<ばかうけ形宇宙船>でやって来る「メッセージ」は、最近のホントに見てよかった外国映画その1でした。「難解でよくわからなかった」という人もわりといるようですが、そういう人は「町山智浩 メッセージ」でググってみてください。(この映画、原題は「Arrival」で、韓国題は「컨택트(コンテンツ)」。この違いはなぜ?)
 そしてホントに見てよかった外国映画その2「人生タクシー」。ドキュフィクションというのだそうですが、こんなしたたかな方法で内容のある映画を作っちゃったパナヒ監督はなんとしたたかなことか。そして実の姪のハナちゃんがキャノンの小型カメラを手にいろいろ撮影していて、「学校の課題の短編映画作りのため」というのは事実なのかどうか? またハナちゃんがその映画作成用の「べからず集」を読みながら「見せたくないことをしてるのは自分たちなのに・・・」などとつぶやいたりしてるのは、演技でなければしっかりした子供だし、演技だとすればなかなかの俳優。ベルリン国際映画祭で、出国を禁じられているパナヒ監督の代理として金熊賞のトロフィーを涙を流しながら受け取った彼女の将来に期待。(行く手を阻む者がないように・・・。)

 5月18日はフィルムセンターで1953年ヴェネツィア映画祭出品作品という記録映画「世界の動き第一集 朝鮮」(日本映画新社.1953)を観る。わずか18分の映画とはいえ、貴重な場面が一杯! これはいずれ単独記事にするしかなさそう。(当時は「ソウル」ではなく「京城(けいじょう)」と言っていた。)

 2010年の設立以来韓国映画を多数配給してきたCJエンタテイメントジャパンが5月1日業務の終了を発表しました。
 それに関連して、キネカ大森<韓国映画“夏祭り”~さよならCJEJ~>と銘打って6月17日(土)~30日(金) CJエンタの配給の全18作品を上映します。作品名は次の通り。
 ①彼と私の漂流日記 ②ハーモニー 心をつなぐ歌 ③生き残るための3つの取引 ④サニー 永遠の仲間たち ⑤トガニ 幼き瞳の告発 ⑥王になった男 ⑦私のオオカミ少年 ⑧ベルリンファイル ⑨ダンシング・クイーン ⑩怪しい彼女 ⑪今日の恋愛 ⑫国際市場で逢いましょう ⑬ベテラン ⑭探偵ホン・ギルドン ⑮花、香る歌 ⑯荊棘の秘密 ⑰アシュラ ⑱あの日、兄貴が灯した光
 この中で私ヌルボが観たのは・・・12作品か。残りはあまり気が進まないけど、この際観ておくかな。個人的に「強くオススメ」は①④⑥⑩、そして⑯あたりか。(あ、シム・ウンギョン出演作が3つだ。)

 先週は「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(5月23日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(3) 謝罪  9.52(120)
②(1) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.51(74)
③(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(211)
④(5) ヒドゥン・フィギュアズ  9.36(2,843)
⑤(8) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.28(449)
⑥(2) 劇場版 黒子のバスケ LAST GAME(日本)  9.27(342)
⑦(-) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本)  9.26(1,346)
⑧(7) 黒執事 Book of the Atlantic(日本)  9.26(488)
⑨(6) 劇場版 トボット ロボット軍団の襲撃(韓国)  9.24(147)
⑩(9) 再び、桜(韓国)  9.22(191)

 今回の新登場はありません。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(3) セールスマン  8.20(5)
③(4) ムーンライト  7.83(6)
③(4) 夜の海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑤(6) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑥(7) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(8) 聲の形(日本)  7.50(4)
⑧(9) 謝罪  7.33(3)
⑨(10) 怒り(日本)  7.25(4)
⑩(-) エイリアン:コヴェナント  7.13(8)

 コチラも新登場の作品はありません。どちらのランキングでもドキュメンタリー以外の韓国映画の不振が見てとれます。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績5月19日(金)~5月21日(日) ★★★

         ハリウッドのホラー映画「ゲット・アウト」(日本公開未定)が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ゲット・アウト・・・・・・・・・・・・・・・5/17 ・・・・・・・・・・・802,978・・・・・・・・・・1,004,005・・・・・・・・・8,350 ・・・・・・・・・945
2(11)・・ごろつき集団 ・・・・・・・・・・・・・・5/17・・・・・・・・・・・376,709 ・・・・・・・・・・・589,912・・・・・・・・・4,842 ・・・・・・・・・860
        :悪い奴らの世界(韓国)
3(7)・・キング・アーサー ・・・・・・・・・・・・5/17・・・・・・・・・・・209,577 ・・・・・・・・・・・329,894 ・・・・・・・・2,731 ・・・・・・・・・588
4(3)・・ザ・ボス・ベイビー・・・・・・・・・・・・5/03 ・・・・・・・・・・193,752・・・・・・・・・・2,210,215・・・・・・・・17,117 ・・・・・・・・・645
5(1)・・エイリアン:コヴェナント ・・・・・・5/09・・・・・・・・・・・133,721 ・・・・・・・・・1,244,930・・・・・・・・10,262 ・・・・・・・・・538
6(2)・・保安官(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・5/03・・・・・・・・・・・133,586・・・・・・・・・・2,509,457・・・・・・・・20,265 ・・・・・・・・・604
7(4)・・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・・5/03・・・・・129,652・・・・・・・・・・2,663,833・・・・・・・・22,885 ・・・・・・・・・498
        :リミックス
8(6)・・聲の形(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・5/09・・・・・・・・・・・・30,746 ・・・・・・・・・・・258,845・・・・・・・・・2,038 ・・・・・・・・・221
9(5)・・石造邸宅殺人事件(韓国)・・・・5/09・・・・・・・・・・・・10,665 ・・・・・・・・・・・346,086・・・・・・・・・2,772 ・・・・・・・・・243
10(45)・・ロスト・イン・パリ ・・・・・・・・・・5/18・・・・・・・・・・・・・6,287・・・・・・・・・・・・・・9,146・・・・・・・・・・・・76 ・・・・・・・・・・84
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 依然としてアメリカ映画強し。というよりも、韓国映画がパッとしないという方が当たっていそう。先週少し期待を込めて書いたソル・ギョングとイム・シワン共演の「ごろつき集団:悪いやつらの世界」は<NAVER映画>のネチズン評点が5.12(専門家は5.60)と全然ダメ。やはり6月末公開のポン・ジュノ監督「オクジャ」までこの状態が続くのかな?
 今回の新登場は1・2・10位の3作品です。
 1位「ゲット・アウト」(仮)はアメリカのホラー。主人公クリス(ダニエル・カルーヤ)はアフリカ系黒人の若いカメラマン。ローズ(アリソン・ウィリアムズ)という白人の恋人がいて、結婚を前提として彼女の実家に行って両親と会うことになります。不安がるクリスに対しローズは「2人ともレイシストじゃないから大丈夫」と言います。行ってみるとすごい大邸宅。彼女の両親は温かく迎えてくれます。・・・が、その家の使用人たちは皆黒人で、クリスは居心地に悪さを感じます。その翌日、(父いわく)「君を歓迎するために」町の人たち(全員白人)が家に集まってきます。そこでビンゴゲームが始まりますが、なんだかヘン。すると突然使用人の黒人だかがクリスに叫びます。「ゲット・アウト!(逃げろ)」・・・。・・・何だって? ホラーじゃなくて実はコメディ? なかなか面白そうな展開の作品のようです。韓国題は「겟 아웃」。日本公開は未定です。
 2位「ごろつき集団:悪い奴らの世界」は韓国の犯罪・アクション。犯罪組織のトップを狙うハン・ジェホ(ソル・キョング)と血気盛んな新米チョ・ヒョンス(イム・シワン)は刑務所で出会い、共に惹かれるものを感じて堅い義理を結びます。出所し共に権力を手に入れるために意気投合していきますが、やがて互いの隠された野望と新たな真実を知り、2人の関係は揺れ始めます。信じる者に気をつけろ、信じた瞬間もう裏切りは始まっている・・・。原題は「불한당:나쁜 놈들의 세상」です。
 10位「ロスト・イン・パリ/Lost in paris」は、仏・米合作のコメディ、そしてパリで繰り広げられるロマンティックアドベンチャーです。カナダの図書館員フィオナ(フィオナ・ゴードン)のところに、ある日パリに長年住んでいる叔母のマーサ(エマニュエル・リヴァ)から自分を救ってくれというメールが届きます。マーサは80歳になるダンサーで、最近親方が亡くなって老人ホームに送られそうだとのこと。フィオナは赤いリュック一つを担いでパリに向かいますが、マーサは行方不明。そしてフィオナはセーヌ川に落ちてお金や身分証明書を失くし、ホームレスの怪しい男ドーム(ドミニク・アベル)がどんどんついてきます。そして近所のカフェで得た情報によると、「今日老ダンサーの葬儀がある」って、まさか? この展開、それからどうなるの? (※フィオナ・ゴードンとドミニク・アベルは30年来の夫婦。) 韓国題は「로스트 인 파리」。日本公開は8月です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・ロスト・イン・パリ・・・・・・・・・・・・・・・・5/18 ・・・・・・・・・・・・6,287 ・・・・・・・・・・・・9,146・・・・・・・・・・・・・・76・・・・・・・・・・84
2(新)・・ジャングル・ブック ・・・・・・・・・・・・・・5/18 ・・・・・・・・・・・・5,817 ・・・・・・・・・・・・7,139・・・・・・・・・・・・・・55・・・・・・・・・120
3(新)・・熊出没2 雪の峰、熊の風・・・・・・・・5/18 ・・・・・・・・・・・・5,530 ・・・・・・・・・・・・6,361・・・・・・・・・・・・・・44・・・・・・・・・170
4(15)・・馬車に乗って大声で叫んで(韓国)・・5/18・・・・・・・・・・3,128 ・・・・・・・・・・・・6,771・・・・・・・・・・・・・・57・・・・・・・・・・83
5(1)・・徐舒平(ソ・ソピョン)、・・・・・・・・・・・・・4/26・・・・・・・・・・・・・2,559 ・・・・・・・・・・・93,607 ・・・・・・・・・・・・697・・・・・・・・・・28
        ゆっくり平穏に(韓国)

 1~4位の4作品が今回の新登場です。
 1位「ロスト・イン・パリ」については上述しました。
 2位「ジャングル・ブック」は、インドのアニメ。昨年ディズニーの実写が公開されましたが、この物語の舞台は実はインドなんですね。狼に育てられた人間の少年モーグリは熊のバルーや黒ヒョウのバギーラにジャングルで生きることを学びます。ところがモーグリを目の敵のように憎む虎のシーア・カーンは毎日のようにモーグリを取って食おうと陰謀を企み・・・、って原作に忠実な展開、かな? 韓国題は「정글북」。日本公開はたぶんなさそう。
 3位「熊出没2 雪の峰、熊の風」は、中国のアニメシリーズで、韓国では第1作の「熊出沒之奪寶熊兵」(原題)が「ブーニー・ベアー:ローラ救出大冒険」というタイトルで公開されています。元は大人気のTVアニメで、映画版は今まで第5作まであるとのこと。本作のストーリーは・・・。森の友人たちと幸せな日々を送っていたクマの兄弟ブライとブランブルは、ある日安全と平和を守護する魔法の精霊ネバと出出会います。ブランブルは子供の頃を思い出し、ネバと友情を築いていきます。ところが、ネバを狙う悪党の大将一行の危険な企てによって森は危機に陥ります。熊の兄弟や友人たちは、はたしてネバを守り、森や町の平和を守れるでしょうか? 韓国題は「부니베어:브램블의 신비한 모험」です。日本公開はなさそうですが、どこかで徳辺上映でもやってくれないかな? (なお、ヒミツですが、このアニメ、パソコンで観られる・・・。ただし日本語字幕ナシ。)
 4位「馬車に乗って大声で叫んで」は韓国のドラマ。高校時代のバンド<1番国道>のメンバーで、親友同士のホビン(チョ・ハンソン)、ミヌ(ハン・チサン)、ビョンテ(キム・ジェボム)、ヨンミン(キム・シニ)は、純粋に音楽だけを夢見ていた10代の頃とは違い、大人になった現実の生活はただ疲れるばかり。結局音楽をあきらめることにしたミヌは、最後に幼い頃夢見ていたミュージックフェスティバルの舞台に立とうと決意します。10年間無名俳優として生活をしているホビン、初恋の痛手で失語症を患うヨンミン、バンドをやりたいビョンテ、そしてロバのチャンアも、<1番国道>の最後のバスキング(路上パォーマンス)旅行に出発します。全羅南道の木浦からフェスティバルが開かれる京畿道の加平まで、1ヵ月かけて歩いて行くというのですが、はたしてどんなことが彼らを待ち受けているのか・・・。原題は「마차 타고 고래고래」です。

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