R-TYPE FINALとは、アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社製作のシューティングゲームである。
すべてへの「感謝」。最後の"R"
2003年7月17日にアイレムから発売されたプレイステーション2ソフトで、R-TYPEシリーズ第5作目にしてシリーズ最終作。
最後の作品という事もあり、過去最大級のボリュームとなっている。
過去のアイレムSTGの主要機体がほぼ勢ぞろいしており、半ば強引とも取れる設定が為されている。
また、STG史上類を見ない数のプレイアブル機体が登場している事でも知られており、その数は101機体にも及ぶ。
基本的なゲームシステムは前作「R-TYPE⊿」から継承されているが、一部名称変更や細分化が図られている。
更には、シリーズ初のテーマソングが採用された事で様々な意味で話題となった。
テーマソングを歌っているのは椎名へきる。また後述するように本ゲームへの内容にも若干関与している。
進行のテンポがやや悪く、色々詰め込み過ぎた事が災いしてかファンの間で評価が真っ二つに分かれており、発売から6年が経過した今でもシリーズの復活を望むファンは多い。
アイレムはこの作品を以って以後R-TYPEは作らないと宣言しているが、これはSTGとしてのR-TYPEは作らないという事であり、それ以外のジャンルで出す可能性は残されていた。
そして、2007年にSLGという新たな舞台を与えられた「R-TYPE TACTICS」が登場するに至る。
なお、XBOX LIVE配信ソフトの「R-TYPE Dimensions」は米国企業により製作されたものであり、アイレム自身は製作に関わっていない為例外となる。
余談であるが、本作に於いてしきりに登場する植物は「キンミズヒキ(金水引)」という花。
花言葉は「感謝の気持ち」である。
今作で変更、追加された要素
- 難易度が5段階になった。
前作はKIDS→HUMAN→BYDOの3段階だったが、今回は更に「BABY」と「R-TYPER」が追加。
段階表記するとBABY→KIDS→HUMAN→BYDO→R-TYPERの順となる。
また、前作のKIDS難度同様、BABY難度では初期状態でフォース装備となっている。 - ドースシステムに関する名称変更
前作同様ドースシステムが採用されているが、「⊿ウェポン」の名称が「スペシャルウェポン」へ変更された。 - 初のチュートリアルモード実装
これまでゲーム内に於いて解説を行わなかったR-TYPEであるが、今作は映像による解説を行っている。
基本操作から細部に至るまで判りやすく解説してくれているので、初心者はプレイ前に是非1度見ておこう。 - 各種データモードの実装
R戦闘機の機体解説モード「R's MUSEUM」とバイドの解説モード「BYDO LABO」が実装されており、進めれば進めるほどデータが充実していく仕組みになっている。R's MUSEUMについては後述するがBYDO LABOに関しては該当するバイドを3回(一部機種では2回)撃墜しないと完全なものにならない。 - 戦闘記録の細分化
前作では所定時間経過や難易度別オールクリアの記録等が残せたが、今回は更に項目が追加されておりステージ発見に関する記録やデータモードのフルコンプリートなど前作の数倍に増えている。
ストーリー
“バイド”それは、邪悪な生命体……
自己増殖機能を備えた粒子で構成された生命体。
質量のある物体でありながら、波動としての性質も併せ持ち、
あらゆるものに伝播する。
時には人の思念にさえも干渉し、そして貪る。
22世紀後半
バイドとの初の戦闘から
すでに20年近くの年月が経過していた。
過去大規模なものだけでも4度に渡ったバイドとの戦闘は、
その都度人類の勝利で終わった。
しかし、バイドは4度現れ、4度葬られ、そして4度復活したのだ。
バイドの完全な根絶は不可能なのか?
戦いに終止符を打つべく、対バイド最終兵器の開発が計画された。
それは、「バイドをもってバイドを征する」を旨とする。
そう、作戦名“Last Dance” が発動されたのだ。
バイドの完全根絶へ…”最期の舞踏”
バイドとの決着をつけるべく発動されたオペレーション・ラストダンス。ここではその舞台を紹介していく。
ステージ | タイトル | ボス | 備考 |
1.0 | 永眠の都市 | Xelf-16 | 突入直後の背景をよく見ると・・・。 |
2.0-2.4 | 歪んだ生態系 | ネスグ・オ・シーム | 初回は2.2。 ボスから生えている色の付いた天候棒を破壊すると 次回プレイ時にステージが1段階変化。 赤:→2.0 青:→2.4 |
3.0 | 巨大戦艦襲来 | 巨大戦艦 本体波動コア | 一部のビルを破壊する事が出来る。 |
3.5 | 暗黒の森の番犬 | R-13ケルベロス | RX-12「クロス・ザ・ルビコン」のみ突入可能。 「R-TYPE⊿」のR-13エンドの場所でもある。 |
4.0 | 沈黙の研究所 | ドブケラドプス・マットウシス | 今回のドブケラはシリーズ初の養殖モノ。 |
5.0 | 跳躍26次元 | ファインモーション | 機体速度に応じて画面の歪みが変化する。 StF-Aをクリアするとボス本体から分岐棒が出現。 破壊した分岐棒に対応したステージへ移行する。 |
6.0 | 宇宙墓標群 | ゴマンダー | 初回、及び分岐棒を破壊しなかった場合はこちら。 ボス戦はゴマンダーの体内で展開される。 |
6.1 | 変異と忘却 | ノーメマイヤー | 青い分岐棒を破壊すると突入。 道中が存在せずいきなりボス戦となる。 |
6.2 | 逆流空間 | グリッドロック | 赤い分岐棒を破壊すると突入する。 赤い分岐棒はStF-Bをクリアすると出現。 |
F-A | バイドとは… | バイド | 6.0から突入。本作のメインルート。 背景がどう見てもアレです本当に(ry。 |
F-B | 夏の夕暮れ | R-9Aアローヘッド | 6.1から突入。機体がバイドシステムα (一部機種はメタリック・ドーン)に変異。 勿論敵はR戦闘機が中心。 |
F-C | どこまでも | なし | 6.2から突入。22世紀から26世紀へ辿り着けたらクリア 残機没収、コンティニュー不可のおまけつき。 |
AI対戦モード
本作では初の試みとしてR戦闘機同士を対戦させるAI対戦モードが実装されている。
このモードの特徴としてはプレイヤーは大まかな戦闘方針を設定出来るだけで、対戦中は一切機体を操作できないという点である。また、パスワードかメモリーカードを持ち込むことで他者との対戦も可能となっており、このシステムを活用したアイレム主催の大会が開催されていた事もある。
なお、CPU戦でチャンピオン機体(R-9/02)を撃墜するとエンディングになる。
R's MUSEUM
R戦闘機の機体情報等を確認できるモードで、博物館を模した物となっている。
本作においてR戦闘機が開発される度に機体情報が追加され、最終的には101機が館内に並ぶ事となる。
なお、一系列が埋まる毎に石碑が追加される。
このニコニコ大百科に於いてもR戦闘機の記事を開発(作成)する形で運営されている。
今作の舞台
従来のシリーズと違い、時代が漠然とした表現となっている今作だがストーリーから推測すると2183年前後であるとされている。ところが、ゲーム中では2163年スタートとなっている。これはPS2のカレンダー機能を活用したもので2003年を基準として日付がリアルタイムに移行する。ちなみに、2009年12月現在では2169年12月という事になる。
要約すると「時代も含めて、今作の舞台はプレイヤー自身により変化する」ということである。
バイドを討つもの
今までのシリーズではバイドを討つものは同じバイド体であるフォースとなっていたが、本作は少しその趣が変わっておりフォースだけではバイドを倒しきれない設定となっている。ではバイドを討つものとは一体何なのか?
詳細解説はここでは書かないでおくが、一つヒントを残しておく。
「バイドを以ってバイドを制し、人類の叡智の力を以ってバイドを討て」
R-TYPE FINALトリビア
- ジャケットの裏面に機体系列図とパスワードのヒントが掲載されている。
- テーマソング「PROUD OF YOU」のシングルCDにR-9A3のパスワードが記載された用紙が同梱されていた。
- ポーズメニューからゲームを中断しても機体使用時間は有効。
- 企画段階から「R-TYPE FINAL」というタイトルだった。
- 開発途中に価格を6800円に引き上げようという声があった。
- 某社のゲームハード「EXIDNA」で本作の続編がラインナップされている。
- 実は日韓同時発売予定だった。
- OPムービーの市街地の標識に「絶体絶命都市」と書かれている。
関連動画
やたら力の入ってるOPムービー
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登場機体を全て網羅している動画
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PROUD OF YOU PV(原曲版)
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