水に記憶があるなんて荒唐無稽な話だけれど、あったらいいのになと妄想していることがあります。
それはプール内での犯罪を記憶しておいてくれたらということです。
水の中の犯罪とは、特に性的な犯罪です。
数年に一人ぐらいですが、プールで挙動不審な人を目撃します。
最近は膝上ぐらいまであるハーフスパッツタイプ型の水着の女性も増えましたが、まだ従来の普通の水着やビキニ型の水着の方もいます。
その普通の水着やビキニ型の女性の後ろにピタッとくっついて泳ぐ男性がいるのです。
特に、その女性が平泳ぎの場合だけのようです。
最初は、カップルで泳いでいるのかなぐらいに思っていると、どうも違うようです。
人を覚えるのが不得手な私ですが、プールでは泳ぎ方や水着などで結構記憶力があることはこちらに書きました。
平泳ぎの女性の後ろにぴったりとついてクロールで泳いでいる男性は、いつもはもっと速く泳いでいる人です。
以前、私がクロールで追い越そうとすると絶対にゆずらなかったことが何度かあった人のはずなのに、その女性を絶対に追い越しません。
コースエンドで先に泳ぎ始めるのかなと見ていても、その女性を先に行かせてあとからまたぴったりと後ろにつくのです。
明らかに挙動不審なのに、本人は他の人が見ていないとでも思っているのでしょうか、何往復もそれを繰り返していました。
こういう場合、直接男性に注意したり監視員さんに伝えようにも、何も証拠がないわけで、相手を「冤罪」に陥れてしまう可能性もあります。
コースエンドでさりげなくその女性に友だちのように話しかけて、男性を先に行かせてから女性に伝えました。
「あの男性がずっとあなたの後ろに密着して泳いでいたので、気をつけたほうがいいかもしれませんね」と。
その女性は自分が泳ぐことに一生懸命で、まったく気付いていなかったようです。
気付かれたことに気付いたのか、それ以降、その男性は離れていきました。
こんな時に「水の記憶」があって、その男性が水中で何を見ようとしていたのか教えてくれるといいのですけれどね。
もうひとつ、こんな時に「水の記憶」があったらいいのにと思うのが、プール内での露出狂です。
信じられないかもしれませんが、20数年もプールに通い続けていると時々いるのですね。
コースエンドにずっと立っていて、「休んでいるのかな、ターンができないからコースから出てくれるといいのに」と思っていると、私がターンをしたそのタイミングで水着を降ろす男性が。
何を考えているんだか。
せっかく気分良く泳いでいる時に最悪の気持ちになりますね。
でも、こういう露出狂は相手が驚いたり動揺することを期待しているのでしょうから、人生経験を積んだ私は動揺しませんからね。
知らんぷりして泳ぎ続けました。
さっと水着を降ろした一瞬なんて誰も証拠をつかめないことがわかっている上での、本当に卑劣な行為です。
水は「ありがとう」も記憶できないし、こういう犯罪的な行為も記憶はしてくれないのですよ。
「あの大バカ者に水の呪いあれ」と、私の心の悪魔がつぶやきながら泳ぐしかありません。
「水のあれこれ」まとめはこちら