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2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

水のあれこれ 48 <水の記憶>

水に記憶があるなんて荒唐無稽な話だけれど、あったらいいのになと妄想していることがあります。 それはプール内での犯罪を記憶しておいてくれたらということです。 水の中の犯罪とは、特に性的な犯罪です。 数年に一人ぐらいですが、プールで挙動不審な人を…

目から鱗 10 <水にありがとう>

どのテレビ局か忘れたのですが、リオオリンピックのテーマ曲が「ありがとう」でした。 競泳のシーンとともに字幕に「テーマ曲『ありがとう』」と出たのを見て、「水」と「ありがとう」が結びついて私の気持ちはあっち側へ行ってしまったのでした。 「水から…

行間を読む 60 <「自然なお産運動」の終焉>

「産み育ての助産の歴史」の感想をひと言で言えば、今日のタイトル通りです。 本の目次を見ると、「自宅で産んでいた人々」「医療者が介入しない出産」「産まされるお産から産むお産へ」「ラマーズ法と自然出産運動」といった言葉が並んでいます。 著者のお…

行間を読む 59 <どちらが先見の明があったか>

こちらで紹介した「産み育てと助産の歴史」ですが、ざっと斜め読みした中でひっかかった表現で、この本は助産の歴史についての学問的な本ではなく、あくまでもあるイデオロギーの表明なのだろうというのが感想です。 「ひっかかった表現」についてはまた次回…

アロエ

コンフリーは記憶になくても、アロエはほとんどの方がご存知だと思います。 「ヤサシイエンゲイ」のアロエの説明では、明治期に日本に入って来たようです。 日本でもよく知られているのはアロエ・アルボレッセンス(A.arborescens)です。キダチロカイ、キダ…

コンフリー

今日のお題のコンフリーという名前に記憶があるとすれば、50代以上の年代の方でしょうか。 小学生の頃だったので、1960年代終わりから1970年代初めの頃だったと思います。 我が家の庭に、コンフリーが植えられていました。 母がどこからか聞いて来て、「体に…

目から鱗 9 <陰謀論>

こちらの記事で紹介した「時代が求める自律した助産師への期待」という論文に対して、助産師に感じる違和感がこの国の助産師教育を担っている人たちには根深くあるのだと思いました。 それと同時に、この論文の中で使われている「GHQ」に、「陰謀論」と言う…

思い込みと妄想 32 <「どこを切っても金太郎」からあっちの世界が広がる>

午前中から30度近い暑さにも負けずに、プールには元気なおばあちゃんたちが集まります。 更衣室でもプールでも、おしゃべりににぎやかなこと。 年齢とともに声も大きくなるので、聞いてるつもりはなくてもその会話が耳に入ってしまいます。 「Facebookとかイ…

思い込みと妄想 31 <ざっくりした歴史の切り口>

1990年代、「自然なお産」や「正常なお産は助産師だけで」といった流れの中で、時々この「GHQが・・・」という書き方を目にした記憶があります。 看護師だった時にはむしろ、戦後の看護制度の根幹をGHQが築いたことでさえ聞いた記憶がなかったほどです。すで…

助産師の世界と妄想 24 <GHQに対する気持ち>

「産み育てと助産の歴史」の第3部第3章に「戦後の助産婦教育」があり、「1. GHQ公衆衛生局の助産婦『民主化』政策」とあります。 まだその本は目を通していないのですが、こんなことが書かれているのだろうとわかるのが、前回紹介した日本看護協会のホームペ…

助産師の世界と妄想 23 <助産師の「歴史」話>

前回の記事で「こういう『歴史』はすでに読んだことがある」と書きました。 そう、お産の歴史のように見せて、実は「助産師の世界の歴史」になっている文章です。 日本看護協会のホームページに「助産師の部屋 ー助産師ってなあに?ー」というサイトがありま…

行間を読む 58 <「産み育てと助産の歴史」>

さて、今年の私の夏(休み)の課題図書ですが、6月に出版された「産み育てと助産の歴史」(医学書院)です。 医学書院の書籍詳細の以下の部分を読むと、この本がどういう意図を持って書かれた本であるかがわかります。 変わりゆく出産の現場で、産婆や助産師…

記憶についてのあれこれ 103 <今年もまた夏(休み)に本を読もう>

8月も半ばを過ぎると、「あーーー夏休みが終わっちゃう」というあの子どもの頃の焦りのような寂しいような気持ちを時々思い出してしまいますね。 昨年に引き続き、今年も本を読むことを自分に課すことをしました。 なんといってもめっきり本を読まなくなっ…

水のあれこれ 47 <水の映像>

「10年ひとむかし」の続きなのですが、オリンピックや競泳大会の放送を録画して観るようになって12年ほどの間に、水の映像がさらにきれいになったという印象があります。 競泳の映像の記憶として、2000年の福岡世界水泳の時に屋内プールでの映像の美しさ…

カンガルーケアを考える 13 <鵺(ぬえ)のような雰囲気にあらがう難しさ>

4年ほど前に、自分のクリニックで今後どうするかを書いた当時は、じきに正期産児へのカンガルーケアでのヒヤリハット報告が増えて自粛の方向になるだろうと思っていました。 ですから、たとえお母さんたちからしてみたいと希望されても、危険性を説明して断…

「カンガルーケアを考える」まとめ

私がブログを始めようとしたきっかけは、こちらに書いたように医師のいない場での出産の危険性を考えていくことと、水の中からのごあいさつに書いたように、私たちはまだまだ新生児について知らないことが多いのではないかというあたりでした。 そして最初の…

10年ひとむかし 14 <オリンピック放送の進化>

NHKの番組についてはこちらとかこちらとか、時々辛口のことを書いていますが、災害時や事故などの際の落ちついた報道はありがたいものだと思っています。 そしてこちらに書いたように、競泳の実況中継は何と言ってもNHKがダントツの安定感だと思います。 い…

数字のあれこれ 12 <小さくても最強の世界へ惹きこまれる医療従事者の割合>

どのようなキーワードで検索して私のブログに訪れたのかがわかるのですが、その検索サイトをたどるとわあと思う世界が広がっていて、いろいろと勉強になります。 さて、先日「バーストラウマ」のキーワードでの検索があり、そのリンク元にはたくさんの「バー…

ケアとは何か 16 <私のケアの原点のようなもの>

この記事は、もう数ヶ月ぐらい前に書き溜めておいたものです。 書いたものの、遷延性意識障害の患者さんのことがうまく伝わるだろうか、私の自己満足の記事になっていないだろうかと記事にするのをためらっていました。 昨日、こんさんから息子さんがご自宅…

水のあれこれ 46 <ゴーグル>

プールに行くと、今は身につけていない人の方が珍しいぐらい、誰もが使っているのがゴーグルです。 こちらの記事に書いたように、1980年代の公共のプールでは、まだゴーグルを使う人の方が少なかったような印象があります。 キャップはかぶらずにスキンヘッ…

数字のあれこれ 11 <残りの2割>

先日書いた「人は目印がなければまっすぐ泳げない」で紹介した「人間は行動の8割を視覚で制御している」が、その後ずっと気になっています。 残りの2割は何だろうと。 プールで泳いでいても、たしかに常にさまざまな確認を視覚でしていると感じます。 スタ…

「事実とは何か」まとめ

今でもそうですが、中学生ごろから自分が生きている実感がない感覚にふと陥ります。 仕事で今日も頑張ったとか泳いでいて達成感があったりおいしい食事や舞台を楽しんだなど、日常では充実感があるのですが、そのあとにふと、心臓のあたりから凍えるような感…

「世界はひろいな」まとめ

20代の頃、なぜ海外に行きたいとあれほど思っていたのか、行きつ戻りつしながら考えています。 たぶん、海外でなくても良かったのだと思います。 自分の周囲の小さな世界、言い替えれば価値観が似ている小さな世界から飛び出してみたいと思っていたのだろう…

事実とは何か 10 <マナブとマナビ、現実的なのはどちら?>

最近、とっても不思議な感覚に襲われることがあります。 昔は、タレントとか歌手というと生活感がないことが大事で、どこか現実離れした存在でした。 たとえば人気グループなども、おしゃれな街で食事をしたりお忍びで旅行にいったりという話題がスクープさ…

水のあれこれ 45 <海とプール>

夏ですねえ。 日頃は河童族ではない人たちも、水に飛び込みたくなる季節です。 水の事故にはくれぐれもお気をつけ下さいね。 いつもプールで泳いでいて3000〜4000mぐらいなら連続で泳げる私でも、水の流れがある海や川は怖いなと思います。 高波もなく、一見…

水のあれこれ 44 <立て板に水>

前回の記事で書いたNHKのニュースを観ていて、世の中はテンポのよい会話ができる人に好感を持ちやすいのかなという印象を受けました。 そこで思いついたのが、「立て板に水」ということわざでした。 「立てかけてある板に水を流すように、すらすらとしゃべる…

世界はひろいな 35 <コミュニケーション能力のあれこれ>

東南アジアの某国で暮らして、市場の人混みや荷物を運ぶバイクや車のクラクションなどの喧噪を初めて体験しました。 今ではテレビの紀行番組などでよく見かける場面ですが。 その人や物の流れの勢いに圧倒されたのですが、不思議な感覚がありました。 「意外…