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2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

専門性とは 3 <「専門職」の指すもの>

私が20代だった80年代ごろは、まだ「専門職」の指す仕事はとても限られていたような印象があります。 どこからどのように私自身の「専門職」の認識が作られたのかわからないのですが、たとえば「医師は専門職だけれども、看護職は専門職ではない」と思ってい…

専門性とは 2 <正確に記憶する能力が優れていること>

1970年代後半、私が受験を目前にしていた頃は共通一次テストが導入された時期でした。 「マークシートの塗り間違いだけで一生を棒に振る可能性と、偏差値で志望校が振り分けられて合格率をあげることに重点がおかれてしまったようなむなしさ」を感じていたこ…

記憶についてのあれこれ 125 <正確に記憶する能力>

唐突にお酒の話が出てくるブログですが、お酒という言葉とともにいつも思い出すのがアセトアルデヒドです。 高校時代の化学の授業で知ったのではなくて、休み時間になんとなく集まる気のあったグループにいた男子同級生から聞いたのが初めてでした。 「二日…

境界線のあれこれ 81 <酒と酢>

お酒との付き合いはかれこれ40年ほどになりました。 あ、成人前から飲んでいたことは見逃してください。 一応、適量を見分けながらほどほどに飲み、人に迷惑をかけることもない飲み方をしてきたということで。 酒は発酵によってでき、さらに発酵が進むと酢に…

専門性とは 1 <専門性とは>

仕事という現実の話に「生きる力」なんてファンタジーが使われることに少し驚きつつ、出産という生死が隣り合せの場面でも夢物語に支配された30年だったので、そんな時代の雰囲気なのかもしれません。 大人のほうがそれぞれの仕事が実際にどのようなものなの…

イメージのあれこれ 13 <「生きる力」>

中学生の職業体験はいつ頃から始まったのだろうと検索してみたのですが、Wikipediaを読んでもよくわかりませんでした。 文部科学省の「中学校 職場体験ガイド」(平成17年1月)には「平成16年度現在、公立中学校の約90%で職場体験が実施されています」とあ…

仕事とは何か 5 <中学生の職場体験>

私がよく利用している区民プールに、いつ頃からか職場体験の中学生を見かけるようになりました。 受け付けの仕事や、更衣室の巡視や清掃などをスタッフの方が説明しています。 職場体験が行われる日でもスタッフ数が増えているようではなさそうでしたから、…

仕事とは何か 4 <「女性」の仕事>

気象庁の観測船に女性職員が乗員されているのを知って、ちょっと軽いめまいを感じました。 この感覚はここ30年ほどちょくちょくあって、最初の頃に比べればだいぶ慣れてきましたが。 あまりはっきりした記憶はないのですが、1990年代だったでしょうか、ガテ…

仕事とは何か 3 <20年後、30年後を予測する>

撮りだめしていたNHKの「サラメシ」の録画を観ていたら、なんと気象庁の観測船の仕事と食事について紹介していました。 気象庁のホームページを読むと、現在、「凌風丸」と「啓風丸」が観測を行っているようです。 驚いたのは、女性職員が乗船して観測業務に…

水のあれこれ 78 <「溶ければ水になるもの」>

先週と今週の2回の大雪で、福井県などの北日本の状況を知ることで、今まで雪害というと「雪かきが大変」「雪かきでの事故や死亡」といったことにしか意識が向いていなかったことを恥じています。 ただ、確かにこの雪による事故や死亡数の多さは最優先課題で…

イメージのあれこれ 12 <除雪とは何か>

毎年、大雪による雪害のニュースを耳にしているのですが、今年はなぜか福井の大雪のその後の経過が気になっています。おそらく1500台の車が2日間も立ち往生したことから記憶が甦って人ごとに感じられなかったのだろうと思います。 雪国ほどではないけれど、…

事実とは何か 50 <災害の全体像、総論が明文化され始めた>

防災というと、「災害に何を備えておくのか」「災害が起きた時にどのように避難するのか」については、幼稚園児とか小学生の頃から必ず学ぶものでした。 特に、災害とは地震を指した訓練が多かった記憶があります。 東南アジアで暮らした地域は台風も地震も…

事実とは何か 49 <自分の中の災害史を正確な年表にする>

先週、ふらりと立寄ったいつもの書店の地図コーナーで、「こんな本が欲しかった!」と思う本と出会いました。 「なるほど地図帳 日本の自然災害危機の対策」 昭文社 (昭文社のトップページのコラム一覧の中に紹介があります) 発行年をみると2014年ですから…

ケアとは何か 21 <「重荷としてのケア」>

雪道で立ち往生したのはあの大震災があった2011年だったと記憶していたのですが、日記代わりの手帳を見直すと、2010年3月下旬でした。 本当に、記憶というのは頼りないものですね。 今から8年前ですから、あの雪の日の出来ごとは母が70代後半になった頃でし…

記憶についてのあれこれ 124 <雪で立ち往生した時の母の運転>

先日の福井県の大雪で1500台もの車が国道での立ち往生したニュースに、私も一度経験したあの時の気持ちが甦ってきました。 ええ、もちろん結果的には比較にならないほどの降雪量でしたが。 母が認知症の父の世話をしながら、まだ両親が自宅で暮らしていた時…

数字のあれこれ 32 <玉川上水の水量計算>

私が玉川上水に関心を持ち始めたのが30代に入った頃でしたが、こちらの記事で紹介した東京都水道局の「玉川上水の歴史」に書かれているように、1652年に計画が立てられ、1653年に着工して8ヶ月後には羽村取水口から四谷大木戸までの素掘りが完成したという…

数字のあれこれ 31 <流量を測定する>

日常的に流量を意識するのは、点滴を実施する時ぐらいです。 この場合の流量は、「1時間に20ml」といったかなりゆっくりの流量で正確に滴下させることが大半で、今では輸液ポンプがあるので設定すれば正確な流量を実行することもできますから、本当に助かっ…

水のあれこれ 77 <水を分ける その2>

前回の井戸の記事の最後の方で、「井戸によってあらたな水争いが起きたり」とさらっと書いたのですが、「水争い」というのは実際にどんな状況なのかほとんど私には知識がないことに、また冷や汗が出そうになっています。 二ヶ領用水を散歩したもうひとつの目…

水のあれこれ 76 <井戸>

小石川植物園のパンフレットに、「旧養生所の井戸」についてこんなことが書かれています。 小石川養生所は貧困者のための施療所で、町医者井川笙船の意見により、享保7(1722)年につくられ、明治維新の時に廃止されるまで続いた。この旧養生所の井戸は現在…

医療介入とは 100 <病院はどこに建てられたか>

小石川療養所をテーマにした時代劇をどこかで目にした記憶がかすかにあるのですが、なぜか江戸市中の平坦な場所に建てられたイメージがあります。 実際に歩いてみるとそこは段丘のへりであり、江戸時代であれば少し人里離れた森の中だったのではないかと想像…

散歩をする 55 <小石川植物園>

散歩をするようになって地図をみるだけで、だいたいの歩数と距離の予想がつくようになりました。 神田上水だけだとゆっくり歩いてもおそらく1時間もかからないだろうと思い、そのあとどこに行こうかと地図を眺めていて目に入ったのが小石川植物園でした。 看…

散歩をする 54 <神田上水>

神田川の下流部分を歩いたあと地図を眺めていたら、江戸川橋付近から小石川後楽園方面へとくねくねと蛇行した道が弧を描くように続いているのが目に入りました。 しかも、「水道町」とか「水道端図書館」といった地名があります。 これは、神田川から分岐し…

存在する 9 <生まれたこととその個人が生きて来たことの証明>

父が亡くなった後の諸手続きで、一番驚いたのが、「父が生まれたことを証明する戸籍謄本」が必要ということでした。 こちらの記事の「出生証明書は誰の名前にするか」に書いたように、仕事柄、日常的に出生証明書を書いているのですが、それが死後、こういう…

存在する 8 <存在感が薄れていく>

70代後半になって、大きな病気や手術で人の手を借りることが格段に増えた頃から、それまではそれなりに生活をしてきた母の判断力があやしいものになりました。 視力や聴力が落ちる事も、それに拍車をかけるようです。 ですから、仕事でしょっちゅう駆けつけ…