この掲示板を読んでいると大変勉強になると同時に、1つのことに大きな情熱をかけていらっしゃる方がいることを知ってとても参考にもなります。
さて、先日私が示した下記のリンク先の内容について「アメリカ英語とは違う!」と感じておられる方がいらっしゃるようですね。記載内容についてはサイトの作成者が責任を持って作られているのではないかと思いますが、その内容をどこまで信頼するかは読み手に任されていると思います。
また、より根本的なことですが、私が紹介したサイトの作成者が「アメリカ英語」を対照としているとはどこにも明記されていません。確かにアドレスの中に「usa」という文字は入っていますが、それは登録先を示しているだけで内容を表しているわけではないことは当然のことです。作成者は、「アメリカ英語」という1つの視点だけではなくもっと広い視野で発音を理解しようとしているのではないでしょうか。
http://kccn.konan-u.ac.jp/ilc/english/usa/02_01_01.html
いったいどこから「アメリカ英語」に限定するということになったのでしょうか。質問者のお尋ねの内容にも、当方の回答の中のどこにも「アメリカ英語」という表現は出てきません。自ら疑問(または議論)の対象を狭いものに限定してしまい、その枠から外れた内容に異論を述べるという手法は避けるべきではないかと思います。
なお、「アメリカ英語」において「Dark L」がないという意見は少々極論過ぎるように感じます。「アメリカ英語」に関しては、下記のような意見もあります。
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■イギリス英語では、大別すると明るい‘l’(clear l)と暗い‘l’(dark l)とが存在する。前者は、母音及び/j/の前に現れるが、least, late, million のような前舌母音及び/j/の前では最も明るく、前舌面が硬口蓋の方へかなり持ち上げられる。learn のような中舌母音の前(この場合には「中間の‘l’[neutral l] 」と呼ばれることがある)、look, long のような後舌母音の前という順に、前舌面は上がらなくなり、明るさも減じる。暗い‘l’は、舌先が歯茎に接触する点は明るい‘l’と共通だが、後舌面が母音[u]のように軟口蓋の方へ持ち上がり、後舌母音のようなくらい音色を帯びる。暗い‘l’は till, ball, fullのように語末か、film, belt, hold, bulb のように子音の前に現れる。
■アメリカ英語では、明るい‘l’がイギリス英語におけるほど明るくなく、暗い‘l’は一層暗くなる傾向があり、又、全ての位置で暗い‘l’を発音する人も在る。更に、help, bulb, self, delve, film, milk, vulgar のように、唇子音及び軟口蓋子音の前では、後舌面と軟口蓋とが接触する軟口蓋側音を用いる人もいる。この音は日本語の「ウ」に近い響きを持つ。
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http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/bbs/bbs0301.htm
「イギリス英語」に特有なものは、「Dark L」よりもむしろ「L-vocalization」の方でしょうが、こちらでさえ「アメリカ英語」の中に存在するという指摘もあります。話があちこちに飛躍してしてしまいました。最初の問題に戻りましょう。
「特定の地域の英語の発音」のみを知りたいというご質問者の意図があるのなら別ですが、そうでなければ幅広い意見を自由に述べることにこそ大きな意味があるように思います。ご参考になったかどうかについては自信がありませんが・・・。