これを出したらこれから何モノにもなれちゃうな──スカート、2017年への兆しとなる黄金シングル完成
春に発売された3rdアルバム『CALL』の大反響から、発売週に音楽番組「ミュージックステーション」へスピッツのバックとして出演し話題を呼び、さらには渋谷WWWでのワンマンライヴもソールドアウトと、勢いに乗る澤部渡のソロ・プロジェクト、スカートより初のシングルがリリースされた。寒空のなか街を歩く背中を押し進めてくれるような疾走感溢れるイントロのリフ、夜の情景が浮かぶ素晴らしい歌詞とさらに熟成されたアレンジで、間違いなくこれからのスカートの代表曲となるであろう「静かな夜がいい」をタイトル曲に、全4曲が収録。現在のサポート・メンバーである佐久間裕太(ex. 昆虫キッズ / ドラムズ)、清水瑶志郎(マンタ・レイ・バレエ / ベース)、佐藤優介(カメラ=万年筆 / キーボード)、シマダボーイ(NATURE DANGER GANG、フジロッ久(仮) / パーカッション)に加えて、トリプルファイヤーのギター、鳥居真道が参加。配信と共に、岡村詩野によるインタヴューにて、その制作背景と現在のモードを澤部渡に訊いた。
スカート / 静かな夜がいい
【Track List】
01. 静かな夜がいい
02. 雨の音がきこえる
03. おれたちはしないよ
04. いつかの手紙
【配信形態 / 価格】
16bit/44.1kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 257円(税込) / アルバム 771円(税込)
INTERVIEW : スカート
もちろん、このシングルは今年を代表する1枚と言ってもいいだろうスカートのサード・アルバム『CALL』以降の動きを一定のアングルから集約させたものである。だが、それは確固とした道筋をつけるべきものという大仰な解釈よりも、これからどこにどう転がっていこうとも自在に展開していける強さと自信を得た澤部渡の、もうひとつの、いや、サイド・スタンダード誕生、と言っていいかもしれない。少なくともタイトル曲「静かな夜がいい」は、それまでの澤部が手をつけてこなかったソングライティング作法を最もハッキリと取りいれた曲。少ないコードでどれほど曲に鮮やかなドラマを与え、フィジカルに跳躍させていくのかに挑み、見事それに応えたものである。
けれど、それをして、ただ単に新境地開拓、と呼ぶのにはやや抵抗があり、これが今後の主軸になるのかと言えば、それもまだわからない部分があり…… だからこそのアナザーであり、サイドであるわけだが、ともあれひとつだけ確かなことは、シンガー・ソングライターとして、メロディとリズムという、ある種の矛盾関係にあるような両者をどのように組み合わせていくのかを常に模索しながら今に至り、2016年後半にこのシングルにまで辿りついた澤部渡という作家は、やっぱりどうしようもなくポップ音楽に愛され、ポップ音楽を愛する、選ばれし悩める正直者だということだ。
東京郊外に生まれ育った立場、目線から、“騒ぎを抜け出す"歌を作ることができる澤部くんは、闇を抱えた都市の音楽の作り手だと思う。トリプルファイヤーの鳥居真道をゲスト・ギタリストに迎えたタイトル曲を中心に、現在の思惑を語る澤部の豊かな表情を見ながら、何度もそんな風に感じた。
インタヴュー&文 : 岡村詩野
写真 : 飯本貴子
『CALL』を作って、音楽をやり始めてからやりたいと思っていたことをやり尽くした感というのがあって。さあ、どうしよう? って
──この4曲は全て新曲なのですか?
19とか20歳くらいの時に作った「雨の音がきこえる」以外は、『CALL』制作終了以降に作った曲です。『CALL』を作って、音楽をやり始めてからやりたいと思っていたことをやり尽くした感というのがあって。さあ、どうしよう? って、手探りで考えながら作ったのが新曲3曲です。やり尽くした感っていうのは…… もっと開けるべき引き出しはあるんですけど、ある種の達成感というか、とりあえずいま開けられる引き出しは全部開けたぞ、という感じですかね。
──さあ、どうしよう? っていうのは、次に開ける引き出しが多くてどれにするか迷ってしまったという感じですか? それとも、もっと漠然と何をすればいいか雲を掴む思いだった感じでしょうか?
正直、今もまだ散漫としていて。やり尽くした分、正直、何をやればいいかわからなくなっているんです。というのも、自分の本質としてシンガー・ソングライターというのがあるわけですけど、今まではつまり自分の気分でしか曲を書いたことがなかったんですね。そこで、じゃあ、今度は、「こういう曲を作ってみたらいいんじゃないか?」ってクライアントを頭の中で飼う、みたいな感じでやってみたらどうだろう?って思って。自分で自分に注文して、それに合わせて曲を作る、みたいな。そうやって作ったことってこれまでほとんどなかったんですよ。だから、「今までやってこなかったことをちょっとやってみようか」みたいな感じで作ったのが、「雨の音がきこえる」以外の3曲ってことなんです。
──では、具体的に、今回、その自身の“脳内クライアント"からは、作り手である澤部くんにどういう発注がきたのですか?
「静かな夜がいい」に関しては、「今まで使っていたコード進行のこだわりを1回捨ててみろ」というのが最初にありました。「シンプルなコード進行で書いてみたらどうだ?」っていうのを自分に投げてみたんです。実際、この曲はほぼほぼ2コードなんです。3コードですらない、という。で、そうやってこの曲ができてから、「あ、これはいい」って手応えもあったんです。でも、自分の中でいい曲だなって思っていても、まだ手探りな部分があったんです。ただ、これをライヴで演奏して初めてこれで行こうって思えましたね。
──複雑なコード進行へのこだわりをいったん捨てる行為は結構しんどいものでしたか?
いや、そうでもなかったです。コード進行にこだわる方がつらい部分があるんです。つまり、自分の想定してない部分を常に考えないといけないというか、そこと向き合わなければいけない作業なんですね。僕、音大出てますけど、学理とかそんなにちゃんとわかってないんで(笑)。「静かな夜がいい」はいい方向性だと思いましたが、こういう曲ばっかりじゃダメだなとは思いますね(笑)。こういうシンプルなものは、むしろ僕にとっては変化球なんだって捉えました。
──2~3コードのシンプルな曲を作る上で、最も難しいのはどういう作業ですか?
緩急をつけることですかね。メロディも何種類かできたので、ダレないように、ダレないように、編集して作り込んでいく作業が1番大変でした。間奏の部分を入れて、よりリズムをハッキリと出すような感じとか。
──なるほど。コードを多用していると、それだけでカタチが作れるけれど、少ないと動きを作るのが難しい。
そうなんですよ。コードが多いと曲自身にドラマがあるんで、僕らはそれに身を任せちゃえばいいんですけど、シンプルだとちょっとした何かの動きとかで表情がガラっと変わるんでね。そこを見極めながら、「ここのベースはこういう風に弾いてください」とかって細かく言うことになるんです。例えば、今回ドラムがほぼほぼループなんです。フィルインとかの変化対応で緩急があるにせよ、ドラムは最初から最後までテンションはなるべく持続させてほしいって伝えて。そこにベースとキーボードを乗せるんですけど、「ここからここまでは好きに弾いていいけど、Bメロだけは指定のパターンを弾いてほしい」とか、録音になったときに「ギターも同じラインを重ねよう」とか、ちょっとしたことで動きをつけるようにしました。この「静かな夜がいい」はキーボード…… ローズとウーリッツァーを組み合わせているんですけど、前奏やAパートなんかはローズできらびやかにのばしてもらって、Bパートはウーリッツァーで刻んでもらったんです。そういう工夫はこの曲ではこれまでになくやったりしましたね。それは、まあ、自分がシンガー・ソングライターだって意識があるってことにつながるんですけども、僕、アレンジャーとしてはすごく甘えがあるんですよ。メンバーのみなさんに、「こういう曲ができたんで、よろしくお願いします」っていつも頼むような感じというか。ただ、今回のこの「静かな夜がいい」に関しては、かなり自分の視点が増えましたね。
図らずも自分の中の90年代が出たってことなんだと思います
──そもそも、そうした少ないコードで曲を作る方向へと向かわせたきっかけはあるのでしょうか?
少ないコードで… というより、コードを減らす、ということなんですけど、そっちに向かったのは、たぶんカーネーションの「EDO RIVER」だったり、サニーデイ・サービスの「スロウライダー」の影響だと思います。…… 図らずも自分の中の90年代が出たってことなんだと思います。わりと自然な形でルーツが出たなと。自分の中で意外だなと思ったのは、「EDO RIVER」も「スロウライダー」もメロディ自体はすごい落ち着いているんですよね。「EDO RIVER」はほとんどラップみたいだし、「スロウライダー」もキーはすごく低い。そういうタイプの曲で、しかもアッパーなものが作れたっていうところで、自分としてもルーツをもって何かを更新できたんじゃないか? って気持ちになりましたね。僭越ながら。
──アッパーな曲を作る、というのが潜在的にやりたかったことだったということなのでしょうか。
ああ、『CALL』が決してアッパーなものじゃなかったぶん、それはあったのかもしれませんね。でも、なんだろ、『CALL』の反動もあったんだろうけど…… クライアントを頭の中で飼って… ってさっき言いましたけど、それさえもシンガー・ソングライターとしての自分が踏み倒してしまったんじゃないか? みたいな気持ちもちょっとあります。悪い意味でね(笑)。結局自由にやっちゃったと。クライアントの自分としては、「もっとフォーキーな感じでやってみたら?」「コード進行を減らして、親しみやすいメロディの曲を書いてみたら?」みたいなね。で、そのオファーを受けた時は「はい! わかりました!」って快諾するんですよ、シンガー・ソングライターの自分が。で、作業して「こんなんできました!」って提出したのがこれというか(笑)。
──今回はそっちのフォーキーなほうにシフトし切れなかった。でも、その結果、「静かな夜がいい」に見られるような、限られたコードをアッパーな感触で聴かせる新しいスタイルの方向性を開拓できた、と。
そうなんですよね。グルーヴとメロディとが同居することができたことが自分の中で収穫だったと思います。自分の中で、(グルーヴとメロディの)どっちかになるんだろうなって気持ちがあったんですよ。リズムをとればメロディが立たなくなる… というか、いいメロディが書ける感じがしなかったんですけど、メロディを強調するとリズムが…… っていうね。で、そこを意識して曲を作っていくと、どんどんライヴで演奏できづらい曲が出来ていってしまうという(笑)。
──そこを同居させることが、長らくの課題のひとつでもあったのでしょうか。
そうですね。どこかで共存を考えながら作業していたのかもしれません。でも、出来上がってしまったものを聴くと、結果的にそうだったのかもしれない、という程度ですね。作っているときはどうしても夢中になってしまうというか、作業中は深く考えていないことの方が多いんで。ただ、今回のシングルで可能性が増えたなというか。自分でも思ってなかった曲が書けたので、自分の中の客観性がディスカッションして「こういう服が似合うんじゃないか」みたいな感じで曲を作れるようになった実感はありますね。しかも、こういう曲を作ったことによって、これまでの引き出しを洗い直すこともできるというか。そういう意味では本当にすごく意味のあるシングルだと思っています。
逆に言えば、どんなモードがきても自分は受け止められるだろうなって自信があります
──それによって、演奏者、歌い手としての新たな可能性もまた広がった実感はありますか? 例えばリズム、カッティング・ギタリストとしての澤部渡の可能性とか、リード・ヴォーカリストとしての表現の幅とか。
いやあ、まず僕は自分のことをギタリストだって思ったことなくて。僕は自分が使うのはエレキじゃなくてアコースティック・ギターでもいいと思ってるんです。というのも、音色を変える必要が今のところはないからなんですね。普通、ギタリストだといろんな音色のエフェクターを使ってコントロールして、歌にどういう風に寄り添わせるかって考えたりすると思うんですけど、僕はエフェクターをほとんど持ってないし、手元でちょっとしたアタックで調節するタイプ。だから、ギタリストとしてどうこう… っていうのはほぼない。ただ、今回、ひとつこれまでと違うことがあるとしたら、「静かな夜がいい」のギターを録っているとき、すっごく楽しかったんですよ。ライヴだとそういうこともあったんですけど、レコーディングでははじめてでした。最初、ベーシックで「せーの」で録ったギターがあったんですけど、何日か作業の日を経ていくうちに「その最初に録ったギターじゃダメだ」ってことになったんです。そこで、最終日にギターを差し替えたんですね。その時にはもう、鳥居(真道)くん(トリプルファイヤー)のギターも入った状態だったんだけど、自分のその最初のギターのところだけ、深夜に他の音を聴きながら録ったら、もう楽しくて仕方がなくなっちゃって。一発オッケーだったんですけど、もしかしたら、その時の気持ちっていうか、躍動感みたいなのがこの曲に出ているのかもしれないですね。
──技術的なことではない。
ないんですよね~。結局、そこがまた自分がシンガー・ソングライターだと思うゆえんなんですけど、ギターは曲に寄り添うべき、と思っちゃうんで。好きなギタリストとかも豊田道倫さんですしね……。あの人のギターはリズムがいいですよね。歌に寄り添うべきっていうのはたぶん豊田さんから教わったんじゃないかなって思います。デビュー・アルバムの『エス・オー・エス』を出した時に、金剛地(武)さん(yes,mama ok?)に言われたんですよ。「俺とパラガの子が出来た!」って(笑)。あ、そりゃそうだな! って思って。そんなに離れたものを作っている自覚はなかったし、中高生の頃から憧れの2人、1番影響を受けた2人だったんで。
──それもまたメロディとリズムとの同居を意味する喩えなんですね。
そうそう。だから本当に今回のシングルは意味が大きいんですよ。これを出したらもうこれからは何モノにもなれちゃうなって思ってて。もっと未知のものを探すことをやってもいいし、このグルーヴ感、メロディ感をブラッシュアップして次につなげることもできるし、もう1回『エス・オー・エス』みたいな内省的な作品を作ったらもっと深みが出るんじゃないの? とも思ったり。内向き、外向きのバランスは、今、結構悩んでますね。ずっと僕のテーマとして矛盾というのがあるので、しょうがなく、相反する2つの要素が同居するようになっていくのかもしれないですね。「静かな夜がいい」も、曲は明るいのに詞はすごく暗い。結果的に矛盾してしまうというかね。逆に言えば、どんなモードがきても自分は受け止められるだろうなって自信があります。このシングルが出て、周囲やみなさんの反応を見ながら自分の身の振り方を考えられるんじゃないかなって。
この曲の歌詞は『アフターアワーズ』というクラブ・カルチャーを描いた漫画が題材としてあるんですよ
──矛盾を抱えながらも、スカート自体が次第に変化を遂げている。例えば歌詞も『エス・オー・エス』の頃からみると大きく変わりましたよね。徐々に抽象的な言い回しがすごく減っている印象です。
ああ、そう言ってもらえると嬉しいですね。『サイダーの庭』を作った時に、メロディはポップなんだけど歌詞は内省的で抽象的になってしまって、これはイカンって感じたんです。それで『CALL』では気を遣って歌詞を書いたんですね。今回のシングルも、そうやって気持ちを改革したその後の意識で書いているんですね。
──曖昧になり過ぎないように。
そう、あくまで「なり過ぎない」んですけどね。もちろん、そこが自分の良さでもあるっていうことはわかっているので、わかりにくいんだけど、わかりにく過ぎないように。今回もそうしたつもりです。
──どこかに逃げ道を用意している、というと語弊があるかもしれないけど、リスナーがどこにでも行けるような解釈余白を残すことで、「わかりにくい」歌詞にもなるし、でも、どこに行けばいいのか迷うような「過ぎる」歌詞にはならない。
そうです。詩の解釈はいろいろあるべきですから、作り手の思惑とか本来の解釈とは別に自由であってほしい。もちろん特定されたくないという思いもあるけれども。
──それは照れですか。
それはあります。決してリアルな僕ではない。僕自身の“ナリ"がこれですから、コンプレックスとして歌って恥ずかしくない言葉にしなきゃいけないってずっと考えてます。もちろん……どこかで本音は絶対に出てるんですよ。そこがどこに出てるかは言いませんけど(笑)。ただ、歌詞は毎回本当に苦労します。例えば、今回も「静かな夜がいい」の冒頭の“騒ぎを抜け出せば"ってところ、メロディと歌詞がパッと同時に出てきたんですけど、そこから、さあ、どうしよう? って。こないだ、あるライターさんに「これは“逆「DOWN TOWN」だね"って言われて、ああ、なるほど! って気づかされて。シュガー・ベイブの「DOWN TOWN」の、街に繰り出す感じの逆を歌ってる、という解釈ですね。まあ、僕は夜遊びとかしないし、クラブとかにも行かないですけど…… 実は、この曲の歌詞は『アフターアワーズ』(西尾雄太作)というクラブ・カルチャーを描いた漫画が題材としてあるんですよ。その漫画を読んだことがあったので、“騒ぎを抜け出せば"ってところが出てきた時に、「じゃあ、この歌の主人公はクラブを出た帰り道という設定にしてみよう」って。そのアイデアが着想にあるんです。人が多いところに疲れてしまって、さあ、どうしよう? みたいなね。
──なるほど。そもそも澤部くんの歌詞は昼より夜、晴れより雨、仲間と繰り出すより家で好きなことにいそしむ、がモチーフとして描かれることが多く、どこかに翳りや孤独のようなものへの希求や美学が感じられるわけですが、確かに「静かな夜がいい」の歌詞にも現れていると思います。それは、澤部くんが東京でも都心から離れた板橋の郊外に生まれたことと関係があると思いますか?
あるかもしれないですね。自分の生まれ育ったのは高島平の一個手前の駅なんですけど、どこにでもある普通の住宅街で、とにかくさみしいところなんですよ。駅前の団地も人が入らなくなってて活気が薄いというか。今はもう僕はその町には住んでないですけど、新しく曲を書く時に、その街の風景が頭に浮かんできたりしますよ。静かなんだけど高速道路が近くに走っていて…… ウチはそのすぐそばなんですけどね。ただ、東京の景色を歌っている、東京を歌っている自覚はないんですよ。ほとんど埼玉に近いところだっていうのもあるけど、東京を特定させているわけじゃなくて。そもそも高島平のへんって東京のようでそうじゃないようで、どこでもないっていうか。なんとも言えない分断があるんですよね。すごく良く言っちゃうと、レイ・ブラッドベリ的というかね(笑)。区画整理されて出来た町だからキレイはキレイなんですよ、道路も碁盤の目だし。でも、なんともさみしい。なのに好きなんですよ。寂しさに惹かれるものってあるんですよね。
過去配信中の作品
スカート / CALL
これまで自主制作で作品をリリースしてきたスカートが、YOUR SONG IS GOODや(((さらうんど)))、ceroを擁する〈かクバリズム〉からアルバムをリリース。素晴らしい歌詞と丁寧で良質な録音で作られた気合の1枚。盟友・佐藤優介(カメラ=万年筆)によるストリンングス・アレンジも冴え渡り、切ないソングライティングにより一層色をつけた2016年の名盤。
LIVE INFORMATION
YOUR SONG IS GOODの超2日間 2016
2016年12月3日(土)@恵比寿 LIQUIDROOM
出演 : YOUR SONG IS GOOD / スカート / COMEBACK MY DAUGHTERS / サイプレス上野とロベルト吉野 / never young beach
スカート 1stシングル『静かな夜がいい』発売記念ワンマンライヴ
(できれば)静かな夜がいい
2017年1月28日(土)@渋谷 WWW
出演 : スカート
aura derabu 2017
2017年1月7日(土)@Zepp Tokyo
出演 : 奇妙礼太郎 / 清 竜人25 / スカート / and more
PROFILE
スカート
どこか影を持ちながらも清涼感のあるソングライティングとバンドアンサンブルで職業・性別・年齢を問わず評判を集める不健康ポップ・バンド。強度のあるポップスを提示しながらも観客を強く惹き付けるエモーショナルなライヴ・パフォーマンスが話題を呼んでいる。2006年、澤部渡のソロ・プロジェクトとして多重録音によるレコーディングを中心に活動を開始。2010年、自身のレーベル〈カチュカサウンズ〉を立ち上げ、ファースト・アルバムをリリースしたことにより活動を本格化。さまざまな形態でライヴを行ってきたが、現在は佐久間裕太(ex. 昆虫キッズ / ドラムズ)、清水瑶志郎(マンタ・レイ・バレエ / ベース)、佐藤優介(カメラ=万年筆 / キーボード)、シマダボーイ(NATURE DANGER GANG、フジロッ久(仮) / パーカッション)をサポート・メンバーとして迎え活動している。発表作品に『エス・オー・エス』(2010年)、『ストーリー』(2011年)、『ひみつ』(2013 年)、『サイダーの庭』(2014年)がある。12インチ・シングル『シリ ウス』(カクバリズム / 2014年)がカクバリズムでの初のリリースとなり、続く最新作『CALL』(2016年)が全国各地で大絶賛を浴び、一躍シーンの話題に。スピッツや鈴木慶一氏など諸先輩からも賞賛され、名作を連発しているオルタナティヴなアーティスト / バンドである。