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ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2

登録日:2012/06/28 Thu 10:00:23
更新日:2024/10/18 Fri 15:52:42
所要時間:約 6 分で読めます




2年後のイッシュ地方を舞台に、全く新しい冒険が始まる。



2つの力が合わさる時、新たな伝説が生まれる。



ポケットモンスター ブラック2

ポケットモンスター ホワイト2


ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』(Pokémon Black Version 2 / White Version 2)とは、2012年6月23日に発売された任天堂の『ポケットモンスター』シリーズのゲームソフトである。


◆概要


待望の『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』の続編
発売時点で既に次世代機に当たるニンテンドー3DSが展開されていたが、前作に引き続いてニンテンドーDSで発売された。
第六世代はハードが3DSに移ったため、本作がDSで発売された最後のポケモンとなった。


シリーズで初めて続編として発売され、ナンバリングが冠された作品。
ポケモンといえば新作が発売された数年後に、オリジナルとストーリーの大筋は変わらないが、イベントなどを補足した「マイナーチェンジ版」が発売されることでお馴染みである。
本作もマイナーチェンジのような立ち位置にあるにも関わらず、前作『BW』の後日談を描いた正式な続編という異色作である。
前作から2年後のイッシュ地方を舞台とし、登場人物も続投されているが、ストーリーは完全に新規。
紹介ムービーも作られるほど気合いが入っている。
なお、このような立ち位置の作品は、24年現在でも唯一無二である。


パッケージを飾る伝説のポケモンは、多くのプレイヤーの予想通りフォルムチェンジしたキュレム
その姿はレシラム、あるいはゼクロムと合体したかのようなもの。
「ブラック2」がブラックキュレム、「ホワイト2」がホワイトキュレムという名前である。


なお、『サン・ムーン』のアローラで本作と『X・Y』の2年後が描かれるまで、今作が長らくゲーム版の「ポケモン」に於いて最後の時期列のストーリーとなっていた。
(『X・Y』は『BW2』とほぼ同じか少し後、『ORAS』は『プラチナ』や『HGSS』よりも過去のストーリーである)

アニメは『ポケットモンスター ベストウイッシュ シーズン2』と対応しており、前作からそのまま繋がる。


◆変更点&追加点


《BWからの変更点&追加点》

  • 舞台がBWから2年後なので一部ジムリーダーが新しくなっている
  • 主人公やライバルも一新
  • イッシュ御三家のアニメーションの変更、すてみタックル等一部のわざのエフェクトが変わっている
  • BWでは3人しかなかったトレーナーの戦闘前アニメーションが全トレーナー(モブ含む)に実装
  • BWでは無かった南西の町、新たな施設も建造されている。逆に封鎖された区域もある
  • イッシュポケモン図鑑が一新され、クリア前で約300種登録可能
  • ポケウッドが追加
  • 伏線回収の思い出リンク
  • BGMの追加
  • 既存BGMのマイナーチェンジ*1
…など

《システム面》

  • スプレーの効力が切れた際に同じスプレーを持っていれば、バッグを開く事無くそのまま使用可能
  • バッグにフリースペースが追加
  • ボックスのまとめて移動機能が復活&ボックス内でのポケモン検索機能が追加
  • 手持ちから道具を預かる際に、バッグに入れずに他の手持ちに移し替え可能
  • ライブキャスターがもっと便利になった
  • 近年の携帯ゲーム機の例に漏れず説明書が簡略化されているので、パソコンでヘルプを閲覧できるように


《バージョンでの違い》

  • 一部の出現ポケモンや出現率が異なる
  • 一部の街やダンジョンの構造
  • ジョインアベニューでのすれちがい通信後の内容
    例)お店の品揃えがどちらのバージョンで通信したかによって変わる
  • フェスミッションで遊ぶことのできるミッション
…など



◆ストーリー


舞台は『ブラック・ホワイト』から2年後のイッシュ地方
新しい街や施設、装いを変えたジムリーダー、そして新たなポケモンの分布など、イッシュ地方は2年間で大きな変貌を遂げていた。

ヒオウギシティに住む主人公は、ある日母親の友人であるアララギ博士からポケモン図鑑の完成を頼まれる。
博士の助手・ベルからポケモンと図鑑を貰った主人公は、同じ町に住むライバルと共に冒険の旅に出る。

そんな中、2年前に解散したはずの組織「プラズマ団」の新たな陰謀がうごめいていた。


◆登場キャラクター


ヒオウギシティから旅立つ。
母親は昔ポケモンセンターの職員として働いていた。
選ばなかった性別の主人公は、ライモンシティでのイベントとバトルサブウェイのマルチトレインにてタッグパートナーとして登場する。

デフォルトネームは「ヒュウ」。前作のチェレン・ベルと異なり名前を自由に決めることが可能。
手持ちポケモンである御三家はタマゴから孵した個体。
昔プラズマ団に取られた妹のチョロネコを奪還するのが目的。

「俺は今から怒るぜ!」

BWから引き続き登場。
前作から二年間を経て成長したのか、しっかり者さんになっている。でも相変わらずマイペース。
現在はアララギ博士の助手を勤めている。
赤縁眼鏡を掛けた姿はまさに見習い研究員と言った所か。
主人公の行く先々に現れてはアドバイスをくれる。

ベルと同じく引き続き登場し、今作ではなんとジムリーダーになっている。
クールさは相変わらず。
ノーマルタイプのジムリーダーとしていちからポケモンを育て直し、ヨーテリー→(ハーデリア)→ムーランドをパートナーとしている。
あと何故か眼鏡を掛けなくなった。
主人公との共闘もあるなど、今回もストーリーで活躍を見せる。

世界征服を目論む組織。以前より暴力的な面が目立っている。
一方元プラズマ団はホドモエの教会跡で身寄りのないポケモン達の世話をしている。

前作のチャンピオン
2年間の間に引退し、現在は若いトレーナーの育成を楽しんでいる。

ヒウンシティで主人公の前に現れた男性。
何かを研究しているようだが…?


+ 登場人物(ネタバレ)

今作でも黒幕のオッサン。今回は世界征服を露骨に押し出している。

物語終盤に登場。
ゲーチスを止めようとするが…?

  • ブラックキュレム(ホワイトキュレム)
キュレムがNのゼクロム(レシラム)と合体した姿。
ちゃんと元に戻ります。

前作はホワイトのソウリュウジムリーダーだったが、
今作ではキラキラした新BGMを引っさげチャンピオンに昇格した。

二年後も別荘に登場。
手持ちは更に凶悪化。勘弁してください…。
PWTでもしっかり登場し、しかも新規アレンジBGMまで貰った。

  • バンジロウ
アデクの孫。裏ボス的な存在。
レベルは高いが上の二人よりは対策は楽なのが救い。


◆やりこみ要素&イベント




◆BGM


前作に続いて本作もBGMの評価が高い。

マイナーチェンジBGMは大きくイメージを崩さず、しかし2年という時間の経過を感じさせる音作りが素晴らしい。
アレンジBGMは逆に曲のイメージをしっかり変えてきてるものが多く、こちらもやはり2年間の間に起きた変化を思わせるものとなっている。
新曲ではポケモン史上でも珍しいテクノ系のボス曲や、「2Dポケモンの有終の美」と評されるチャンピオン戦など引き続き人気曲の輩出に成功した。

そして本作にはPWTというコンテンツの存在から、イッシュ以前のジムリーダー曲、チャンピオン曲がすべてアレンジで収録されており、お祭り感では追随を許さない。
そんなPWTの決勝BGMは本作オリジナルだがこちらも人気が高く、チャンピオン戦と並んで2Dポケモンの集大成と言えよう。

道路曲では『23番道路』が前作の『10番道路』と同じくストーリーとマッチした名曲となっているが、『10番道路』に比べてあまり知名度が高くないので、気になった方はぜひ聴いてみてほしい。

地味だが大きな点として、本作のジムBGM(notジム戦BGM)はすべてのジムで別々のBGMとなっており、BWのジム曲を各ジムリーダーに合わせてアレンジしたものが使われている。
2番目と4番目のジムではBWシリーズお得意のBGMギミックも存在し、イッシュ地方のジムリーダーのキャラクター性をさらに強めている。


◆評価


シナリオは前作に続いて評価が高いが、前作のエッジが効きすぎたものに比べるとややマイルドになっており、これを「万人受けするようになった」と見るか「丸くなってしまった」と見るかは意見が分かれやすい。
とはいえ、ポケモンシリーズでも唯一の直接続編ということを生かした描き方は素晴らしく、そのうえで解釈が分かれるといった感じか。

システム面では細かい部分で便利化が進んでおり、また後述のように便利アイテムの入手なども緩和されて遊びやすくなっている。
前作ではやや薄かったやりこみ要素も充実し、ソフト1つでもかなりやりこめるようになっている。
最後の2Dポケモンにふさわしい傑作と言えよう。

ただ、Wifi連動のサービスが使えなくなっていたりするのに加え、本作には3DSのダウンロードソフト『ポケモンARサーチャー』(販売終了済)との連動があるため、ソフト一つで遊びつくすということが難しいのは前作と同じである。
今さらARサーチャー産のポケモンをBW2でほしくなるシチュエーションはほぼ無いだろうが…


◆余談


今作では「なみのり」と「かいりき」が一回ずつ必要になるのだが、
陸上で「なみのり」を使えるポケモンがコアルヒーコダックなど地味に少ないので、ミジュマル以外を選んだ人は注意。
すごいつりざおもエンディング後。


クリア後は全国図鑑のポケモンがあちこちに現れるのが最近の恒例だったが、
今作は新イッシュ図鑑のポケモン以外はあまり見られないようになった。
大量発生はきちんとある。

ちなみに本作では、歴代の御三家及び伝説のポケモン以外の一般ポケは野生で出るポケモンや全トレーナーと戦えば、進化系列のうち最低1匹は図鑑に載るようになっている。


今作はレアアイテムのデフレ化がハンパない。

基礎ポイントを下げるきのみが日替わりで5個セット200円で買えてしまったり、
ジョインアベニューではあんなアイテムやこんなアイテムを安く買えたり、
ポケウッドで名演をすれば知る人ぞ知るレアアイテムもりのヨウカンやきんのたまをたくさん貰えたり。
ライモンのスポーツ施設ではドーピングアイテムをたくさん貰えたり、マスターボールも2個確実に入手可能。

気がついたらミックスオレやおいしいみずを3桁所持していた、というのはよくある話。


開発者曰く、元々BW2のストーリーはBW終盤に続編として組み込もうとしたらしいが、ソフトの容量の都合上断念し、大量の追加要素と共に今作が開発された。

2年前から企画が考えられ、2年後のイッシュ、2つのバージョン、2年間の開発期間など、開発者と今作にとって2にまつわる出来事が多かったため、
どうしてもタイトルに「2」をつけたかったらしい。

これがポケモン初のナンバリング作品が出来た経緯である。






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最終更新:2024年10月18日 15:52

*1 イッシュジムリーダー戦を聞き比べてみるとわかりやすいだろう