日野自動車と三菱ふそう、経営統合で基本合意
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日野自動車と三菱ふそうトラック・バスは30日、経営統合することで基本合意したと発表した。両社の親会社であるトヨタ自動車と独ダイムラートラックが株式公開を予定する新たな持ち株会社を設立し、統合する2社を完全子会社とする。両社は2024年12月までの経営統合を目指し、統合後は日野はトヨタの連結対象からはずれる見込みだ。
トヨタとダイムラートラックの持ち株会社に対する出資比率は同規模。4社で協議し、出資比率などは今後つめる。脱炭素につながる商用車の電動化や技術開発、部品や資材の調達で協力し、競争力を高める。
日野自動車はトヨタの連結対象子会社。エンジンの排ガスや燃費試験の不正でトラックの国内出荷を停止したことをうけ、23年3月期の連結最終損益は1176億円の赤字(前の期は847億円の赤字)に陥っていた。出荷が一部再開したこともあり、24年3月期の連結最終損益が100億円の黒字になるとしたが、毀損したブランドの立て直しを含めた経営再建が急務だった。
三菱ふそうトラック・バスは03年、三菱自動車のトラック・バス部門を分社して設立された。05年までに三菱自は持ち株をすべてダイムラークライスラー(現ダイムラートラック)と三菱グループに売却した。現在はダイムラー・トラックが約9割出資する。2022年の売上高は6993億円、純利益は160億円。従業員数は約1万人。
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