島根県では、子育てしやすい柔軟な働き方ができる事業所を増やすため、「時間単位の年次有給休暇制度」や「育児短時間勤務制度」(3歳以上・代替制度あり)を導入した事業者に対し、一定の利用実績で奨励金を支給しています。活用企業に制度導入のきっかけや効果などを聞きました。

育児を後押しする職場づくり

 元祖ヨーグルトパンや季節商品を含め、年間を通じて100種類を超えるパンが並ぶ(有)パンェブール(松江市石橋町、桑原裕紀代表)。時間単位の年次有給休暇制度と育児短時間勤務制度の両方を導入し、パート・アルバイト含む社員 19人のうち4人が制度を利用しました。

 

積極的なコミュニケーションで子育てしながら働きやすい職場に

 クリーニング・理美容・介護の各事業を通じて、豊かで健康的な社会生活に貢献している(株)チャームランドリー(浜田市下府町、高橋正昌代表)。昨年10月、従業員の出産ラッシュや育休利用者が多かった時期に、タイミング良く商工会より奨励金の案内があり、時間単位の年次有給休暇制度を導入しました。

 

当事者目線で規則を柔軟に見直し

 玉造温泉の恵まれた泉質を活かした化粧品ブランド「姫ラボ」を手掛ける(株)玉造温泉まちデコ(松江市玉湯町、角 幸治代表取締役)。本社・店舗併せて40人近い社員のうち、9割が女性で、平均年齢は33~35歳、子育て中の人が半数を占める。今回の奨励金は、よりよい職場づくりについて平素から商工会と綿密な情報交換をしていたことでタイミングよく申請できた。

 

就業規則を見直し 仕事と育児を両立しやすい職場に

 バーク堆肥の製造、廃業物収集運搬業、バイオマス燃料供給などを通じ、長年培った技術で循環型社会構築に貢献する山興緑化(有)(美郷町小松地、河村健司社長)。同社が時間単位の年次有給休暇、紙業終業時刻の繰上げ繰下げの両制度を導入したのは、2020年9月。木川裕美総務課長をはじめとする社員から、河村社長へ就業規則の見直しを提案した。