
レインウェアを永く使うために!《洗濯・撥水・保管》テクニックをまるっと大公開
レインウェアはメンテナンスをしないと、機能が落ちて買い替えが必要になってしまいます。いつまでも山で快適に使えるように、正しい《洗濯・撥水・保管》テクニックをご紹介します。それぞれ必要なアイテムもあわせてチェック!
2023/06/28 更新
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目次
レインウェアを長持ちさせるための正しいメンテナンスって?
登山では三種の神器の1つとされている、レインウェア。撥水や防水の加工がされており、登山だけでなくアウトドア全般で重宝します。ただ正しいメンテナンスをほどこさないと、機能が落ちて、すぐに買い替えが必要になってしまうことも。
値段も安くはないので、なるべく永く使いたいですよね!そこで今回は、正しい洗濯方法や撥水機能を回復させる方法、保管の仕方を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもレインウェアって洗って大丈夫なの?
主要メーカーでは、基本的なレインウェアのお手入れ方法として洗濯することを推奨しています。種類によって細かい違いはありますが、共通しているのは「汚れたままにしない」ということ。
汗や皮脂、雨水に含まれるホコリや化学物質など、目に見えない汚れを放置すると生地の機能が低下します。「洗濯すると傷むのでは?」と考えがちですが、実はその逆。可能であれば、使う度にキレイに洗うのがベストです。
洗濯前に必ずタグを確認!洗い方を決めて準備を
種類によっては、洗濯機が使えないものも。洗濯表示を見て、洗い方を確認しましょう。表示がない場合は、メーカーの公式HPからメンテナンス方法をチェック。
▼洗濯表示の一例
洗剤は何を使えばいいの?
一般的には中性洗剤を使い、ぬるま湯で洗います。柔軟剤を使ったり、香りの成分が含まれている洗剤を使用したりすると、生地の機能が低下する要因に。余分な成分が含まれていないタイプをチョイスしましょう。
さまざまなメーカーから販売されているレインウェアやアウトドア用品専用の洗剤を使用するのもオススメです。
モンベル O.D.メンテナンス マルチクリーナー 300mL
容量 | 300mL(一般的なアウトドアウエア約20 |
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適応材質 | 防水透湿性素材やはっ水加工を施したギア、ウェアなど繊維製品全般(テント、バックパック、アルパインウェア、レインウェア、ソフトシェル、ウィンドシェル、アンダーウェア) |
モンベルが出している洗濯用洗剤です。透湿生地でも使えます。
STORM アパレルケアキット
付属品 | アパレルウォッシュ225ml、アパレルプルーファー225ml、計量カップ |
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適応材質 | ハードシェル、ソフトシェル、化繊綿ジャケット |
洗剤と撥水剤がセットになっており、同時に入れて洗って乾かせばOK!楽にお手入れができます。
【洗濯機と手洗い方法】それぞれの洗濯ポイントをチェック
ここでは洗濯機と手洗いのメンテナンス法をご紹介。さらに乾燥の仕方や撥水を回復させるための熱処理方法も必見です。ポイントを抑えて、しっかりメンテナンスしましょう。
洗濯機編|洗濯表示に合わせてコースを設定
生地の劣化につながるため、ファスナーやベルクロはすべて閉じます。ポケットがある場合は、中に水が溜まってしまうのでポケットのファスナーだけは開けておきます。
そしてネットに入れて、洗濯機へ。表示に従い、洗濯コースを選び、規程の洗剤を投入します。
洗剤が残ると、機能が低下する要因に。そのため、通常の2倍ほど長くすすぎをしましょう。
また防水素材のウェアを脱水すると、洗濯機の故障原因になることがあるので、手でやさしく押して水を抜きます。
強い紫外線は生地を傷めるため、風通しのいい、日陰に干しましょう。湿気が残らないようにしっかりと乾燥させます。
洗濯表示を確認し、OKであれば乾燥機を使用するのがオススメです。、熱が加わることで撥水機能の回復につながります。
乾燥機が使用できない場合は、自然乾燥させたあと、ドライヤーやアイロンで熱処理を。
ドライヤーは、近づけすぎないよう適度に離した状態で乾かします。アイロンは当て布をして、低温で行いましょう。
熱の加えすぎは、生地の劣化につながるため、温度には注意が必要です。
熱処理を施したあとは風通しのいい場所に干し、ウェアにこもった熱や湿気を除いてから収納。これにて洗濯から乾燥、熱処理まで完了です!
手洗い編|すすぎはしっかりと!脱水は優しくするのがポイント
バケツなどにぬるま湯を入れ、水量に応じた量の洗剤を入れます。良く混ぜてからファスナーやベルクロはすべて閉じたレインウェアを入れ、やさしく洗いましょう。
とくに汚れが目立つ部分には少量の洗剤を直接塗布し、しばらく置いてから洗うと効果的です。
しっかりとすすぎ、押すようにして軽く脱水します。
このあとは、洗濯機編と同様に乾燥と熱処理をして完了です。
【撥水処理法】水をはじかなくなってきたら、機能回復を!
何度か使っていくと、水がはじかなくなってきたと感じることがあります。そんな時に効果的なのが、撥水剤の使用。レインウェアに汚れが付着していると効果が出にくいので、キレイに洗った状態で行いましょう。
撥水剤には大きく分けて下記の2種類。
①スプレータイプ(吹きかけるだけの手軽なタイプ)
→特徴:吹きかけるだけなので、山行当日などでも手軽に使用可
②液体タイプ(濡れた状態で漬け込むタイプ)
→特徴:スプレータイプよりもムラなく撥水加工ができる
それぞれの使用法をご紹介していきます。
《1》スプレータイプ(吹きかけるだけの手軽なタイプ)
ハンガーにレインウェアをかけて、ファスナーやベルクロをすべて閉めます。生地から20cmほど離して、まんべんなくスプレーを吹き付け。乾いた状態で使用するものと濡れた状態で使用する2種類あるので、購入の際にチェックしましょう。
撥水剤の飛沫を吸い込むと、肺を傷めて呼吸疾患を引き起こす場合も。必ず風通しのいい屋外で使用しましょう。
モンベル O.D.メンテナンス はっ水スプレー 170mL
容量 | 170mL(一般的なウエア1~2着分) |
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適応材質 | ナイロン、ポリエステル、綿、ウールなどの布製品 |
テントやタープ、フットウェア、レインウェア、綿・ウール製品など幅広い製品に使えます。1本あると便利なスプレーです。撥水剤を1か所に集中して吹きかけるとシミになることもあるので注意。
モンベル O.D.メンテナンス S.R.リキッドスプレー 300mL
容量 | 300mL(一般的なウエア3~4着分) |
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適応材質 | ゴアテックス、ドライテック製品 |
部分的な撥水加工が可能。吹き付けたあとでスポンジなどで伸ばすとムラなく加工できます。使用後、乾燥機やドライヤーで熱処理をすると効果的。
《2》液体タイプ(濡れた状態で漬け込むタイプ)
水に決められた量の撥水剤を入れ、よく混ぜます。
キレイに洗った状態のレインウェアをひたします。しっかり揉んで、薬剤を馴染ませましょう。そのまま10分ほど薬液にひたしたら、軽く水を切り、陰干しでしっかりと乾燥させて完成です。
モンベル O.D.メンテナンス はっ水剤(つけ込み専用) 300mL
容量 | 300mL(一般的なアウトドアウエア約10着分) |
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適応材質 | ゴアテックス、ドライテック製品 ※吸水加工が施された製品には使用不可 |
ムラなく全体に加工を施せる、つけ込んで使うタイプの撥水・撥油剤。O.D.メンテナンスシリーズのマルチクリーナーと併せての使用が効果的。
【保管方法】劣化させないための3つの注意ポイント
次に、保管する際の注意点を3つ紹介していきます。
①:スタッフバッグに入れたままはNG
登山へ出かけてもレインウェアの出番がなかった場合、そのままスタッフバッグに入れたまま収納しがちですよね。
ただ折り目がついたままだと、生地にダメージがかかってしまいます。中身を出して、風通しのいい場所でつるしておきましょう。
②:直射日光NG
直射日光があたる場所は、紫外線がダイレクトに生地にあたり、劣化の原因に。陰干しで対応しましょう。
③:高温多湿NG
高温多湿の場所に保管すると、カビが発生することもあるので、湿気が少ない風通しのいい場所で保管しましょう。クローゼットの中は湿気が多くなりやすいので、防虫剤や乾燥剤を入れ、カビや虫による腐食を防ぐといいですよ。
アース製薬 ピレパラアース 防虫力おくだけ 消臭プラス フローラルソープ
商品サイズ | 148×64×122mm |
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内容量 | 300mL |
保管の際の防虫に!フローラルの香りなので、殺虫剤のにおいが苦手な方も安心。6か月間も持続するのも嬉しいポイントです。
白元アース ドライ&ドライUP クローゼット用
商品サイズ | 165×280×40mm |
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内容量 | 2シート |
消臭・防カビ・黄ばみ防止・収納空間のダニよけ効果付きの湿気とりです。
ズボラな人は、業者へ依頼するのもオススメ
レインウェアのお手入れを自分ですることに不安を抱いている人もいるかもしれません。そんな時は、アウトドア用品専門のクリーニング業者へ依頼も可能。
自分でお手入れするよりも確実で、透湿性や撥水性機能も格段に復活するので、オススメですよ。
▼ドロップルーフの使用レビューはこちらの記事をチェック
しっかりメンテナンスをして、いつでも快適に!
正しいメンテナンス方法を知らなかった!という登山者が多いのではないでしょうか。 こまめに洗濯するのがいいというのは、ちょっと意外ですよね。
より永く使えるように、日々メンテナンスをしながら大切に使いましょう!