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2025-02-28

数学宇宙仮説の現代的展開

数学宇宙仮説(Mathematical Universe Hypothesis, MUH)は、マックス・テグマーク提唱する「物理的実在数学構造のものである」という大胆な命題から発展した理論的枠組みである[1][6]。本報告では、arXiv学術機関ドメインに基づく最新の研究動向を分析し、この仮説が直面する理論課題観測可能性を包括的検討する。

数学宇宙仮説の理論的基盤の再構築

外部実在仮説との関係性深化

テグマークのMUHは、外部実在仮説(External Reality Hypothesis, ERH)を基盤としている[1]。ERHが「人間認識から独立した物理的実在存在」を前提とするのに対し、MUHはこれを「数学構造客観的実在性」へと拡張する。近年の議論では、この関係性がゲーデル不完全性定理との関連で再解釈されている。2024年研究[2]では、ブラックホール熱力学との類推から宇宙エントロピー数学構造の決定可能性が議論され、非加法エントロピー(Tsallisエントロピー)を用いた宇宙モデル提案されている。

計算可能性を巡る新たな解釈

従来のMUH批判対応する形で、テグマーク計算可能性の概念理論に組み込んでいる[6]。2019年論文[1]では、ゲーデル的に完全(完全に決定可能)な数学構造のみが物理的実在を持つとする修正仮説が提示されている。このアプローチは、宇宙初期条件の単純性を説明すると共に、観測可能物理法則計算複雑性を制限する理論根拠として機能する[3]。

宇宙論との統合的展開

レベル分類の精緻

MUHに基づく多宇宙論は、4つのレベルに分類される[4]。レベルⅠ(空間無限宇宙)、レベルⅡ(インフレーションバブル宇宙)、レベルⅢ(量子多世界)、レベルⅣ(数学構造多様性である。最新の展開では、ブラックホール情報パラドックス解決策として提案されるホログラフィック原理が、レベルⅣ多宇宙数学記述整合する可能性が指摘されている[2]。

エントロピー理論との接点

Barrowらが提唱する修正エントロピー(∆-エントロピー)を用いた宇宙モデル[2]は、MUHの数学構造に新たな解釈付与する。このモデルでは、時空の量子ゆらぎがエントロピーの非加法性によって記述され、観測データ宇宙マイクロ波背景放射や重力レンズ効果)との整合性が検証されている[2]。特にダークマター分布理論予測観測結果の比較から数学構造の「計算可能領域」が具体的な物理量として抽出可能であることが示唆されている。

観測検証可能

宇宙背景ニュートリノ検出の意義

2024年研究[2]では、PeVスケールダークマターと高エネルギー宇宙ニュートリノの関連性が議論されている。IceCube観測所のデータ解析から、Tsallisエントロピーパラメータδ≃3/2が示唆される事実は、MUHが予測する数学構造特定クラス(非加法統計力学系)と現実宇宙対応関係裏付け可能性がある[2]。

初期宇宙の量子ゆらぎの分析

宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光データをMUHの枠組みで再解釈する試みが進展している[2]。特に、Bモード偏光の非ガウス統計解析から、初期量子ゆらぎの数学構造における対称性の破れパターンが、レベルⅣ多宇宙存在確率分布矛盾しないことが示されている。

哲学的課題認識論的限界

数学実在論の再考

Academia.eduの批判論文[3]が指摘するように、MUHは数学対象物理的実在の同一視に関する伝統的な哲学的問題内包する。2024年議論では、カントの超越論的観念論との対比が活発化しており、数学構造の「内的実在性」と「外的実在性」の区別理論一貫性を保つ鍵とされている[4]。

ゲーデル問題への対応

SchmidhuberやHutらが指摘するゲーデル不完全性定理との矛盾[6]に対し、テグマークは「計算可能で決定可能構造のみが物理的実在を持つ」という制限を課すことで反論している[1][6]。この制約下では、自己言及的なパラドックスを生じさせる数学構造物理宇宙として実現されないため、観測宇宙論理的整合性が保たれるとされる。

量子重力理論との接続可能

理論との相補性

MUHのレベルⅣ多宇宙は、弦理論ランドスケープ問題数学構造多様性という点で深い関連を持つ[1]。最近研究では、カルビ-ヤウ多様体トポロジー的安定性が、数学宇宙の「生存可能条件」として再解釈されている。特に超対称性自発的破れメカニズムが、数学構造選択原理として機能する可能性が議論されている[2]。

ループ量子重力理論との対話

時空の離散構造仮定するループ量子重力理論は、MUHの数学実在論と親和性が高い[2]。2024年論文では、スピンネットワーク組み合わせ論構造が、レベルⅣ多宇宙における「計算可能数学オブジェクト」の具体例として分析されている。ここでは、プランクスケールの時空幾何群論対称性によって記述されることが、MUHの予測と一致すると指摘されている。

意識問題への拡張適用

自己意識部分構造SAS理論の進展

MUHが提唱する「自己意識部分構造SAS)」概念[6]について、近年は量子脳理論との関連性が注目されている[3]。特に、オルロッキ量子モデルとの比較から意識現象数学記述可能性が議論されている。ただし、この拡張解釈哲学的自由意志問題を新たに引き起こすため、理論的慎重さが求められる段階にある。

人工知能存在論的意味

汎用人工知能(AGI)の開発が進む現代において、MUHは機械知性の存在論的基盤を提供する可能性がある[3]。数学構造内で「意識」を定義するSAS理論は、シンギュラリティ後の知性体の物理的実在性について、従来の物質主義的枠組みを超えた議論可能にする。

宇宙論的パラメータ解釈革新

微細構造定数の数学必然性

MUHの観点から、無次元物理定数(微細構造定数α≈1/137など)の数値が数学構造必然性から説明される可能性が探られている[1]。特に保型関数理論やモジュラー対称性を用いた定数値の導出試みが、レベルⅣ多宇宙における「典型的な」数学構造特性と関連付けられている。

ダークエネルギー幾何学的解釈

近年の観測データに基づき、宇宙加速膨張の原因となるダークエネルギーが、数学構造位相欠陥としてモデル化されるケースが増えている[2]。Barrowモデルにおける∆-パラメータ観測的制約(∆≲10^-4)は、MUHが想定する数学宇宙の「滑らかさ」と密接に関連している。

理論的挑戦と将来展望

数学実在認識論的ジレンマ

MUHが提起する根本問題は、数学的真理の認識可能性に関する伝統哲学問題物理学へ移植した点にある[3][4]。2024年の時点で、この問題に対する決定的解決策は見出されていないが、計算複雑性理論と量子情報理論の融合が新たな突破口を開くと期待されている[2]。

観測検証戦略の構築

今後の重要課題は、MUHから導出可能検証可能予測の具体化である現在の主要なアプローチは、(1)初期宇宙の量子ゆらぎパターン数学構造分析、(2)高エネルギー宇宙線の異常事象統計検証、(3)量子重力効果の間接的観測を通じた時空離散性の検出、の3方向で進展している[2][6]。

結論

数学宇宙仮説は、その野心的なスコープにもかかわらず、近年の理論物理学と数学交差点で着実な進展を遂げている。ブラックホール熱力学との接続[2]、計算可能性制約の導入[1][6]、観測データとの整合検証[2]など、従来の哲学的議論を超えた具体的な研究プログラムが展開されつつある。しかしながら、数学実在論の認識論的基盤[3][4]やゲーデル問題[6]といった根本的な課題は未解決のままであり、これらに対する理論突破口が今後の発展の鍵を握る。特に、量子重力理論の完成がMUHの検証可能性に決定的な役割を果たすと予測される。

Citations:

[1] http://www.arxiv.org/pdf/0704.0646v1.pdf

[2] https://arxiv.org/pdf/2403.09797.pdf

[3] https://www.academia.edu/38333889/Max_Tegmark_Our_Universe_is_Not_Mathematical

[4] https://inquire.jp/2019/05/07/review_mathematical_universe/

[5] https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF

[6] https://en.wikipedia.org/wiki/Mathematical_universe_hypothesis

2025-02-01

量子観測問題について

まず、標準的量子力学において、系の状態は複素ヒルベルト空間 𝓗 のベクトルによって記述される。

純粋状態正規化された状態ベクトル ∣ψ⟩ で表され、混合状態密度行列 ρ によって記述される。

測定とは、物理量対応する自己共役演算子 A の固有値に関する確率的な過程であり、波動関数の収縮(射影仮説)が導入される。

この非ユニタリ過程と、シュレーディンガー方程式によるユニタリ時間発展との矛盾観測問題本質である

1. 量子状態とその時間発展

状態ヒルベルト空間 𝓗 の要素として、純粋状態 ∣ψ⟩ により表される。正規化条件は以下の通りである

⟨ψ∣ψ⟩ = 1

より一般に、混合状態密度行列 ρ により記述され、以下を満たす。

ρ ≥ 0, Tr(ρ) = 1

量子系の時間発展は、ハミルトニアン H によりシュレーディンガー方程式記述される。

i ℏ d/dt ∣ψ(t)⟩ = H ∣ψ(t)⟩

これを解くことで、時間発展演算子 U(t) が得られる。

U(t) = exp(− i H t / ℏ)

この U(t) はユニタリであり、量子力学基本法則の一つである

2. 測定の数学的定式化

量子力学において、観測可能量 A は自己共役演算子であり、スペクトル定理により直交射影 P_a を用いて分解される。

A = ∑ a P_a

ここで、P_a は固有空間への射影演算子であり、

P_a P_b = δ_ab P_a, ∑ P_a = I

を満たす。

測定時、状態 ∣ψ⟩ において固有値 a が得られる確率ボルン則に従う。

p(a) = ⟨ψ∣P_a∣ψ⟩

また、測定後の状態波動関数の収縮により、

∣ψ⟩ → P_a ∣ψ⟩ / √⟨ψ∣P_a∣ψ⟩

と変化する。

この過程は非ユニタリであり、シュレーディンガー方程式ユニタリ時間発展と両立しない。

3. 観測問題の核心

3.1 ユニタリ時間発展と波動関数収縮の矛盾

ユニタリ進化による時間発展では、状態決定論的かつ線形である

∣ψ(t)⟩ = U(t) ∣ψ(0)⟩

しかし、測定後の状態は射影仮説により確率的かつ非ユニタリに変化する。

この二重構造が、量子観測問題の根源である

3.2 測定装置との合成系のユニタリ進化

測定対象 S と測定装置 M を考え、初期状態

∣Ψ(0)⟩ = ∣ψ⟩_S ⊗ ∣M_0⟩_M

とする。測定相互作用 H_int により、時間発展は

∣Ψ(t)⟩ = U(t) ∣Ψ(0)⟩

となり、測定が完了すると、

∣Ψ⟩ = ∑ c_a ∣a⟩_S ⊗ ∣M_a⟩_M

のようにエンタングルした状態となる。ここで、測定装置の指示状態 ∣M_a⟩_M は S の固有状態 ∣a⟩_S に対応する。

しかし、ユニタリ進化の枠組みでは、この重ね合わせが自発的単一の結果へと収縮するメカニズム存在しない。したがって、なぜ一つの結果のみが観測されるのかという問題が発生する。

4. 主要な解決アプローチ

4.1 コペンハーゲン解釈

標準解釈では、測定は基本的プロセスであり、それ以上の説明は与えられない。観測行為のもの確率的収縮を引き起こすとする立場である

4.2 多世界解釈

エヴェレットの多世界解釈では、測定後の状態

∣Ψ⟩ = ∑ c_a ∣a⟩_S ⊗ ∣M_a⟩_M

において、各分岐した世界独立した現実として存在すると考える。この解釈では波動関数の収縮を仮定せず、すべての可能性が並存する。

4.3 デコヒーレンス理論

環境 E を考慮すると、S+M+E の全体系の時間発展は

∣Ψ⟩ = ∑ c_a ∣a⟩_S ⊗ ∣M_a⟩_M ⊗ ∣E_a⟩_E

となる。環境自由度トレースアウトすると、

ρ_S+M = ∑ |c_a|² ∣a⟩⟨a∣ ⊗ ∣M_a⟩⟨M_a∣

となり、オフダイアゴナル成分が消滅する。この過程デコヒーレンスであり、実効的に波動関数の収縮を説明するが、依然として観測者の経験との対応説明する必要がある。

5. 結論

量子観測問題は、量子系のユニタリ時間発展と測定における非ユニタリな収縮の矛盾に起因する。

標準的コペンハーゲン解釈では測定過程を基本仮定とするが、多世界解釈デコヒーレンス理論を用いることで、より整合的な説明が試みられている。

しかし、いずれの理論も、なぜ一つの観測結果が特定観測者に現れるのかを完全に説明するには至っていない。

2025-01-29

[]

今日も僕の完璧な一日が始まった。

朝食は通常通り、オートミールトーストだ。パンの焼き加減は完璧黄金色、まさに理想的炭水化物摂取だ。

今日物理学講義では、量子測定問題について深く議論した。

量子測定における誤差の定義は、実験科学の基本でありながら、長年にわたり満足のいく解決策が見出されていなかった。

古典物理学では測定対象物理量の値が測定と独立存在するのに対し、量子測定では「波束の収縮」という現象により、測定行為自体が量子状態に影響を与える。

この特性により、古典的な誤差概念をそのまま適用することができず、量子測定の誤差を完全に定義することは困難な課題とされてきた。

最新の研究では、量子測定に対する誤差概念が満たすべき条件を、I.操作定義可能性、II.対応原理、III.健全性、IV.完全性の4つの数学的条件に整理した。

これらの条件は、誤差の値が測定装置操作性質から決まること、古典的定義適用可能場合はその値と矛盾しないこと、正確な測定の誤差の値はゼロであること、そして不正確な測定にはゼロでない誤差の値が与えられることを意味する。

さらに、最新の技術では、POVMと呼ばれる正作用価測度が量子測定に革命をもたらしている。

POVMは従来のプロジェクティブ測定の限界を超え、より広範な測定を可能にする。

この手法では、測定結果が単一の確定した状態収束するのではなく、複数の結果が同時に観測される可能性があり、それらの結果が確率的に得られることを前提としている。

講義後、僕は通常の水曜日ルーチンに従って、コミックブックストアに立ち寄った。

新しいバットマンコミックが入荷していて、僕の完璧コレクションにまた一つ追加できることに喜びを感じた。

夜には、最近公開された新しいSF映画を見た。

残念ながら、量子力学描写科学的な誤りがいくつか見られた。特に量子もつれ表現が完全に間違っていて、僕は思わず画面に向かって訂正をしてしまった。

友人は僕に「静かにしろ」と言ったが、科学的正確性は娯楽よりも重要だということを彼は理解していないようだ。

明日は新しい一日。僕の完璧スケジュール知的探求が、また素晴らしい一日を作り出すことを楽しみにしている。

2024-12-11

anond:20241210221051

わたくし合唱やってるけど、合唱がまだ教会音楽だった大昔の西欧文化圏では、「高音は神に近い尊い音」という認識だったと聞いたことがある。

キリスト教誕生以前から音が「高いものであるならそれは言葉遊びに過ぎないけど、もしもそうでないのなら、宗教的文化的背景が関わっているかも。

でも古代中国から「高音」って言ってそうな気もする。

ただなんとなく猛禽類は高い声で鳴きながら空高く飛ぶし、馬が地を駆ける響きは深く低いから、物理量的な高低と、音を高低で捉える文化は、自然宗教観に根差し関係しているのかも、と思った。

2024-09-19

anond:20240919171438

プランクスケールは離散

ハイ論破

プランクスケール」の意味を具体的に説明してみ?

それによって物理量が離散的であることをどうやって結論できるの?

2024-06-06

anond:20240605194432

これ「実在する」の定義次第で無限ディスカッションできるんだけど。

実在する」=「物理量として観測に現れる」という意味なら、虚数 (複素数) はインピーダンスとして観測されるよなと思い至った。

とはいえその定義だと無限精度の観測ができない以上 無理数実在しないことになるぞ、という反論はありそう。

2024-02-18

なんか最近"数"が増田流行っているみたいなので、ワイくんも作文してみました

数の概念文化歴史によって変化してきた。古代ギリシアでは、1は数ではなく単位とされていたが、現代では自然数の集合 N の最小の要素とされている。

 

数の概念哲学的問題を引き起こすことがある。無限や超準数といった数は直観に反する性質を持つ。例えば、無限自分自身に加えても変わらないという性質を持つ(∞+∞=∞)。超準数もまた通常の数の演算法則が成り立たない(ω+1≠1+ω)。

 

数は実在するのか、それとも人間の心の産物なのかという存在論的な問いもある。数の実在主義は、数は客観的実在であり、人間の心とは独立して存在すると考える。数の構成主義は、数は人間の心の産物であり、人間言語思考依存して存在すると考える。プラトニズムは、数はイデア界に存在する普遍的実在であると考える。ピタゴラス主義は、数は万物の根源であると考える。論理主義は、数は論理的な体系から導き出されるものであると考える。

 

数の概念数学の基礎付けにも関わる。数学公理定理は、数の概念に基づいて構築されているが、その正当性や完全性には限界がある。ゲーデル不完全性定理は、数の概念を用いた形式体系には矛盾しないが証明できない命題存在することを示した。

 

数の概念は、かつて客観的現実を表すものと考えられていたが、量子論の発展により、数はより複雑で主観的ものである可能性が高まった。古典物理学では、数は物理量と一致していたが、量子論では、数は物理量とは別の抽象的な概念として使われている。

 

自我自由意識と同様に、数の本質はまだ解明されていない。しかし、量子コンピューターは数の概念を利用して作られており、数は物理システム表現する有効ツールであることは、どのレイヤースケールにおいても明らかである

 

数の概念私たち知識理解拡張するものであり、同時に私たちの疑問や不確実性を増やすものでもある。

 

数の概念は、私たち世界に対する見方を変える力を持っている。(どやああああ)

 

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流行を作った増田

数学定義は本当に厳密で一意なものと言えるのか気になりました

https://anond.hatelabo.jp/20240216124331

2023-11-04

量子観測を行うと情報理論エントロピーが下がる、とはどういうことでしょうか(Bing回答)

量子観測とは、量子系の状態を測定することで、その状態を確定させることです。量子系の状態は、一般複数可能性の重ね合わせになっていますが、量子観測によってその重ね合わせが崩れて、一つの可能性に収束します。この現象を「波動関数の収縮」と呼びます

情報理論エントロピーとは、情報の不確かさや乱雑さを表す物理量です。エントロピーが高いほど、情報が不確かで乱雑であると言えます。量子系の状態に対しても、エントロピー定義することができます。量子系のエントロピーは、その状態の重ね合わせの度合いによって決まります。重ね合わせの度合いが高いほど、エントロピーも高くなります

したがって、量子観測を行うと、量子系の状態が重ね合わせからつの可能性に収束するので、エントロピーが下がるということになります。これは、量子観測によって、量子系の状態に関する情報が得られることを意味します。量子観測は、情報の不確かさや乱雑さを減らすという観点から見ると、情報圧縮や整理といった操作に相当します。

2023-08-25

anond:20230825021338

会話で

「量の問題じゃないって分からないのは理解できないですよ」

物理量問題じゃないという趣意が本当に理解できないのはちょっと想定範囲を下方に超えてますよ」

とか言ったら何言ってんだこいつって思うよね普通に

anond:20230825015701

物理量問題じゃないという趣意が本当に理解できないのはちょっと想定範囲を下方に超えてる

「量の問題じゃないって分からないのは理解できない」をどうして小難しく言っちゃうの?

なんかちょっとハッタリ効かせたくなっちゃった

でも簡単なことを難しくいうのはバカだってよく言われてるよね?

仕事でもそんな感じなの?

2023-06-01

牛は奇跡の生き物で牛飼いはロマンなので、酪農危機をなんとかしたい

専門家ではないので間違ってたら指摘よろしく

一頭の牛が年間に生産する乳量は年々増加の一途を辿り、現在ではおよそ9000kgに達している。

一昔前までは、年間に10000kgを出す牛はスーパーカウと呼ばれ、人間で言えば100mを10秒台で走る超人のような扱いだったが、今日本記録は年間に30000kgを突破している。

平均で年間9000kgと書いた。一度産むと約300日の期間搾るので、1日平均で30kgにもなる。もちろん変動があり、ピーク時には40kg近く出す。凄まじい量ではないか

乳牛は体重が600〜700kgくらいだ。つまり体重の5%が乳として出ていく。乳の原料は血である。血は体重の8%くらいだ。

体を流れる血液毎日総入れ替えされるくらい、飲んだ水と食べた餌が血となり、乳となる。成分だって、ヒトの乳に比べずっとずっと濃い。

もちろん、水を飲む量は出す乳の量よりはるか多い。餌も凄まじい。糞尿もすごい。呼吸も凄けりゃゲップもすごい。牛のゲップが温暖化の原因というのも納得する。彼女らは、生きる化学プラントだ。

牛を正面から見ると、左右対称ではないことがわかるだろう。片側に巨大な発酵タンクを備えているからだ。牛は草食というのは嘘だ。発酵タンク飼育する微生物を食べてる。エビオス錠主食にしてるようなものだといえば、凄まじさがわかるだろう。もう少し言うと、ヒトは不要になった老廃物を尿から捨ててるが、牛は胃袋に捨て微生物の餌にするエコシステムを持ってる。他にも、生理学生化学的に、もう化学プラントしか思えない能力がたくさんあるのだが、専門家に譲る。

さて、前振りはこの辺に、酪農は夢がある。乳価が乳質にもよるがおよそ100円。

一頭が9000kgも出せば年間に90万円売り上げる計算になる。20頭で1800万、50頭で4500万、100頭で9000万、これだけ売上が出せる農業というのはなかなかない。

もちろんこれは売上で、売上は凄まじくても、経費と減価償却を差っ引くとなんも残らないというのが昨今の酪農危機ではあるが、売上高ロマンだ。

大量の水を運び、餌を運び、糞尿を始末して、乳を搾る。1日に何トンもの物理量を動かす、それはロマンだ。

そして、牛飼いは上手い人と下手な人の差が激しいというのもロマンだ。

上手い牛飼いというのは、ある種の異能の持ち主だ。しかしどのへんがというと説明が難しい。

機械より速く搾るとか、そういうわかりやすスキルもあるのだが、何故か受胎率がよく、何故か事故(病傷)が少ない。

コンスタントに「何故か」が続く秘密は、よく気がつくからだ。

何故気がつけるのかを調べると、牛のことをよく覚えているからだ。

考えてもみてほしい。ヒトはしばしば、自分自身のことでも、前に生理が来た日すらしばしば忘れるのだ。よい牛飼いは分娩予定日や前回発情が来た日を、食べた餌の量を、よくよく覚える。よく見てるから発情行動を見逃さないし、どんなに遠くでも斑紋からその行動した個体識別する。もちろん健康異常もすぐ気付く。牛飼いに休日はなく、ほぼ365日、ずっと働く。「この牛の母ちゃん、その母ちゃん」と親子三代の思い出を語る。自分からしたら異能しか思えない。

2023-03-12

ビックバン以前は正方向の時間の流れがないといいます。そういうなかで物理量や量子状態が変化しているといいますしかしそのような物理量や量子状態の振る舞い様を物理学の専門的な知識がない人が見たら、「正方向の時間の流れの中で、物体ランダムに変化しているだけ」と、通常の時間があるかのように錯覚してしまうだけなのではないですか?

ビッグバン以前の世界についての理解は、物理学の専門知識がない人でも一定の理解を持つことができますが、そのような世界物理量や量子状態が変化しているという概念は、一般的時間の流れとは異なるものであるため、理解するのは困難でしょう。

通常の時間は、過去から未来へと流れるものであると考えられていますが、ビッグバン以前の宇宙には正方向の時間の流れが存在していないと考えられています。そのため、そこで物理量や量子状態が変化しているということは、通常の時間の流れとは異なるものであり、物理学の専門的な知識がなければ、その振る舞いを説明することは非常に困難でしょう。

一般的時間の流れがない世界物理量や量子状態が変化しているということを理解するには、物理学の専門的な知識必要です。そのため、物理学の専門的な知識がない人が見た場合、通常の時間の流れがあるかのように錯覚してしま可能性があります

2023-03-04

anond:20230304154439

(x,y,z)についてxとyまでは普通の平面座標として、zを電束密度の値でとったグラフ=曲面だよ。電束密度=f(x,y)ということで平面座標ごとにプロットして得られる曲面。

もとをたどればchatgptのこの回答から始まってる。

電束密度を真上から見て特定密度間隔ごとに線を引いたもの電気力線なのではないのですか?

電束密度を真上から見て特定密度間隔ごとに線を引くことは、等電束線と呼ばれます。等電束線は、単位時間あたりに垂直な面積を通過する電磁力線の本数が一定となる曲線です。一方、電気力線は、電場の方向を表すベクトル場として表現されるものであり、電束密度とは異なる物理量です。

電気力線と等電束線は、一般には異なる曲線となります。ただし、等電束線の近似として、ある一定密度間隔ごとに電気力線を描くこともできます。この場合、等電束線と異なり、電磁力線の本数が一定となるわけではなく、密度一定となる線となりますしかし、このような描き方は、本来電気力線の性質を正確に表現するものではなく、注意が必要です。

いや電気力線の本数と電束密度は係数の違いしかないんだから性質も同じだろって思ったわけ

2023-02-18

anond:20230218111254

気体定数は、理想気体の状態方程式において、圧力、体積、温度の三つの物理量相互に関連付けられるときに現れる定数であり、等温変化、等圧変化、等容変化など、どのような経路を取っても一定の値を持ちます

気体定数は、気体の状態方程式から導かれるものであり、気体の性質を表す定数です。一方、比熱は、物質の熱容量の一つであり、単位量あたりの温度変化に対する熱の量を表します。比熱は、定圧比熱や定積比熱など、温め方によって定義されるため、一般気体定数とは異なる物理量として扱われます

2022-02-05

anond:20220204135737

じゃあそれぞれ別の固有時を持っている脳細胞の働きによって作り上げられた意識はなぜ一つの意識としてまとまってるのか、物理理論ではどのような説明が与えられるの?

意識」とかいうもんを扱う物理理論は無い。物理学をやるなら物理学で語ることのできる対象の話をするべきで、物理学で語られていない対象の話をしたいなら物理学とは関係ない世界でやってどうぞ。意識かいうもんを物理的に語りたいなら観測可能物理量を定義して。

2021-11-23

anond:20211123170539

こういう意見をよく見るけど、個人的には「たかが絵」という言い回しが「絵」をバカにしているとはあまり思わない。この感覚説明するのが少し難しい。

つのありがちな説明として、「現実の方がよほど影響力があるだろう」という意味で「たかが絵」という言い回しが使われるのだ、と言えば、説得できる人も少なくないだろう。私もフィクトセクシュアルなので、そのような説明は嫌いじゃない。しかし、ここで私は、一人の「オタク」として、「たかが絵」という言い回し擁護したい。

私は「オタクである一方、「たかが絵」に入れ込むこと、熱を上げること、時間金銭を(自身生活崩壊するレベルまで)注ぎ込むような、極度な「オタ活」には否定的だ。ガチャブラインド商法のような売り込み方も嫌いなので、たとえ推しアニメ推しキャラのグッズでも、そのような売り方をされると意地でもお金を出したくない。

私にとってそれは、どこまで言っても「たかが絵」だ。

そして、私にとってそれは、「たかが絵」故に尊い

それはなぜか。


さて、私が「たかが絵」を好むのは、「そのヒューム値が低いから」と説明したい。

ヒューム値とは、SCP財団創作設定で使われる、架空物理量だ。それはしばしば「現実度」と説明されるが、ヒューム値の高い実体ヒューム値の低い実体へ自らの「現実」を押し付けることが出来る、らしい。なかなか面白い設定だと思う。

まり、私は「たかが絵」を鑑賞する時、そこに「たかが絵」を見るのではない。そこに「私自身の現実」を見るのだ。

私は結局のところ「私自身」が好きなのだ。実際、私はいくらかオートセクシュアルの傾向がある。


ちなみに、永山薫先生も次のように仰っている。

https://twitter.com/Kaworu911/status/1462797280218546176?s=20

マンガひとつの読みしかできない」と東京都役人が愚かしいことを述べたことがありましたが、どんな表現でも複数の「読み」があり、解釈があり、誤読が発生します。百人の読者がいれば百の脳内で百の物語が生まれます。最多数派は「作者の意図」に近いクラスター形成するにしても完全一致はない

私は、これこそが「たかが絵」の本質であり、それ故に尊い文化的営みなのだと信じている。

から私は「たかが絵」という言い回しが割と好きだ。

それはむしろ、「たかが絵」の力を信じているからこそ出てくる言葉のように、私は思う。

しかしまあ、それ(「たかが絵」という言い回しを好むかどうか)も含めて人それぞれだからこそ面白いのだとも思う。

2021-06-29

anond:20210629123527

量子化と成分の分解とサンプリングが違うものというのはわかってる。

こういうmethodらを総称する名前が欲しいとしてあげた例示なんだ

それは存在しないぞ。少なくとも物理で言う意味での「量子化」は、サンプリングスペクトル分解とは全く違う構造

サンプリングスペクトル分解が同じではないかと思うあたりかなり鋭いかもしれないと思うので、何かを感じ取ってるのかもしれないけど、そこはもうちょっと詳細を聞かないと分からない。

物理で言う「量子化」の結果はハミルトニアンとか物理量ごとの(無限次元空間作用する)線形作用素が得られて、それは要は行列みたいなもんなので、そいつスペクトル分解というのはある。

からいわゆる「エネルギー準位の離散化」とかそういうものが出てくる。(いやもちろん連続スペクトル場合もあって、それは無限次元ヒルベルト空間の可分性とかに関わってるんだけど…

anond:20210629120853

例えば量子化、近似値をもってして物を解くって構造力学でも画像解析情報系でも物理学全般数学でも経済学でも使うよね

物理で言う「量子化」は古典系の物理から対応する量子系の物理量(一般作用素)を得る手続きのことであって、単に離散化の意味で使う工学の「量子化」とは別もんだぞ。

「成分の分解」は線形代数線形作用素)の構造から従うスペクトル分解のことであって、これも「離散化」とか「サンプリング」とは別物。まあ本当は関係あるっちゃあるんだけど、それは無限次元スペクトル分解とかフレーム理論とかそういう話になってくる。

2021-05-31

anond:20210531132014

インターネットを知の集積とみていた時代の発想には、データ物理量って概念がなかった。

テキストけがデータみたいな発想で、動画配信してどうこうみたいなことを具体的に考えてなかったから、ストレージ回線が数万倍レベルで大きくなってもまだ足りてないなんて思いもよらなかったし。

同じ理由で、検索できないデータを閲覧するのに時間がかかる限界、全てのデータを集積するサーバーを維持し続けるなんてコスト的に不可能って限界のことを考えていなかった。まさか光速度理想の速度に足りてないなんて。

 

そりゃ雑談論文もを全てまるまる集積してデータベースにして全て検索かけてふるいにかけることができたら、きっと知の集積が完成したんだろうね。

でもそれは無理だった。

2021-05-14

anond:20210514185243

幾何学単位系の物理量を元にした場合、速度は身長(長さを置き換えたもの)との関係がなくなるという考察がある。そのため、トラック種目やマラソン選手においては、身長による有利・不利はないと考えられるという。

だってさ。だけど筋肉の質とか競技に打ち込める環境とかの差は確実にあるな。すべてが努力ではないわな。

2020-04-30

人知れず物理的に消失してしまっているお金もあるので銀行の保管量だけではなく現金物理自体が足りないとみられる

2019-11-22

寝れない。寒い。それでスマホをいじっていたらこういう記事が流れてきた。

この宇宙の時空はスムーズなのかチャンキーなのか https://twitter.com/Kyukimasa/status/1197488567162789889

おれは化学系なのでこういう問題については口を出した事はない(我々の扱う領域ではほほ確実である)が、分析機器の精度が上がっていけば最終的には全部チャンクになるのが当然なのではないかという気がしてならない。

だってハイゼンベルグ不確定性原理によれば二つの物理量を同時に測定できないんだからそもそもスムーズであるという結論は出せないよね。というか一見スムーズであっても解像度を上げて尚スムーズであるという保証はないよね。

そう考えると冒頭の「この宇宙の時空はスムースなのかチャンキーなのか」という問いかけは、無意味で、「どの程度にチャンキーなのか」が問題となるのではないか

それに記事後半の「γ線バーストを拾うタイミングを厳密に計測する」、それも複数個所で、というのはそれが可能なら面白いかもしれないが実行してどのくらいのデータが得られるか、となるとかなり怪しいのではなかろうか。

ピーナッツバタースムースとチャンクなら簡単に見分けられるのに残念である

2019-10-10

anond:20191010205353

高校地学でやった気がするけど

理系ってなんでしつこく因数分解物理量微分をいろんなとこでやるのかなっておもってたなあ

2019-09-03

anond:20190903165953

仕事(しごと、英語: work)とは、物体に加わる力と、物体の変位の内積によって定義される物理量であるエネルギー定義する物理量であり、物理学における種々の原理法則に関わっている。

2018-11-12

anond:20181112095208

文章問題を正しく読み解く力が問われているのは別に間違ってないよ

ただ数式の順番で物理量単位を表すなんてルールはない

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