かなしほとは、「アイドルマスターミリオンライブ!」に登場するキャラクター、矢吹可奈と北沢志保の組み合わせ(カップリング)である。
概要
同じ14歳で、サービス開始初期から絡みのある矢吹可奈と北沢志保。天真爛漫で人懐っこい矢吹可奈に、クールでストイックな一匹狼北沢志保と、正反対の性格ながらも、主に可奈が志保に積極的に関わっていく形で仲を深めていく。劇場版ではお互いに準主役をこなしたことから、かなしほの知名度は大きく上がるとともに、ミリオンライブ内でもかなしほが強く推されるようになった。
また、志保の呼び方が変わるなど、ミリオンライブ内で関係性が深まっていく経緯がはっきりと見て取れるのもかなしほの大きな魅力の一つと言えるだろう。
この記事ではかなしほの経緯について説明する。
目次
2013 7/25 白熱!アイドルユニットトーナメント
矢吹可奈と北沢志保はここで初めて会い見える。矢吹可奈、北沢志保、双海亜美の三人がユニットを組みトーナメントに出場する。注目すべきなのは、この頃はまだ志保は可奈を「矢吹さん」と呼んでいたことだろう。この時点ではまだ距離があるように見える。
可奈は【努力の結晶】にて、
「そ、ソロパートなんてドキドキです、プロデューサー…!でも私が笑顔で歌わなきゃ、みんなに緊張が伝わっちゃうから…スマイルスマイル、可奈~♪」
と言っているように、お互いにまだ可奈、志保それぞれ個人として意識する段階ではないことが見てとれる。
だが、志保が【ユニットの絆】にて、
「(略)助けられてばかりで悔しいけど…意外とユニットも楽しい、かも。」
と言っているように、一匹狼だった北沢志保の心境の変化が見られるイベントでもあった。
トーナメントの結果、七尾百合子、高山紗代子、箱崎星梨花のユニットに敗北する。ランキング報酬覚醒後の、敗北して涙を流す可奈の姿は強く印象に残ったPも多いだろう。敗北した姿がそのアイドルのSRカードになったのは、2016年現在でもこのカードだけである。
2013 8/29 恐怖!アイドルドキドキ肝だめし
夜の廃校でアイドルがオバケ役とおどかされ役に分かれて肝試しをするイベント。可奈はおどかし役ではあるが、怖いのが苦手な可奈はビビりっぱなし。
可奈の【怖がりゴースト】では、望月杏奈におどかされたためこちらに向かって泣き叫んでる写真が撮られてしまっているが、これに連動して志保の【不気味なカナきり声】では可奈の絶叫に驚く志保という面白い図式が見られる。
この頃もまだ矢吹さん呼びである。実は志保も怖がりであることが判明し、可奈との共通点が増えた良イベであるといえるだろう。
2013 12/26 矢吹可奈【ユニットトーナメントトリオ】
可奈志保亜美の3人は年またぎ!アイドル紅白歌祭りで再びユニットを組む。このイベントでシアターくじ報酬としてこのカードが登場。
『またこのユニットで歌えるなんてー! 前より息が合ってますよね、プロデューサーさんっ? えへっ、こんなに楽しいのに、泣きませんよ~だっ!』
という可奈の台詞やスキル『スマイルソング』から見られるように、今回は心底楽しんでライブをすることができたようだ。
2014 1/23 出演!アイドルスペースウォーズ
このイベントはかなしほを語るうえでは絶対に欠かせないものだ。このイベントで矢吹可奈と北沢志保の関係は大きく進展し、志保が「可奈」と呼ぶようになる。
北沢志保はエイリアン軍の孤独なエース、矢吹可奈は地球を守るパイロットとしてそれぞれ主役を務めあげた。役を演じるにあたって志保と可奈はそれぞれに思い悩んでいる。
志保は残酷なエイリアンに感情移入できず中途半端な演技しかできないことにプロ意識から歯噛みし、可奈は自分のあまりの未熟さと演じる役とのギャップに思い悩む。
しかし志保は亜美と杏奈との、可奈は星梨花と奈緒との会話をきっかけに、前進することとなる。志保は役に対する愛着と、そして仲間を頼ることの大切さを。 可奈は自分の歌へのひたむきな愛と猪突猛進な前向きさが自分の取り柄だったことと、お互いの良さを尊重し向き合うことの大切さを。お互いにそれぞれ学び、 相対する役としてぶつかることとなった。
「…今日は可奈の熱さがうつったみたい……。」
「志保ちゃんのおかげで、最高のアクションになりましたよねー!」
と、それぞれの演技がお互いにいい刺激となったようである。
そしてこれをきっかけに、主に矢吹可奈から北沢志保に対して歩み寄りを見せるようになる。
可奈と志保が手をつないでいたこと、志保の発言で可奈が志保に抱きついたことなどがイベント内コミュで明らかになった。志保もまんざらではない様子。
このイベントは今後の長いかなしほ史における黎明期の代表であったといっても過言ではないだろう。これとほぼ同時のタイミングで公開された劇場版によって、かなしほは爆発的に認知されることとなる。
2014 1/25 THE IDOLM@STER 輝きの向こう側へ!
矢吹可奈と北沢志保はここで準主役を張り、知名度が爆発的に上昇することになる。
二人はそれぞれ新人アイドルとしての不安の象徴として描かれる。可奈は「理想に手を伸ばすも現実に打ちのめされる」姿を、志保は「現実に焦りを感じ理想をどこまでもストイックに追い求めようとする」姿を描写される。
志保のプロ意識からくる焦りがより顕著に描写されたために、落伍した可奈を見捨てるような言動をとる(だが可奈がアイドルを諦めることに一番衝撃を受けた顔をしていたのは志保だった)。そして可奈は自分の理想と現実とのギャップを内に抱え込むあまりに練習に参加せずストレスでお菓子を摂取して激太りし、余計に足を引っ張ることを恐れて戻れなくなるという悪循環に陥る。
候補生はあえて没個性的にしており、可奈に起こったことはいずれ候補生誰しもに起こりえたこととされているが、劇場版で描かれたこの二人の姿は単なるパラレルワールドではなく、
ミリオンライブゲーム内の二人の弱さをきちんと示している、とも感じられる。
春香の答えを聞き2人が自分の弱さに気づくことで、本当の笑顔でステージに立つことができたのだろう。
この外見的にも性格的にも対照的な2人の組み合わせは、春香と千早、はるちはを思わせるものもあったのか、劇場版を境にかなしほという概念がミリオンライブを越えて認知されるようになった。
ちなみに記念色紙で可奈のストレッチを手伝う志保の姿があったり、劇場版追加ボイスドラマでもかなしほ成分を摂取できたりする。ニコニコに動画が上がってるのでぜひ聞いてみよう。
2014 3/13 大合奏!アイドルシンフォニー
矢吹可奈といえば歌よりクラリネットが上手い(ただし魚には歌の評判が良い)が、今回のイベントではその設定がかなしほに大きく貢献することとなる。周防桃子はリズム隊のリーダーとして育をはじめとした個性 的なメンバーを纏める事に悪戦苦闘するのだが、そのコミュの中で、
『志保さん、また可奈さんと一緒にいる。なんか変わったよね…桃子も変わらないと。』
と述べている。
志保の心境が今までのイベントを通じて実際の距離に表れるようになったのだろう。
また重要なテキストとして、真壁瑞希のコミュでは、可奈が志保に対してバイオリンを厳しく指導していたことが言及されている。同じ仲間としてちゃんと志保を見つめ時には厳しく接するという、いわば、
甘いだけでは無いかなしほを見せつけられた瞬間であり、かなしほ愛好家はまさしく瑞希の言う、
「…新鮮だな。私も、心を新たに」
という気持ちを植え付けられたのだった。
かなしほの存在が他のアイドルたちの奮起を促しているところも重要なポイントであるだろう。
2014 6/6 集え!NAMCOアイドルサッカーフェス2014
志保は体を動かすことが苦手なため目立った活躍は出来ない一方、可奈は男子に交じってサッカーをやってたほどのサッカー好きで、ノーコンながらヤブキシュートという必殺技を持っている。
ここでも対照的な2人だが、志保は可奈がパスをしやすいところにいるところを、可奈は志保が最高のタイミングでパスをくれることをそれぞれ褒めあってる。可奈曰く、
「私と志保ちゃんのシンクロ率、上昇中ですよー!」
とのこと。志保も可奈との連携で点数に貢献できたことが嬉しいようだ。可奈→志保の傾向がこの段階では高め。
2014 8/8 納涼!アイドル夏祭りin港町
このイベントのオフショット(アイドル毎のテキストをすべて見ると、特定のキャラ3人の組み合わせで特別ストーリーが見れるというもの)は千早と志保と可奈の三人。
志保が可奈の音痴(不協和音)を指摘して千早が慰める、という内容だが…注目すべきなのは、可奈と志保が当たり前のように一緒にカラオケに行っている、という事実だろう。いつの間にかかなしほの関係はここまで進展していたのである。
しかもこのオフショットはイベントに正直関係のない内容だ。運営の熱い意志を感じる。
千早が不協和音ってほどではないとフォローしているため、実際そこまで酷いものでもなかったのかもしれない。志保が可奈の声を不協和音と称したのも、志保の冷たさ100%というわけではなく、どこか可奈をからかう志保の茶目っ気によるものも少なからずあったのではないだろうか。
可奈が千早を憧れにしているのと同時に、志保も千早とLIVE THE@TER PERFORMANCE 04のボイスドラマで密接に絡んだため、ベクトルは違えども同じ憧れの対象と組んだという関連性も注目しておくべきだろう。
2014 8/18 矢吹可奈の誕生日
ミリオンライブでは誕生日のアイドルがいると、3人のアイドルがお祝いを言い、その台詞を返すというシステムがある。2014年矢吹可奈の誕生日には、可奈の心の歌姫如月千早、劇場版繋がりの天海春香ときて北沢志保である。不器用ながらも友のことを祝う姿は何とも微笑ましいものではないだろうか。
しかし、この時の台詞、
『やぶ…えっと、可奈、お誕生日おめでとう。』
に関しては物議を醸している。
志保が同年1月のアイドルスペースウォーズで初めて呼んで以降、ずっと「可奈」呼びで統一されている。
……なぜ今になって「矢吹さん」→「可奈」呼びを誕生日にアピールしたのか?
2014 10/10 昂れ!アイドルファイト
夏祭りイベのオフショット可奈いじり説を裏付ける証拠となるイベント。
鉄拳とのコラボで、アイドル同士が割とガチなプロレスをするという少し頭のおかしいイベントである。ここではドヤ顔志保が注目されがちであるが、ちゃんとかなしほも織り込まれてある。
志保は今回ヒール役のレスラーを完璧に演じようとするのだが、対戦相手はなんと中谷育(10)。流石の志保も動揺する。
それに対して可奈については、
『可奈が相手なら、何も気にすることなく戦えます。あの子なんだか、頑丈そうですし。』
と述べている。
『頑丈そうだから』と照れ隠しするその裏には、『何も気にすることなく戦える』強い信頼が伺える。志保の可奈いじりは、可奈に対する信頼が土台となっていることがわかるだろう。
2015 1/18 北沢志保の誕生日
可奈の誕生日のお返しとばかりに、志保の誕生日会話に可奈が登場。可奈はお祝いのハグをしている。アイドルスペースウォーズからの癖だろうか、可奈はプロデューサーや他のアイドルに結構な頻度で抱きついてくる(一応キャラバンにて、寒がりであるという一つの理由付けのようなものはある)。
「ちょ、ちょっと! また抱きついて…もうっ!」
『また』というのはアイドルスペースウォーズのことか、それとも日常的にこうしてるのか。
2015 2/10 甘ふわ♪ショコラハウス
可奈と志保が、水着で一緒の浴槽に入り綿あめ風呂を満喫するという、想像するだけで糖尿病になりそうな甘さに満ちたシチュエーションをぶち込んできたのである。
「志保ちゃんと体を洗いっこ~♪楽しさあふれてにっこにこ~♪ふたりそろって綿あめみたいにふわふわ~♪」
と台詞の一つ一つの破壊力が凄まじいことになっている。
また今回のかなしほの特徴として、可奈が結構志保に対して小悪魔的であるというものがある。
「わたわたお風呂に志保ちゃんご招待~♪恥ずかしがってる理由が知りたい~♪どうして恥ずかしがってるのかな~?」
と見事な天然ジゴロっぷりを見せる。
これは案外知られていない矢吹可奈の魅力の一つだったりする。
この小悪魔可奈ちゃんのスタンスが次のEHイベントにも繋がってるように見受けられる。
また志保側も、
「綿あめのお風呂…。可奈らしいといえば、そうかもしれませんね。」
と可奈の趣味に対して理解を示している。
オフショットは星梨花と可奈と志保で、上記の引用台詞もここから。「仲良し」という言葉に照れているようだ。照れるってことは、志保も少なからず可奈のことを意識してるってことだろう。
2015 3/1 北沢志保【ソウルメイト】
かなしほが出会った最初の場所、アイドルユニットトーナメントの3人は紅白歌祭りを経て三たび結成し、一枚の写真となった。
といっても志保の台詞からするとどうやらこの3人で幾度となく歌っていたようである。
可奈、志保、亜美の3人はいつしかお互いにかけがえのない存在となっていたようだ。
また、ここで志保が、
「このユニットで歌うの、何度目かな。ふたりと一緒だと、すごく楽しいんです。これからもずっと…一緒に、歌っていけたらと思います。』
と言っているように、志保から歩み寄る姿勢の片鱗が見えはじめたのも重要なポイントの一つだ。
なお、12/18の復刻ガシャでは可奈、亜美の立ち絵も追加された。
これにより、この三人の立ち絵でユニットを組むことが可能となった。
2015 5/29 ENJOY H@RMONY!!
ミリオンライブ2ndライブに連動したイベントEHでは、幕間でかなしほ+星梨花の会話が見られる。
本番に向けて神経を張りつめている志保の緊張をほぐそうと、志保の脇腹を可奈がつんつんしたことで志保が激怒する。小悪魔可奈ちゃんも調子に乗りすぎたのか必死で謝る。
星梨花が泣きそうになることでかなしほはお互いに和解し、三人は手をつないでライブに臨む…という微笑ましい幕間が見られる。
「う…まあ、可奈のこういう態度は、慣れてるから。もう怒ってないわよ、星梨花。」
という台詞からはかなしほがもつ熟年夫婦のような安心感が見てとれるだろう。
既にこの頃になると様々なアイドルの組み合わせが存在しているが、ミリオンライブ2周年という機に改めてかなしほの強さを見せつけられた瞬間であったといえよう。
2015 6/9 夏到来!アイドル水上運動会2015
アイドルスペースウォーズに次ぎ、かなしほにおいて外せない転機となったイベントである。
今までのかなしほはほとんど可奈からアプローチをかけていたのだが、遂に志保側からのアプローチがかけられることとなった。遂に「しほかな」を見ることができたのだ。
水上騎馬戦の騎手となった志保は、『志保ちゃん奈奈奈』(矢吹可奈、横山奈緒、望月杏奈)を結成し、優勝を狙って奮闘する。
指揮官の志保に猪突猛進馬の可奈は非常に相性が良かったのか、見事優勝する(これを最初のアイドルユニットトーナメントの可奈と比較すると非常に感慨深い)。
このイベントで志保は幕間でもワンマンプレーでは勝てないことを永吉昴に説くなど、団結の重要性を強く意識している。かなしほを始めとする多くの絆に触れ志保が大きく成長したことを示しているのだろう。
その時のオフショットの台詞が上記のものであり、志保も、
「あなたがいなくちゃ、私たちの作戦は成り立たないんだから。」
とはっきりと可奈を頼りにしてる発言をしている。
可奈じゃないといけない、そう志保が言ったのである(やや曲解?かもしれないが意味は間違ってないはずだ)
可奈はそれがよっぽど嬉しかったのか、なんとイベント内の台詞は8つのうち6つが志保に関するものとなっている。
2015 8/7 怨霊!アイドル肝試しホテル
アイドルドキドキ肝試しから約2年。相変わらずホラーがダメダメな可奈に今度は呆れる志保の様子が微笑ましい。その直後プロデューサーに驚かされて本気でビビる志保もかわいい。
2015 8/18 矢吹可奈の誕生日
劇場版以降腹ペコキャラが付与された可奈に志保が餌付けしている。
「誕生日でしょ、お菓子あげるわ。…別に、甘やかしてるつもりはないけど… いつもガマンしてると、かえって体に悪いと思うし。」
この台詞から、志保が普段から可奈の体重その他体調管理をしているのか?など考察が膨らむ。
2015 9/17 ミリオンライブPV90秒ver.
直接見てかなしほの可能性に触れてほしい。
2015 10/28 LIVE THE@TER DREAMERS 02
LIVE THE@TER DREAMERSという新たなCDシリーズが始まり、かなしほもCD進出することとなった。
ライブ時に掛け合いをしている(未来たちが喋っている後ろで聞こえてくる)。かなしほ夫婦漫才はライブでも健在ということだろうか。ファンも笑ってるあたり、かなしほ漫才はもう定番のようなものなのかもしれない。
また、志保が風呂から出る際の台詞で、
『も、もう!そんなのどっちだっていいじゃないですか!!ほら、可奈も行こっ!』
『うんっ♪』
とある。
「行くわよ!」でなく「行こっ!」なところが可奈との親密さを窺い知れて重要なポイントだ。可奈も短い台詞ながら、まるでいつものことかのような気軽な返事をしているあたり、言葉数は少なくてもかなしほの親密度をしっかりと我々に見せつけてくれる。
2015 11/30〜 キャラバンシーズン5
全国キャラバンの北東エリアのメンバーの中に、かなしほ2人が投入された。
このキャラバン中ではかなしほの絡みが本当に多い。
例えば、
①可奈がウーパールーパー、志保がマリモとお互いに可愛いと思う方を譲らずプロデューサーにどちらが可愛いかわざわざメールして来たり
②年越しライブで可奈がファンと一緒に年越しそばを食べることを提案して志保がドン引きしたり
③可奈が志保とおしくらまんじゅうを始めて志保が照れたり
④くしゃみをする可奈の体調を志保が気遣ったり
ととにかく多い上に密度が濃い。
キャラバンエンディングも可奈と志保ふたりきりでライブを評価する形式となる。
そして後述する可奈のなまはげイベントもある。かなしほ愛好家は寒い冬にもかかわらず限りなく温かく、そしておなか一杯になった。
2015 12/01 矢吹可奈 【聖夜のデュエット♪】
矢吹可奈と最上静香の絡みは同年齢ながらこれまでほとんど見られなかっただけに、可奈P、静香Pたちは驚愕と歓喜の渦に飲み込まれたことだろう。この二人が腕を組んでデュエットをしている、というだけでも価値はあるのだが(可奈P目線で申し訳ない)、ではなぜこのカードがかなしほ史に組み込まれているのか?
背景右後ろになんと志保もいるのだ!しかも二人を見てる。すっごい真顔で見てる。それもそうであろう、今まで長い付き合いで友情をはぐくんできた最愛の可奈(編集者のイメージが多少含まれております)が、ことも有ろうにことあるごとにお互いに噛みつきあってる静香(編集者のイメージが大いに含まれております)と一緒に腕組んでるわけだから彼女の心中はそりゃもう穏やかでないだろう。この頃志保と春日未来の組み合わせが増えてきただけになおさら衝撃であった。
そして可奈のこの台詞。
「えへへ…静香ちゃんと一緒だと、いつもより楽しく歌えるよ~! 仲良くハモって、ハモハモは~♪ ステキなデュエット、でゅえでゅえでゅ~♪」
先述した、【ソウルメイト】で志保が言った台詞の、
「このユニットで歌うの、何度目かな。ふたりと一緒だと、すごく楽しいんです。これからもずっと…一緒に、歌っていけたらと思います。」
と照らし合わせると…志保は完全にジレるハートに火をつけられてしまったようだ。
2015 12/13 キャラバンストーリー「矢吹可奈」
東北の寒さが苦手でストーブに張り付いてしまっている可奈に、律子は悪い子にはなまはげが来るぞと脅す。怖いものが苦手な可奈には効果テキメン、急いで仕事のリハーサルに繰り出すが、どうやらその仕事内容が可奈、律子、志保がなまはげを演じるイベントらしい。
律子は完璧に恐ろしいなまはげを演じられるものの、かなしほコンビは可愛らしくて怖さが足りない。そこで宿に戻り、プロデューサーが明日のイベントをどうするか考えているとき に、可奈が血相を変えて飛び込んでくる。プロデューサーとともになまはげを目撃し、志保の姿がどこを探しても見つからず、可奈は志保が自分の代わりに連れていかれたのではないかと錯乱する。
プロデューサーが可奈を落ち着かせながら部屋で待機するよう言ったとき、可奈が言ったこの台詞。
「それに…志保ちゃんは私の、大事な大事なお友達なんです!一緒に探させてください!」
怖いもの相手でも志保という大切な友人のため立ち向かおうとする可奈の姿にかなしほ愛好家は涙したという。
ちなみにこのストーリー、律子、可奈、志保の、アイドルであることを忘れたやけに似合うなまはげ声がかなり面白いため、是非一度自分で聴いていただくことをおススメする。
そして志保のすごく優しい声も聴いてみよう。これもクリスマスしずかなの影響だろうか。
2015 12/25 アイドルスペースウォーズ Episode4 放たれた希望
アイドルスペースウォーズから1年。ヤブキ大尉とシホ将軍、再び会いまみえるときが…といえど、志保は今回はメインではない。それでもかなしほ対決はあったらしく、負けず嫌いな志保らしい台詞がある。
2016 1/18 北沢志保の誕生日
と、志保が素直に喜び、なんと可奈の歌を褒めているのである。前述した納涼!アイドル夏祭りin港町での発言と比べると、キャラバンでの態度も合わせて志保が可奈に対していかに柔らかくなったかが分かるだろう。
2016 1/21 スノーファンタジーライブ
キャラバンシーズン5の集大成となるこのイベントにも、当然かなしほの絡みが存在する。やはり可奈が寒いのが苦手なのは克服できなかったようだが、志保はこのステージで
熱くするよう提案する。この幕間の流れはほとんどかなしほ(+律子)の夫婦漫才みたいに見え、かなしほの安定感をもって東北キャラバンが無事締めくくられた。
2016 2/27 3周年お祝いメッセージ
「はれっ!?もうそんなに経っちゃったんだ!?そっかぁ…。私達、あの頃より仲良くなったよね!」
「さあ、それはどうかしら。それより、あの頃にくらべたら成長してるって思いたいけど。」
上記のように今回は志保は少々ツンツンモード。といっても、我々は既にこの二人の友情の軌跡を満腹になるまで見せられているのだ。
このつっけんどんな態度も可奈をいじるものだと思うと愛おしい。スノーファンタジーライブでの対応も合わせて、上手くあしらう術を身に着けた、ということだろうか。
2016 4/12 野々原茜【合宿最後の夜】
イベント≪もっと!輝け!アイドル強化合宿≫より。その報酬の覚醒後の絵柄には、可奈と志保が並んで花火を楽しんでる姿がある。
二人とも純粋に楽しんでる表情であり、かなしほここに極まれり、といえる。このカードは他にもこのりお、あゆまこ、ももいくなどといったミリオンライブを代表するコンビが一緒に写っており、茜の笑顔と相まって非常にミリオンライブらしい素晴らしい1枚である。
2016 4/22 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!
ミリオンライブ3周年のライブを前に緊張している永吉昴に対し、志保は昴の脇腹をつつく。昴は驚くも緊張がとれたことを感謝するとともに、どうしてこんな方法を思いついたのか聞く。そのときに、志保はこの台詞を呟く。(昴には聞こえなかったようだった)
「…私も以前、やられたので。」
そう、2ndLIVE TOUR ENJOY H@MONY!!でのかなしほ脇つんつんがここに生かされたのである。
2016 11/08 復刻 大激闘!765プロ野球!
このイベントは復刻にあたり新たにオフショットが追加され,可奈が志保に野球のルールを教えてもらったというエピソードが追加された。時期的には2015年のアイドルユニットトーナメント~肝だめしの頃なので,まだ志保が矢吹さん呼びしてた頃であるだろう。きちんとルールを教える志保の姿が容易に想像できて面白い。
2016 12/27 みんなで年越し!生っすかRevolution×50
3rdライブの尊いかなしほから次の供給まではしばらく間が空く。美奈子・可奈・育の仲良し三姉妹のあまりに濃厚すぎる「ワクワク!いなか暮らし」や,杏奈と志保の同年齢でも当たりが比較的優しい二人の絡みが見られた「ワッショイ!アイドル夏祭り」など,可奈も志保もそれぞれの交友関係が広がっていく。(何気に二人とも杏奈と絡みだす回数が増えてくる)
かなしほは消えてしまったのか…?心配ご無用。北沢志保は生っすか特番にて,アイドルの暴露話のトークを振られる。自分に話せることはないと言うも,誰の話でもいいと言われると
「あ、じゃあ可奈の恥ずかしい話をします。」
と即座に答える。オンエアであわてる可奈の姿を想像すると白飯を何杯でも掻き込めることだろう。何気にこのようなマラソンイベではアイドルによって担当エリアがそれぞれ決まっており,基本的にコミュのテキストはそのエリア内のキャラクターや,上位になるようなメインのアイドルに関するものになることが多い。可奈も商店街エリアで志保とは別の担当であり,しかも憧れの如月千早にヤケドを心配してもらいハチミツを買ってもらうなどイチャイチャしていた。
その中で志保は唐突に可奈の話を持ち出してきたのは何らかの気持ちがあったというのも否定できないのではないだろうか。
2017 3/12 ミリオンライブ4周年記念PV
ミリオンライブ!念願の武道館ライブが大成功を収めた最終日。会場で流れたミリオンライブ!全アイドルが登場するアニメーションPVに,一体どれだけのプロデューサーが狂喜乱舞したことだろうか。そしてかなしほ愛好家もその映像に歓喜することとなった。ニコニコ動画にもこのPV映像は上がっているため,ぜひあなたの目で確認してほしい。
矢吹可奈を見つめる北沢志保の表情がすべてを物語っていると言えるだろう。
2017 3/27 Blooming Clover 連載開始
この日は歴史的な日であると言えるだろう。矢吹可奈と北沢志保のコンビ,「かなしほ」が遂にコミックスとなったのである。稲川覚也先生が描く,完全オリジナルストーリーである。
矢吹可奈・北沢志保・箱崎星梨花・高坂海美の4人がユニットを組み,アイドルとして上り詰めていくまでを描く笑いあり涙ありのスポ根漫画となっている。ゲーム内では描かれなかったことについてもしっかりとミリオンBCなりの補完がされており,ミリオンライブ!が好きなら誰でも楽しめる作品となっている。
現在も電撃マ王にて月1で連載中。第一印象が最悪だったかなしほが1から絆を築いていく姿を是非見届けてほしい。6話はかなしほ愛好家の胸に強く焼き付くことだろう。
2017 7/14 Precious Days! ミリオンシアターライブ Day2
おやつ漫才が完全に板についてきたかなしほ。今回は劇中にて,春香が可奈に差し入れしたプチシューをお預けにしたりでイチャイチャしているところを最上静香に呆れられる,というシーンが見られる。静香と志保の「…あなた達、本番前に何してるのよ…」「何でもないの。すぐ行くわ。(照れ顔)」のやりとりに悶えた人は少なからずいるはずだ。
2017 9/13 箱崎星梨花【ぐびっと一杯!】
あの志保が可奈に初めて自分から頼った水上運動会。その復刻イベントでは,上位報酬は星梨花であった。その背景になんとかなしほが登場しているのである。ご褒美のジャグジーから上がった後,牛乳を飲む姿を羨ましそうに眺める可奈がかわいい。そしてその隣には当たり前のように志保がいる。こいつらいつも一緒にいてんな
2018 1/15 TH@NK YOU for Produce!!(グリー版終了)
2018年3月19日をもってGREE版アイドルマスターミリオンライブ!は5年間の歴史に幕を下ろした。
その最後のコンテンツとして,3人ずつが今までの過去イベントなどを振り返りながらプロデューサーに感謝する,というコミュが解放されたのだが,50人を三人で割ると二人余る…その二人だけの枠は誰だったのか。
そして北沢志保がなぜ矢吹可奈を名前で呼ぶようになったかが明かされる。矢吹可奈相手に肩ひじを張っていても仕方がない,とのこと。そして志保は,アイドルは全員ライバルであるとしつつも,今は皆友達であると自分から発言する。
可奈は素直に喜び,「志保ちゃん、大好き!」と告げる。志保はそのように仲良くなれたのはプロデューサーのおかげだと,感謝の気持ちを伝えるのだった。
今まで見てきたように,GREE版ミリオンライブ!ではかなしほの歴史が非常に多く,丁寧に紡がれてきた。最後の最後でこの二人をもってきたことは,きっと両担当のみならずミリオンライブ全体にとっても大きな意味があったのだといえるだろう。
矢吹可奈と北沢志保の絆はGREE版ミリオンライブ!が終了しても消えることはない。ミリシタやBlooming Cloverなど,新たな形で次へと引き継がれていくことだろう。 これからも二人の成長を見届けていきたい。
GREE版ミリオンライブ4年間のかなしほの歴史は,この会話をもって幕を閉じた。
その他のかなしほ
- 門司雪氏の書籍版『アイドルマスターミリオンライブ!』にて、志保のことを未来に話す可奈の姿が描かれている。
- 劇場版および漫画まな氏の『THE IDOL M@STER』(通称まなマス)3巻の特典、劇場版0巻にて、可奈と志保が話す姿が描かれている。
- ゲッサンミリオンライブ公式twitterにて、正月に振り袖姿の矢吹可奈と北沢志保のツーショットイラストが掲載される。
- 週刊少年ジャンプ掲載、沼駿氏の『左門くんはサモナー』にて、限りなく矢吹可奈と北沢志保に近い別人のモブ親子が黒猫を拾う役で出演している。
- Blooming Cloverの1巻限定版特典として,かなしほが歌う『L・O・B・M』が収録される。作中での台詞のやり取りがそのまま楽曲に取り入れられているため,まだ聴いてない人は是非購入してほしい。
- 派生作品である「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」のメインコミュの14話~15話にかけて可奈・志保と連続で実装され、両コミュとも軸はかなしほとなっている。二人の仲が深まり、最終的に志保の可奈への呼び方が変わっていく過程は必見。
- なお16話も全体曲である「Welcome!!」のコミュであり、ミリシタの全体曲実装のコミュはそれまでの個別コミュのメインアイドルが登場人物(16話の場合は11~15話に主役となったアイドル)となるため、かなしほは3話連続登場になっている。
二次創作・動画での展開
正反対の性格を生かした凸凹コンビを組ませるものから、ハイテンションな可奈がローテンションな志保を引っ張っていくもの、志保が可奈の世話するものなど様々である。
その中でも、矢吹可奈への愛が強すぎる北沢志保という形でかなしほが展開される二次創作が比較的多い。
淡い仲良し関係から濃密な百合関係まで、そしてネタもシリアスもこなせる、この非常に可能性の高いかなしほという組み合わせは、公式/二次創作ともにこれからますますの発展が期待されることだろう。