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フォトグラファーになる方法|仕事内容・正社員の平均年収も解説

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生活や社会の中で、写真は記憶に強く残り、情報として大きな役割を果たしています。写真を好み、クリエイティブな職業に就きたいと考えているのであれば、フォトグラファーは魅力的な職業のひとつでしょう。フォトグラファーとして働くための方法や、必要とされるスキル、年収や働き方などについて詳しく解説します。

目次

フォトグラファーとは写真の撮影をする人

フォトグラファーとは写真撮影をする職業です。

商業写真、家族写真、風景写真、アート写真とさまざまなジャンルがある写真の世界ですが、フォトグラファーもまた手がけるジャンルがそれぞれ違います。

しかしジャンルに関係なく、写真撮影を生業(または副業)としている人はフォトグラファーと表現されます。

「写真を撮る仕事=フォトグラファー」ですが、混同しやすい職業にカメラマンがあります。

クリエイティブな写真を撮るという点においては同様のカメラマンですが、フォトグラファーとは手がける仕事の範囲が異なります。

カメラマンとの違い

フォトグラファーとカメラマンの違いは「写真」と「動画」が関係します。

カメラマンはフォトグラファーのように写真を撮るだけではなく、動画撮影も仕事の範囲です。動画撮影の場合は「ムービーカメラマン」と呼ばれることもあります。

別の呼称としてビデオグラファー、シネマトグラファーもありますが、すべて同様の意味だと考えておいて差し支えありません。

一方、フォトグラファーは写真を専門にした職業です。クライアントの要望にあわせた写真を撮り、納品までを行います。カメラマンと違い、動画を扱わず、写真に特化した仕事内容です。

フォトグラファーの仕事内容

フォトグラファーは「撮影だけしていればいい」というわけではなく、撮影準備から納品までの一連の流れすべてが仕事内容です。

写真を撮影する前には準備が必要です。クライアントの要望次第では被写体(モデル)探しも業務のうちです。

ほかにも被写体によって適した機材や環境の選択、必要な小道具や衣装、撮影場所や撮影時間の調整など、実際に写真を撮影するまでにいくつもの準備を進めなければいけません。

撮影中の進行管理もフォトグラファーの仕事です。撮影スケジュールの進行、スタジオやロケーションに適した機材の調整も必要です。

撮影後、必要であれば画像修正や編集をおこなって納品します。ほかにも日常的に機材の管理をし、いつでも撮影に入れるよう、ベストな状態を保つのも大切な仕事です。

撮影対象はさまざまあり、多くのフォトグラファーは、自分の専門分野(得意分野)を持っています。クライアントは写真のグレードを上げるため、その内容を専門とするフォトグラファーに依頼します。

受注につながるよう、日頃から専門分野に関する情報収集や技術研鑽を積む努力もフォトグラファーにとって必要です。

フォトグラファーの種類

フォトグラファーはいくつかのタイプがあります。被写体の種別やテイストで大きく分けると「商業写真」「個人写真」「アート写真」の3種類です。

商業写真

広告・報道などで使用する写真です。広告なら商品・モデル、報道ならリアルな情報にともなう写真が多くなります。クライアントの要望を解釈して被写体の魅力を充分に引き出し、訴求力のある商業写真を撮影します。

広告の商業写真を手がける場合、小物などを撮影する「物撮り(ぶつどり)」や、主に人物を被写体とする「ポートレイト」があります。

もちろんその他の被写体もありますが、商品やサービスを宣伝するための撮影は、この2種類が多く見られます。

また、「物撮り」と「ポートレイト」は必要とされる撮影機材・環境が異なるため、どちらか一方に特化したフォトグラファーも少なくありません。必要とされる撮影テクニックや修正・加工の技術が違うという意見もあります。

報道写真は主に新聞社や雑誌などの報道・情報メディアで活躍します。事件・事故やスポーツの話題など、情報を発信する現場でリアルな光景を切り取るテクニックが重要です。

「ありのまま」の光景が重視されるため、フォトグラファーの個性が強く反映されるケースが少ないことも報道写真ならではです。

個人写真

企業やメディアではなく、一般の方を対象とした写真撮影です。主に家族写真・子どもの行事など小規模なコミュニティでのイベントが撮影対象になる機会が多いジャンルです。

個人写真の撮影を受注するフォトグラファーはフリーランスが多い傾向にあり、マッチングサイトを利用して仕事を請ける方も少なくありません。

顧客とフォトグラファー1対1での仕事になるため、撮影スキルとともにコミュニケーションスキルを備えておくと安心です。

とくに撮影時にはポーズの指定や構成の提案などを行うこともあります。被写体が小さな子どもの場合には撮影中に飽きてしまうおそれも。被写体の素敵な表情を引き出すためのコミュニケーションスキルも重要になります。

また、撮影した写真の修正や加工もおこないます。依頼した方が満足する写真を仕上げられるよう、技術の研鑽が求められます。

アート写真

フォトグラファーの感性・個性を反映する写真です。主に自然の景観や現象を写し、メッセージ性のある風景写真がアート写真です。

しかし、その他のモチーフであってもアート性があればアート写真として取り扱われます。

アート写真を撮るフォトグラファーは、アーティストとしての側面が強くなります。依頼を待たず、自らの感性・個性を表現する写真を自由に撮影します。

しかし商業写真や個人写真と違い、依頼を受けるよりも写真に買い手がついて収入につながるケースが一般的です。そのため、アート写真だけで生計を立てているフォトグラファーはごく一部です。

アート写真を手がけるフォトグラファーの中には、普段は商業写真・個人写真の撮影により収入を確保している場合も少なくありません。また他の業種で働きながら生活費を確保し、アート写真を撮る方もいます。

フォトグラファーの年収

フォトグラファーの平均年収は363万円です。

国税庁が発表した令和2年分の「民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収433万円です。これと比較すると、フォトグラファーの平均年収はやや低いことがわかります。

しかしあくまで平均であり、地域・経験・スキル・勤務条件などでフォトグラファーの収入は大きく変わります。

たとえば写真の修正・加工機能に優れた画像ソフトのPhotoshopをどれくらい使えるか、フォトグラファー経験の有無、土日祝日の出勤は可能かなど。好待遇の雇用先の条件とご自分の環境・スキルがマッチすれば、平均年収を上回る給与を得ることも可能です。

フォトグラファーに必要なスキル

フォトグラファーはその職業ならではのスキルが求められます。前述したようにコミュニケーションスキルもあるに越したことはありませんが、何よりも撮影技術、そして忍耐力、写真編集技術は必要不可欠です。

撮影技術(カメラセンス)

多くのフォトグラファーにとって、撮影技術は身につけるべき根本的なものです。しかし根本的であるからこそ、多岐にわたった知識に基づいた基礎・土台が求められます。

撮影機材となるカメラは写真の基本です。カメラの状態が悪ければよい写真の撮影はできません。カメラをベストな状態で使うための知識、それを実践する技術は、フォトグラファーの基本スキルです。

魅力的で訴求力のある写真を撮るのであれば、構図やカラーバランスなどについても知識や技術が必要です。写真の完成度をよりグレードアップさせます。

被写体についての知識も写真の魅力に大きく関わるスキルです。被写体を知ることによって、構図・カラーバランスとともにより完成度の高い写真が目指せるようになります。

現在はカメラ機能つきスマートフォンをはじめとしたデバイスや、高機能のカメラで手軽に写真撮影ができるようになりました。プロの技術がなくてもきれいな写真が撮りやすくなっています。

今後もデバイスや家庭向けのカメラが進化し、さらにアマチュアの撮影が容易、かつ、ハイクオリティになることも考えられます。

そのような時代にフォトグラファーとして生計を立てるためには、アマチュアとは一線を画した撮影スキルが必要です。クライアントが「このフォトグラファーでなくては撮れない」と思うような、突出した撮影技術の修得を目指しましょう。

忍耐力

フォトグラファーには忍耐力も必要です。一瞬のシャッターチャンスを逃さないため、じっと待ち続ける状況も考えられるためです。

よい写真のためには、数時間、場合によっては数日間、数ヶ月間にわたりシャッターチャンスを待ち続けるフォトグラファーもいます。そのため、フォトグラファーはメンタル・フィジカルの両面における忍耐力が必要な仕事です。

長期間の撮影を乗り越えられる精神力、体力は、フォトグラファーが身につけるべき重要スキルです。

写真編集技術

フォトグラファーは写真を編集することも仕事のうちです。トリミング・背景処理・逆光処理など、より魅力的な写真にするために適切な編集ができるスキルを身につける必要があります。

カメラの精度が上がった昨今、編集をしなくてもレベルの高い写真が撮りやすくなりました。だからこそ「フォトグラファーに頼んでよかった」と言ってもらえる写真に仕上げられる編集技術が欠かせません。

フォトグラファーには資格が必要?

フォトグラファーとして働くためには、とくに必要とされる資格はありません。ただ、顧客に対して深い知識や高度な技術があるという強みになります。また何よりも試験勉強によって知識が深まり、自信にもつながります。

Photoshop®クリエイター能力認定試験

写真の修正・編集に優れた力を発揮するソフト・Photoshopのスキルに関する民間資格の認定試験です。レベルにより「スタンダード」「エキスパート」の二段階があり、フォトグラファーなら「エキスパート」の取得を目指しましょう。

写真技能士

主にポートレイトにフォーカスした国家資格です。ポートレイト撮影や写真館で働く場合に必要な技術や知識が問われます。学科試験、技術試験があり、試験区分は1級・2級・3級です。肖像写真の撮影、画像修復作業がメインです。

フォトグラファーになる方法

フォトグラファーになる方法は複数あります。独学・学校・アシスタントからの独り立ちなどさまざまです。

独学で技術を磨く

専門的な知識やスキルが必要とはいえ、決して独学でなれない職業ではありません。

カメラをはじめ、写真に関する情報や教材は世の中に多々あります。それらを活用して独学で勉強し、技術を磨き、フォトグラファーを目指すことは充分に可能です。

とはいえ、撮影した写真が世に出なければ仕事につながりません。ポートフォリオやサンプル集を作成して営業活動をしたり、未経験可の募集にトライしてみたりなど、自らの能力と作品を積極的にアピールすることが大切です。

大学・専門学校を卒業する

大学や専門学校で学ぶのも、フォトグラファーになるには有効な方法です。写真関係の日本の大学・専門学校は多く、写真について基礎の基礎から学べます。

大学で学ぶメリットは、写真技術とともにさまざまな芸術に関する教養が身につけられることが挙げられます。一方専門学校では、卒業後に即戦力として役立つ実践能力を獲得できるメリットがあります。

大学や専門学校では、学内のフォトコンペやイベントなどがおこなわれ、自分の作品が多くの方の目に触れる機会が増えます。学びの仲間とお互いの写真について意見交換するのも、大変よい経験になるはずです。

アシスタントとして経験を積む

フォトスタジオでプロのフォトグラファーのアシスタントになり、雑用をこなしながら仕事を通して学び、フリーランスとして独立する方法もあります。

プロが働く現場でリアルタイムの撮影や現役フォトグラファーならではの技術を学べるため、経験を積みやすい環境です。

フォトグラファーの副業は稼げる?

フォトグラファーはフリーランスとして活動する方も多い職業です。フォトグラファーになるための必須の資格もありません。技術があれば、本業を持ちながら、依頼を受けたり撮りたいモチーフがあったりしたときに副業としてフォトグラファー活動をすることもひとつの選択です。

活動の幅はさまざまです。フォトコンテストやSNSで情報配信をして依頼を待つ、マッチングサイトに登録する、出張カメラマンになるなどのほか、撮影した写真を素材としてネット販売できるサイトもあります。ご自分のライフスタイルにあわせた活動方法を探しましょう。

趣味が写真撮影なら、趣味を副業にしてお金を稼げるというメリットにつながります。

まとめ

フォトグラファーになる方法や年収、身につけるべきスキルや持っていても困らない資格などについてご紹介しました。副業としても、写真が好きでスキルがあればトライしやすい業種です。

大学・専門学校で基礎を学ぶほか、独学やプロのアシスタントになり現場で学んでいくなど、フォトグラファーになる方法はさまざまです。

フォトグラファーと言っても、手がける写真の種類によってタイプが違います。年収面やスキルを含め、ご自分がどんなフォトグラファーを目指すかを考えて選択しましょう。

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