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時間停止

登録日:2011/01/16 Sun 10:42:19
更新日:2025/01/12 Sun 02:32:35
所要時間:約 13 分で読めます





世界(ザ・ワールド)』!時よ止まれ!





概要

ドラマやアニメ、ゲーム等フィクション作品で起こる、時間が止まる現象。
この現象が起こると、ヒトの動きから雲の動きまで、世界の全ての事象の動きが停止し、あたかも映像を一時停止したかの如き状態になる。

能動的に時間を止められる能力、あるいは兵器を持っているキャラクターが登場する場合は、
周りの時間を止めて危機一髪の人を助けたり、逆に誰にも知覚されないのをいいことに悪戯等の悪事を行う描写が多い。

当然ながら、時間を止められた人間は身動きもしなくなり、何をされても反応どころか認識すらできないため、
成年向け作品では「時間を止められて無抵抗状態の相手にエッチなことをする」というのが定番。
時間停止という概念を知って、「時間が止まった女の子にイタズラをする」という妄想をした少年たちは多いことだろう。
ちなみに、時間停止を題材にしたAVもあるが、100%間違いなくやらせであると思われる。
しかし、全てのそういったジャンルの映像作品を検証するなどほとんど不可能であるため、「全てが偽物だと断定できない」ということで、
これらについて言及する際は「99%はやらせ」等、実際に時間停止できる能力者や超科学アイテムを採用している企業がある可能性を否定しないのがお約束。

現在解明できている物理学の範囲内で、時間停止した場合の空間の状態を説明するならば、空気の粒子などの動きも一切が停止するため、
時間が停止した空間内では、空気を押しのけられないので移動する事もできず、呼吸をすることもできない状態に陥ると推測される。
時間の停止ということで、光の移動も停止するのなら、時間停止した瞬間に周りのモノが見えなくなるのでは?なんて意見もあるほど。*1

しかしそれではフィクションの話が進まないので、基本的には都合の悪い部分はお約束として無視される場合が多い。
ただし、そういった矛盾に正面から向き合った作品がないわけではない。
例えば、(厳密には「停止」ではないが)恐竜惑星ジーンダイバーには『タイムブースター』という装備が登場する。
これは「使用者の周囲の時間の流れを急激に遅くすることにより、周囲の者よりも超高速で動くことができる」というもので、
周囲の小石などを超高速で投げつけて相手に大ダメージを与えることができる。
一方、
  • 使用すると大気は水あめ状になり呼吸困難になるため、酸素ボンベが必要である
  • 水は空気よりも密度が高いため、水中(水たまりでも)で使用すると全く動けなくなる
  • 部屋を気づかれずに駆け抜けようとしたが、自動ドアがなかなか開かないので通過できずに時間切れ
  • 敵が時間停止直前で砂を蹴り上げ、主人公が障害物を取り除いている間に時間停止の効果が切れる
  • 月面で使った際には空気抵抗がない*2ので威力が更に増す
などタイムブースターのメリット・デメリットが存分に描かれている。

総じて、時間停止をさせた本人を含めた「例外として止まらず動ける者」は止まっている他者を自由に動かす事ができる。
他者を動かしたりした場合の影響についての解釈は作品により異なるが、止まっている間は一方的に相手を傷つける事も痴漢をする事もできるというものが多いが、
  • 攻撃してる間は何も効果がないが時間が動き出した瞬間に一気にダメージを受ける
  • 時間が止まると皮膚の弾力も無くなるので痴漢行為をしても意味が無い(アウターゾーン等)
  • 止まった相手はその状態が保存されるので傷つけられない(ドラゴンクエスト ダイの大冒険仮面ライダー剣等)
  • 止まっている人間にエッチなことをすると、時間が再度動き始めた時、された人間に停止中にされた行為の快感が一気に押し寄せる(成年向け作品)
等と作品によって様々な描写が出てくるが、『時』や『時間』という概念がわりとあやふやなため、作者等の解釈によるためと思われる。

他にも、時間が止められた人間は意識がない状態になるので
といった、日常と非日常を分けるために使われることもある。


厨二……もとい、特殊能力がメインのバトルでは大抵重要能力か上位能力で出てくる場合が多い。
これは命のやり取りにおいて、一瞬の隙が命取りとなるのにそれを自在に作れるだけで危険な力になりうるためである。

これの能力者のパターンは4つ。
  1. 主人公を強くする為のかませ
  2. ピンチに陥った主人公が能力を発現させる
  3. どうあがいても勝てないラスボスクラス
  4. 素の攻撃力が皆無の斥候・サポート専門
1.は強大な能力故に総じて小物化しやすいが、2.と3.の場合は強力な能力だからか使用できる人物は少ない。
下記キャラクター達のうち、マジンボーンのグストスは1.~3.のどれにも当てはまらない。
中ボスの部下として登場し、時間停止で主人公らを大いに苦しめたりもしないまま中ボスと共に主人公の味方へと転向、
しかも劇中の時間停止持ちとしては最も未熟で任意発動能力がない(本人は「なんか時々みんな止まるんだよなー」程度の認識をしているおバカ枠)。
アニメ版には他に2人時間停止持ちが出るが、そちらの片方は1.で、もう片方はラスボスの噛ませにされた3.に近い枠*3

制限なしにこの能力が使えてしまうと「もう時間停止だけでいいんじゃないかな」という事態が起こってしまうので、
  • 止められる時間が数秒といった短時間だけ
  • 次の使用までインターバルが必要
  • 能力を使うたびに命を削られる
等の制限やリスクが設定されることも多い。
この場合、戦いにおいては、相手との距離が近すぎれば時を止める前に攻撃されるなどの方法で阻止される危険があるが、
相手との距離が遠すぎると停止時間中に有効打を与えることが出来ず「時間切れ」になりかねないという、事実上の「間合い」が存在することになる。
特に対戦アクションゲーム内での時間停止能力はこのようにして戦力バランスがとられていることが多い。
上記「マジンボーン」では高レベルの熟練者でも“小惑星ほど”のエリアを止めると発言があり、実際に物理的範囲が限定されている。
攻略法自体も、空間転移持ちがエリア外からこっそり時止めを行う本人と停止される対象双方に触れ、「停止対象認識から外す」という距離を利用した戦術によるものであった。
ちなみに、制限なしの時間停止に対抗できるのは、理論上時間加速能力だけだと思われるが、『仮面ライダーカブト』のクロックアップは何故か敗北している。*4

また、時間停止はたしかに凶悪強力な能力だが全く対処不可能ではなく、通用しない作品・キャラクターも少なくない。
相手が一時的に無敵化する能力や超回復能力などによる規格外のタフネスで時間停止中の攻撃を凌ぎきられたり、
空間操作能力で時間停止中も術者が思った様に活動できないなど、作品によって時間停止能力者が苦手とする能力者が現れることも。
時間を巻き戻す能力は天敵で、「ほんの数秒だけ時間を巻き戻せる」といった能力でも時間停止中に頑張った成果全てが無に帰すことになる。
時間停止ができる能力者が複数いる場合、一人が時間を停止しても、他の時間停止能力者の時は止められず自由に動かれるパターンがほとんど。

個の極致の様な能力だがサポートにも利用可能で、例えば「非常に強力だが短い時間しか持続しない能力」を持っている味方に利用することで、効果時間の事実上の延長をするといったことが可能に。
致命傷を負った味方の時間を止め、時間停止が解ける=死亡前に回復能力持ちのキャラの元まで連れて行く、といった熱い展開もある。
冷凍睡眠/コールドスリープの様な使われ方をすることも。

ついでに時間停止=分子振動の停止ではない。
時間が停止したからと言って空間が凍るわけもない。

長時間使用した場合は大まかに
  • 自分だけ時間が動いているのだから老化が進むよ派
  • 相対的に高速で動いているのだから相対性理論(物理)によって時間の進みは遅くなるよ派
に二分される。

アクション系ゲームではポーズ画面やメニュー画面を開くことで擬似的に時間を停止させられる。
自分も動けないが、次に取る動きについてじっくり考えたり乱数変化に使ったりできる。
テイルズオブシリーズ』ではタイムストップ(アワーグラス)が大変便利であり、対ボス戦ではとても重宝される。
最近のアニメでは『ゼロ時間』とかいうのもあったり。

近いものとして『FINAL FANTASYシリーズ』の「ストップ」など、局所的に時間を停止させる能力も存在する。

ペルソナ3』では、毎日深夜0時に発生し、実質一時間ほど持続される、特殊な素養を持つ人間しか知覚できない『影時間』が物語の核の一つとなっているが、
この『影時間』中は、件の特殊な素養を持たない人間は棺桶のようなオブジェに変異し、無機物は完全に停止するため、
『影時間』を知覚できる者からすれば、まるで世界が停止してしまったような奇妙な感覚を覚えることになる。*5

ケロロ軍曹シリーズには惑星麻酔という、惑星の時間を静止させるアイテムが登場。
これによりレギュラー以外のほぼ全員が停止、空を飛んでいる飛行機すらピタッと止まっていた。
非常に高価ながらもケロロ達も普通に手に入れる事のできる、割とポピュラーな奴らしい。


時間停止を使用する主なキャラ


時間停止が主軸の作品

  • ふしぎな少年(手塚治虫
  • 刻刻
  • 時間停止勇者
  • 筺底のエルピス
    • オキシタケヒコ作品の基幹として、「停時フィールド」と呼ばれる時間停止領域生成技術が存在する。

「時間停止」の名前を持つカード



余談

ちなみに、現実でも理論上は時間停止があり得る。

物体が移動する速度が光速に近づくほど、その物体の時間の流れが遅くなる現象が確認されており、理論上は光速に到達すると時間の流れが完全に「ゼロ」になると考えられている。
しかし、僅かでも質量を持つ物体は、時間の流れが遅くなると同時に速度に比例して質量が増大するため、「それ以上に加速するために必要なエネルギー」もどんどん増大していく。
光速への到達は質量が無限大になり、そこに至るために必要なエネルギーも無限大になってしまうため、質量がゼロである「光」そのものを除いて光速への到達は事実上不可能であるとされている。

ただし、人為的に起こす事は不可能でも、それに近い事が起こり得る自然現象はあると考えられている。

物体と物体の間に働く力「重力」は、それらの距離が近いほど強く働くが、限りなく潰れていく超重力天体「ブラックホール」にも当然その法則は当てはまる。
ブラックホールほどに重力が強い天体は「それ以上近づくと脱出速度が光速を超えてしまう」という境界線「事象の地平面」が存在するが、
それは即ち近づいている物体がブラックホールに引き寄せられるスピードが光速に限りなく近くなっていくという事であり、その物体の時間の進む速度がゼロに近づいていくという事でもある。
つまり、ブラックホールに向けて落ちていく物体を外から観察すると、事象の地平面に近づくにつれて落ちていくスピードがゆっくりになっていき、
事象の地平面に到達したところで「永久停止(しているに等しいほどの低速)」する…
…と、なるであろうと考えられている。

要するに大体の時間停止は「地球をブラックホールの事象の地平面に移動させている」と考えると、科学考察とかモロモロを封殺できるのではないだろうか。
結局空気や光も止まるし摩擦とかの問題は解決できてないけどね!


余談2 ちょっとエッチなお話

時間停止を覚えた男性が行く場所で多いのは、普段男性が入る事のできない場所。
そして目的は勿論性的な物を見る or するため……という展開が一般認識らしく、全年齢向け媒体でも自然とムフフな展開になりがちである。

古くは『Dr.スランプ』で、則巻千兵衛が作者から「原稿発送を締切に間に合わせるために、時間よ止まれマシーンを作って欲しい」と依頼され、
その際に作者から「時間を止めれば、パンツ見放題、女子更衣室覗き放題、女湯で入浴、周りの目を気にせずエロ本立ち読みし放題」と唆されている。
その話では、完成したマシーンが使用者まで止めてしまう欠陥品だったために失敗したが(停止後にどうやって元に戻ったのかは謎のままとされている)、
千兵衛は後の話で、使用者は止まらないタイムストップウォッチを発明し、止まったみどり先生のスカートを15センチ間近でめくる事に成功した。

また1991年放映の『世にも奇妙な物語』で、「時間よ止まれ」というその物ズバリのエピソードが存在する。
ひょんなことから高校生の主人公が時間停止能力を持つのだが、時間を停止して女子更衣室の扉を開けて着替えを覗く(!)という展開がある。
扉を開けた先は、下着姿の娘やスカートを捲り上げてパンツ丸出しの娘など、桃源郷のような景色が……
さらにはブラジャーが外れている娘までおり、JKの女優が(顔は伏し目がちであまり見えないものの)ゴールデンタイムにおっぱいを丸出しにしていた。
同日に放送された「視線の町」が、何度もおっぱいのアップを映していたエピソードだった事も合わせて、
番組公式サイトに「当時ならではのアダルトシーンが多数出てくる番組唯一の『お色気回』としても知られている。」と記述されているが、さもありなんである。

1990年放映の『まじかる☆タルるートくん』でも時間停止の話があるが、なんと主人公の本丸が女子更衣室に突撃。
流石に乳首は描かれなかったが、下着姿の女子小学生が多数、固まった状態で描かれた。
止まった少女達の間をスケベ顔で通る本丸の姿は、さながら裸体像だらけの美術館を通る男子小学生の如し。

『愛天使伝説ウェディングピーチ』でも、「女子生徒を重点的に停止させる」という、どう考えてもエッチなことする気満々のヴィラン(CV: 関俊彦)が登場したり、
『ハイスクールD×D』でも時間停止している間に女子を脱がすスケベ主人公がいたり…。

ドマイナー漫画『エヴァX-学園不可思議伝』では、時間を止めた女子小学生のスカートをめくることに執着したド変態も登場している。
ちなみに、これが掲載されたのは「ケロケロエース」という児童誌である。
そういったお色気要素が皆無の漫画でも、時間が止まったヒロインとキスを目論んだり何かしらしがち。

以上のように時間停止はエロとは切り離せない題材である。
流石に規制などでそのような描写が減ってきたがそれでもロマンを求める人は多く、最近では「フラグタイム」の実写映画版にて、
時間が止まっている間に主人公が女子校の教室に侵入し匂いを嗅ぎ、止まっている女子たちを至近距離で眺めるという描写があった。
ちなみにこれ、原作にはない映画オリジナル展開である。
流石にそれ以上の事はしないものの、匂いを嗅ぐだけというのが逆に変態っぽさを醸し出している。

とはいえ、時間停止を手に入れてもエッチなことをしない紳士な男も存在する。
  • 天城カイトさん
    • 厳密には時間の流れを超遅くしている。ミニスカートJCをスカート丸見えで停止させたが何もせず。
    • ナンバーズカードの有無の判別に使っていた他、遊馬の目の前に現れる時にも使用しており、遊戯王デュエルリンクスでもやっていた。
  • 李小狼
    • 当時ライバル視していた同級生の女子児童(当時)やその友達を停止させたが、そもそも彼も子どもな上に元来生真面目な性格であり、
      さらに使用した時は割と切羽詰まった状況だったので不埒な行為に出る素振りすら見せなかった。
    • ただ、その同級生の友達は4回も時間を止められている。
  • ジョージ・クライ
    • 時間停止をする理由が「辛い未来を防ぐために楽しかったあの状態のまま保存」なので、多数の美少女を停止させてもエッチな事はしなかった。
      むしろ「やったら台無し」ともいえるため当然と言えば当然である。でも多分主人公とエッチはした
    • なお、主人公の妹の小学生である野乃ことりは巻き添えを食らって2回くらい止められている。時間停止した彼女をお持ち帰りするファンアートもある。考えることは皆一緒か…




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最終更新:2025年01月12日 02:32

*1 詳細は後述するが、光は光速で移動しておりもともと時間が停止している状態なので、時間停止中でも移動が中断しない可能性はある

*2 月に大気はなくもないが、非常に薄い。

*3 最終的にラスボスの野望を割と力技で食い止め地球を救うなど、一矢報いている。

*4 「クロックアップ」は「時間が実質止まっているに等しい絶大な加速能力」のため、単純に速さ負けしているだけである。

*5 プレイヤーの分身たる主人公は初遭遇時もさほど気にする素振りもなく行動していたが、仲間キャラの一人は「恐怖のあまり震えていたところを保護された(意訳)」と話しており、おそらくはこちらの方が初遭遇者の一般的な反応と推測される。