よう‐りょく〔ヤウ‐〕【揚力】
【揚力】(ようりょく)
揚力
走行中のクルマに上向きに働く空気力をいう。走行中のクルマには、車体上下面の空気流の差によって圧力差が生じ、クルマを持ち上げる方向の力が生じる。前輪揚力の増加は、高速走行中の手応えを減じ、応答性を低下させ、後輪揚力の増加は接地力の減少に伴う安定性の低下を招くため、一般に悪影響がある。また揚力が車高を上げてサスペンションジオメトリーやアライメントを変え、操縦安定性に影響する。低減には車体上面の凹凸を減らして上下面の流速差を低減し、ハッチバックの後端を角張らせ、気流を剥離させて後流の発生を抑えることなどが有効とされる。スポイラーの装着により、ダウンフォースを得ることも可能である。揚力を動圧と前面投影面積で除した値を揚力係数といい、揚力の派生しやすさを示す。
参照 ピッチングモーメント揚力
物体を持ち上げようとする空気力。走行中の車体に空気が下から潜り込んで持ち上げるような作用をする。速い気流のもとでは車体が吸い上げられる。ごくわずかな力だが、これらが揚力として作用する。その結果、車両はハンドルが効きにくくなり安定性が失われる。つまり、揚力は小さいほどその車体デザインは優れている。記号はL。揚力の大小を示す揚力係数はCLで示される。風洞内の天秤ではかるときは、前輪と後輪で区別してはかり、前輪の揚力係数はCLf、後輪の揚力係数はCLRで表す。
揚力(ようりょく)
揚力についてのベクトル |
なぜ揚力が発生するか?はベルヌイの定理を参照。
★揚力と抗力から合成された力、空気力(R)と重力とつり合い、バラグライダーは滑空している。
★翼弦線は水平線ではなく、翼の方向である。
★迎え角とは滑空方向に対する翼の上向きの角度であることが判る。
★揚力は滑空方向に対し直角に発生している。
★抗力が減っていくと揚力のベクトルは空気力に近づき、仮に抗力がゼロになると滑空方向は水平となる。
★揚力と抗力の比、揚抗比は滑空比と等しくなる。
揚力は次のような式で求められる。 注意
★この式から揚力(L)は速度の2乗に比例している事が判るが、
無動力で飛行するパラグライダーにおいて、例えばアクセルなどを利用してスピードを増した場合、
アクセルにより迎え角が小さくなり揚力係数がそれに比例して小さくなる。
従って揚力が増大することはない。
★揚力(L)は飛行時には近似値として総重量(G)と吊りあっている。
この公式を利用してバラストなどで重量を増した場合、どの位スピードが増すか?また同じ機種のグライダーでサイズを小さくすると、どの位スピードが増すか?など調べて見るのもおもしろい。
揚力
揚力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 06:58 UTC 版)
翼に生じる空気力のうち、流れと垂直な成分。数式では L と表記されることが多い。
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