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Zライトアイキャッチ

サーマレストの「Zライト」シリーズをレビュー!寝心地やサイズ感を調査

折りたたみ式マットの中でも“定番”の地位を確立している、サーマレストの「Zライト」と「Zライトソル」。他にもマットは沢山あるなかで、一体なぜ多くのアウトドアユーザーに支持され続けているのでしょうか。

今回はZライトシリーズに焦点を当て、使い勝手や寝心地、サイズ感などをレビュー。知っておきたいパッキング方法も紹介します。

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目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

サーマレスト「Zライト」シリーズは、登山やキャンプで使える折り畳みマットの定番!

サーマレストの「Zライト」シリーズをレビュー!寝心地やサイズ感を調査

今回紹介する「Zライト」シリーズは、50年以上に渡りスリーピングマットや寝袋などを開発し続けているアウトドアメーカー、THERM-A-REST(サーマレスト)のスリーピングマットです。
折りたたんで収納できるクローズドセルマットで、春~秋に対応する3シーズン用。「Zライト」と「Zライトソル(SサイズとRサイズ)」の2種類あり、この記事では総称してZライトシリーズと記載しています。

Zライトソル(R・S)Zライト
画像Zライトソル_RZライト
サイズ(R)51×183cm
(S)51×130cm
51×183cm
収納サイズ(R)51×13×14cm
(S)51×10×14cm
51×13×14cm
重量(R)410g(S)290g410g
価格(税込)(R)¥9,020
(S)¥7,920
¥8,030
厚さ2 cm2 cm
R値21.7
アイテム詳細はこちらアイテム詳細はこちら

撮影:筆者

Zライトシリーズに共通する3つの特徴

Zライトシリーズ_イメージ
撮影:筆者

Zライトシリーズは、登山やキャンプの定番となっているロングセラーモデル。
コンパクトで軽量、折り畳み式のためパッと広げて使えて、素早く収納できる手軽さ。そのうえ数年使ってもへたれが少ない耐久性の高さから、発売開始から今日に至るまで幅広いアウトドアユーザーに支持され続けています。

まずは、そんなZライトシリーズに共通する3つの特徴を紹介。

①独特の凸凹が、地面の硬さや底冷えから身体を守る

Zライトソル凹凸
撮影:筆者

スリーピングマットの役割は、地面の凸凹や固さを和らげつつ冷気をシャットアウトすること。その役割を果たすのがマットの両面にあるデコボコで、地面の凸凹が身体に伝わるのを軽減します。

また、厚さ2センチメートルの高いクッション性も持ち合わせているため、下の写真のような砂利が広がる場所でも、地面の凸凹感は気になりません。

Zライトソル_地面においた様子
撮影:筆者

またこのマットのデコボコがあることで、地面と接する面が少なくなり、地中からの冷気が伝わりにくい構造となっています。さらに窪んでいる凹側が空気の層をため込むことで、断熱性を高め、冷えから身体を守ってくれるのです。

②バッと広げるだけの瞬間設置

Zライトを広げる動き
撮影:筆者

また設営と撤収がラクなのも、Zライトシリーズの大きな魅力。
エアーマットだと空気を入れる手間がありますが、Zライトシリーズなら、ぱっと広げるだけで寝転べます。設営と撤収が一瞬で完了し、すぐ横になって休めるため体力温存にもつながりますね。

③選べるサイズと重さ

Zライトシリーズ重さ比較
撮影:筆者

Zライトシリーズは、R(レギュラー)とS(スモール)の2サイズあり、一番大きいR(レギュラー)の重量は410g。重量だけでみると、クローズドセルマットの中では平均的な数値で、抜きん出て軽いというわけではありません。

たとえばZライトシリーズにならぶ定番で、サイズ感も同じニーモの「スイッチバック レギュラー」は重量415g。ZライトシリーズのR(レギュラー)のほうが、わずかに軽いといったところ。

しかしZライトソル」のS(スモール)はわずか290g。およそリンゴ1個分の重さしかなく、R(レギュラー)より30%ほどコンパクトです。

サイズと重量のバランスが良いR(レギュラー)は、キャンプ利用などにおすすめ。一方で軽さと携行性を求めるなら、S(スモール)を検討してみるのもいいでしょう。

参考までに、他のクローズドセルマットの一覧表を掲載しています。スペック比較の参考にチェックしてみてください。

商品【ニーモ】 スイッチバックレギュラー【モンベル】 フォームパッド 180【キャプテンスタッグ】 EVAフォ―ム【エバニュー】FP mat 125【山と道】 UL Pad 15 L+
写真ニーモ スイッチバックレギュラーモンベル/フォームパッド 180キャプテンスタッグ EVAフォ―ムエバニューFP mat 125山と道 UL Pad 15 L+
素材ポリエチレンポリエチレンフォーム発泡ポリエチレン、EVA樹脂ポリエチレンXLPEフォーム
重量415g395g(420g)
※( )内はスタッフバッグを含む総重量
約270g200g198g
サイズ51×183cm51×181cm56×182cm50×125cm50×175cm
収納サイズ13×14×51cm11×15×51cm13×12.5×56cm
R値21.5
価格(税込)¥9,350¥7,700¥6,050¥3,630¥5,060
特徴・片面が断熱のメタライズド加工
・硬さの異なる2層構造
・高めの凹凸で保温効果をアップ
・裏面のフォームが固め
・不整備地でも使いやすい
・スタッフバッグ付き
・横幅が56cmと長め
・波型の表面が保温力をアップ
・収納サイズは縦が長め
・必要最低限の長さと厚さ
・200gと超軽量
・凹凸はなくフラットな面
・198gと超軽量
・断熱性の非常に高いXLPEフォームを使用
・凹凸はなくフラットな面

※表は右にスクロールできます。

パッキングには工夫が必要!扱いづらい面も知っておこう!

Zライト_サイズ比較
撮影:筆者

高い耐久性もあり、長く愛用できるZライトシリーズ。登山における懸念点を挙げるとすれば、収納性でしょうか。
これはクローズドセルマット全般にいえることですが、サイズが大きく幅をとるため、外付けやパッキングには工夫が必要です。

記事後半ではZライトシリーズのパッキング方法について紹介しています。

サーマレスト「Zライト」シリーズの選び方

Zライトシリーズの特徴を説明してきたところで、いま販売されている2種類「Zライト」「Zライト ソル」の選び方について紹介します。

どっちにする?選び方の3ポイント

  1. サイズ|快適さを求めるなら「Rサイズ」、軽量化を求めるなら「Sサイズ」
  2. 断熱性|アルミ蒸着がある「Zライト ソル」の方が高い(3シーズン用)
  3. 費用|少しでもコストを抑えるなら「Zライト」

①サイズ:快適性ならR(レギュラー)、軽量化ならS(スモール)を選ぶ

Zライトシリーズ_横並びサイズ比較
撮影:筆者

ZライトはR(レギュラー:縦183cm)のワンサイズのみ。ZライトソルはR(レギュラー:縦183cm)とS(スモール:約130cm)の2サイズの展開です。

ZライトとZライトソルともに、R(レギュラー)は全く同じサイズで、ZライトソルのみS(スモール)サイズが用意されています。

まずは身長180cmの筆者が、R(レギュラー)とS(スモール)で寝てみた時のサイズ感を紹介します。身長や体格によって快適と思えるサイズ感は異なるため、あくまで参考程度に読んでください。

「R(レギュラー)」は全身をあずけられる安心感がいい

  • サーマレストのZライトRサイズのサイズを確認
  • サーマレストのZライトRサイズの寝心地を確認

撮影:筆者

写真は身長が180cmの筆者が、Rサイズで寝ている状態。マットが頭からかかとまでカバーしてくれているため、脱力して全身を乗せられる安心感と快適性があります。

また枕がマットのデコボコにグリップするため、身動きをしてもズレにくい印象を受けました。

180cm以上ある方は、枕をマットの外に置いたり足元にザックを置いたりする必要がありそうです。

Rサイズがおすすめの方

  • 身長が165cm以上の方
  • 快適性をしっかり確保したい方

「S(スモール)」は小柄な人や、軽量化を求めている人向き

  • サーマレストのZライトRサイズのサイズを確認
  • ZライトのSサイズに寝転がってサイズ感を確かめる男性

撮影:筆者

同じく身長が180cmの筆者が、「Zライトソル」のSサイズで寝ている状態。
スライド写真の2枚目にあるように、マットから体がはみ出してしまう部分は別のアイテムで補完するのがいいでしょう。今回はマットは肩から下の位置に配置し、頭に枕を、足元はザックを置きました。

感想としては、全身をマットにあずけられるR(レギュラー)の方が安定感もあり、快適だと感じました
やはり足元の高さが若干違うことに違和感があったほか、マットの上に枕が置けず、身動きするとズレてしまうことも。

そこまで寝心地にこだわらないのであれば、軽くて持ち運びしやすいS(スモール)がおすすめです。

Sサイズがおすすめの方

  • 身長が165cm以下の方
  • コンパクトさ、携行性を重視したい方

マットを切ってサイズを調整するのも手!

実際に使ってみると、「もう少し長さを短くしたい」「軽くしたい」という欲が出てくると思います。
その場合は、自分好みのサイズに切り、長さを調節するのも手段の1つです

Zライトシリーズには折り目がついているため、ハサミやカッターで簡単に切断できます。切ることでパッキングもしやすくもなりますし、切断した部分は座布団の代わりにもなるので、使い方によっては一石二鳥!
切るのに抵抗がある場合は、Zライト ソルのSサイズを選んでみるのもありです。

②断熱性:冷えが気になる人は、より断熱性の高い「Zライトソル」がおすすめ

Zライトシリーズ_裏表比較
撮影:筆者

「Zライト」と「Zライトソル」の違いとしては、アルミ蒸着がされているかどうかです
このアルミ蒸着が施された面で横になると、人の体温を反射し、より断熱性の効果を高めてくれます。

Zライトソルは片面にアルミ蒸着がされており、もう一面は通常のウレタン。Zライトは両面ともウレタンとなっています。
そのためZライトソルの方が、Zライトよりも断熱性が20%ほど向上しており、R値も+0.3ほど高いです。

Zライトシリーズ折りたたみサイズ比較
撮影:筆者

じつはZライト、Zライトソルともに、マットの厚みは同じ2㎝。つまり生地の厚みによる断熱性の差はなく、大きな違いはアルミ蒸着の有無ということになります。

同じ3シーズン用で、R値だけでみると断熱性に大きな差はありません。しかし寒さで眠れないことは、翌日の登山に大きく影響します。すぐ買い替えるものでもないため、夜の冷えが気になる方は断熱性の高い「Zライトソル」がおすすめです。

銀色と黄色、どちらも表面

Zライトソル_裏表
撮影:筆者

Zライトソルは、アルミ蒸着が施された銀色面と黄色面があります、どちらも「表」なので両面を使うことができ、山の気温に応じて使い分ければOK。

寒い時は銀色(アルミ)面を上にして使うのが正解。そうすることで体温をアルミ面が反射して、より断熱効果を高めてくれます。

逆に厚い時は裏返して黄色(ウレタン)面を表にします。地面からの熱を反射し、快適な寝心地をサポートしてくれます。

③費用:コストを抑え、防寒対策を工夫できるなら「Zライト」もあり

Zライトを折りたたんだ状態
撮影:筆者

少しでも費用を抑えるなら「Zライト」がおすすめ。同じRサイズの「Zライトソル」との価格差は1,000~1,500円ほどで、断熱値に僅差はあるものの、同じ3シーズン用を前提としたマットです。

とはいえ冷え症の方や、山のテント場など冷え込みが厳しい環境での使用を考えているのであれば、断熱性の高いZライトソルのほうをおすすめします。

寒い時は+αで防寒対策!

Zライトソルの下に銀マットを敷いた状態
撮影:筆者

Zライトソル、Zライトに関わらず、寒いときはアイテムを追加して防寒性を高めるのもおすすめです。
例えば、Zライトシリーズの下に銀マットを敷いてもいいですし、Zライトの上でエアーマットを使うのも効果的。持ち物の余裕や、山の気温に合わせて検討してみてください。

Zライトシリーズの寝心地は?3つのフィールドで実際に使ってみた

「Zライト」と「Zライトソル」のパッドの形状に違いはなく、寝心地に差はありません。そのため今回は、Zライトソルを使い、3つのフィールドで寝心地を確かめてみました!

Zライトの寝心地を地面で試した画像
撮影:筆者

LEVEL1:デコボコのある芝生:◎

Zライトの寝心地を凸凹地面で試した様子
撮影:筆者

見た目以上に地面がデコボコしている芝生でしたが、Zライトの凹凸が見事にフィット。全く問題のない、快適な寝心地でした。

LEVEL2:小石がちらほらある地面:◯

Zライトの寝心地を小石の地面で試した様子
撮影:筆者

若干凹凸が気になるところがありつつも、何箇所かの石をどけるだけで問題のない寝心地に。一晩過ごしても特に気にならなそうです。

LEVEL3:5cm以上の石がゴロゴロしている場所:△〜✕

Zライトの寝心地を砂利で試した様子
撮影:筆者

数カ所で石が突き刺さる感覚が。明らかにクッションでカバーできる範囲を超えていました。そのままだと痛くて寝られなかったため、石の位置を細かく調整することでなんとか寝られる範囲に
ただ当たっている感は払拭できず、もう1枚銀マットを重ねるなど何かしら対策が必要そうでした。

筆者の個人的な感想としては、LEVEL2の小石がある地面までが快適に使える範囲だと感じました。ただ山のテント場は、LEVEL2程度まで整備されているところが多いため、大きな問題はないともいえます。

※寝心地は筆者個人の感想です。感じ方には個人差があるため、あくまで参考程度にお読みください。

「Zライト」シリーズのパッキング方法

クローズドセルの運搬手段として、ザックへの外付けと、ザック内にパッキングする方法があります。しかし外付けはさまざなリスクがあり、安全面を考慮するとパッキングが1番ベストな運搬方法です。

今回はすぐに実践できる、3つのパッキング方法を紹介します。

方法①:背面以外の3辺(コの字型)にマット入れる

Zライトシリーズのコの字型の収納方法
撮影:筆者

もう一つの方法がコの字型に入れていくやり方。パッキングの基本である“重いものを身体の近くに持っていく”、つまり軽いマットは遠ざける考え方で、背面以外の3辺にマットを入れていきます。

こうすることでバランスよく、かつ無駄なスペースを生み出さずに収納することができます。こちらの方が次で紹介する筒状より、パッキングしやすい印象を受けました。

方法②:マットを筒状にして、その中に荷物を入れていく

Zライトシリーズの筒状の収納方法
撮影:筆者

マットを筒状にして、その内側に荷物を入れ込んでいきます。こうすることでザックの形が円柱の綺麗な形になります。

ひとつ気になる点があるとすれば、Zライトシリーズには折り線が入っているため筒状にしづらく、線に沿ってきれいに円形をつくらないと無駄なスペースが生まれてしまいます。慣れるまでは少し苦戦するかもしれません。

方法③:ザックの背面にマットを入れる

背面にクッション性がないUL系のザックの場合は、マットを背面パットの代わりに入れてもOK。背負い心地向上にも繋がります。

マットの外付けに潜む危険性を知ろう

Zライトシリーズの外付け画像NG例
撮影:筆者

外付けしている登山者もよく見かけますが、あまり理想的とはいえません。
場所を考えずに外付けすると、木の枝や岩場に引っ掛けて転倒につながったり、後ろを歩いている人を巻き込んでしまうリスクをはらんでいます

肩幅内から出ないように外付けする

Zライトシリーズの正しいフロントの外付け
撮影:筆者

もし外付けする場合は肩幅内から出ないようにすることが大切です
おすすめの外付け場所はザックの「フロント」部分。上の写真の様な取り付け方であれば、肩幅から出ることもありません。

手持ちのザックにバンジーコードが付いていなければ、自作してみるのも手。伸縮性のあるゴム紐(3~4m)とコードロック(1個)を用意すれば、意外と簡単に取り付けられます。ゴム紐は、モンベルなどの登山用品店やアウトドアショップで購入で可能です。

Zライトシリーズでより濃密な山体験を!

Zライトシリーズを並べている様子
撮影:筆者

お手頃価格ながら、高いクッション性や軽量性、快適性を実現しているZライトシリーズ。サッと開いて、その上に寝るだけというシンプルな使い方で、片付けも折りたたむだけでOK。スマートに扱えて、そのうえ無駄な体力消耗を避けるという点においても、心強いパートナーになるでしょう。

今回紹介した商品はこちら

サーマレスト Zライトソル(S)

サイズ 51×130cm
収納サイズ 51×10×14cm
総重量 290g
素材 架橋ポリエチレン
生産国 USA
厚さ 2 cm
R値 2

アルミ蒸着がされたタイプのSサイズ

断熱性を高める目的で片面がアルミ蒸着されたシリーズのSサイズ。コンパクトさや軽量性を求める方におすすめです。

サーマレスト Zライトソル(R)

サイズ 51×183cm
収納サイズ 51×13×14cm
総重量 410g
生産国 KOREA
厚さ 2 cm
R値 2

アルミ蒸着タイプのレギュラーサイズ

断熱効果を高めたアルミ蒸着のレギュラータイプ。快適性を求める方におすすめです。

サーマレスト Zライト

サイズ 51×183cm
収納サイズ 51×13×14cm
総重量 410g
素材 架橋ポリエチレン
生産国 USA
厚さ 2 cm
R値 1.7

両面ポリエチレンのレギュラーサイズ

両面同じ素材の「Zライト」。費用を抑えたい方におすすめです。