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ラベル politics の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2018年11月9日金曜日

ピンカー「政治的正しさがトランプを当選させた面もある」(大意)

少し前のインタビューで,ピンカーがそういう話をしている.
  • "Steven Pinker on Sex Differences, Human Nature, and Identity Politics (Pt. 1)" The Rubin Reports (YouTube), March 3, 2018;28:05あたりから.

2018年10月12日金曜日

コーエンのクルーグマン・インタビュー(ポッドキャスト)

書き起こしもあって親切ね.

ポッドキャスト用のアプリには Google Podcasts がべんり.再生速度の調節が細かくできる.

2018年4月26日木曜日

clip: クルーグマン「民主党は有権者の暮らし向きの問題に傾注すべきだ;そして現にそうしている!」

――という趣旨の連続ツイートをしている.次のツイートが起点だ:


2018年1月21日日曜日

ピンカーのレイコフ本書評: 抜粋

むかしむかし,言語学者で「概念隠喩」研究のパイオニアとして広く知られるジョージ・レイコフが,アメリカ民主党ひいては進歩派を応援しようと,自分のこれまでの研究を応用した助言を本にまとめて世に問うたことがあった.

  • Don't Think of an Elephant: Know Your Values and Frame the Debate. Chelsea Green Publishing, 2004.
  • Whose Freedom?: The Battle over America's Most Important Idea. Farrar, Straus and Giroux, 2006. 
レイコフはいまでも政治的な発言・提言を続けているようだ

2017年4月24日月曜日

神話の反駁はかえって神話を強めてしまうことがある

なぜなら,神話・間違った情報を訂正するときにその神話や誤情報に繰り返し言及することで,読み手の記憶に神話・誤情報の方が強く残ることにつながりうるからだ.――では,どうすればいいか:


(via "More or Less," BBC Radio)



2017年3月19日日曜日

weblog: 「予算案の仮面をかぶった政治キャンペーン」

――と,トランプ政権から発表された予算案概要を Stan Collender という財政の専門家が評しているそうだ.紹介しているのは,例によってクルーグマンのコラム:
今週,トランプ政権は予算案概要を出した――もっと正確に言えば,「予算案」概要だ.本物の予算案なら,お金がどこから入ってきてどこに出て行くか詳しく述べるものだ.今回の発表で取り上げているのは,連邦政府の歳出の3分1ていどでしかないし,歳入や赤字の予測についてはなんにも言っていない.

財政の専門家 Stan Collender が言うように,「これは予算案ではない.トランプの政治キャンペーン広報資料が政府文書の仮面をかぶっているだけだ」

今回のコラムの要点は,タイトルのとおり:「保守派の幻想が現実と衝突する」――大きな政府には無駄だらけなんですけお! おれたちがやればもっともっと無駄をなくせるんですけおおおお! …やっぱりだめだったよ,みたいな.
  • 右派は「政府の支出なんてどうせ無駄だらけ,タフなリーダーならそんなものは根絶できる」という考えを広めてきた.
  • オバマケアを撤廃して「もっとはるかに金がかからずはるかにすぐれた」とトランプは約束したけれど,フタを開けてみれば,代替案では2500万人から医療保険をとりあげる結果になると予測されている.
  • もっと一般的に,連邦政府の支出全体を見れば,防衛費を除くと,大きな割合を占めているのは社会保障給付・メディケア・メディケイド,つまりは何千万人ものアメリカ人にとってきわめて重要な項目だ――皮肉にも,トランプ支持の中核層となってきた人たちも,そこに含まれる.
  • じゃあ,なんで多くの人が「大きな政府」に反対しているんだろう? 
  • まず,世間の人たちは政府支出について,実態から乖離した理解をしている.たとえば海外援助は実際には1パーセント程度のわずかな割合なのに,多くの人はずっと大きな割合だと思っている.社会保障給付やメディケアの受給者のなかには,じぶんがそうした給付を受けていると自覚していない人がたくさんいる.
  • (保守系メディアの力もあって)世間で政府支出の実態がゆがんで理解されていることで,それにつけいる余地が政治家にうまれる:大幅に無駄な支出を削減してみせると請け負って見せるのだ.一方,有権者はそうした削減がじぶんの生活にどう響いてくるのかよくわかっていなかったりする.
  • そう言っていた政治家たちが実際に政権を担当すると,先日のオバマケア代替案みたいな事態になる.

▼ 参照:










2017年3月14日火曜日

weblog: クルーグマン NYT コラム

健康保険制度ネタのコラムとは別に,通常営業の NYT コラムも掲載されている.タイトルは「事実は人民の敵なり」:
冒頭はこんな感じ:
2期目のオバマ政権下で,雇用は103万増えた.ひと月あたり21万4千件だ.これにより,失業率は5パーセントを下回った.いくつもの指標が,アメリカ経済が完全雇用にかなり近づいていることを示していた.ところが,トランプはこれを「インチキ」と呼んで,アメリカ人は本当は大量失業に苦しんでいるのだと主張していた.

さて,トランプ政権になって最初の雇用レポートが出た.今回の23万5千件の雇用増加という数字は,これまでの傾向の継続のように見える.そして,政権はこの手柄は自分たちのものだと主張した:トランプ政権の報道官はこう発言した――雇用の数字は「いままではインチキだったかもしれないが,いまは非常に現実だ」

居合わせた記者たちは笑った――そうしたことを,彼らは恥じるべきだ.これは冗談どころじゃない.いまやアメリカは,客観的事実があるということを根本から拒絶している党と大統領に統治されている.その一方で,じぶんたちが現実だというものを現実だとみんなが受け入れるのをのぞんでいる.

weblog: オバマケア0.5 続き

連邦議会予算事務局 (Congressional Budget Office; CBO) から,「オバマケア0.5」こと共和党による健康保険制度の新法案の及ぼす効果・影響の推定に関する報告書がでた:

サマリーに目をとおしてみると,「連邦予算への影響」では2017年から2016年の期間に3370億ドルの赤字が削減される一方で,「健康保険加入数への影響」では2018年に健康保険加入者が1400万人減し,さらに2018年から2026年の期間に健康保険未加入者は2100万人増えると予想されている.

米国時間で13日に出たこの報告書を受けて,すぐさま(例によって)クルーグマンが NYT コラム「トランプケア vs. オバマケア:予告済みの黙示録」で取り上げている:





2016年9月6日火曜日

メモ:クルーグマン「ゴア化されるクリントン報道」(2016年9月4日)

概要:2000年大統領選のとき,メディアはブッシュを正直者のように描き,政策のごまかしを伝えなかった;ゴアについては,政策をまともに評価せず,「自分がインターネットを発明したと吹聴している」といった虚偽のエピソードで悪印象をつくった.いまもそれと同じことを繰り返している.

トランプを正直者のように描くのはムリだが,それでも及第点には達しているかのような印象は避けがたい.プロンプトに映されるとおりに原稿を読んでいれば大統領候補らしく見える.スキャンダルは驚くほどわずかしか注目されていない.

一方,クリントンのやることは腐敗しているにちがいないとメディアでは決めつけられている.たとえば,巨大慈善団体のクリントン財団の金を流用したりやクリントンが公職の地位を寄付者優遇に使っているのではないかと疑いをかけられている.

ああいう巨大な組織をメディアが監視するのは当然のことだけど,同財団は独立の監視団体からアメリカ赤十字より高いA評価を受けている

では,公職の立場を利用して寄付者を優遇している可能性についてはどうか.AP通信は「大統領としての倫理が試される」などと書きながらも,寄付者にクリントンが会った例としてその記事にでてくるのは,たまたま友人でもあるムハマド・ユヌスとの会合くらいで,出せる例がそれくらいしかないなら他に既知の問題があるわけない.

むすび:「事実に集中してくれ.アメリカも世界も,ほのめかしの当てこすりに再びつまずかされるような余裕はありゃしないんだから.」

Twitter では,このコラムにリンクして本人がこうコメントしている:
「ジャーナリストに嫌われるだろうから今日のコラムを書くのは気が進まなかったけれど,道義的な義務のように感じた」んだそうだ.

(以上,Twitter でのツイートをまとめなおした)