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録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

ソニーもBD生産より撤退! どうなる私的録画補償金問題

2025-01-23 22:22:09 | 次世代ビデオへの懸念
パナソニックが撤退を表明してから二年、ソニーもBDの生産終了を発表しました。


まぁ実を言うとBDの生産終了よりミニディスク・MDがまだ生産していたことの方を驚いておりますが。少なくともMP3プレイヤーが流行りだしたころからMDの衰えは始まっていたはずなので、ずいぶん長く生産が続いていたことになります。それと比べると、ある意味替えの利かないBDはずいぶん早い生産終了というイメージです。
これで思うのがどうしても私的録画補償金問題。前にパナソニックが撤退したときは、さすがに私的録画補償金に対する反発が理由ではなく、あくまでキッカケにすぎないと考えていたのですが、ソニーは本気で反発が理由かも知れないですね。というのもつい先日私的録画補償金の額が認可された、という発表があったばかりなんです。声をあげただけで立ち消え?という予想もあったんですが、ゾンビのごとくよみがえってきてしまいました。


もちろんこんな仕事をするのはいつもの文化庁です。確か京都に移転したはずの文化庁ですが、こんなことを迅速に行っているところを見ると、やはり実質的には東京における庁舎が本庁であり、本庁の京都庁舎はただの看板・ヘタすると左遷先になってるのかも。で、この実施が4月ですからその前に撤退してしまえ、というふうにしか見えないですね。パナソニックについでソニーという日本の二大AV機器メーカーが相次いで撤退したことで反発の意思を示したのでしょう。一応他のメーカーをBDを使うことで利用者はまだ大丈夫ですが、録画のイメージ低下は避けられません。スカパー!とかWOWOWは少なくない打撃があるだろうなぁ。我々PC勢ならともかく一般勢は保存の手段が少なくなるんじゃ・・・と思うでしょうから。

もちろんそんなことでSARVHは巨額の収入をあきらめたりしないでしょう。BDとレコーダーが対象なのはあくまで第一歩。最終的にはあらゆる保管装置・メディアに補償金を付けるところにあるでしょう。少なくとも過去にSARVHは私的録画補償金を「私的複製補償金」として(すいません。この件、CultureFirst公式サイトとともに消えてしまっているので手前みそ記事しか残ってないのでそこは勘弁してください)無限の範囲拡大を要求した実績があります。ひょっとしたら現在ほとんど意識されずに支払われているユニバーサル料のように通信費に「私的複製補償金」を乗せてくるよう要求することだって考えられます。なにせ司法がどう判断しようと閣議決定で簡単に覆せますし、文化庁が簡単に認可の仕事をしてくれるんですから、最終的にはやりたい放題になるでしょう。

唯一の救いは今回の生産終了が示すように、少なくともメーカーはそう簡単に言いなりにならないという姿勢を見せているところですが、どっちにしても消費者はとばっちりを食うわけですからたまったもんじゃありません。だから私的録画補償金にはわたしは反対なんです、文字通りの複製が完全自由化しない限りは。
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4 コメント

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Unknown (ud301)
2025-01-24 02:54:53
ブランクBDメディアの撤退が相次いでいますね。MDまだ生産していたことに自分も驚きです(笑)。MDを使っていたのは小学校低学年までで、それ以降は当時iPodを皮切りに流行りだしたMP3プレイヤーを使い始めたので。因みに初めてお年玉で買ったのは今は亡き東芝gigabeatのGシリーズの10GBでした。さすがに当時iPodは小学生のお年玉では買えなかったので。
しかし相変わらず私的録画補償金といい日本はおかしなことばかりして世界から取り残されてきましたね....
この話でMDと同時期にCCCDが存在していたことを思い出しました。当時子供ながらそんなCDの存在に強い衝撃を受けました。父親がMDを使わず近所よりいち早くCD-Rを使っていてその流れでMP3も使っていたので。まあそれがきっかけでPCの使い方をいち早く覚えて、プレクスターPX-760Aも購入したりしました。
今テレビ業界はフジテレビの不祥事などで大変なことになっていますが、このままテレビ離れが進めば、次はパナかソニーどちらかがテレビやBDレコーダーの生産から撤退してもおかしくない状況になってきた感じがします。B-CAS、ダビング10等テレビ業界が胡坐をかいてきた末路が、何とも言えない感じがします。YouTubeやNetflixがあるから問題ないと言う人がいますが、放送分野が外資系のネットに呑まれていくのはそれはそれで問題だと思うので。
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Unknown (913d)
2025-01-25 01:02:23
生産中止と言っていますがPanasonicと違い自社生産からはとっくに撤退していてたはずで正確には販売終了なのでは?と無粋なツッコミを入れてしまいそうですが。大手家電量販店ではすでに販売個数制限をしてるとのことです。
国産メーカーの撤退ということでインパクトは大きいとはいえ、まだ海外メーカー製が残っているBDに比べほぼSony一択だったMDの生産終了は利用者にとってはHD DVDの撤退くらいのインパクトがあるのではと思っています。(たとえが古すぎですかね)円盤メディアはCD-R~BD-Rまで更にはカセットテープまで100均て手に入りますがMDは手に入らないんですよねぇ。
文化庁的には東京に残留させた「著作権課」がいい仕事したなと思ってるんでしょうね。BDメディアからの私的録画補償金の取りっぱぐれが増えたので私的録画補償金の拡大の動きが活発化するかもしれません。
私的録画補償金ってのは、例えが正しくないかもしれませんがスーパーマーケットに行ったら「おまえら客はみんな万引き予備軍だからあらかじめ盗まれる分を負担しろ」と言ってるようなもんですから個人的には論外だと思ってます。現実的には被害が出ているので補償金制度は必要かもしれませんが、司法の判断を無視して事実上無制限に補償金を取れるようにしたことは三権分立を無視した暴挙という考えは変わりませんね。
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Unknown (まじかるぱす)
2025-01-25 01:20:06
 そのうち50GBディスク(DRモードのままアニメが1クール分詰め込める)が大量生産で安くなってくれるかと待ってたのに、一向にそんな気配がないまま、25GBディスクとかも含めて撤退ですか。

 せっかくの多賀城ブランドが泣いてる。

 自前の規格を押し通すなら、50年ぐらい製品を維持する気概と責任感を見せてほしいものです。まあレコーダーから撤退するとかいう話じゃないから、メディアは専門メーカーに委ねるってことでしょうが、どこも台湾製とかだから、安心感がなあ……
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Unknown (krmmk3)
2025-01-25 01:51:00
>ud301さん
CCCD・・・忌まわしき記憶です。あれ移行CDというものを買わなくなりました。それくらい嫌ってます。
正直日本のメーカーはどこもテレビから撤退したがっているんじゃないかと思ってます。それくらいB-CAS関税で保護された結果国際競争力をなくしてボロボロになりましたから。ただ、そうなると本気で日本でテレビが販売できなくなるので無理やり販売させられてるんでしょう。そこまで行っても全く反省しない著作権業界もある意味大したものです。

>913dさん
実際そこまで気合を入れてMDにこだわっている人がどれくらい残ってるんでしょうね。
そもそもダビ10の時点で録画好きを全員犯罪予備軍とみなしてましたからねぇ。犯罪者に人権は無い、と言わんばかりに前金を徴収くらい彼らには当たり前のことなんでしょう。なにせ日本では天下無敵の閣議決定が味方ですから。

>まじかるぱすさん
パナやソニー以外はまだまだ製造販売も続けるでしょうし、買うだけならなんとかなりそうですが、もう安くなるのは期待できないでしょうね。個人的には台湾製ってイメージ悪くないんですが、DVDのころまでしか円盤書き込みやってなかったから古い?
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