シティーハンター(CITY HUNTER)とは、北条司によるハードボイルド漫画作品、及びそれを原作としたテレビアニメ・映画などのメディアミックス作品。略称はC.H。
作中では冴羽獠本人またはその仕事内容を指し、漫画エンジェル・ハート(A.H)でもこの設定が継続する。A.Hの2ndシーズンではなぜか「シティハンター」表記に変更・統一され、A.Hのテレビドラマ版もこれに準じている。
概要
読み切りとして描かれた『シティーハンター -XYZ-』、『シティーハンター -ダブルエッジ-』の好評を受け、1985年から1991年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた。
原作はジャンプ編集部内での混乱もあったため、突然4週後の連載終了を通告され連載終了した。単行本では補足のために30ページに及ぶ加筆を行うも、作者本人に描き切っていないという強い思いを与え、後の『エンジェル・ハート』が誕生する要因となった。
単行本はジャンプコミックスより全35巻発売され、後に文庫本として全18巻発売。更にその後、完全版として『CTIYHUNTER COMPLETE EDITION』が徳間書店より全32巻発売されている。
テレビアニメ化もされ、アニメシリーズ4本、アニメ映画4本、テレビスペシャル3本がある(後述)。海外では香港、フランスで実写映画化されている。
ストーリー
スイーパー(始末屋)の冴羽獠がパートナーの槇村香と共に依頼を解決していくハードボイルドコメディ。
引き受ける依頼はボディーガード、探偵、殺しなど様々。主人公の獠は基本的に美人の依頼しか受けないため「美人の依頼人から仕事を受け、その依頼を数話をかけてこなす」が基本構成となっている。
1980年代後半の新宿を舞台にシリアスなストーリーを軸にしながら、「もっこり」「100tハンマー」「トンボ(背景)」など要所要所のギャグで表現ををソフトにしている。美女の依頼人に獠が「もっこり」して香が100tハンマーで獠を成敗するのがお約束。
登場人物
A.Hでは一部異なる場合がある。詳しくは「エンジェル・ハート」や各人物の記事参照。
冴羽獠 (さえば りょう) 声:神谷明
※リョウはけものへんと、寮からうかんむりをとった漢字。環境依存文字。
新宿でシティーハンターと呼ばれる始末業を営む、裏の世界NO.1スイーパー。
愛銃はコルト・パイソン.357、愛車はミニクーパー。
銃の腕は相当なもので、ワンホールショット(1発目の弾痕に続けて銃弾を通す技)も可能。ライフルは1キロ先から細い銃身に当てることができるほど精度が高い。強靭な肉体を持ち、運動神経も並外れたものがある。
しかし普段の性格はスケベで無類の女好き。「新宿の種馬」、「恐怖のもっこり男」の異名を持ち、依頼人にもっこりしてちょっかいを出すたび香に天誅を食らっている。一方で香のことは「唯一もっこりしない女」と言って女扱いしないようにしていたが、徐々にパートナー以上の感情を持つような描写がある。
過去の経歴は謎だったが、本編中盤にて、物心付く前の幼少期に飛行機事故でジャングルへ墜落していたことが明らかになる。そのとき両親は死亡し、唯一生き残っていたところを反政府ゲリラの村に拾われたのだという。このため、飛行機恐怖症という弱点がある(アニメでは、原作で語られる前に普通にセスナに乗せてしまった)。
詳細は冴羽獠の記事を参照。
槇村香(まきむら かおり) 声:伊倉一恵
獠のパートナーでアシスタント。槇村秀幸の妹。獠のパートナーであった兄の死後、代わりにシティーハンターの相棒として志願する。
詳細は槇村香の記事を参照。
槇村秀幸(まきむら ひでゆき) 声:田中秀幸
ユニオン・テオーペ(アニメでは赤いペガサス)の手により物語序盤で命を落とすも、非常に高い人気を誇るキャラクター。
詳細は槇村秀幸の記事を参照。
海坊主(うみぼうず) 声:玄田哲章
元傭兵で獠と互角の腕を持つ同業者。トラップの名手であり、香のトラップの師。2mを超える大男で、その肉体は.38口径程度の銃では貫けない頑強さを誇る。
本名は伊集院隼人(いじゅういん はやと)。「海坊主」は獠に付けられたあだ名である。獠以外で傭兵時代から知っている人間からの愛称は「ファルコン」。
詳細は伊集院隼人の記事を参照。
美樹(みき) 声:小山茉美(OVA版 百万ドルの陰謀、ベイシティウォーズのみ伊藤美紀)
内戦国で孤児だったときに海坊主に拾われ、生きていく術を教えられる。海坊主をファルコンと呼び慕っている。海坊主は傭兵として育ててしまったことを悔やみ、普通の女の子に戻そうと彼女の前から姿を消したが、美樹は海坊主との結婚を夢見て、彼を追って日本に来た。
獠との賭けに負けた海坊主は美樹をそばに置くことを許し、パートナーとなる。喫茶キャッツアイを海坊主と共に営み、原作最終話で海坊主と結婚式を挙げた。その際に銃撃を受け瀕死になるも一命は取り留めた。
なお、苗字については、原作者も答えをはぐらかしているため不明。
但し、原作最終回では海坊主の妻になったことから、その日以降は伊集院姓になったと思われる。
アニメでは目元の黒子が描写されることはあまりない。(’91と2019年の劇場版を除く)
野上冴子(のがみ さえこ) 声:麻上洋子 (現・一龍斎春水)
警視庁の女狐と呼ばれる、妖艶な美人刑事。野上警視総監の長女。
愛銃はニューナンブM60。本来は左利きのようだが、右手でも銃を撃てるスイッチハンダー。愛用武器は内股に隠し持つナイフで、スリットの入ったスカートを着用することが多い。
刑事時代の槇村秀幸の同僚で、獠とも長い付き合い。槇村と獠とは三角関係にあり、どちらかを選ぼうとした矢先に槇村が亡くなったため、結果的に槇村への想いが強く残った模様。
人(男)使いが荒く、よく色香ともっこりをちらつかせ獠へ危険な仕事を押し付けるが、もっこりがそのまま払われたことはない。ただ働きになることが多いこととやきもちから、香は冴子からの依頼を警戒している。
何かと獠をトラブルに巻き込む野上家は、冴子の他に麗香・高校生作家の唯香・双子の女の子、という5人姉妹の女系一家。父親は男の子が生まれるまで子作りする予定のため、更に妹が増える可能性もある。
野上麗香(のがみれいか) 声:鷹森淑乃
刑事時代に相棒の友村刑事を殺され、犯人を追う為に警察を辞職。その後は獠のアパートの真横にあるビルに突如、探偵事務所兼住居のRN(れいか のがみ)探偵社を構え住みはじめる。
意地っ張りで図々しく、男嫌いなど主義主張が強く、姉のような手段で男を利用することを嫌う。
友村刑事の一件が解決した際、刑事職への復帰の話があったが、獠と夫婦探偵になることを夢見て、探偵業を続ける。探偵業で獠から頼まれ事をすることもある。
ミック・エンジェル 声:成田剣(ドラマCD)
原作・ドラマCDに登場。アメリカNo.1のスイーパーでアメリカ時代の獠の元相棒。シティーハンターはアメリカ時代にミックと組んでいた時のコードネームである。
獠とはよく似ており、女好き、スケベも一緒で親友。獠と違う点は、恋人がいる女性に手を出し、またターゲットに恋人がいるときには自分のものにしてから仕事に入るというポリシーを持つこと。一方で金銭の約束さえつけば恋人ですら殺すと言われるほどドライな面がある。
ユニオン・テオーペに獠の抹殺を依頼され来日していたが、獠を殺す前に香を落とせなかったことなどの理由から依頼を果たさずに帰国しようとする。しかし、依頼を遂行しなかったためユニオン・テオーペの怒りを買い、飛行機もろとも爆破され消息不明となる。
獠と海原との死闘後に生還するも、エンジェルダストや手の感電の後遺症でスイーパー業ができないことを思い知らされ、新聞記者として日本で生活することになった。ミックの新聞記者の事務所は獠のアパートの向かい。
ブラッディ・マリィー 声:高坂真琴
アメリカのトップモデル。獠の元パートナーでアシスタント。父親は獠の一番最初のパートナーであり、父親から獠の生い立ちや過去を聞いている。
裏の世界でブラッディ・マリィーの名で知られていたが、引退しローズ・マリィ・ムーンの名でアメリカのトップモデルとなっている。
日本来日の際、獠とマリィーが過去に解決した事件の犯人、デビット・クライブに逆恨みされ、裏の世界のことを知らない恋人のエリックを誘拐されてしまう。エリックを助けるために獠を殺そうとするが、獠や海坊主たちの協力もあり、犯人は逮捕された。その後は表の世界のローズ・マリィ・ムーンはデビット・クライブが殺害したことにし、エリックと二人で生きていくことを決意する。
教授(きょうじゅ) 声:茶風林
アニメでは登場していなかったが、2019年の劇場版で出番があった。世界中の情報を覗ける設備を所有している謎の老人。獠が唯一敬語で話す人物。
獠のゲリラ時代の軍医であり、エンジェルダストに侵された獠を回復へ導いた命の恩人。ミックがエンジェルダストに犯された際も、教授宅で診察、リハビリを行った。
獠のもっこりの師匠でもあり、気絶していてもお尻を触ってくる程。獠の過去を知る数少ない人物の1人で、獠の素顔を読める数少ない貴重なキャラ。
名取かずえ(なとり-) 声:山本百合子
元は大学で免疫学を研究していた学者。ある事件で恋人を殺され、自身も追われていたところを獠に助けられる。事件の最中獠に好意を抱きはじめ、事件解決後には獠に近づくために教授のアシスタントになった。
原作の終盤では新型エンジェルダストに侵されたミックの介抱を行い、この過程でミックと恋仲となった。
海原神(かいばら しん) 声:堀内賢雄
長らく原作のみ登場のキャラクターであったが、最終章と銘打った2023年の『劇場版シティーハンター 天使の涙』にて獠たちシティーハンターチームの宿敵として映像作品に初登場する。麻薬組織ユニオン・テオーペの長老。冴羽獠の名付け親であり、育ての父。実質ラスボスキャラ。
飛行機事故でゲリラの村に保護された獠に戦いの全てを教え、鍛え上げた男の一人。同じ日本人ということもあってか、獠は海原を父のように慕い、海原も獠の為に自分の足を犠牲に出来るほど獠を深く愛していたが、ゲリラ時代の数々の戦闘に飲まれ、次第に狂気に身を染めていく。
獠を騙してエンジェルダストを投与し、当時海坊主の居た傭兵部隊を壊滅へと追い込んだ。その狂気に恐れ慄いたゲリラ員達は彼を追放するも、彼の狂気は治まらずユニオン・テオーペの長老となった。原作序盤にユニオン・テオーペの長老としてシルエットで姿を見せて以降、終盤まで登場しなかったためか、テレビアニメには登場せず。
狂気に満たされていたと思われていたが実はほんの少しだけ良心が残っており、時折出てくる事がある。
最期は獠と一騎打ちをして心臓を撃ち抜かれ死亡。この時獠は死ぬ寸前であったが、海原がミックのペンダントに足を引っかけて銃の標準がわずかにずれたことにより生存した。最期の時、確かに死んだはずの彼は何故か僅かに息を吹き返す。そこに狂気は完全に無く、獠を闘いの舞台となった船から脱出させる助言をした後、爆発により本当に死亡。
劇場版シティーハンター 天使の涙では終盤に事件の黒幕として登場し、獠との再会も果たす。原作版よりもある意味で凶悪化しているものの、エンジェルダストについては原作版ほど執着しておらず、最終的に驚くべき行動を取っている。
ジェネラル
ユニオン・テオーペの幹部の一人。サイボーグ004のように全身に凶器を仕込んでいる(文字通り身体に仕込んでいる)。ゲリラ戦のエキスパートらしい。
獠に邪魔をされ失敗続きで、ついには死の刻印(24時間以内に粛清されるという証)を押されて自暴自棄となりエンジェルダストを投与し獠を襲撃。
攻撃がことごとく失敗に終わると最終手段として足に付けたロケットランチャーを放とうとするも銃口に弾を入れられ爆死した。
バロン
とある闇カジノのオーナーだったが指輪に仕込んだ毒により死亡。
用語
シティーハンター
獠が新宿でしている裏の仕事。新宿駅東口の伝言板にXYZと書くことで依頼する。
元はアメリカで獠とミックが組んでいたときのコードネーム。その後日本に渡った獠が槇村と組み、槇村の死後は彼の義妹の香と組んでいる。
なおA.Hでは香の死を受け獠が休止していたが、後に香瑩を中心として再開している。
XYZ
シティーハンターに仕事を依頼するための暗号。由来はカクテル「X-Y-Z」で、アルファベットの終わり=もう後が無い、という意味。作中にカクテルが登場することもあった。
A.Hでは時代変化で掲示板が撤去されていたが、シティーハンター再開と同時に再設置されている。
劇場版プライベート・アイズでは新宿駅のとある看板にあるコードを読み取り、スマホアプリを起動→暗号を入力する事で依頼するようになった。
エンジェルダスト
通称PCP。麻薬密売組織ユニオン・テオーペが所有し、死をも恐れぬ兵士を創り出す薬。
多少の事では死なない強靭な体になり、人体の筋力を限界以上に駆使して戦えるようになるため、酷い禁断症状と死の危険を伴う『悪魔の薬』と言われている。洗脳効果も高いため、服用した者が親しくしていた相手でも容赦なく攻撃を指示できるようになる。
劇場版シティーハンター 天使の涙でも登場し、タイトルにも選定されており、重要な役割を担う。元々テレビアニメでは、麻薬を取り扱うことに関しては自主規制していたものの、映画で海原神を描くにあたって不可欠な要素であることから、同名のナノマシンとして登場させることでユニオン・テオーペ戦の映像化を実現させている。映画に登場するナノマシン版エンジェルダストも、投与された人間は狂気と強烈な副作用によって人間を人間で無くしてしまう悪魔の技術であり、封じられた禁断のテクノロジーとされている。
日本実写映画版でも登場。R-16レーティング区分がされているだけに、原作同様エンジェルダストの脅威やユニオン・テオーペとの攻防を余すところ無く描いている。
テレビアニメ・劇場版
原作人気を受けて、1987年にテレビアニメ化された。
OPテーマ曲に小比類巻かほる、EDテーマ曲TM NETWORKというCBS/EPICソニー所属のアーティストを起用したことも話題となったが、特にED曲の「Get Wild」は本編終了間際にイントロが流れそのままEDに突入するというスタイルが大変な話題を呼び、当時はそれほど知名度の高くなかったTM NETWORKを一気にメジャーに押し上げるきっかけとなった。
原則として漫画の1エピソードを一話に圧縮していたため、当然の帰結としてオリジナル話が多くを占めるようになった。
4クール、全51話放送。
シティーハンター終了直後、シティーハンター2と改題されて続編が放送された。ゴールデン枠で全国ネットだった前作とは異なり、今回はローカルセールス枠となり日本テレビと読売テレビ(及びその他地域)では放送時間が異なるものとなった。
原作エピソードの前後編化やオリジナル話の質が向上したこともあって、作品人気は低下するどころかむしろ上昇した。結果的に前作より1クール長く放送され、全63話となった。
ただ、第49話・第50話の「さらばハードボイルド・シティー(前編・後編)」は、事実上の最終回と呼んでいい話となっている。
このエピソードは元々全51話予定であったパート2の最終回として制作されていた話の一つであり、翌週がほぼ総集編であるのもそのためである。
シティーハンター2終了から少し間を置いて、続編のシティーハンター3が日曜日のゴールデン枠(全国ネット)で放送開始された。キャラクターデザインもより原作寄りに変更されるなど強い意気込みを感じる作品であったが、結果的に1クールのみで終了した(全13話)。
このアニメで一番話題となったのは、OPテーマ曲に起用された小室哲哉の「RUNNING TO HORIZON」である。この曲は同氏のソロデビュー曲であったが、その凄まじい歌声が大注目を集めた。ちなみに、シティーハンター主題歌史上初のチャート1位獲得曲となった。
そして4作目が放送されるのだが、今回は4とはならずシティーハンター'91というタイトルとなった。前作と同じく日曜日のゴールデン枠(全国ネット)での放送であったが、プロ野球のオフシーズン中の放送で年末年始特番以外での休止のなかった前作とは異なり、今作はシーズン中での放送だったため巨人戦中継で頻繁に放送が潰れる事態となった。結果的に5ヶ月かけて10話しか放送を消化出来ず、残りの3話を別枠で無理やり放送するという不幸な終わり方となった。
テレビシリーズの他に映画、金曜ロードショー枠でのテレビスペシャルがある。
スペシャル4の制作もほぼ決定していたが、諸般の事情(コアミックス)により取りやめとなった。
その後、A.Hを除いて映像媒体での展開が途絶えてしまったが、アニメ化30周年を記念し、2018年に新劇場版の制作が決定したことが報じられた。
2019年2月8日公開され、予告映像にはシリーズお馴染みの『Get Wild』が流れるものが使われた。
スタッフにはこだま兼嗣を監督に据え、往年のキャストは全員続投することが発表されている。
シティーハンターの新映像は20年ぶりとなり、スクリーン復帰は実に29年ぶりのことだった。
この時期は2017年に『エンジェル・ハート』が完結したこと、アニメ版が放映開始から30周年を迎えたことなどが重なっている。
この2019年の映画版は公開から僅か4日で4億円以上の興行収入を叩き出すヒット作となり、変わらない人気の健在を示した。詳細は映画版の記事で。
2022年には新たな劇場版の制作が発表され、翌年秋に公開とされた。
過去に終止符を打つ戦い、最終章と銘打っており、これまで原作最強の敵でありながらアニメに登場していなかった海原神との死闘が描かれる。
アニメの主な変更点
- 槇村を殺した組織の名が違う(原作:ユニオン・テオーペ → アニメ:赤いペガサス)
- 教授が登場しない(※2019年の劇場版で登場した)
- ミック・エンジェルが登場しない(代わりにアニメオリジナルの親友が登場する)
- 海原神が登場しなかったが、天使の涙にて待望の登場となった
- 飛行機恐怖症設定が無い
- 獠のアパートがマンションになり外観が異なる(新宿プライベート・アイズでは原作寄りに変更)
- オリジナルキャラが複数出る
ゲーム
1990年3月2日に、サンソフトからPCエンジン専用ソフト(Huカード)として発売された。コンシューマ機唯一のゲーム化作品である。
3ステージ+1ステージのおつかいアクションゲームであるが、ボリュームの薄さや低品質なグラフィック、ふざけた設定もあって評価は低い。
エンジェル・ハート
C.Hのその後を描いたリメイク漫画。コミックバンチ連載を経て、現在は2ndシーズンがコミックゼノンにて連載。2017年7月に完結した。
香の心臓を移植されたグラス・ハートこと香瑩(シャンイン)を中心に、獠、海坊主、冴子らC.H時代からの人物たちが折りなす家族愛ドラマが展開される。パラレル世界であり、香が死亡しているなどC.Hと設定が一部異なる。
バンチ創刊前「シティーハンターの最新作」と明記されて宣伝されていたため、連載開始後、多くのファンに混乱が起き、抗議なども寄せられ、北条司の公式ホームページBBSが荒れたこともあった。それらの影響か、A.Hの第一巻巻頭コメントにて「パラレルワールド」と北条司が記している。
このように、C.Hの後日談的な流れでありながら続編感覚で読むと相違点があるため留意されたし。
実写劇場版
海外人気も高い本作は日本国外でも実写作品として取り上げられ、1993年に香港、2019年にフランスでそれぞれ製作されている。
香港側の映画は、公開当時はジャッキー・チェンの黒歴史とも言われるほど評価が芳しくなく、あまり原作ファンに受け入れられず、と言った感じだった。もっとも、時期が過ぎていくたびに作品内容を再評価する声も上がっている。
一方のフランス側はパリコミコンで公開されたポスターの再現度が話題に。各キャラクターも地元に合わせたローカライズがされる模様である。日本版では獠に山寺宏一・香に沢城みゆきが担当。予告編公開のインタビューより山寺の獠役起用は本人の立候補と神谷明の推薦があって実現したとの事。
個別記事も参照。→シティーハンター 史上最香のミッション
そして2024年には日本でも実写劇場版が製作、Netflixにて公開された。主演に鈴木亮平を迎え、YouTube公式でのワンカット公開での評判も上々の模様。
こちらも個別記事を参照。→シティーハンター(2024)
余談
伝言板が置いてあるJR新宿駅東口の「MY CITY」は現在、ルミネの運営する「LUMINE EST」となっている。
関連動画
劇場版
関連リンク
- 北条司 公式サイト | TSUKASA HOJO OFFICIAL WEB SITE
- シティーハンター|作品紹介|サンライズ
- シティーハンター2|作品紹介|サンライズ
- シティーハンター3|作品紹介|サンライズ
- シティーハンター'91|作品紹介|サンライズ