こんにちは。
広東語は、少なくとも中国本土では「粤語(えつご)」、つまり粤方言と捉えられていますから、文法的にはいわゆる中国語(普通話)とそれほどかわりません。書き言葉になると、字体の違いや表現の違いとか細かいことを覗けば8割は同じといっていいでしょう。
ただし、香港の広東語の口語体ですと、書いても独特の表現や字も多いので、漢字っぽいもので書いた別言語にしか思えないです(笑)
音声学的には色々論争もあるようですが、タイ語やチワン語(広西チワン自治区のあたりですかね)との共通性が指摘されています。ベトナムとかタイと「なんか似てる」と感じるのはそこらへんではないでしょうか。乱暴に言えば、タイあたりにルーツを持つ人たちが漢語を使うようになってできたのが広東語ってところではないでしょうか。
ただし、中国の方言事情というのは日本人の想像を超えるほどヴァリエーションが多いです。ほかの方も書いておられますが、粤語の中にもいくつかの系統があります。粤語は、中国のほかの地方言語に比べるとその系統の「似てる」具合は比較的高いと言われていますが。
日本人が普通に考えている「方言のちがい」だと思うレベルはせいぜい広東語の中の系統ぐらいまでです。中国のインフラ事情の悪さからでしょうか、ある都市から車で30分-1時間もいくと言葉がかなり違うケースも珍しくありません。
これで、例えば広東語と普通話や、広東語と呉語(上海語に代表される呉地方の言語)となると聞いた限りでは全くベツモノです。ですから、香港人で普通話も話せる人というのは、バイリンガルといえなくもありません。ただし、中国語から広東語を学習していくと、中国語で「ジャー」と読むところはだいたい広東語では「ガー」、「ダオ」は「ダウ」とか違うところの法則性もある程度はありますので、慣れてくると予想はつきます(普通話-広東語の読み対応表なんて辞書もあるほどです)
広州などでは学校や公式な場所では普通話、テレビは普通話と広東語半々ぐらいですが、それ以外は全部広東語です。
香港は少し特別で、テレビも学校も香港広東語、返還以来やっと普通語が学校教育の必須科目になったようです。
お礼
アドバイスありがとうございます。 方言の違いについて詳しいことは全く分からないのですが、文化的歴史的な面からも興味があります。 本当かどうか知りませんが、中国人同士で、方言が違う為に会話不能で、英語で会話することもあるとか? 華僑ではあるかもしれませんが、香港や澳門も含めた中国在住でそういうことがあったら凄いですね。 普通話の響きは、美しいとは思いますが、実はあまり好きではありません。(広東語の響きほどは、という意味です。) 出来ましたら、広東語が習えればベストだったのですが。(東京都民ですので、習うチャンスはあります) 詳しくありがとうございました!