舛添氏ほえる「私が先頭に立ち衆参同日選へ」「自民は独裁的リーダー必要」(産経新聞)
自民党の舛添要一前厚生労働相(61)は22日夜、都内で講演し、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)違反の追及の先頭に立って活動する意欲を示すとともに、民主党の小沢一郎幹事長のような強力なトップが自民党にも必要だとの認識を示した。舛添氏自身が天下をとると宣言したような発言や政界再編をにおわせる言葉もあり、参院選に向けて舛添氏の動きが注目されることになりそうだ。
講演で、舛添氏は当面の政治活動として、「来年は衆参同日選に持っていき、一気に公約違反を追及する。私は先頭に立ってやりたい」と述べた。また、「今、自民党に一番、必要なものは民主党の小沢幹事長よりもっと独裁的な指導者だ」と述べ、小沢氏の政治手法を評価する一方で、谷垣禎一総裁らの指導力不足を暗に批判した。
(中略)
中長期的課題の政界再編では「今、仮に私が首相になったら閣僚の7割は民主党から選ぶ」と述べた。
自民党と同じようなことを民主党が繰り返した場合の評価ですが、まぁ立場により様々です。最近では自民がやるなら批判するが民主がやるなら擁護する、その手の声が目立つ気もします。逆に「コアな」自民党支持層は自民がやっていた内は擁護するが民主がやるとなると非難する側に回ったりするものですが、この辺はあくまでネット上の話で、現に議席を持つ(あるいは持っていた)政治家レベルとなるとどうでしょうか。例えば小池百合子みたいに「中共の~」などと言い出して事業仕分けに噛みつく人もいる一方で、反対に河野太郎は「正直うらやましい。もっと厳しくやって」「オレにやらせろという気持ち」と、事業仕分けに喝采を送っていました(参考)。かの小泉純一郎も「小泉構造改革路線を忠実にやっているのは民主党だ」と語るなど、自民党の中でも民主党の政治姿勢に率直な称賛を送るタイプは散見されるようです。
そこで今度は舛添です。小沢一郎の政治姿勢を評価し、「今、仮に私が首相になったら閣僚の7割は民主党から選ぶ」とまで言いました。この辺は上述の小泉発言同様、所属政党に揺さぶりを掛ける意味合いもあるのでしょうけれど、両者の政治姿勢を見ればむしろ当然の発言にも見えるのではないでしょうか。安倍晋三や小池みたいな極右系の政治家は民主党のやることなら何でも反対しますけれど、小泉に河野、舛添といった極右系ではなく、より幅広い層に支持のあるタイプの政治家は、民主がやろうが自民がやろうが、自身の政治信条に近い状態であれば一定の共感を示すようです。
民主党の小沢一郎幹事長は21日、テレビ東京の番組収録で、「首相になって本当にみんなのためにやれると皆さんが思ってくださるときがあれば、拒む必要はないとは思っている」と述べ、将来の首相就任の可能性に言及した。
民主党自体は政権交代前から特に何も変わっていない、元からこういう政党だったのであり「こんなはずではなかった」などという人は自信の願望を勝手に民主党に投影していただけではないかと思われますが、しかるに小沢一郎は随分と変わったのではないでしょうか。端的に言えば、増長しています。昔の彼は典型的な「派閥のボス」タイプであって「表」の役職にはあまり興味を示していなかった、民主党代表への就任も乗り気には見えませんでしたし、そして代表辞任だって実にあっさりしたものだったはず、それがいつの間にやら首相就任への色気まで見せだしたようです。確かに舛添も称賛する独裁ぶりを歓迎する声は少なくないでしょうけれど……
民主党の小沢一郎幹事長は21日収録のテレビ東京の番組で、公設第1秘書が起訴された西松建設事件について「公平な裁判で必ず無罪になる」と語った。検察の捜査対象になったことについては「なぜ僕だけなんだ。(検察は)公平公正な権力の使用をしなければいけない」と批判した。
西松建設事件は、小沢本人よりも、その支持層の「化けの皮」を剥いだ事件だったように思います(小沢がクリーンな政治家ではないことは元からわかりきっていたことですから)。つまり自民党議員のカネの問題には容赦ないくせに、それが民主党議員に及ぶや沈黙し出したり、あるいは掌を返して裏金の容認に走ったりと、要するに「自民党なら批判するが、民主党なら擁護する」、自公政権に批判的な態度を取っている人々の中にもこうした手合いが多いことを露わにした事件だったのではないでしょうか。
先の天皇会見に関しても、天皇云々に視線が集中するばかりで見過ごされがちですが、本当に批判されるべきは、「政府が決めたことに役人が口を挟むべきではない。辞めてから言うべきだ」と、自身を批判した宮内庁長官に辞職まで迫ったことであるはずです。意見を聞き入れるかどうかは政治家の判断に委ねられるものであるにせよ、「党幹部に異議を唱えるものはクビを覚悟しろ」などという態度が許されて良いはずがありません。しかるに、「宮内庁は内閣の指示に従うのが当然でしょ」みたいなことを言い出す救いようのない愚か者もいるわけです。この辺は「教職員は指示に従うのが当然(だから黙って国旗を掲げろ、君が代を歌え、反対する奴は辞めろ)」みたいなのと一緒です……一緒ですが、自民党筋がやれば批判するくせに、民主党筋がやれば擁護する輩も多いのが実態です。やれやれ、所詮は自民が嫌いか民主が嫌いか、その違いがあるだけなんですね。
……で、小沢曰く「なぜ僕だけなんだ」だそうです。半年前は、こんなことを言う人ではなかったような気がするんですけれどねぇ。私が見落としていただけでしょうか、それとも太鼓持ちに甘やかされて急速に劣化が進行中なのでしょうか。むしろ「なぜ小沢だけなんだ」みたいな論調は、節操のない民主党支持層がよく口にしていたものだったはずです。「なぜ日本だけなんだ」と口にする歴史修正主義者のごとき勢いで「なぜ小沢だけなんだ」と、小沢の疑惑を相対化し、矮小化を図ろうとする連中が――取りあえずブログ界では跋扈していたものです。そういう連中を私は大いに軽蔑したものですが、よりによって小沢本人が言い出しますかね? ありがちな自己弁護ですけれど、かえって小物臭さが漂ってきます。
民主党の小沢一郎幹事長が、西松建設の違法献金事件を巡る公設第1秘書の初公判を受け、「権力は公平公正な使用をしなくてはいけない」と検察批判を展開したことについて、千葉法相は22日の閣議後記者会見で、「検察の捜査の活動だから、当然のことながら公平公正に行っていると私は承知している」と述べた。
千葉法相は就任早々に事件捜査への指揮権発動を示唆するなど、司法への介入姿勢を示していただけに警戒すべき部分もある人ですが(参考)、今回は良識ある判断をしてくれたようで何よりです。ネット上のコアな民主党支持層にしてみれば、小沢なり鳩山なりの党幹部に検察のメスが入れば「検察の行き過ぎ」ということになるようですが、法相が支持層とは異なる判断をしてくれて本当に良かった!
使用前:のび太「そうだ!僕の代わりに多目君(※)を誘ったら?…どんなプレーをするか考えただけで笑っちゃうよ。」
使用後:スネ夫「そうだ!僕の代わりにのび太を誘ったら?…どんなプレーをするか考えただけで笑っちゃうよ。」
※この回のみ出てきたキャラ。のび太より知力・体力ともわずかに劣る。
…つまりそういうことなのでしょうか?ちなみにのび太はこれを見せられた後「もうやめてくれ!」と叫んでいましたが。
参考:ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/6159/d-23.html
検察にある程度見逃して貰ったも同然のことですから。
取り調べの可視化に代表される冤罪防止の対策に、検察組織のあり方。裁判員制度の継続及び廃止について検討をすること。
戦前から放置されている法律を見直すこと(週刊金曜日をざっと読んだだけで名称は覚えていませんが、「早く廃止しないと」と思いました)
思いつくままに書いてしまいましたが、鳩山の件で、変えないといけないことが後退してしまったと危惧しています。
最後になりましたが、千葉法相の小沢批判に関しては、管理人様と同様に支持します。
立場が入れ替わっただけ、みたいなところはありますからね。のび太はまだ、失敗から学ぶだけマシでしょうか。それとも次の回には苦い教訓を忘れているとすれば、有権者と似たようなものなのかも???
>ヒイロさん
何かとタチの悪い法相が続いてきましたからね。自民党以上に三権分立を蔑ろにする現政権という文脈で見れば危うく感じるところもあるのですが、色々とやってもらいたいこともありますし。