地域医療機能推進機構東京新宿メディカルセンターでは、「摂食嚥下対策チーム」を組織し、食事に関わる専門職が協力して摂食嚥下障害に対処している。このチームは、患者の高齢化や多様な健康状態に対応し、摂食嚥下機能の向上を図ることを目的としている。歯科・歯科口腔外科、リハビリ科、脳神経外科など、複数の医療分野の専門家が連携し、週に1回の回診を通じて情報を共有し、患者への最適なアプローチを検討している。
摂食嚥下機能の低下は栄養状態に影響し、誤嚥性肺炎などの合併症を引き起こす可能性がある。チームは患者の現状評価から出発し、リハビリや食事形態の調整などを通じて安全かつ効果的な摂食嚥下を目指している。また、脳卒中患者には全例で介入し、誤嚥リスクを最小限に抑えつつ経口摂取を実現するために様々な専門家が協力している。
誤嚥を回避するため、「誤嚥=禁食」という発想ではなく、多角的なアプローチを取る。患者の全身状態や口腔機能、嚥下機能、リハビリの進捗などを包括的に評価し、多職種の視点を活かして患者の安全な食事方法を探求する。摂食嚥下対策チームは、地域連携を進め、入院中だけでなく外来や施設とも連携し、患者の摂食嚥下に関するフォローを行っている。将来的には食の地域連携を強化し、情報の共有とスムーズな引き継ぎを図ることを目指している。(メディカルトリビューン 2023.11.29)
やっぱり、PEG(胃瘻)よりできれば口から食べられたらいいよね。多角的なアプローチは必要だね。