はてなキーワード: マックス・フェルスタッペンとは
レッドブルのセカンドドライバーが安定しないのはクリスチャン・ホーナーの責任が重い。
しかし、いつまで経ってもペレスに見切りをつけれなかったのはクリスチャン・ホーナーだ。
レッドブルにとってベストシナリオはペレスが立ち直ってくれることだった。
ペレスはもともと速いドライバーだしナイスガイで精神面でも大人だ。
フェルスタッペンにはどうやら勝てそうにもない。
その現実を受け入れて時折訪れるチャンスで表彰台や優勝すれば満足する。
そして何より莫大なスポンサーマネーと、大量にグッズを購入するメキシコファンは金銭的な魅力に溢れていた。
そのペレスがセカンドドライバーとしての仕事をしてくれれば何よりである。
どうか、ペレスよ、立ち直ってくれ。
一度、ズタボロになったアスリートの精神はそう簡単には回復しないのだ。
交代の時期はすでに訪れていた。
楽観論的希望に溢れた、お花畑なレッドブル首脳は目を逸らし続けることを選択した。
ペレスが駄目なら、ペレスと交代するドライバーを用意しなければならない。
幸い、レッドブルはレッドブルアカデミーと呼ばれる若い才能を育てている。
レッドブル傘下のトロロッソと呼ばれたりアルファタウリと呼ばれたり、
この若手育成をするためだけに存在するチームに若手を乗せて、その資格を探る。
レッドブルに乗せる実力があるか、その若手に資格があるかどうかを探るチームだ。
そう若手のためのチームだ。
だが、訝しいことにどういうわけかそのチームに才能が枯れてしまったベテランが走っていた。
名をダニエル・リカルドという。
もともとは才能がある男だったが、すでに結果は出ていた。
マクラーレンが数十億円といわれる多額の違約金を払ってでもダニエル・リカルドとの契約を解消して放出した。
そのポンコツをどういうわけか名前がしょっちゅう変わるレッドブルのジュニアチームに乗せた。
なぜだ?
クリスチャン・ホーナーがそう決めたからだ。
その楽観的過ぎる判断によって。
すでに枯れてしまった愛すべき才能が再びカムバックすると信じて。
しかし、結果はどうだ?
はじめの数戦ですでに結果は出ていた。
そのベテランがフェルスタッペンの横を走るためには角田を圧勝する必要があった。
それが出来ないのであれば、リアム・ローソンと交代させないといけない。
ローソンはどうやら才能があるドライバーだと判明しかけていた。
昨年、リカルドが事故による負傷で欠場していた期間代役を滞りなく務めた。
その男に、さっさと交代させて、本当にその才能が本物であるのか?
どれだけ結果を残しても角田裕毅をレッドブルに乗せる気持ちは欠片ほどもないのだから。
リアム・ローソンに、才能ある新人に何より大事な「経験」を与える必要があった。
しかし、そうはならなかった。
ダニエル・リカルドをズルズルと居座らせ続けた。
もちろんそんな奇跡は起こるわけはない。
今回、わずか11戦のキャリア(それも細切れの)しかないリアム・ローソンがレッドブルに昇進することになった。
おそらくローソンは、ヘマをやらかすだろう。
それは当たり前のことだ。
「まず新人はあまり目立たないチームで何度かミスをしなければならない。
だからなるべく目立たないチームでそれをするべきだ。」
ローソンはヘマをやらかす。
それも何度も。
一度目は学習の機会だ、と許されるだろう。
二度めは新人らしい不用意なミスだ、このようなミスはあまり許されない、と言われるだろう。
ピエール・ガスリーは冬季テストの大クラッシュ1回で見切りをつけられたと言われている。
アルボンは大きなミスはなかったが、くるくる回り続けるフェルスタッペン専用の車に悪戦苦闘するうちに見切りをつけられた。
レッドブルグループ創業に縁の深いタイ国籍のドライバーであるにも関わらず。
ペレスはかなり長持ちした。
フェルスタッペンを上回ろうとしたところで、
あやゆる手段を使ってフェルスタッペンが完膚なきまでに叩きのめした。
そのことで使い物にならなくなってしまったが……。
リアム・ローソンはどうなんだろう?
もしも、彼がフェルスタッペンと互するようなスピードがあれば、フェルスタッペンは無条件に叩きのめす。
そして、ローソンも潰れる。
が、おそらくはそれほどの才能はないだろう。
だが、彼はその現実を受け入れるだろうか?
マックス・フェルスタッペンに勝つ。
その愚かな野心を捨てることが出来るだろうか。
彼にとって残念だったのは「経験」がないことだ。
クリスチャン・ホーナー曰く、彼には可能性があるらしい。
またもや希望的観測に溢れた楽観論で頭の中がいっぱいのようだ。
4年目の角田裕毅と遜色がない(結果ではすべて負けていたが)のだから、まあまあなものだ。
だが、残念ながら経験がない。
しかし、そうなったら今度は逆に可能性がなくなるのだろうけど。
まあ、リアムが駄目だったら、ハジャーを乗せるんだろう。
その可能性を信じて。
実に愚かなことだ。
昇格できるかどうかの正念場に来ている。
マックス・フェルスタッペンを擁し、
角田裕毅のチームメイトのリアム・ローソンを昇格させると、ずっと噂されてきた。
ローソンの才能をより好ましいと判断したチーム上層部がローソンの起用をほぼ確定していると言われてきた。
肝心の新しいドライバーの発表が未だされていない。
条件交渉が行われているのかもしれない。
角田裕毅はホンダの全面的バックアップを受けているドライバーだ。
角田裕毅を強烈に推せば、
条件面での交渉が行われているのだろうか?
他チームと比べて少ないのは
そのような部分の話し合いが
行われているのかもしれない。
果たして?
セルジオ・ペレスはレッドブルのナンバーツードライバーとして機能しなくなった。
今年のF1を完全支配しているマックス・フェルスタッペンと同じマシンに乗りながら低迷している。
それでもランキング2位を維持しているのは、シーズン序盤では好調であったことと普通にマシンを乗りこなせれば2位に入ることは出来るパフォーマンスをマシンも人も有しているからだ。
なぜフェルスタッペンとこれほど格差が出るのかは、明確ではない。
シーズン序盤ではフェルスタッペンと同様の速さを示しながら、マシンにアップデートが加えられるごとにペレスが低迷するのは昨年と同様だ。
これはフェルスタッペンが好む特性にマシンがアップデートされるからではないか?との疑問が持たれているがチームは明確に否定している。
このチームメイト格差はレッドブルだけではなくアストンマーチンも同じだ。
フェルナンド・アロンソはシーズン序盤表彰台を連続して獲得したがランス・ストロールは表彰台はゼロ。
アストンマーチンは長年レッドブルでマシン開発をしていたエンジニアがアストンマーチンに加わることで今年急激に競争力を増した。
少なくとも1年目の角田にあの走りは出来なかった。
とはいえ、レッドブルでマックス・フェルスタッペンの横で走れるのか?
と問われたら、それはノーのような気がする。
結局、メンタルが保たないのだ。
あんなに安定して図太く、いい走りをするドライバーだったのが、
今や表彰台に乗るときでも、自分のミスでリタイアするレースでも、
同じくらいに「シッチャカメッチャカ」している。
まるで毎回F1デビューレースの新人のような浮つき方をしている。
もうすぐ母国メキシコでのレースがあるが、そこでも混乱が見られるようなら、いよいよシートを失うかもしれない。
ローソンに話を戻すが、多少角田より良いドライバーだったとしてフェルタッペンの横で走れるのか?
ということだ。
これは来年の角田残留がホンダの介入によって決定したことに対する意地だろう。
レッドブルへ選抜する人材を育成するためのポジションであるアルファタウリに4年目のシートはない。
3年やってレッドブルへの昇格の見込みがなく、かつ次の才能が現れているのなら交代の時期がやってきたということだ。
もしもレッドブルのPUがホンダ製でなくレッドブルパワートレインズが製造管理運用していたなら角田のシートはなかった。
つまり、ローソンからすれば俺は実力ではツノダより上なのだ、と証明したかった意地だろう。
それはドライバーと言うか人間としてごく自然の感情だし、勝負の世界に生きる人間にとって必要なものだろう。
しかし、だ。
そのドライバーの意地。
それがフェルタッペンの隣に乗ったときには、そのプライドが仇となるのだ。
見事に打ち砕かれる。
アルボンはやや違うかもしれない。
ペレスも色々なものが積み重なって、調律がとれていないピアノのようになってしまった。
リカルドはどうなるだろう?
彼は依然としてトップドライバーだが、再びフェルタッペンとともに、
フェルタッペンのためのチームに乗った時にどうなるだろう?
マクラーレンではノリスの才能に全く手が届かなくて調子を崩してしまった。
フェルタッペンと同じマシンに乗って、常にフェルタッペンより遅くても彼は失調しないだろうか?
それはわからない。
でもマクラーレンで起こったことと同じことが起こらないとは思えない。
彼は結局セカンドドライバーという立場には満足できない人間なのだ。
だからあのときルノーに移籍したのだし、セカンドでは満足できないからマクラーレンで失調した。
同じことが再び起こらない保証はない。
そして、ローソン。
彼がF1でレギュラーになってキャリアを積んでどういうドライバーになるのかはわからない。
でも、おそらくは良くてもガスリー程度だろう。
ガスリー程度というのは、
賢明に努力してベストを尽くしてフェルタッペンのセカンドドライバーとしてチームに貢献していくことを実行するなら、
辛うじてレッドブルのシートを確保することが出来るかもしれない、という程度の才能だ。
でも、彼のドライバーとしての意地がそれをヨシとするとは思えない。
それは必要不可欠な意地なのかもしれないけれど、同時にフェルタッペンの横になると、その身を滅ぼす。
だからね、結局何がいいたいのかというと、角田くらいがレッドブルで走るのがちょうどいいんじゃないか?ってことなんだ。
彼って、ちょっと変じゃない?
将来の夢はなに?と聞かれて、ドライバーなら必ずチャンピオンになること、って答えるところで
レストランのオーナーになることだ、って答えるような天然というか飄々としたところがあるじゃない?
ああいうちょっとだけ、ほんの少しいい意味でズレているほうがフェルタッペンの横に乗っていても平気な図太さになるんじゃないかな?
毎回、フェルタッペンに負けていても、まあそれはそれだ、って気にしないで前向きに生きていける才能の持ち主のような気がする。
なんかね、余裕があるんだよ、彼には。
そういう部分がないドライバーには、セカンドドライバーという役割はきついと思う。
数々の名勝負が繰り広げられ、またシーズン終盤の秋開催ということでチャンピオンシップにおける重要な一戦となることも多かったF1日本グランプリ鈴鹿。
これはF1の年間レース数とサスティナブルに対応するためのものだ。
思い返せば、日本のバブル期に訪れたF1ブームの頃には年間のレース開催数は16戦だった。
以前はストーブリーグの名の通り冬にレースはしないのが当たり前だったが、
現代のF1では最終レースは11月の末、そして開幕は3月の頭。
こうなると如何に効率的に世界を転戦していくか?ということも重要な問題となる。
そういったこともあって伝統の秋のグランプリは来年からは春へ。
とかく台風の影響を受けやすかった秋開催より、天候面で安定するであろう春の開催は歓迎するべきものなのかもしれない。
秋香れば、SUZUKA。
古くは、アイルトン・セナ対アラン・プロストの戦い思い馳せるとき、あの日あの時の茫然の秋風感じる世代にとって、
その伝統が終わってしまうのは少し寂しく感じるのは必然とも言える。
最後の秋SUZUKA。
地元HONDAのPUを搭載したレッドブルチームのマックス・フェルスタッペン選手は昨日の予選を圧倒的な速さでもって制圧、ポールポジションからスタートする。
また今年は車の空力面での性能の低さで苦しむことが多かったアルファタウリチームの角田裕毅選手も予選ではQ3を見事突破、9位のポジションを獲得し決勝に向けても期待が高まる。
決勝は14時にスタートを迎える。
毎年フランスはルマンサルテサーキットで行われる自動車耐久レースのことである。
レーシングシム(シミュレーター)である「rFactor2」を使って行われる
賞金総額25万ドル(約2900万円)をかけて行われるバーチャルレースであり
ものすごくわかりやすくいうとネトゲの大会みたいなものである。
このルマン24時間バーチャルのすごいところは本物のプロレーサーが参加しているところだ。
昨年度のFormula-1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペン、
同じく昨年のインディカーシリーズチャンピオンのアレックス・パロウ
をはじめとした錚々たる顔ぶれであり
トッププロレーサーとプロゲーマーがガチで戦うのがバーチャルレースの熱いところだ。
どうやらフェルスタッペンのチームはリタイアしてるようだが(未確認)、
まだまだ熱戦は続いている。
視聴はこちら
張り詰めたレースが続いている。
当たり前のように年間チャンピオンを確定する、
という展開になりやすいのだ。
とくにFormula-1ではここ数年はハミルトンと
ひたすら自分との戦いを続けていた。
そこにまさかというか予想外というか
このようなライバル争いは本当に久しぶりで
いつ以来のこととなるのか
我々の世代だとアイルトン・セナとアラン・プロストとの争いが昨日のことのように思い出せるほど
鮮烈に記憶に残っているのだが、
あるいはそれ以来、とも思わせられる
あまり注目されることのない
こういった力の拮抗が見られるというのは
興味があった勢には
今からでも十分に間に合うと思うので
世紀の対決に是非注目して欲しいと思う。
フェルスタッペンの父ヨスが、ハミルトンと同じマシンにマックスを乗せることを世界中が望んでいるという記事を拝見したので、個人的見解を述べさせてもらいます。
結論から言いますが、たとえW11にマックスを乗せて直接争わせたとしても、彼がハミルトンに勝てなかった可能性が極めて高かったと考えられます。それは、レッドブルのハイレーキマシンからメルセデスのローレーキマシンに乗り換えることで、異なる挙動のマシンへの対応に時間がかかるという意味ではなく、ドライバー個人のドライビングの総合的なスキルが、ハミルトンに遠く及ばないという意味です。
まず第一に、フェルスタッペンはシーズンを通して、ドライビングに一定の波があります。近年のレースで例を挙げるなら、2018年メキシコGPや2019年オーストリアGP、そして同年のドイツ、ハンガリー、ブラジルのように、あるレースでは支配的、ないしそれに準ずるレースペースで走れても、2018年中国GP、同年のモナコなど、別のあるレースでは、自らのミスで取れるべきポイント、または優勝すらも取りこぼしています。一方のハミルトンは、自らのミスでポイントを取り損ねたレースは、選手権の行方が確定した後のものであれば、2019年ブラジルGP、そうでないものでは、2020年ロシアGPなどですが、さらにもう1つ直近のミスを列挙するためには、なんと2016年スペインGP、実に4年以上もの時間を遡ることになります。1ポイント差でチャンピオンが決まることもある選手権では、これほど走りの一貫性に差があっては、対決させる前から敗北は確定しているようなものです。
第二に、これは同じ世代の期待の若手ルクレールにも言えることなのですが、フェルスタッペンは他者との接触や、際どいバトルが非常に多いドライバーです。デビューイヤーと比べると改善され続けてきてはいるのですが、それでも多すぎますし、第一の理由と関わってくるのですが、それでポイントを取りこぼす場面が見られます。
具体的な例を2つ挙げてみましょう。1つ目は、2018年ブラジルGP。記憶に新しい、周回遅れのオコンとの接触で優勝を失ったあのレースです。多くの視聴者はフェルスタッペンが一方的に被害者だと考えているでしょうが、実際にはそうではありません。リプレイをよく見てもらえればすぐに分かるのですが、フェルスタッペンはオコンにスペースをほとんど残していません。オコンはフェルスタッペンと並んでターン2に侵入した際、イン側の縁石の内側に設けられたソーセージ状の縁石ギリギリまで寄せていますが、互いのタイヤのサイドウォール同士ではなく、互いのタイヤの接地面同士が接触しています。ルールでは、バトルの際車1台分のスペースを残すことになっていますから、もしスペースを残していてそれでも接触したのなら、互いのサイドウォール同士が接触するはずで、今回は互いのタイヤの接地面同士ですから、どちらかがスペースを残していなくて接触したことになります。そしてオコンは目一杯イン側に寄せているわけですから、スペースを残さなかった犯人は当然フェルスタッペンとなります。フェルスタッペンは、自らの「だろう運転」で、優勝を失ったのです。勿論、オコンは周回遅れですから、周回を取り戻す際にはノーリスク、ノーバトルで追い抜かなければなりません。レース中に科せられる罰則のうち、失格の次に重い10秒のストップアンドゴーペナルティが科せられたことからもそれが分かります。しかし、インシデントに対する裁定を根拠に相手をいくら非難したところで、目前だった優勝は絶対に返ってきません。したがって、自分は出来るだけのことをして接触を避けながら走行しなければならないのですが、この時のフェルスタッペンにはそれが出来ていませんでした。同年アメリカGPの、ハミルトンとフェルスタッペンの終盤のバトルを見れば、その技術、リスクを見極める力の差は明らかです。ハミルトンはフェルスタッペンとのバトルの際、もし自分が強引に抜きにいけばどんなリスクを伴うか、非常によく理解していました。接触を避けるために常に細心の注意を払っており、レース後のインタビューでフェルスタッペンにスペースを与えすぎてしまったと話していたことからもそれが分かります。もし接触すれば、タイトル争いの終盤で痛すぎるポイントの取りこぼしがあること、つまりタイトルを争っていないフェルスタッペンと、争っている自分が、それぞれ何をどれくらい失うのかということを、よく分かっていました。これがハミルトンとフェルスタッペンの差なのです。
もう1つの例が、2019年メキシコGPです。辛辣な評価になりますが、トップチーム、トップカテゴリーに在籍しているドライバーにあるまじきミスが目立ちました。まず予選での黄旗無視。これは非常に危険な行為です。もしマーシャルがコース上に出ていたらと考えると、3グリッド降格で済んでラッキーだったと考えるべきでしょう。そしてこのほんのささいなミスが決勝で大きく響いたことは、周知の事実です。スタートでは繰り上がりでフロントローを獲得した直線の非常に速いフェラーリに前を塞がれ、ターン1、2では一緒に並んでコーナーに侵入したハミルトンと軽い接触があり、互いにマシンのコントロールを失ってシケインをショートカットしながら通過。これによりフェルスタッペンは、アルボン、ボッタス、ハミルトン、そしてマクラーレンの2台にすら前に行かれて8番手まで後退してしまいます。そしてさらに悪いことに、スタジアムセクションでボッタスを強引に抜いた際に接触によりタイヤがパンクし、最後尾まで後退し万事休す。ハードタイヤに交換した後は、6番手まで追い上げるのが精一杯でした。このレースで所謂3強チームは全車完走していますから、事実上の最後尾フィニッシュです。レッドブルはここ数年メキシコで非常に競争力のあるシャシーを持っていたこと、ホンダPUもその設計上高地でシャシー同様非常に競争力があったことを考えれば、この結果がいかにチームの期待を下回っているか想像するのは容易です。まず、予選中の初歩的なミスが、スタートでの混乱と接触を招きました。黄旗無視によるグリッド降格が無く、ポールポジションからスタート出来ていれば、ターン1までの長いストレートでフェラーリの脅威に晒された可能性は否定できないものの、最初のシケインをトップで通過することは、4番グリッドからスタートして同じことをするよりも遥かに簡単だったでしょう。それどころか、4番グリッドスタートはハミルトンとの接触を招き、8番手という順位を彼に与えます。そして失った順位を取り返そうとボッタスに仕掛けた際には、さらに接触し、パンクしたタイヤで1周してからピットインを余儀なくされるという最悪の事態を招いてしまいます。予選のたった1つのミスが、次々と別のミスを連鎖的に、とりわけ接触を招いているのが分かると思いますし、ボッタスとのインシデントに至っては全く不要な接触だったと思います。レースペースは最速なのはほとんど間違いないのですから、直線まで待ってパワフルなホンダPUを使って安全に抜けば良かったのです。これは後付けの理論ではありません。フェルスタッペンがボッタスを抜いたのが4周目のスタジアムセクションで、残り周回数は67周もありましたから、オープニングラップのツケを払う余裕は十分にありました。しかし「自分と相手がそれぞれ何をどれくらい失うのか」を見誤ったばかりに、そのチャンスすら失ったのです。今のF1は競争が非常に激しいので、ほんの僅かなミスにつけこまれますし、ここまで幾重にもミスが重なれば、勝ちようがありません。ハミルトンが同じ立場であれば、間違いなく直線まで待ってからオーバーテイクを仕掛けたでしょう。
これで、フェルスタッペンが将来的に良いマシンを手に入れた場合にも、タイトル獲得の望みは薄い理由が説明できたと思います。確かに彼の走りは活気があり、見ているものを熱くさせる、一番見ていて面白い走りをするドライバーです。フェルスタッペンの走りに見惚れてファンになる気持ちが凄くよく分かります。一方のハミルトンは、リスクを最小限に抑えた、悪く言えばとにかく目立たない走りをするドライバーです。フェアですが、隙が無いだけにその分派手さも無く、見ていてあまり楽しい走りをするタイプではないでしょう。しかしながら、これはあくまで見ている側の視点です。ドライバーは、熱い走りをするドライバーと呼ばれるためにF1で走っているわけではありません。シーズンが終わった後に、その年のワールドチャンピオンと呼ばれるために走っています。フェルスタッペンがタイトルを取れないのは、メルセデスが圧倒的に速いマシンを持っているからというだけではないのです。彼が正しいドライビングが出来るようにならなければ、近いようで遠いタイトルへの苦難の道のりは続くでしょう。