6月23日に24bit / 48kHzのHQDバージョンで新曲「死ぬまで生きろ! 」をリリースしたソウル・フラワー・ユニオンの勢いが止まりません!! 今度はこれまで制作されたソウル・フラワー・ユニオンのMusic Videoを一斉に配信スタートしちゃいます! 先発していた「死ぬまで生きろ ! 」と「アクア・ヴィテ」に9タイトルが加わって、全11タイトルのラインナップでお届けします。カラフルに彩られたソウル・フラワー・ユニオンの世界を映像で体感すると、その歌が体に染み渡り、その熱で血液が逆流する。You-Tube等では30秒しか見れない彼らの渾身の作品(プロモーション・ビデオではない)を、フル尺で堪能してください。そして、ソウル・フラワー・ユニオンの全Music Videoをコンプリートして、あなたもソウル・フラワー・フリークに!
SOUL FLOWER UNION MUSIC VIDEO COLLECTION!
【asfファイルとmp4ファイルについて】
・ Windows標準のWindows Media Playerをご使用の方 → asfファイル(WMV8)
・ mac標準のQuickTime Playerをご使用の方 → mp4ファイル
※Windows環境で、mp4を再生出来る環境の方はmp4をおすすめします。
"現場"での出会いを唄に刻む
今回リリースされる11作品のMV映像を通して見ていると、見ているのではなく見られている様な感覚になる。中川敬の視線がいくらまっすぐとは言え、当たり前だがずっとカメラを見ている訳ではない。メンバーが映像から消えるシーンも多々ある。にも関わらず、目を逸らせないし逸らされない、戦っている様な語り合っている様な不思議な気分になる。おそらくメンバーではなく、作品と目が合っている状態なのだろう。そしてその強い視線の先は、必ずしも作品の受け取り手である私達だけではない。
「“社会的な現場”に入り込むバンドではあるし、“現場”での出会いを唄に刻もうともする。」そうインタビューで語った中川敬の言葉の通り、歌い続けて25年、今まで数多くの不遇な地に直接乗り込み、現場にいる人の話を聞き憂いと怒りを共有し、音楽を通して多くの人へ発信してきた。そして、彼らの信念に沿った活動は必然的に作品に反映される。それは今回配信される作品群の中にも多く見受けられる。
2003年に発表された『シャローム・サラーム』には、2002年に行われたフランス・ツアーや東ティモール共和国の独立式典の出演時に感じたものが反映されており、「非戦」の立場を強く表明した作品になっている。その一曲目を飾る「うたは自由をめざす!」は、戦場、ゲットー、簡易宿泊街、どこからでも自由への望みを高らかに歌う事が出来るということを、さらに高らかに歌う戦友の様な曲だ。
また彼らは阪神大震災が起こった95年、実際に被災地に赴き「出前慰問ライヴ」をすべく別稼働ユニット、ソウル・フラワー・モノノケ・ユニットを結成。その惨状とひたむきな被災者の姿を目の当たりにし突き動かされ、その一ヶ月後に「満月の夕」を書き下ろす。今回配信される「満月の夕」のライヴ映像は神戸ではなく、日本最大の簡易宿泊街・釜ヶ崎(旧名称。現大阪市西成区の一部)に野外ステージを設置しての演奏となっており、老若男女様々な人が静かに揺れながら彼らの音楽に耳を寄せている。ゆっくりと静かに流れるメロディは、まるでこれから先に続く広く長い道のようだ。どんなにつらい状況でも、そこで終わらないのだ。
さらに07年、米軍基地建設予定に揺れる沖縄県辺野古にも赴き、現地ビーチで野外フェス「PEACE MUSIC FESTA!」を主宰。その後に発表された「海へゆく」は辺野古の人々との出会いにより影響を受けて生まれた作品なのだろう。しかし、背景に縛られて聴くには勿体ない。このMVや歌詞世界に表されている様に、海を「決意を固める為の場所」としてとらえ、そこで演奏を始める彼らの姿は、社会的な事象やそれに対する怒りだけではない、もっと多くのものを含み私たちに語りかけている。
そんな中にも、「最前線ララバイ」「寝顔を見せて」のような穏やかで優しい曲もある。「寝顔を見せて」に感じる揺るぎなく強い安心感は、きっと父親になった彼の環境から生まれたものだろう。半径5m以内の日常から世界まで、目に映るものを、心がとらえた感情を、音楽に変えて人に伝え更なる影響を広げられるのが中川敬という男。ソウル・フラワー・ユニオンというバンド。このPV群を順を追って見ていけば、彼らの活動の信念や日常の表情が少しずつ見えてくる。(text by 水嶋 美和)
>>「死ぬまで生きろ! 」中川敬インタビューはこちらから
PROFILE
ソウル・フラワー・ユニオン
80年代の日本のパンク・ロック・シーンを語るには欠かせない存在であったメスカリン・ドライヴとニューエスト・モデルが合体する形で、'93年に結成。'95年、阪神淡路大震災を機にアコースティック・チンドン・ユニット“ソウル・フラワー・モノノケ・サミット”としても、被災地での演奏を中心に精力的な活動を開始。'99年には、韓国にて6万人を集めた日本語による初の公演を敢行。トラッド、ソウル、ジャズ、パンク、レゲエ、ラテン、民謡、チンドン、ロックンロールなどなど、世界中のあらゆる音楽を精力的に雑食、それを具現化する祝祭的ライヴは、日本最強のオルタナティヴ・ミクスチャー・ロックンロールと評される、唯一無二の存在として、国内外を問わず高い評価を得ている。
・SOUL FLOWER'S OFFICIAL WEBSITE
LIVE SCHEDULE
「ダンスは機会均等!」ツアー
9月18日(土)@大阪 umeda AKASO
9月19日(日)@京都 磔磔
9月23日(木・祝)@横浜 F.A.D YOKOHAMA
9月25日(土)@東京 duo MUSIC EXCHANGE
ニュー・アルバム発売記念ツアー(タイトル未定)
12月4日(土)@名古屋 CLUB QUATTRO
12月5日(日)@大阪 BIG CAT
12月7日(火)@福岡 DRUM Be-1
12月11日(土)@東京 赤坂BLITZ
イベント
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZO
8月14日(土)@石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
DAISEN MONDO MUSIC FESTIVAL 10
8月22日(土)@鳥取県境港市 夢みなと公園特設ステージ(入場無料)
ガガガSP 野外フェス「長田大行進曲」
9月25・26日(土・日)@神戸 六甲山カンツリーハウス内人工スキー場