【特集】欧州債務危機
もがく欧州、出口見えず
ギリシャの放漫財政に端を発したユーロ圏債務危機の出口が見えない。同国に続き、アイルランド、ポルトガルも欧州連合（ＥＵ）と国際通貨基金（ＩＭＦ）に救済を仰ぎ、今や先進７カ国（Ｇ７）の一角を占めるイタリアまでもが動揺。信用を失い、価格下落にさらされているこれら重債務国の国債を大量に保有する欧州の銀行が傷むことによる「第２のリーマン・ショック」を、市場は戦々恐々としている。
欧州諸国が第２次世界大戦後、営々と進めてきた経済通貨統合の挑戦は、なぜ終わりのない信用危機に見舞われているのか。統合の最大の成果であり、その象徴でもある欧州単一通貨ユーロの未来はあるのか、検証を進めたい。（時事通信社外国経済部 郄岡秀一郎）
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