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中国ウオッチ 解説委員・西村哲也
中国・瀋陽の市場で包子(パオツ)を見る習近平国家主席(中央)=1月23日、中央テレビの映像から(時事)
中国共産党の指導下にある国営テレビが習近平国家主席(党総書記)を嘲笑するかのような不可解なニュース映像を流して、話題になっている。習主席の威信低下説もあるが、実際はどうなのか?(時事通信解説委員 西村哲也)
中国の兵器産業を担う国有大企業の経営者や関連官庁高官が次々と失脚している。国防相らが解任・処分された軍内の反腐敗闘争に連動して、大規模な粛清が行われているとみられる。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国の公式メディアで習近平国家主席(共産党総書記)に対する個人崇拝を弱めるかのような報道が目立つ。不況の深刻化や大粛清による軍の混乱で習主席の威信が低下し、宣伝工作に影響を与え始めたのかと思いきや、その一方で、相変わらず習主席を賛美する論評もあり、公式報道が全体として整合性を欠いている状況だ。(時事通信解説委員 西村…
厳しい「反腐敗闘争」が続く中国軍で、新たに陸海軍や治安部隊の首脳が失脚した可能性が出てきた。同軍では既に、人事を握る政治工作部主任や国防相、ロケット軍司令官、前空軍司令官が処分されており、粛清が全軍に拡大し、泥沼化しているようだ。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国の習近平国家主席は、対中貿易戦争を仕掛けてくるトランプ次期米大統領に対抗する構えを見せている。国内経済は苦境にあるが、習政権は強気の姿勢で中国式の「デカップリング(分断)」戦略を進めていこうとしているようだ。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国軍で習近平国家主席(中央軍事委員会主席)に抜てきされ、軍高官の人事を牛耳ってきた実力者が失脚した。軍内大派閥の中心人物だったこともあり、その粛清の衝撃は2023年秋の国防相解任よりはるかに大きく、10年以上続く習政権で最大の政変となった。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国が対日姿勢を軟化させている。習近平国家主席は石破茂首相との首脳会談で珍しく「関係改善」に言及し、日本産水産物の輸入禁止解除に向けたコンセンサスの着実な実施を確認。中国側はさらに、コロナ禍で停止していた日本人のノービザ渡航受け入れ再開を発表した。米大統領選で対中強硬派として警戒するトランプ前大統領が当選したことか…
地方の財政難が深刻化している中国で、各地の警察、検察などが地元当局の財政補填(ほてん)のため、捜査を口実に他の地方の民営企業を収奪する違法行為が増えている。漁業に例えて「遠洋漁獲」といわれ、被害企業が経営危機に陥るケースもある。習近平政権下のアンチビジネス傾向を象徴する現象で、低迷する中国経済をさらに悪化させる要因に…
中国共産党政権で絶対的「1強」になったといわれてきた習近平国家主席のタカ派路線が動揺している。習主席は譲り合いの故事で有名な旧跡を訪問し、「和諧(調和)」の重要性を強調。実際に習政権はワンマン色が薄まり、政策にも軟化が見られる。極端な経済の落ち込みなど失政が続いたことから、路線修正を強いられたとみられる。…
中国共産党政権で習近平国家主席の人脈に属するとみられてきた高官の左遷や失脚が相次いでいる。国内経済の低迷や超大国・米国との対立などで内外情勢が厳しい中、主流派内でも反腐敗闘争による綱紀粛正を強化しているようだが、内紛が激化している可能性もある。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国軍は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を南太平洋に撃ち込む訓練を行った。遠洋へのICBM発射は44年ぶり。実戦形式で国外の遠隔地に向け発射する訓練は異例で、「核大国」としての存在を誇示する狙いがあるとみられる。(時事通信解説委員 西村哲也)
9月18日に日本人男児の刺殺事件があったのは、中国の改革・開放をけん引してきた深圳経済特区(広東省)の中心部だった。この日は、満州事変(1931年)の発端となった柳条湖事件が起きた「国辱の日」とされ、過去に全国各地で大規模な反日デモが行われたことがある。
香港民主派の大規模デモ「雨傘運動」から9月28日でちょうど10年。英国から中国への返還後も政治的自由が保障されていた香港における民主化運動は結局、中国共産党政権による国家安全維持法(国安法)制定で完全に封じ込められ、一国二制度下の「高度な自治」は事実上廃止された。運動の成功と失敗の経緯を振り返る。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国共産党政権のために重要な役割を果たしていたとされるスパイが米国などで相次いで摘発された。国家安全保障強化を重点政策とする習近平政権下で情報機関である国家安全省が活動を拡大したことから、関係各国が警戒を強めているとみられる。(時事通信解説委員 西村哲也)
孫悟空が活躍する「西遊記」を題材にした中国国産ゲームの大作「黒神話:悟空」を同国当局や公式メディアが珍しく称賛している。習近平政権はこれまで、ゲーム産業に対する規制を重視してきたが、低迷する経済てこ入れのため、抑圧政策を転換したようだ。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国の習近平国家主席(共産党総書記)について「政変で失脚した」「重病で辞めざるを得なくなった」という説が流れていたが、本人が公の場に登場して否定された。この種のうわさは前例があるが、当たったことはない。特に根拠もないのに、なぜ再発するのか-。
中国共産党にとって今年の最重要会議である中央委員会総会では、政策よりも中央委メンバーの人事が注目された。約1年前に外相を更迭された秦剛氏は結局、自ら党中央委員を辞職した形とされ、中央委員解任などの処罰は免れた。一方、国防相を更迭された李尚福氏は政治局(党指導部)による党籍剥奪処分が追認されて完全に粛清され、明暗が分…
中国と北朝鮮の関係に悪化の兆候が出ている。外交路線を巡る食い違いから、金正恩政権が中国よりロシアを頼る姿勢を鮮明にしたことが、習近平政権との摩擦を拡大させている可能性がある。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国共産党政治局は国防相経験者2人の党籍を同時に剥奪するという異例の処分を決めた。軍関係の一連の汚職疑惑で軍指導部の元メンバーが処罰されたのは初めて。軍の制服組トップはそのうちの1人をかつて部下として重用していたことから、政治的に苦しい状況に追い込まれている。(時事通信解説委員 西村哲也)
中国外相を在任わずか7カ月で解任された秦剛氏の愛人問題が再び注目されている。この女性の記者としての活動を支援していたといわれる中国政府香港出先機関の元トップも失脚。さらに、地位がより高い有力者が関与していた可能性も浮上している。(時事通信解説委員 西村哲也)
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