世の中、なにか新しいものを使えるようになる場合、極端に言うと、
・理解すればできるようになるもの
と
・訓練しないとできないもの
にわかれる(というか、この2つが両極端で、このどちらかにかたよっている、あるいは半々という感じ)
たとえば、会社の出張精算書などは、「理解すればできるようになるもの」だ。
一度書き方を教われば、まあ、普通の人は、2度目から、(かりにひな形をみないといけないとしても)書ける、じゃないと、会社は困る。出張精算書を書く訓練など、普通しない
・・・よねえ、たぶん・・・
一方、英語などは、「訓練しないとできないもの」発音とか、実際に使ってみるとかは、訓練がいる。もっと典型的な例はモールス符号で、覚えることはできるんだけど、実際にある程度(1分間60字とか)で打たれると、聞き取れない。でも、訓練すれば、聞き取れる。けど、この例を出しても、モールス符号を知らない人は、???なので、英語の例を出してみた。
で、問題は、コンピューター言語を「はじめて」覚えるときはどっちの要素が強いんだろう。いや、2つ目の言語なら、「理解すればできるようになるもの」でないと、会社がこまる。仕事を取ってくるとき、新しい言語の訓練期間というのは、まずとらない、理由は、そんなものユーザーがお金を払ってくれない、なので、「理解すればできるようになるもの」でないとこまるし、そーいう期間で仕事をして、やっているのだから、ま、そーいうもんなんだろう。
問題は、未経験新入社員にたいして教える場合。じつは、「理解すればできるようになるもの」と「訓練しないとできないもの」では教え方が違う。
・理解すればできるようになるもの
の場合は、理論体系を教えてしまい、使い方のポイント、ひな形などを用意して、集中して教える。このほうが、理論が見えやすい。この場合の参考書としては、たとえばJavaでいうと、高橋麻奈の「はじめてのJava」が向いている。
一方
・訓練しないとできないもの
は、詰め込んで教えても意味がない。というか、集中して長時間かけると逆効果、1日少しずつ、毎日続けて教え、適当なところでまとめ、テストを行う。この場合の参考書としては、問題集的な、たとえば、Javaでいうと、柴田望洋の明解Javaのほうがいい。
教え方や参考書が全く違うのよねー。
うーん、どっちなのかなあ・・・
P.S もちろん、人によって違うという可能性もある。
初めに書いた出張精算書も、訓練したほうがよさそうなやつも、いることはいるので・・・
ちなみに、本当は訓練なのに、理解すればできると思ってしまった場合、わかったつもりができないという結果になります。もし、「はじめてのJava」を読んで理解したけど、プログラムが書けないという場合は、明解Javaで訓練(少しづつといていく、適当なところで復習)したほうがいいかもしれない。