N.Y&Bicycle(読み : ニューヨークと自転車 略して ニューチャリ)が、ダンサブルで耳も心も体も踊る、真夏のドライヴにピッタリなミニ・アルバム『DANCE & BICYCLE』をリリース!! 音楽プロデューサー亀田誠治氏(元東京事変)が主宰/学長を勤める亀田大学のサークル部員に、楽曲のクオリティが認められ選ばれた、2013年大注目の4人組。彼らを知らずにこれからの暑い季節を迎えられない!!
DANCE&BICYCLE TOUR FINAL
2013年9月26日(木)@ 代官山UNIT
OPEN 18:30 / START 19:30
スタンディング ¥3,000(税込・別途ドリンク代必要)
※3歳以上有料
チケット絶賛発売中!!
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N.Y&Bicycle / DANCE & BICYCLE
【価格】
mp3 単曲 250円 / まとめ購入 1,200円
WAV 単曲 250円 / まとめ購入 1,200円
【Track List】
1. room out
2. 夕暮れドライヴ
3. 優しい嘘
4. 緑のパーカー
5. ナイトビート
6. Swing by
INTERVIEW : N.Y&Bicycle
サウンドを聴いた印象はとことんキャッチーなのだが、その一風変わった響きのバンド名さながら、その存在はどこか一癖のあるニューカマー、それが “N.Y&Bicycle" だ。幸田大和の少ししゃがれた歌声。そして16分を小気味よく刻むカッティングとタメの効いたリズムによって形成される彼らの楽曲は、とにかくファンキーでソウルフル。ヴィンテージの機材を揃えながら「60年代のサウンドに現代的な要素を掛け合わせた新しい音楽」を目指しているという彼ら4人は、今回のデビュー・ミニ・アルバム『DANCE&BICYCLE』で、いよいよこれまでの活動の成果を全国へと放つ。Shimokitazawa Indie Fanclub 2013のライヴ終了直後の彼らに、このバンドに掲げる野心を語ってもらった。
インタビュー&文 : 渡辺裕也
60年代と現代をうまく融合させたところが目指すところ
――みなさんはそれぞれ年齢も少しずつ離れているようですが、どのようにしてこの4人は揃ったんですか。
三山義久(E.Gtr) : (幸田以外の)この3人は別でジャズ・バンドをやっていたんです。それが幸田の活動にくっついた感じで。
幸田大和(Vo、A:Gtr) : 僕はそれまでアコースティック・ユニット的な形で歌ってたんですけど、その頃からバンドがやりたくてやりたくてしょうがなくて。で、そのユニットが解散してこのバンドを組んだことで、ようやく自分がやりたいことの方向性と合ってきた感じはします。
――そのアコースティック・ユニットをやっていたころにイメージしていた理想のバンド像って、たとえばどんな感じだったんですか。
幸田 : それこそビートルズとか、60年代のサウンドに寄り添いつつ、新しい要素を加えていきたいって感じです。その60年代と現代をうまく融合させたところが目指すところです。
――ビートルズという名前が挙がりましたけど、他にも幸田さんのソングライティング・スキルを形成するうえで影響を与えたアーティストがいたら教えていただきたいです。
幸田 : いやー、わからないですね。僕、バンドは関係なくて、サウンドでしか音楽を聴いてないので。あとはとにかく60年代のものが好きってだけなんです。
――ではこのメンバーをつないだのも、その60年代の音楽にあるのかな。
飛田興一(Dr) : そこはバンドを組んでから寄り添っていった感じですね。趣味趣向もそれぞれ違うし。まずはお互いのよさを理解するところから始めて、そこから楽器もそれぞれヴィンテージに持ち替えたんです。
――では、そのひとりひとりの趣味趣向からうかがっていきましょう。
三山 : 僕はまさにその60年代のジャズ・ギタリストが好きで、よく小さいお店で演奏していたんですけど、そこに大和くんが入ってきたんです。それでお互いに使っているギターや聴く音楽の趣味も合ったので。
飛田 : 僕はホントに幅広くって感じですね。というのも、一時期は3年間くらいドラムをやめてDJをやっていたので、リスナー気質がすごく強いんです。エレクトロ系やオルタナ。あとはブリティシュなものかな。だから、このバンドのサウンドでも、どこかでUKな部分を見せたいところはあるかもしれないです。それに僕は海外のサウンドしか聴いてこなかったからか、日本人のやるオルタナやUKみたいなのって、どうも聴けなくて。だからこの4人では集まったときの化学反応でもっと新しいものができないかなと思ってるんです。すごく実験的なスタンスというか。あとはやっぱり踊れるサウンドにするっていうのも大事で。
西原浩(E.Bass) : 僕はブラック・ミュージックですね。ベースを始めたころはヘヴィメタルをやってたんですけど。とにかく熱い感じというか、汗がある音楽が好きで。このバンドにはそれプラス、スマイルがあるというか、どことなくファミリー感を大切にしているんじゃないかな。
すごく間口の広いことをやろうとしている
――では、そうしたそれぞれの趣向性を踏まえて、みなさんが “60年代” をひとつのキーワードに選んだ理由をもう少し詳しく教えてもらえますか。
幸田 : サウンド面でいうと、ちょっとこもってるところ。ああいうスモーキーで人間味がある感じの音楽って、やっぱり耳を澄まして聴こうとするじゃないですか? そういう音楽が自分は好きなんです。一方で最新の音楽にはそれとはまた別の要素があるので、その中間くらいにあるものがやれたらなって。
三山 : あの時代はロックにしてもジャズにしても、すべてが揃っているんですよね。僕はバンド・ブームの時期に日本のバンドから聴き始めたんですけど、そこから辿っていくなかで出会うものが、すべてその時代にあったというか。
西原 : それに60年代って、エレキ楽器とかにしても、年代ごとに質が変わっていく時代じゃないですか。それこそフェンダーのジャズ・ベースにしても、年代ごとにピックアップなんかがまったく違う。音楽性にしてもどんどん違うものがイギリスやアメリカから競って登場していたし。そういうムーヴメントの熱さが魅力的なんですよね。
――一方でみなさんは「新しいものを」ということも強調されていますよね。その「新しさ」とはどういうものなのか、言葉にできる範囲でお話してもらえますか。
幸田 : 日本人である自分達にしかできないことをやるってだけだと思います。それしかないですね。それが新しいかどうかを判断するのは自分達自身ではない気がするし。それこそ聴いてくれる人のジャッジですよね。そのうえで自分達がやれることをやるだけです。
飛田 : 曲は彼(幸田)が作っているんですけど、単純に60年代的なものを狙うのも、ヴィンテージを使うのも、まわりのバンドマンがやっていないサウンドにしたいからであって。一方で僕らは過去の偉大なミュージシャンを継承するという感じでもないんです。ただ単純に60年代サウンドをやりたいわけじゃない。2013年に出せる60年代サウンドがやりたい。だから、無からの発想なんです。そのせいでいろんな解釈もされるだろうし、時にはまったく勘違いさせることもあるんですけど。すごく間口の広いことをやろうとしているので、その分ヴィジュアル面でもっとコンセプトをわかりやすく見せていく必要はあるかもしれませんね。
――では、同時代の音楽に関してはどのように見ていますか。あるいは共感できるバンドとかはいる?
飛田 : スペシャル・アザーズさんとか?
幸田 : んー、最近のジャック・ジョンソンさんとかかな。バンド・サウンドでやっている作品。でも、僕はないものねだりなので、なんでもいいとこ取りしたくなっちゃうから。
飛田 : このバンドって曲の作り方も少し変わってて、いわゆる上モノとリズム隊の二手に分かれて作っていくんですよ。だからそのふたつがかたちにしたものを合わせると、すごくミスマッチになるというか、「これとこれは普通くっつけないよね」っていうものになる。僕らは4人ともわがままなので。それぞれがやりたいことを重ねたときに生まれるパッションみたいなものが大事なんですよね。だから、誰かのサウンドをそのまま真似したようなものにはまずならない。
――そうなるとバンド内の衝突も多そうですね。あくまでもこの4人をつなげるのは音楽ありき?
幸田 : そんなことないよね。
飛田 : むしろそうじゃないところにあると思う。僕らもここまで個々でいろんな音楽をやってきたけど、やっぱり最終的に友人としてのつながりが深い人間とやれるのがバンドは一番楽しいんですよね。
幸田 : それぞれが持ち合わせる音楽性はもちろん大切だけど、それ以上にお互いの人間力を音楽にぶつけていくことの方が重要ですね。
飛田 : ただ、それだけだとバラバラすぎるから、楽器をヴィンテージで揃えているところもあって。
西原 : 単純にヴィンテージは音がいいからね。僕達は音に包まれる感じじゃなくて、それぞれの音が立っている状態で演奏したいんです。だから音の良し悪しの基準は通じているんじゃないかな。
むしろ天邪鬼っていうバンド名でいいくらい
――さきほどヴィジュアル面でも統一感を、というお話が少しでましたが、見せかたにはどのようなこだわりが?
飛田 : というか、60年代というコンセプトで重要なのは、どちらかというとヴィジュアル面の方が大きいかもね。大和もずっとそこはぶれてなくて。昔、お父さんがニューヨークでバーをやってたんだよね? その彼のセンスに寄り添ったところも大きいと思う。
西原 : で、そのセンスに合わせて、ステージの立ち位置も横並びにしたんです。
――へえ。幸田さんのお父さんはニューヨークで実際に生活されてたんだ?
幸田 : はい。「ニューヨーカー」というバーで。そのお店をやってたのは僕くらいの歳のころだったのかな。
――じゃあ、その当時のお話をお父さんから聞かされてきた影響もきっと大きいんでしょうね。
幸田 : それはありますね。聴かされてた音楽にしても、ジャズとかマンハッタン・ブルースとか、そういう感じだったし。
西原 : 大和の家にみんなで泊まりに行ったことがあるんですけど、朝起きたらジャズがかかってたよね。すごい家だなって(笑)。
――家庭内にニューヨークのカルチャーが染みついてるんですね。
飛田 : 家具とか家の内装も完全にそんな感じで。
幸田 : でも、長淵剛さんや矢沢永吉さんも大好きなんだけどね(笑)。トイレを開けると矢沢さんのポスターが貼ってあるんですよ。やっぱり音楽に対してのソウルの部分が変わらないというか。
――でも、幸田さんは音楽を始めた時期もそこまで早くなかったそうですね。
幸田 : はい、実はあんまり興味がなかったんです。でも、高校2年くらいのときだったかな。引っ越しのときに荷物から出てきたサザンオールスターズさんのCDを聴いたら、なんかわかんないけど、アコギやろうっていう気になったんです。音楽はそれまでも家でかかってたんですけど、俺はサッカーばっかりやってたから(笑)。
――そのとき聴いたサザンにはどんな発見があったんですか。
幸田 : なんだろ…。たぶん、いつだれが聴いてもいいと言われる音楽なのかなと思って。ある種の普遍性みたいなものを感じたというか。
――そういうバンドになりたいと思った?
幸田 : いや、すごいとはもちろん思ったけど、それと同じようなことをやろうとは思いませんでした。すでにあるものをやろうとは思わなかったです。
――こういう言いかたは失礼かもしれないけど、みなさんは天邪鬼なんですね(笑)。
幸田 : 完全に天邪鬼ですね(笑)。
三山 : むしろ天邪鬼っていうバンド名でいいくらいだよね(笑)。その一言で僕は十分だな。
「君の音楽にはルーツとか、過去から継承された音楽感がない。でもそれがいい」
――そういえば、みなさんは亀田誠治さんとの交流があるそうですね。亀田さんとの付き合いはどのようにしてはじまったんですか。
飛田 : 僕、東京事変さんのすごいファンなんですけど。偶然亀田さんを見かけて、声をかけて。お話をして、『LOVE&BICYCLE』の音源を送ったんです。そしたら、しばらくして、「〈亀田大学〉っていうサークルを立ち上げるんだけど、君たちの曲をウェブで紹介してもいい?」とご連絡をいただいて。で、そのサークルのイヴェントでも僕らがトリを飾らせていただいたんです。亀田さんは僕らのサウンドを聴いて、僕らよりもずっと的確にこのバンドの音について語ってくれたんだよね。
幸田 : 「なるほど」と思ったよね。
飛田 : ぜんぶ当たってた。「つまり、懐かしくて新しいことをやりたいんだよね」って。「このニューヨークと自転車というバンド名にしても、ニューヨークが新しさの象徴で、自転車が懐かしさの象徴だよね」って。あと面白かったのが「君の音楽にはルーツとか、過去から継承された音楽感がない。でもそれがいい」って。
幸田 : もともとこのバンド名は3年くらい前に作った曲のタイトルからきているんです。ちょっとフォーキーでルーツ・ミュージック色のある新しいものを作ろうと思ってできたのがその曲で。そのころから古いものと新しくてハイセンスを混ぜてやろうと心がけ始めてたから。
――60年代にこだわりがあるとなれば、きっとみなさんは録音物へのこだわりも特に強いんじゃないかなと思ったんですが。
幸田 : でも、僕はライヴを意識した上での音源制作をしたいと心がけています。あくまでもライヴ。アレンジに関してはそれぞれあると思うけど。
西原 : でも、たとえばひとつ前に作った『Analog & Bicycle』は、山梨の山奥で、アナログのマイクを使ってぜんぶ一発録りなんですよ。
飛田 : あれは現代の録音物とは全く違って、すごくあたたかい音になったよね。
幸田 : 今回はそこからもうちょっと現代的な音に寄せた感じですね。
西原 : だから『Analog & Bicycle』は質感を大切にして録った作品です。今回はもっと音を重ねたり、また別の試みをしているので。
――では、今回の『Dance & Bicycle』を作ったことで、これからまた新しく試そうとしているアイデアがなにかあれば、教えてもらえますか。
飛田 : 僕ら4人は普段ライヴハウスになかなか足を運ばないような人達に、こういう音楽の良さを伝えたいんですよ。それは今後の目標というか、これから先もずっと求めていくものですね。
幸田 : 僕、とにかく曲をたくさん書くんです。だから、毎日のその気分を乗せながらも、このバンドらしい曲がもっと生まれたらいいなって。僕は他のバンドよりもこのバンドのことを日々研究しているんです(笑)。この4人なら、なにかすごいことができるんじゃないかって気がずっとしているので。
RECOMEND
東京インディーズ・シーンにおいて最もリリースが待たれているバンド。センチメンタルでエモーショナルな、リスナーの涙腺を緩ます、ピアノ・ロック・サウンド。さらにスティールパンやトランペットが加わり、トロピカリズモにも通ずるスティールパン+Dr+Ba+Keyの極上のリゾート・エキゾチック・サウンド。
関西で長く活動を続け、東京を中心にライヴの動員がうなぎ登りの奇妙礼太郎が、2011年9月に代官山UNITで行われた、アルバム『GOLDEN TIME』のリリース・パーティーの模様をライヴ盤としてリリース。自身の弾き語りで表現するソロ・サイドと、ホーン隊を含むトラベルスイング楽団との幸福感溢れるバンド・サイドの2ステージをたっぷりと収録。特別な一夜、聴き逃せないうたが詰まってます!
2012~2013 年に行なったワンマン・ツアーの模様を記録した初のライヴ盤。信頼のおける同郷の音楽仲間たちを引き連れて、6〜8 人編成で演奏し、各地の空気感も一緒にパッキングしたとても貴重な内容となっています。いつかこんなライブをしたいと僕達が描いていた物が形になった、その様子を皆さんにも感じてもらえたら幸いです。 ― Turntable Films 井上陽介
LIVE INFORMATION
リリース・ツアー“ DANCE & BICYCLE " 2013
7月3日(水)@宇都宮 HEAVEN'S ROCK
7月10日(水)@熊谷 HEAVEN'S ROCK
7月21日(日)@渋谷チェルシーホテル
7月26日(金)@さいたま新都心 HEAVEN'S ROCK
7月31日(水)@代官山 LOOP
8月1日(木)@渋谷TAKE OFF 7
8月7日(水)@千葉 LOOK
8月24日(土)@渋谷チェルシーホテル
9月4日(水)@名古屋 K・Dハポン
9月5日(木)@大阪 阿倍野 ROCK TOWN
9月26日(木)@代官山 UNIT(ツアーファイナル)
7月4日(木)@渋谷 O-Crest
7月7日(日)@下北沢 Mona Records
7月20日(土)@Hand Made in Japan Fes 2013
7月22日(月)@OTODAMA SEA STUDIO
PROFILE
N.Y&Bicycle (ニューヨークと自転車)
飛田興一(Drums) / 三山義久(E.Gtr) / 幸田大和(A.Gtr) / 西原浩 (E.Bass)
各々のバンドの解散をきっかけに2010年春に結成された4ピースバンド。
結成当初はヴォーカル / ギター幸田大和のサポートミュージシャンとして関わっていた旧メンバーが、幸田の歌声に魅了され正式にバンドメンバーとして加入。そして、旧メンバーであったベーシストが脱退し、現ベーシストである西原浩が加入、2012年4月現在のメンバーにて再始動。
"ニューヨークと自転車" という一風変わったバンド名は、ニューヨーク = スタイリッシュでクール⇒オシャレの象徴、自転車=温かくて、懐かしい⇒庶民の象徴、そんなスタイリッシュで温かい音楽を奏でるバンド、という意味合いを込めて "ニューヨークと自転車" というバンド名になった。
ドラムス飛田興一とベース西原浩が波のように押し寄せるグルーヴを創り出し、三山がどことなく懐かしく、海を連想させるリードギターを奏で、絹のように耳心地に良く、透明感のあるヴォーカル幸田のかき鳴らすアコースティックギターと歌声が全体を包みこむ。それぞれが磁石のように必然と吸引しあいながら、相乗効果が生み出されたそのバンド・サウンドは、今の音楽シーンでは聞く事のできない、全く新しいニュー・ジャンルとも言える楽曲スタイルとなっている。
現在までにリリースした音源は全てが完売、インディーズ・バンドながらも1500枚以上の盤を売り上げた。2012年にはその楽曲のクオリティが認められ、音楽プロデューサー亀田誠治氏主宰、学長を勤める亀田大学のサークル部員としても選ばれる。自主制作最新アルバム『Analog&Bicycle』レコ発ファイナル・ワンマン・ライヴはチケット販売開始から即完。250人ものオーディエンスをたちまち踊らせたそのライヴ・パフォーマンスは、ミュージシャン同士の間では常に話題となっており、若手バンドの中でも要注目だ。