僕たちの音楽を聴いて最高の気持ちになってほしい──Jurassic Boysが目指すロックンロール

昨年9月にセルフタイトルのファースト・アルバムをリリースした、Jurassic Boys。バンド・プロフィールにもあるようにパンクでもなくギター・ポップでもない。懐かしいという感情を惹き起こしながら、そこには紛れもない彼ら自身が存在する。音楽に限らず素敵なものと出会ったときの胸の中をかきまわされる、あの感じ。加えて実際にJurassic Boysのライヴを観て印象に残るのは、3人それぞれの佇まいの絶妙なバランスの良さだ。彼らはいったいどこからきて、どのような想いであのファースト・アルバムをつくり、そしてどこを目指しているのか。自身初の東名阪ツアーの狭間に、メンバー3人からはじめてじっくりと話を聞いた。
ファースト・アルバム『Jurassic Boys』
INTERVIEW : Jurassic Boys

ロックンロールを「新しい音楽」として鳴らすのは難しい。バンド音楽のあり方が問い直されている2020年においてはなおさらだ。人生の当事者としてリアルな感情を届けること。孤独や虚無感を噛みしめながら、ささやかな希望をもたらすこと。ノスタルジーに媚びへつらうことなく、だけど過去の音楽に対する憧れとリスペクトを忘れずに、ありったけのサウンドを奏でること。このご時世に、そんな信用できるバンドを探しているならJurassic Boysを聴くしかない。
2016年に大学のサークルで出会ったRyusho (Vo, Gt)、Dai (Ba)、Yutaka (Dr, MONO NO AWAREのメンバーでもある)は、パンクともギター・ポップとも違う独自のスタイルで頭角を表してきた。昨年秋、KiliKiliVillaから発表されたセルフタイトルのデビュー・アルバムでも大きく注目され、最近ではASIAN KUNG-FU GENERATIONが自身のツアー〈Tour 2020 酔杯2 〜The Song of Apple ~〉のサポートアクトに、レーベルメイトのNOT WONKなど共に起用されている。それこそ後藤正文もそうであるように、ロックを愛する人々の心を震わす何かが彼らの音楽にはある。
黒光りした犬ジャケットからも渋さや骨太さが伝わってくる『Jurassic Boys』で、幕開けを飾るのは “Rock’n Roll Life” という曲だ。Ryushoの歌が「君みたいになれやしないのさ」と告げたあと、「でかい音でやろうぜ」とアクセルを踏み込むと、狂おしいほどエモーショナルなアンサンブルが響き渡る。迷いや失望をそのまま抱え込みながら、力強くかき鳴らされるサウンドは衝撃的だが、この3人組がザ・リプレイスメンツを敬愛していると聞いて妙に納得した。「今はただ理由なき反抗を繰り返しているだけ/俺は何をするべきなのか教えてくれないか?」と歌った彼らの名曲 “I'll Be You” みたいな強さとほろ苦さがJurassic Boysの音楽にもある。そんなふうに思ったので、まずはあの最高すぎるオープニング・ナンバーについて、どうしても3人に話が聞きたかった。
インタヴュー&文 : 小熊俊哉
写真 : 藤咲千明
本質的な意味でのロックンロールが3人とも根幹にある
──昨年9月にアルバムが出たとき、「これはカッコイイ」と思わずにいられなかったんですよね。なんと言っても、1曲目の “Rock’n’Roll Life”。タイトルからして最高だなと。この曲ではどんなことを歌おうと思ったんですか?
Ryusho : “Rock’n’Roll Life” は「自制と継続」についての曲です。日常のなかで、維持し続ける気持ちを歌っています。
──そのテーマはどこから出てきたんですか?
Ryusho : 歌詞を書くときはそこまで前もってテーマを決めてるわけではないけど、この曲はあとから聴いたときに「自制と継続」がキーになっていると気づいたんですよね。エモく感情的なものではなく、クールにキープし続ける、そのマインドを維持していくみたいな。それが大切だと言いたかったというか、そういうことを自分に向けて書いた気がします。
Dai : 結局、“Rock’n’Roll Life” をキープするのがいちばん大変で。僕の人生はロックンロール・ライフでは全然ないけど、バンドをやっているときはカッコよくありたいし、大変そうに見せず飄々とキープしている感じがJurassic BoysやRyusho君にはあって。彼が歌うからそこに説得力が出るんですよね。しかも、これがアルバムの1曲目なのもいい。初っ端から “Rock’n’Roll Life” とか言ってたら笑われる可能性もあると思う。でも真顔でやっている方がカッコイイですよ。
──3人の共通認識として、ロックンロールをやろうというのは最初からあったんですか?
Ryusho : 最初は1990年代のオルタナみたいなものをやろうと思っていたんですけど、つまらないなと思って。別に音楽だけじゃなくて、生活レベルでもロックンロールみたいなことはあるよなって。俺はそれを音楽で表現しているけど、行動や人となりなども含めて、「ロック」を表現する方法は無限にある。そこにはどんな方法でもたどり着けると思うので。
Dai : 1960年代とかの形式的な話ではない、本質的な意味でのロックンロールが3人とも根幹にあって。そこを突き詰めた結果がロックになっていればいいなと。
Yutaka : もともとふたりは別のバンドをやっていて。それが一度終わったあとに、僕とDaiさんがバンドに入って形になっていくなかで、RyushoさんとDaiさんは趣味が近いし共有しているものも多かった。だから、自然とこういう音楽をやるようになったんだと思います。
Dai : 青春時代は一緒だったもんね。

──3人は大学のサークルで出会ったそうですね。
Yutaka : そうです。僕が1年生のときの4年生にRyushoさん、3年生にDaiさんがいて。僕は最初の方、ジャズ研にいたから、半年くらい経ってからそのサークルに入りました。だから、最初にRyushoさんのステージを観たのは(サークルの)卒業ライヴだったんです。そのときはT・レックスをやってましたよね。
Ryusho : やってたね~。
Yutaka : Daiさんは卒業ライヴのときに僕を誘ってくれて、そのときはザ・クラッシュをやりました。

──それは一緒にバンドやりますね(笑)。ロックのサークルだったんですか?
Dai : いや、「作詞作曲研究会」でした(笑)。
Ryusho : みんなアジカンとかもやってたよね。
Yutaka : いわゆる(邦楽ロックの)王道な人たちと、このふたりみたいにコアな人がいて。当時はガレージ・ロックが流行ってたんですよね?
Dai : そうそう、リバイバルの世代なので。僕が高校生のときにザ・ストロークスのサード(『First Impressions of Earth』)とか、アークティック・モンキーズのセカンド(『Favourite Worst Nightmare』)がリリースされたくらいで。
──懐かしい、2007~2008年頃の話ですね。
Dai : みんなスウィングトップ着てたよね。
Ryusho : それは知らないけど(笑)。ザ・フラテリスとかジェットとか、流行ってる音楽としてそういうバンドがいたから聴いてましたね。

「俺らはライナーノーツ世代だから」
──話を聞きながら、3人の意思疎通がずいぶん取れてる印象を受けるんですが。
Yutaka : RyushoさんとDaiさんは共通言語が多いですね。何かフレーズを弾いたときに「あれね!」みたいになることが多くて。僕はそれをメモして、あとでSpotifyで聴いて「あ、こういう感じか」っていう感じで吸収している。僕なんかと比べると、ふたりはすごく詳しい。
──Yutakaさんのツイッターを見ていると、かなり詳しそうな感じがしますけどね。ロック以外にも広く精通しているイメージ。
Yutaka : いや、全然なんですよ。ふたりと吸収力が違うというか、むしろコンプレックスくらいに思っていて。いろいろ聴くけど、背景とか歴史、シーンの流れみたいなものが入ってこないんですよね。ただ曲が好き、みたいになりがち。
Ryusho : それはインターネット世代だからだよ!
Dai : 俺らはライナーノーツ世代だから。輸入盤を買うのを我慢して、ちょっと高いなって思いながら国内盤を買って、ライナーノーツを読んできたんだよ。
──名言出ましたね(笑)。
Dai : ライナーノーツの情報量はすごいから。
Ryusho : 大したことないのもあるけど(笑)。
Dai : そう。だから帯を見て、「このライターさんだったら買おう」みたいなね。
──誰だったら買うんです?
Ryusho : 中川五郎さんだったら当たり。ジャケットが白黒で、中川五郎さんのライナーノーツだと大体いい作品(笑)。
Dai : そうだね。中川さんは(歌詞の)訳もおもしろいし好き。
──わかります。みなさんの音楽的ルーツについても教えてください。
Yutaka : 僕はもともとドラムを習っていて、昔はその先生がドラムを教えてくれた曲をずっと聴いていました。ルーツ・ミュージックとかが多かったけど、ロックで好きだったのはポリスとフランツ・フェルディナンド。ザ・ストロークスとかアークティックモンキーズは最初ほとんど知らなかったけど、MONO NO AWAREのメンバーもそういう音楽が好きだから、あとから吸収していく感じでしたね。もともとはレゲエとかが好きで、ひとつのジャンルを掘り下げるというより、広く浅くみたいな感じです。

──Daiさんは今日、ポール・サイモンのツアーTシャツを着ていますが、自分の芯にある音楽って何ですか?
Dai : いちばん根幹にあるものでいったらエルヴィス・プレスリーかな。おばあちゃんがエルヴィスが好きで。エルヴィスは飛行機嫌いだったからハワイまでしか来れなくて、当時は固定相場制で1ドル360円だった頃で、おばあちゃんは10万円の旅費を払ってでも観に行きたかったんだけど、結局行けなかった。その貯めたお金でエルヴィスのレコードを買っていたんです。で、俺が寝るときにいつもそのレコードをかけてくれて。
──いい話!
Dai : この間ツイートしたら「2いいね」しかつかなかったです(笑)。あとはエルヴィスを通じて、職業作曲家というものの存在、バリー・マンとかリバー&ストラーとかを知ったのも大きかった。そのあとはフォークが好きになって、ポール・サイモンも好きだったからブリル・ビルディングとかグリニッジ・ヴィレッジ界隈の音楽を聴いていって。
Yutaka : Daiさんは大瀧詠一がすごい好きなんだと思ってた。
Dai : 大瀧さんもすごい好き。それも大瀧さんがエルヴィスを好きだから、結局繋がるんだよ。だから(趣味が)ちょっとポップなんですよ。Jurassic Boysのポップ担当みたいな感じです。
Yutaka : じゃあ、僕は何の担当なんでしょうね。事務担当(笑)?
Dai : いや、Yutakaは芯があるよ。ハードコアというか。俺らにはないものがポッと出てくるし、Jurassic Boysの幅を広げる役と調整する役を同時にやっている感じ。編集者兼外交官だ。

──Ryushoさんはどうでしょう。
Ryusho : いろいろ聴いてきたので、ルーツがどこにあるのかわからないですけど、お父さんの車で聴いていた音楽は(自分のなかに)残ってると思いますね。山下達郎とドナルド・フェイゲンみたいな、AORの感じ。そこから兄の影響だったり、逆に反動で違うところを自分で探っていったりして、いまは1980年代後期のリヴァーブの効いたすっぱい感じが好きですね。
──その「すっぱい感じ」は、Jurassic Boysの音楽にかなり反映されてますよね。
Ryusho : たしかにそうだ。
Dai : Jurassic Boysをやるうえでは、ザ・リプレイスメンツが大きいよね。『DON'T TELL A SOUL』みたいな感じをやろうとなって、このバンドをはじめた気がします。
──ザ・リプレイスメンツのどこが好き?
Ryusho : なんというか…… 「俺の音楽だ!」って感じがしますね。悲しいというか、負けを知っている。まるで自分のことが歌われているような感覚があって。そういう人は他にいないですね。ポール・ウェスターバーグ(ザ・リプレイスメンツの中心人物)って、いつも本気でやってるんだけど、照れてふざけて台無しにしちゃう。あの感じがいいですね。
Dai : あと、Ryushoくんはスザンヌ・ヴェガを(携帯の)待ち受けにしてるよね。
Ryusho : 好きなんですよ。1980年代のあの音で、すごくリリカルで、見た目もカッコイイ。
──自分たちの世代よりもだいぶ前の音楽だからこそ、憧れが増している部分もあるんですかね。
Ryusho : それはあると思います、鉄則として。

──あと、佐野元春さんが引き合いに出されるのもよくわかる気がして。
Ryusho : 周りに言われて、あとから好きになりましたね。
Dai : やっぱりいいんですよ。最近の『佐野元春 & ザ・コヨーテ・グランド・ロッケストラ』ってアルバムもすごくいいし。自分の声の使い方を知っているというか、あのラッパーとも通じる感じは、Ryushoくんも好きなんだろうなって思う。
──後藤正文さんも佐野元春さんからの影響を語っていますよね。だから、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの5月のツアーでJurassic Boysが対バンすると聞いて「なるほど」と思ったんですけど、自分たちとしてはどうですか?
Yutaka : びっくりしましたよ! ツアーを担当しているイベンターの方からメールが来て。
Ryusho : 「やばいの来たな」ってね。
Dai : それでお客さんから「Jurassic Boysすごいね」って言われたけど、本当にすごいのはゴッチさんですよね。
Yutaka : 〈KiliKiliVilla〉からリリースしていること以外、何も知らないという話だったので。
──それで声をかけるのは本当の音楽好きって感じがしますね。
Yutaka : そうですよね。僕は以前、MONO NO AWAREで共演していて、少しだけお話させていただきましたけど、そのときのドラムがJurassic Boysでも叩いていることもたぶん知らないと思う。
理想のファースト・アルバムを作りたかった
──昨年のアルバムについても、改めて話を聞かせてください。
Ryusho : “Rock’n’Roll Life” と “She’s My Baby” はアルバムの雰囲気を考えて作りました。1曲目にはロックンロールな曲、後ろのほうにダルい曲を入れたいなと思って。あとはとにかく、「いまの感じを残すしかないな」って。
──本当にファースト・アルバムらしい内容ですよね。
Dai : そんなにコンセプチュアルな作品ではないですね。
Yutaka : 逆に僕から質問で。「理想のファースト・アルバムはこういうものだ」ってこだわりをよく話していたじゃないですか。そこに対する満足度ってどれくらいですか?
Dai : 俺はちょっとね、こだわりすぎてガキだったなと思ってる(笑)。一生残っちゃうから、リリースするのが怖かったんだよ。Ryushoくんがどう思っていたかはわからないけど、俺が思い描いていたのは、まず10曲以上。最近は8~9曲くらいのアルバムが多いじゃないですか。でも俺が聴いていたアルバムって10~12曲くらいで、全部で30分ちょいって感じだったから、制作中はそういうアルバムをめざしてましたね。

Ryusho : だからまぁ、意気込みすぎていたよね(笑)。ザ・リバティーンズとかザ・ストロークスのファースト・アルバムってすごいじゃん。あんなふうに、伝説にならないといけないみたいな(笑)。
Yutaka : でも、リリースしてから周りの反応は結構よかったですけどね。
Ryusho : 「理想のファースト・アルバム」をずっと作り続けるのもいいのかも(笑)。
──特に気に入っている曲は?
Yutaka : “Soul Train” がすごい好き。これも含めて、昔からライヴでやってきた曲はどれも好きかな。途中からDaiさんが曲を書いたりして、バンドの総決算って感じもするし。
Ryusho : Daiがギターを弾いたりもしているんすよ。そういう録音ならではの楽しさもあった。
Dai : 俺の音がバレるの恥ずかしいんだよね(笑)。もともと作曲家とかプロデューサーも好きだったから、バンド内でそういう感じになっていけたらと思っていて。それで、“Soul Train” とかで歌詞や曲のアイデアを出したり。俺は “Rock’n’Roll Life” がいちばん好きかな。
Ryusho : 俺も!
Dai : ああいう曲は世の中にないもんね。
Ryusho : あれは本当に作るの大変だったんだよ。しがみついて頑張って。音を合わせてもぜんぜんできなくて。
Yutaka : 「大丈夫かな?」みたいな雰囲気はあったよね。
Dai : あれを作ってから、「3分の曲」みたいな俺のこだわりに縛られなくなった。マナーとかルールを気にせず、そのまま作れるようになりましたね。
──少なくとも日本には、“Rock’n’Roll Life” みたいな曲はずっとなかった気がします。
Dai : なんか物足りない感じもするし、でも完成されている気もして。ちょいダサいかもしれないけど、絶妙のバランス感がいいですよね。

──あとはみんな、Ryushoさんの声にビックリしたと思うんですよ。低い声をいい感じに聴かせるシンガーが久しぶりに現れたなって。いまのスタイルには自然とたどり着いた感じ?
Ryusho : そうっすね。
Dai : 18歳のデモのときから歌い方は変わってないですよ(笑)。マジすげぇって思いました。
Ryusho : 高くて綺麗な声にも憧れたときもあったんですけど、もともと声が低いので。
Dai : ガレージロック・リバイバルの影響で、Veni Vidi Viciousも大好きなんですけど、あそこが日本語で歌う分岐点だと思っていて。あんなふうに、俺らも英語ノリっぽい歌い方をかっこよくやったやつが優勝みたいな時期もあったけど、最近は前よりも日本語をしっかり聞き取れるし、素直になってきているのかなと思います。
「俺らが最高の気分でやっている」っていうのが伝わればいい
──最後にツアーの話を。2月に終わった名古屋・大阪公演では、CAR10、No Buses、NITRODAYという頷ける顔ぶれと対バンしてきたわけですが、彼らと一緒に廻るのはどうでしたか?
Ryusho : やりやすい。あと単純に好きなんで。
Yutaka : そのときも、No Busesの近藤くんが「Jurassic Boys好きなんです」と言ってくれて。
Dai : あの対バンはすごいよかった。みんな本質的にロックンロールしているバンドだし。

──3月の下北沢SHELTERでのライヴは、uri gagarnとThe Wisery Brothersと対バン。これまた絶妙ですね。
Ryusho : そうですね。今回は3ピースでまとめようという話になって。
Yutaka : 女性の3ピースがいいとなって、まずはThe Wisery Brothersを誘って。
──uri gagarnは?
Ryusho : たまたま友達のバンドを観に行ったらライヴをやっていて、かなり度肝を抜かれたんですよ。「すごい……!」となって。
Dai : 好きなものに対するピュアさがすごくある感じがする。
──ツアーをまわって、自分たちの調子はいかがですか?
Yutaka : 最近はいいライヴができてると思いますけどね。
Ryusho : もともとこのバンドは、スタジオで音を出すだけで楽しくて。ライヴは…… 単純に呼吸が合うようになってきたかな。「あ~ひどかったな」っていうのはあんまりないし、いい感じです。
Dai : その要因はどんなことなんだろうね。
Ryusho : 単純に過ごしてきた時間が増えて、場数を踏んで、慣れてきたからじゃない? 特に名古屋では、僕自身もいいライヴをできたと思うんですけど、それもやっていくうちに感覚をつかめてきましたし。
──東京公演も楽しみです。最後に、これからどんなバンドになっていきたいですか?
Ryusho : とにかく、かっこいいバンドになりたいです!
Dai : ライヴを観た人や音源を聴いた人に「俺らが最高の気分でやっている」っていうのが伝わればいいかな。いろいろ言うことも大切だし、かっこいいんだけど、僕のなかではフィーリングの部分で「Jurassic Boysの音楽を聴いてたら最高の気持ちになってきた」と思ってもらえたらいいですね。
Ryusho : そうっすね。いいバンドになって、自分のやりたいことをちょっとずつやって、曲に残して。観ている人には、Daiちゃんが言ったことを思ってほしいかな。明るくイケてるマインドで。
Dai : 僕はすごい卑屈でナードなんですよ。だから前のバンドでは自分の嫌だったことを吐き出していたんです。でも、Ryushoくんに何かのタイミングで「音楽ってそういうものじゃなくない?」ってふと言われて。そこでハッとしたんです。だから、常にイケてるフィーリングをデリバリーしていきたいですね。
Ryusho : もっとそのマインドが強くなればいいなって思います。たぶん、いいバンドってそういう力があると思うので。手に “The Clash” って書くと気合が入るみたいな。

編集 : 鈴木雄希、高田敏弘
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PROFILE
Jurassic Boys
Ryusho (Vo, Gt), Dai (Ba), Yutaka (Dr)

様々なシーンが交錯する東京のライヴ・シーン、その中でパンクでもなくギター・ポップでもない孤高のスタイルで徐々に知名度を上げてきたJurassic Boysは2016年に大学のサークルで出会った3人で活動を開始。2018年12月に発売となった7インチ「Christmas Cherry Coke / Way」で本格的にデビュー、高い演奏力と巧みな情景描写を織り交ぜた歌詞の世界は2001年9月11日以降に失われてしまったアメリカの風景を思い起こさせる。
公式HP : https://jurassics.wixsite.com/jurassicboys
Twitter : https://twitter.com/jurassicboys
◇
東名阪ツアー『ROOTS NEW ROUTE TOUR』
2020年3月21日(土)
会場 : 下北沢SHELTER
開場/開演 : 18:30/19:00
出演 : Jurassic Boys, The Wisery Brothers, uri gagarn, <DJ> nehan(X-farm)
チケット : https://w.pia.jp/t/jurassicboys
お問い合わせ : SHELTER
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