OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.285 熱帯夜の百鬼夜行
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
熱帯夜の百鬼夜行
月も半ば、お盆の時期ですね。この時期といえば妖怪や幽霊が出てくる怪談 (ゾンビや吸血鬼といった西洋の怪物も好きですが、こちらはハロウィンのイメージですね)! 幼少期から妖怪図鑑を愛読、大人になってからもホラーが大好きな私にとっては最高の季節です。さまざまな雑誌やテレビ番組などでも特集が組まれ、毎日楽しませてもらっています。
さて、この季節に怪談が語られるこの風潮は、一体どのように生まれたのでしょうか。怖い話でぞっとすることによって涼しくなるため、というのは俗説だそうで、実際は民俗芸能の「盆狂言」が由来だとされています。死者の霊魂が現世に帰ってくる行事のお盆において、浮かばれない死霊の苦しみと成仏を表現して鎮魂させる芸能です。その「盆狂言」を歌舞伎が引き継ぎ、夏に「涼み芝居」として幽霊などが出てくる恐ろしい演目を披露したのが、現代まで「怪談の季節」として続いているよう。(参考にさせていただいた國學院大學メディア「なぜ日本では、夏に怪談話をするのですか?」)
今回はそんな風習に倣って、少しおどろおどろしい曲を集めてみました。プレイリストに並べてみると、さながら百鬼夜行のようでとてもわくわくします。まだまだ続く熱帯夜……みなさんもぜひ、怪談とこのプレイリストで涼んでいってくださいね。