これまで4週に渡ってお送りしてきた天狗たちへのインタヴューも、今回でついに最終回! ラストを飾るのは、メンバーから絶対的な信頼を得ているthis is not a businessのリーダーにしてフロントマン、加藤小判(カトウコバン)だ。これまで4週の間、インタヴューに答えてくれたメンバーたちも、Zepp Tokyoや渋谷AXクラスでのライヴ・バンドへと成り上がった後の転落や、ニート生活、さらにはメジャー・レコード会社との決別など、かなりディープなエピソードを語ってくれた。そして加藤小判も、例に漏れずにすさまじいエピソードが出てくる出てくる。
そんな挫折を経験してきたからこそ、いまの彼らの言葉には重みと確信がこもっている。バンドをやれるよろこびと、自分たちの音楽を聴いてくれるお客さんという尊い存在への感謝の気持ちにあふれているのだ。彼らの1stアルバム『10 goods』が、ついに8月21日(水)にリリースされる。このアルバムのなかには、余計な言葉なんかなくても充分に心をえぐれるくらいの、ラウドでエモーショナルな10曲がつまっている。しかし、彼らのことを知ったうえでこのアルバムを聴けば、さらなる深みに到達することができるはずだ。
そして今回は、アルバムの曲たちをリリースに先駆けて、なんと全曲フル視聴開始! これまでも次々とネット上に新曲を公開してきた彼ら。アルバムまで全曲無料で聴かせてしまうとは、このバンドに賭ける意気込みの強さを感じざるを得ない。彼らは間違いなく本気だ。天狗たちの逆襲は、もうすでにはじまっている。
8月21日(水)リリース、1stアルバム『10good』OTOTOY先行フル視聴!
※フル視聴期間は終了いたしました。
「10 goods」発売記念レコ発ワンマン「天狗の納めドキ」!
this is not a business「10 goods」発売記念レコ発ワンマン「天狗の納めドキ」
2013年8月24日(土)@中野heavy sick ZERO
OPEN 15:00 / START 16:00
チケット料金
前売 2500円 / 当日 3000円(各ドリンク別)
学生 1500円(当日受付にて学生証提示でキャッシュバック)
チケット発売日 : 7月27日10:00〜
ローソンチケット&メール予約
※ローソンチケットで購入の場合は、ワンマン・ライヴ特製ステッカーを当日お渡しします。
メール予約は以下アドレスに
thisisnotabusinesslive@gmail.com
件名に「天狗ワンマン予約」と入力、本文に「お名前、人数、緊急連絡先」を明記の上、送信。
※ローソンチケット購入者が優先入場となります。
※ローソンチケットにて予定枚数終了した場合はメール予約された方でもご入場いただけませんのでご注意ください。
INTERVIEW : 加藤小判(カトウコバン)(Vo)
インタビュー&文 : 前田将博
写真 : 外林健太
メンバーのインタヴューはこちらから
>>第1回 陣下須(ジンシモズ)(Ba)<<
>>第2回 木須利茶(キスリチャ)(Gu)<<
>>第3回 序鬼間(ジョオニマ)(Prog)<<
>>第4回 否戸田雲仙(ピトタウンゼン)(Gu)<<
ステージに出た瞬間、お客さんがふたりだったgood…。
――これまで4人の天狗にインタヴューしてきましたが、天狗の仮面の表情もひとりひとり違いますよね。加藤さんが1番哀愁が漂っている気がします。
加藤小判(Vo)(以下、加藤) : たぶん、前のバンドでのトラウマが影響してるgood…。
――加藤さんがやってたバンドは、どんなバンドだったんですか?
加藤 : 結構激しめの3ピース・ロック・バンドをやってたgood!! 盛り上がるような曲をいっぱいやってたつもりだったgood!! だから、いつかは盛り上がると思って続けてたけど、ずっと盛り上がらないままだったgood。
加藤 : 人気の波もあったんですけど、すごい低い波だったgood。とても盛り上がってるとは言えないgood。7年やってたけど、ずっとアマチュア・レベルだったgood…。
――7年続けたものを、なぜ辞めようと思ったんですか?
加藤 : きっかけはワンマン・ライヴだったgood。7年でラッキー7だと思ったgood。ここまできたら、みんなにお祝いしてもらいたいなと思って、ワンマン・ライヴをやったgood!!
――それは、初ワンマンだったんですか?
加藤 : 3回目だgood!! それまでもあまり盛り上がらなかったけど、3度目の正直で今度こそいけると思ってやったgood!! 7周年だし、盛大にやろうと思って身内もいっぱい呼んだgood。でも、誰も来てくれなくて、客席にはお世話になってるイベンターさんがふたりしかいなかったgood…。
――あれ、お客さんはどうしたんですか?
加藤 : お客さんの取り置きリストには、3桁名前が書いてあったgood!! だからこそ、いけるなって思ってたgood!! 身内のバンドマンもみんな行くよって言ってくれてたgood!! でも、それが誰も来なかったgood…。だから、もう無理だなって思ったgood。
――ステージに上がってお客さんがふたりしかいなかったら、かなりショックですよね。
加藤 : 僕は取り置きリストを信じてたgood!! だから、いっぱい入ってると思って、余裕で控え室で待ってたgood!! でも、そろそろスタートかなって思ったころに、「10分押しです」って言われたgood。それで、ちょっとおかしいなって思ったgood。で、ステージに出た瞬間、お客さんがふたりだったgood…。
――それでもライヴはやったんですよね?
加藤 : 1時間半がっつりやったgood!! やっぱり7周年なので、集大成を見せたかったgood!! だから、今日はこのふたりのためにやろうと思ったgood。でも、2曲目くらいで心が折れたgood。
――でも、なんとか本編をやりきったと。
加藤 : アンコールもやったgood。ここでは、さらに心が折れたgood。
――アンコールが起こったんですね。ということは、内容的には良かったってことじゃないですか?
加藤 : 起こしていただいた感じだったgood。気をつかってくださったgood。照明さんとかもやってくれてたgood…。
――それで、ライヴが終わって、これはもうやっていけないと思ったと。
加藤 : そうgood。ライヴが終わったあとに打ち上げをやったんですけど、それが反省会に変わり、反省会が喧嘩に変わったgood…。で、その日に解散したgood。
――正直、いままで4人に訊いてきたなかでも、1番ヘヴィなエピソードですね…。こうなる前に辞めるタイミングもあったと思うんですけど、それでもずっと続けてきたんですよね。
加藤 : 俺はいけてると思ったgood。でも、いけてなかったgood。いつかは盛り上がると思ってたんですけど、結局いつかいつかって思いながら、ダラダラと7年経ってしまったgood…。
信じていて良かったなって思ってくれるような活動をしていきたいgood!!
――それでも、音楽をやることは諦めなかった。
加藤 : バンドを7年やってたころと一緒の思いで、いつか自分の音楽でみんなが盛り上がってくれるはずだって思ったら、諦められなかったgood。バンドを辞めたあとも、ずっと音楽への思いは抱いてたgood。
――それで、もう一度立て直そうと思ってはじめたバンドがthis is not a businessだと。
加藤 : そうgood!!
――バンドを結成して最初にYouTubeにあげた「WITH A MISSION」のPVが話題になって、すでに25万再生を超えていますよね。今度こそいけるんじゃないかっていう感触はありましたか?
加藤 : 信じていて良かったなって思ったgood!!
――その後も繰り返しPVをアップしていくなかで、最初のころよりはだいぶ反応も落ち着いてきた印象があります。
加藤 : やばいgood!! また盛り上げないとgood!!
――でも、曲についてるコメントを読むと、曲ごとに着実に進化してるっていう意見が多いんですよ。だから、見てる人はちゃんと見てるのかなって思いました。
加藤 : うれしいgood!! やっぱり、いけてたgood。そういう人たちにも、信じていて良かったなって思ってくれるような活動をしていきたいgood!!
加藤 : 結成したてなので、とにかくいっぱい曲を作ろうと思ったgood!! できあがった曲を聴くと、どんどん良くなってると思うし、発表したときにファンの人もよろこんでくれたので、これは絶対に盛りあがるはずだって思ったgood!! これからもっと盛りあげるためにも、いろいろ仕掛けていかなきゃいけないgood。
――いよいよ1stアルバム『10 goods』が完成したわけですが、レコーディングは順調でしたか?
加藤 : ピトちゃん(否戸田雲仙)がバンマスなので、すごく大変だったと思うgood。もちろん、メンバー全員で作り上げているんですけど、彼にはすごく感謝してるgood!! なんとか完成したので、あとはみなさんに届けるだけgood!!
――このアルバムのなかで、加藤さんが聴いてほしいと思うポイントはありますか?
加藤 : バラエティに富んだアルバムになったgood!! 5曲目の「migite」なんかは陣クンが歌ってるし、のびのびと作れたgood。みんな曲を書けるのが持ち味なので、それぞれのキャラクターを生かした曲ができるのは楽しいgood!! 粒揃いなアルバムができたgood!!
――「migite」は、ライヴでも下須さんが歌うとのことですが、そのあいだに加藤さんはなにをしてるんですか?
加藤 : ベース弾くことになったgood… 緊張good…!
――歌詞は加藤さんがメインで書いているということですが、メンバーがこれまで挫折してきたことへの思いや、ここから上がっていこうという強い意志を感じました。
加藤 : もともと飲み仲間だったので、そこでよく話していたこととかを思い浮かべながら書いていたら、自然とそういうのが出てきちゃったgood。だから、ライヴでもみんな思いを込めて演奏してるgood!! 思いを込めすぎちゃうので、仮面のなかはいつもいろんな汁でぐちょぐちょになってるgood。ライヴ中は大変なことになってるgood!!
――アルバム・タイトルの『10 goods』には、どんな思いが込められていますか?
加藤 : 10曲いい曲ばかりが集まったから、このタイトルにしたgood!! 10個のgoodが集まったgood!! あとは、天狗バンドなので、テングッズ… テングっ… 天狗!! みたいな感じgood!!
――なるほど(笑)。加藤さんの語尾もgoodですしね。
加藤 : そうgood!!
――曲名をみると、1曲目が「MAN」で、2曲目が「WITH A MISSION」だったので、びっくりしました。
加藤 : そこは触れないで欲しいgood… リスペクトgood…。
――オオカミさんたちに気づいてほしいっていう思いもあるんですね。
加藤 : good!!
このアルバムは本当にいけてると思うので、たくさんの人に聴いてほしいgood!!
――ジャケットは、結成のきっかけとなった飲み会が行われた高尾山で撮影したとうかがいました。
加藤 : この前のインタヴューで話していたら、懐かしくなってまた行きたくなったgood!! みんなで高尾山に登りながら撮影したgood!!
――高尾山の天狗には会えましたか?
加藤 : 会えなかったgood!! 天狗はいなかったgood!! 銅像だけgood!!
――これをジャケットにすることで初心を忘れないようにしようっていう思いもあるのかなと感じました。
加藤 : そうgood!! この10曲のなかに、昔から変わらない部分だったり、これまで培ってきた部分がつまってるgood。だから、これからいろいろ作品を出すときにも、初心は忘れないようにしたいgood。これが1stアルバムなので、また挫折しそうなことがあったときに、ジャケをみてがんばろうって思えたらいいなと思うgood!!
加藤 : good!!!
――お客さんもいっぱい入っていて、盛り上がっていたそうですね。
加藤 : そうgood!! お客さんが温かかったgood!!!
――前のバンドのラスト・ライヴのお客さんがふたりだったことを考えると、感慨深いものがあるんじゃないですか。
加藤 : うれしいgood。自分じゃないみたいgood!! 応援してくれてる人がいるから、なおさらがんばれるgood!! これまで以上に自分たちでなんとかしていかなきゃっていう思いがあるので、ここからなんとか上がっていきたいgood。
――アルバム発売後には、ついに初のワンマン・ライヴが行われますよね。
加藤 : 中野heavy sick ZEROでやるgood!! このバンドではじめてのワンマン・ライヴだし、リリース記念なのでアルバムの曲は全部披露したいgood!!
――アルバムに入っていない新曲なんかも聴けるんですかね?
加藤 : ワンマンに向けて作っていきたいgood!! 楽しみにしててほしいgood!!
――加藤さんにとっては、前回ふたりの前でやったライヴ以来のワンマン・ライヴだと思うのですが、今回はお客さんもいっぱい来てくれそうですか?
加藤 : 前回の反省を生かして、今回は実券でも売るようにしたgood!! 取り置きは不安なので、徐々にやめていきたいgood…。このライヴで、過去の自分と決別したいgood!!
――そういう意味では、自分たちの音楽にもいままで以上に自信がありそうですね。
加藤 : いけてると思うgood!!
――前のバンドを7年やってきたなかでいろんな反省点もあると思うんですけど、このバンドをやっていくにあたってどんなところに気をつけようと思っていますか?
加藤 : 前のバンドでやったことはしないgood!! これはやったことがあるなと思ったことはやらないgood!!
――それで今回は、デモ音源なども出さずにいきなりアルバムを発売したと。
加藤 : そうgood!! 前のバンドではデモを作ってたgood。これもまったく売れなかったgood…。
――他にいままでの活動のなかで、これは失敗だったと思うことはありますか?
加藤 : 自分を過大評価してはいけないgood。自分はいけてるって思いすぎるのはよくないなって思ったgood。大丈夫かなって常に自分に問いかけて、過信しないことが大事だと思うgood。過信してたから、前回は取り置きリストを信じてしまったgood…。自分を信じすぎないで、人の話を聞いて、まわりの意見を取り入れてやっていきたいgood。前のバンドで、どれだけ自分がダメだったかを思い知ったgood。
――最後に、このアルバムを聴いてくれる人にメッセージをお願いします。
加藤 : このアルバムは本当にいけてると思うので、たくさんの人に聴いてほしいgood!! いっぱい聴き込んで、ワンマン・ライヴにちゃんと実券を買って遊びにきてもらえればうれしいgood!!
PROFILE
this is not a business
加藤小判(Vo) / 否戸田雲仙(Gu) / 木須利茶(Gu) / 陣下須(Ba) / 序鬼間(Prog)
俺たち、
負け犬(天狗)バンド
this is not a businessでgood!!!
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